【沖縄】”幼馴染同士で殺し合った”集合時間に遅れた少年兵を木のツルで縛り射殺　少年兵「護郷隊」 [311660226]

http://www.tokyo-np.co.jp/article/national/news/CK2015070802000249.html
安全保障関連法案に関して、那覇市で六日にあった衆院特別委員会の参考人質疑では、安保法案の
成立で「米軍基地が集中する沖縄が標的になる可能性」が指摘された。沖縄県は太平洋戦争末期、
地上戦の場となり、少年兵部隊ではスパイ容疑をかけられた少年が仲間の手で射殺された事実も最近
明らかになっている。元隊員の男性は「戦争になれば、人間がやるべきではないことが起きる」と訴える。　（辻渕智之）

　少年兵部隊での射殺は、名護市教育委員会の市史編さん係の川満彰さん（５５）が、元隊員らから証言を集めた。
少年は当時十代半ばで、一九四五年四月下旬に、分隊長の命令で射殺された。沖縄戦でゲリラ戦を目的に沖縄本島
北部の十代の少年たちが組織された「護郷隊（ごきょうたい）」の一員だった。
　目隠しをされ、手首を木のツルで縛られた状態で炭焼き窯の煙突前に立たされた。分隊長の合図で、隊の同じ
グループの少年数人が銃を一斉に発射した。少年たちは同郷の幼なじみ同士だった。分隊長はスパイ容疑を理由にしたという。
　射殺された少年を知る元隊員の男性（８７）は本紙の取材に「実際はスパイ容疑などではなく、彼が集合時間に
遅れたのと、行動の問題に対する罰だった。（射殺は）隊の内部では知られた話だった」と話した。
　護郷隊は訓練が過酷だった。上官が失敗の連帯責任を強要して、同じグループ内で少年を殴り合わせ、
仲間同士で制裁しあう構図も一部ではあったという。
　元隊員の男性は「私は射殺された少年とは別のグループだったが、隊では厳しい訓練と教育が当然とみられ、
上官の命令には逆らえなかった」と振り返った。
　川満さんは「少年たちは同郷の幼なじみ同士による制裁や、米軍掃討作戦で地元集落の焼き払いなども強いられ、
戦後も関係者や地域に苦しみと禍根を残した」と指摘。「（国会で審議中の安保関連法案は）住民がどのように戦争に
巻き込まれていくのかという議論がない。沖縄戦の歴史を学んでいないのではないか」と話した。
＜護郷隊＞　米軍の沖縄上陸をにらみ、１９４４年秋から陸軍第３２軍（沖縄守備軍）に編成された。１５～１８歳の
少年約１０００人が召集され、幼なじみの５人ほどのグループに分けられた。スパイ養成機関だった陸軍中野学校
（東京）の将校が派遣され、出征帰りの在郷軍人らが分隊長になった。本島北部の山岳森林地帯で橋の爆破、
米軍キャンプの夜間強襲など遊撃戦を行い、１６２人が戦死した。

【沖縄】”幼馴染同士で殺し合った”集合時間に遅れた少年兵を木のツルで縛り射殺 少年兵「護郷隊」 [311660226]

【沖縄】”幼馴染同士で殺し合った”集合時間に遅れた少年兵を木のツルで縛り射殺　少年兵「護郷隊」 [311660226]