【研究】高齢者、どれだけ裏切られても人を見た目で判断することをやめないバカだと発覚 [418558609]

高齢者ほど「見た目で人を信頼」する傾向名古屋大が心理ゲームで分析

　高齢者を狙った詐欺被害が相次ぐなか、名古屋大学の研究チームは、コンピューターの投資ゲームを利用した心理実験で、
65歳以上の高齢者は若者に比べて、何度裏切られても見た目で信頼し続ける傾向があることを突き止めた。詐欺被害の予防や啓発に向けた取り組みに役立つものとして注目されている。

　名古屋大心理学講座の鈴木敦命准教授らは、65歳以上の高齢者36人と、20代前後の若者36人を対象に投資ゲームという心理実験を行った。

　ゲームは、コンピューター画面に提示した16人の顔写真を見て、誰にお金を預けるか決めるルールで、半数は投資金額が倍に戻ってくる「良い人」、
残りは預けたお金を横領する「悪い人」の設定で、ゲーム参加者は預けた金が増えたり、横領される経験を繰り返して、誰が良い人かどうかを記憶する。

　その後の記憶テストでは、ゲームに登場した16人と見知らぬ8人の計24人の顔写真が提示され、参加者はそれぞれの人物が「投資ゲームに登場した良い人/悪い人」か「登場しなかった人」のいずれに当てはまるか回答する。

　研究チームが記憶テストの回答を統計分析した結果、若者のグループは、裏切られた経験から「信頼できない人」を正しく選び出すのに対し、高齢者のグループでは、何度裏切られても、顔の見た目で「良い人」だと答える傾向が高かったという。

　鈴木准教授は「見た目は人の信頼性を判断する手がかりにはならず、高齢者は“羊の皮をかぶった狼”に騙されやすい可能性が明らかになった」として、この研究結果を予防や啓発に向けた取り組みに役立ててほしいと話している。

　なおこの研究成果は、米国の老年学会誌「Journals of Gerontology」に掲載された。

http://www.hazardlab.jp/know/topics/detail/1/3/13388.html