両陛下と面会　終戦後2年半でパラオから生還した元兵士　悲惨な戦争　反省していない [609955129]

両陛下と面会　ペリリュー戦　九死に一生　元陸軍兵・永井さん(茨城町)
悲惨な戦争反省していない。危ない

■死ぬのは簡単。命令守るため生きた
太平洋戦争の激戦地、パラオ諸島にあるペリリュー島(パラオ)で戦った茨城町在住の元陸軍兵、永井敬司さん(93)は、数少ない生還者の一人。
22日には、戦後70年の節目を迎えて4月にパラオを訪問予定の天皇、皇后両陛下と面会し、島での体験などを話した。
終戦後も2年半にわたって洞窟内に身を潜める壮絶な体験を振り返りながら「死ぬのは簡単だった。命令を守るために生き続けることほど大変なことはなかった」と話す。

当時、永井さんは水戸市内に拠点を置く陸軍歩兵第2連隊の一員だった。約1万人からなる同島守備隊の任務に就き、中川州男(くにお)連隊長率いる同連隊が主力を担ったという。
1944年4月に上陸した永井さんは、終戦後も洞窟内に身を潜め、47年4月に呼び掛けに応じて武装解除し、帰国した34人のうちの一人となった。

米軍はフィリピン奪還のために同島に日本軍を大幅に上回る兵力を投入したとされる。永井さんたちは上陸後、いくつもの壕(ごう)を掘って陣地を築き、
海岸に地雷を埋めるなどして米軍の攻撃に備えた。米軍は44年9月15日に上陸を始め、猛烈な艦砲射撃の後、戦車による陣地への攻撃を本格化させた。

米軍の上陸後、永井さんたちの第2連隊は、壕や洞窟にこもってゲリラ戦を繰り広げた。「本土攻撃を一日でも引き延ばすため、万歳突撃をやめて持久戦に持ち込むよう指示された」。
永井さんは第6中隊第2小隊の山口永少尉ら約60人で日中は壕にこもり、夜間外に出て行動した。「水も飲めない状態だった」と言い、米軍の食料庫を襲い、または井戸で水をくむなどして命をつないだ。

ある夜、夜襲を仕掛けようと壕を出た永井さんは、米軍の迫撃砲に見舞われた。砲弾の破片が太ももを貫いた。「太い棒で殴られたような痛みだった」と永井さん。
しばらくして傷口にうじがわき、「殺した米兵から化膿(かのう)止めの薬を奪い、傷口に塗りたくった」。

両陛下と面会 終戦後2年半でパラオから生還した元兵士 悲惨な戦争 反省していない [609955129]

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