「平成８年生まれ」を削って「平成３年」に…喫煙や風俗バイトに必要な身分証 非行少年の涙ぐましい偽装工作とは
衝撃事件の核心
喫煙、深夜徘徊（はいかい）、風俗店でのアルバイト−。不良行為を繰り返す少年少女の常套手段が、年齢詐称だ。
２０歳以上の干支を暗記したり、兄や姉の保険証を借りたりするのはまだ序の口。
身分証の生年月日の「平成８年」を「３年」になるよう削る“職人”もおり、最近は嘘をついてくれる「パパ」を用意する子もいるという。
かつては「そり込み」を入れるなどして年齢を上に見せていたが、“悪知恵”も世につれ変わっているようだ。
細かい手作業で「８」を「３」に…
「あれ？」
街頭で喫煙していた明らかに２０歳未満という風体の少年。警察官が身分証の提出を求めたところ、保険証の生年月日欄は「平成３年○月×日」となっていた。
年齢はすでに２０歳を超えた。「明らかに若いと思ったんだけどな…」。
よく見たら「３」の部分に傷があり、「８」の左側部分を削ったものだと気付いた。少年は本当は「平成８年」生まれだった。
「そんな少年が男女とも何人かいた。たばこの購入や風俗店で働くときのために、わざわざ用意していたのだろう」。
都内の繁華街で補導をした警察官は振り返る。
ある関係者によると、拡大鏡で手元を見ながらカッターで削っていくのだという。
器用な少年少女は友達の分の“工作”も担当しているのだとか。
「８」を「３」にするとはなかなかめざといが、保険証を加工して年齢を偽れば公文書偽造罪に抵触する可能性がある。
ただ８年生まれも今年で２０歳。巧妙な変造はもうなくなりそうだ。
偽干支、偽証明書…ついには「パパ」まで登場
警察庁のまとめによると、２６年中に警察官が補導した不良行為は約７３万人。
過去１０年をみると、１９年の約１５５万人をピークに減少傾向にある。
それでも警視庁の担当者は、「年齢をごまかそうとす少年に出合うのは日常茶飯事」と肩をすくめる。
少年の年齢詐称は昔からあり、特に額部分の髪の毛を部分的に剃る「ソリを入れる」のは常套（じょうとう）だったようだ。
風俗ジャーナリストの青山照彦さんは、「１０代は生え際に産毛が生えているため、わからなくするようカミソリでそるのが一つの手段」という。
かつては偽の免許証を作る少年もいたが、免許証のＩＣ化に伴い一瞬でばれるようになってしまった。
いまでは、干支を記憶しておいたり、写真のない兄や姉や先輩の証明書を借りたりするのが実際に「よくある詐称」（担当者）のようだ。
http://www.sankei.com/smp/affairs/news/160723/afr1607230005-s1.html
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少年法では少女も含まれるからな？