【映画】　名探偵コナン最新作　興行収入６２億円突破 [328447178]

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東宝、３～５月期は増収増益　実力試す新「ゴジラ」

　国内映画大手の東宝が15日発表した2016年３～５月期の連結決算は増収増益だった。
最終利益は前年同期比17％増の87億円。売上高にあたる営業収入も同１％増の577億円だった。
予想を上回るアニメ作品のヒットが業績を支えたが、先行きはやや視界不良だ。
かき入れ時の夏休みの興業の行方を見極める必要がある。カギを握るのが「ゴジラ」だ。

■コナン、しんちゃん、ドラえもん

　４月に公開された「名探偵コナン　純黒の悪夢（ナイトメア）」の興行収入は62億円で同シリーズとしては過去最高を記録。
同じく４月公開の「クレヨンしんちゃん　爆睡！ユメミーワールド大突撃」の興行収入は20億円を超えた。

　「映画ドラえもん　新・のび太の日本誕生」は声優陣の顔ぶれが一新してからは最大のヒットとなった。
子供だけでなく、幼少時代にこれらの作品を楽しんだ大人の観客が増えている。
この結果、映画事業の営業利益は２％増加した。
不動産事業の営業利益も40％増え、全体では15％の営業増益となった。

　ところが、東宝は先行きを決して楽観していない。
「夏休み向けの作品の様子を見てからでないと、業績の推移は見通せない」（浦井敏之常務）ためだ。
事実、17年２月期の中間期、通期とも減収減益を予想しており、３～５月期に好業績をたたき出しても、
それを修正しなかった。

■特撮ファン＋アニメファン

　東宝の夏休み向け作品を眺めてみると、粒ぞろいのラインアップだ。
任天堂の人気ゲームのキャラクターが活躍する「ポケモン・ザ・ムービーＸＹ＆Ｚ　ボルケニオンと機巧（からくり）のマギアナ」、
児童文学をアニメ化した「ルドルフとイッパイアッテナ」などがある。

　その中で、最も大きな期待を寄せているのは、古くから東宝が育て上げてきた最大のコンテンツの一つ、
怪獣シリーズの「ゴジラ」だ。

　東宝は７月末、最新作の「シン・ゴジラ」を公開する。
ゴジラは直近では14年に米ハリウッドの映画大手がリメークしているが、東宝が製作するのは12年ぶり。
04年公開の「ゴジラ　ＦＩＮＡＬ　ＷＡＲＳ」以来になる。

　特撮ファンだけがターゲットではない。脚本・総監督に「エヴァンゲリオン」の庵野秀明氏を迎え、
アニメファンの関心をつかもうとしている。

　浦井常務は「映画の観客動員を左右するのは景気ではない。作品の力だ」と言い切る。
結局のところ、作品の出来栄えがヒットを左右する。「アニメ頼み」でないことを証明できるか。
東宝の実力が問われる夏となりそうだ。
http://www.nikkei.com/article/DGXLASDZ15HOU_V10C16A7000000/

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