なぜアニメ素人に限って「放送本数減らしてｸｵﾘﾃｨ上げろ」.「Blu-rayの値段下げろ」.「収録話数増やせ」と間違った発言をするのか [419096316]

アニメ『このすば』の魅力って結局何だったの？　まさかのプリキュアまで“飛び火”も
http://zasshi.news.yahoo.co.jp/article?a=20160330-00010007-otapolz-ent

冬アニメも最終回ラッシュで、春アニメの放送開始も直前、という時期になった。
そんな今期のダークホースで、多くの視聴者の心を掴んでファンを獲得した異世界転生モノのアニメ『この素晴らしい世界に祝福を！』（作：暁なつめ／KADOKAWA／以下、『このすば』）。
ほかTVアニメよりも、若干短い全10話ながら、放送中に原作小説の売上も跳ね上がり、最終回で第2期制作が決定したことが発表されるほどの伸びを見せた。
『このすば』がこれほどの支持を得た魅力とはなんだったのだろうか？
（以下は上記URL参照）

放送本数減らしてｸｵﾘﾃｨ上げろ　→　無理です。今のアニメ業界はギッチギチの自転車操業状態なので、放送本数減らしてｸｵﾘﾃｨ上げるとかやったら3～4割のアニメ制作会社が死にます。リアルに。
　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　今のアニメ業界は「A銀行から借りた100万円を返すためにB銀行から101万円を借りる」という状態を20年くらい繰り返しているのです。
　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　「えっじゃあどうやってやりくりしてるんだよ」と驚くかもしれませんが、まどかマギカやラブライブやおそ松さんみたいな超弩級ヒットがたまーに生まれるので、
　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　そのヒット（大黒字）で過去の借金をチャラにしているのです。そしてまた次のヒットを生むために新しい借金がスタートするのです。

Blu-rayの値段下げろ　→　仮に価格を半分にするとします。1巻2話収録7000円を3500円にするとします。
　　　　　　　　　　　　　　　　　するとディスク1枚売れたときの製作委員会への1話あたりのマージンが半分になります。当然ですが…
　　　　　　　　　　　　　　　　　なので黒字化ラインも2倍に高くなります。さて問題なのが、値段を1/2にしたら売り上げは2倍になるのかと言われると　「　それは絶対にありえません　」
　　　　　　　　　　　　　　　　　価格を半分にしても売り上げは最大でも3割程度増えるだけです。黒字化なんて夢のまた夢です。現実を見ましょう。
　　　　　　　　　　　　　　　　　アニメというものは「安いから売れる」のではなく「面白いから売れる」のです。

収録話数増やせ　→　ディスク1枚にたった2話収録で7000円とかふざけてるのかとよく話を聞きます。まぁ気持ちはよくわかります。
　　　　　　　　　　　　　　Blu-rayに1話26分のアニメを最大で収録すると、一層だと8話二層だと16話入ります。
　　　　　　　　　　　　　　上記に書いた価格の話と被りますが、1巻の収録話数を8話にすると、（価格据え置きの場合は）ディスク1枚売れた場合の製作委員会へのマージンが2話→8話で1/4になります。
　　　　　　　　　　　　　　黒字化のためのラインが通常の4倍になってしまいます。アニメファンのみなさんは収録話数が4倍に増えたらそのアニメはいつもの4倍（の人数が）買ってくれるでしょうか。答えは「　No　」です

　　　　　　　　　　　　　　ではマージン率そのままにして売るとどうなるでしょう。1巻2話収録で7000円なので、1巻8話収録だと単純計算で28,000円になります。
　　　　　　　　　　　　　　アニメ放送終了後３～４年後に発売するBOX12話収録で30,000円（税抜き）がよくある価格帯なので、どう考えても↑のは割高になりますね。はい

　　　　　　　　　　　　　　じゃあアニメ放送終了後３～４年後に出るBOXは何なんだとか言うかもしれませんが、あれは３～４年のうちに円盤売り上げや音楽CD売り上げやグッズ収入や
　　　　　　　　　　　　　　その他版権収入である程度「ようやく」黒字化できるメドが立ったから出せるもので、アニメ放送終了直後には出せません。…出せるものもマレにありますが。

　　　　　　　　　　　　　　あともう１つ。
　　　　　　　　　　　　　　北米版BOXはなんであんなに収録話数多くてしかも格安なんだという声がありますが、あれは海外にネット配信した時点である程度「海外分は」利益を確保できている
　　　　　　　　　　　　　　上に、さらに円盤を購入する母数自体が日本よりかなり多く、薄利多売ができるのであのような話数＆価格にできるのです。