旧別大国道脇の地蔵無残 所有者不明 関係者、対応に苦慮
１０日午前、大分市神崎仏崎の旧別大国道（国道１０号）脇で、地蔵が倒れているのが見つかった。
現場は１９６１年に別大電車埋没事故が起きた場所の近く。
地蔵は胴が割れた状態だったが、大分中央署は人為的に倒された可能性は低いと判断。
所有者が分からないため、関係者は「放っておくわけにもいかないし…」と対応に苦慮している。
同署によると、１０日午前８時２０分ごろ、男性から「地蔵が倒れている」と１１０番通報があった。
署員が現場で確認したが、荒らされたような痕跡は見当たらなかった。
地元自治委員によると、８月３０日に地域住民らが近くで草刈りをした時には異常はなかったという。
別大電車埋没事故では、豪雨で軌道敷付近の崖が崩れて電車が土砂に埋まり、乗客３１人が死亡した。
当時電車を運行していた大分交通は「別の場所に慰霊碑を建立しており、慰霊との関連はない」と言う。
一方、事故で友人を亡くした関係者は「交通事故の犠牲者の遺族がまつったとの話もある」と話す。
市によると、国道１０号の拡幅に伴い、旧道は２０００年６月に市道になった。
所有者が分からず、公費による補修もできないため、現状のまま保存することにしている。
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地面に倒れた地蔵＝１０日午前９時４５分ごろ、大分市
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