【五国】　7月の参院選の10代投票率、全国最低は「高知県」　ワースト５は、高知　宮崎　愛媛　徳島　香川 [659133739]

7月の参院選で10代投票率は高知県が全国最低30.93％

　７月の参院選で新たに有権者となった１８、１９歳全員（約２４０万人）の投票率（選挙区）は、
都道府県別で高知が最低だったことが９日、総務省の発表で分かった。
１８歳が３５・２９％、１９歳が２６・５８％、１８歳と１９歳の合計が３０・９３％。
高知は県全体の投票率も４５・５２％と全国最低になっていた。

　全国平均は１８歳が５１・２８％、１９歳が４２・３０％、１８歳と１９歳の合計は４６・７８％。
最も高かったのは東京で、都市部が高く、地方が低い傾向が表れた。

　地方出身者が住民票を実家に残したまま進学や就職で都市圏に引っ越し、投票に行かなかったケースのほか、
高知、徳島両県などを対象に初めて導入された隣接選挙区の「合区」などが原因として考えられそうだ。

　トップの東京は１８歳が６２・２３％、１９歳が５３・８０％、１８歳と１９歳の合計が５７・８４％。
神奈川、愛知が続き、埼玉や千葉なども上位に入った。高知以外の下位には宮崎、愛媛、徳島、香川などが並んだ。

親の投票行動も影響か　合区県で軒並み低投票率

　高知県の参院選の１０代投票率が全国最低となった。２０歳以上を合わせた全体でも最下位になっており、
親の投票行動が影響した可能性や、初の「合区」で選挙が盛り上がらなかったことなどを指摘する声がある。

　２０１６年１月、高知新聞社が県内の高校２年生約１３００人に行ったアンケートでは、
投票に「必ず行く」「できるだけ行く」と回答した生徒が６１・０％いた。
この学年の３分の１ほどが１８歳となり、参院選で選挙権を得たが、高知県内の投票率は３５・２９％だった。

　「親が行くから（投票に）行くという子が多かった…」。
高知市内の県立高校３年の女子生徒は最下位に驚きを隠さない。
全体の投票率も４５・５２％と全国ワーストで、高知大人文社会科学部の遠藤晶久講師は
「家庭の行動パターンは少なからず投票に影響する」と指摘する。

　高知大学地域協働学部１年の女子学生は
「合区（徳島・高知選挙区）は徳島出身の候補者ばかりで身近に感じられず、盛り上がりも感じなかった」。

　高知県内各党も「大人の関心が高まらない雰囲気が影響した。
合区対応に追われ、若者へのアプローチが手薄になってしまった」（自民党高知県連の桑名龍吾幹事長）、
「何を基準に投票すればいいのか分かりにくかったのでは。
徳島側との調整などで、投票率向上策に取り組めなかった」（民進党高知県連の武内則男代表代行）
などと振り返っており、投票行動を喚起するムードが薄かったことも考えられる。

　１８、１９歳を合わせた投票率は高知が３０・９３％と、全国平均４６・７８％を１５ポイント以上も下回った。
合区相手の徳島も３６・０１％、もう一つの合区も鳥取が３９・５２％、島根が３８・９４％で、軒並み低投票率となっている。

　「住民票問題」の影響も大きそう。１０代投票率トップの東京は実家から大学に通う学生が多い半面、
高知など地方は住民票を移さず都会に出る学生が多い。
生活実態がないなどの理由で“不本意な棄権”が多数出たことも考えられる。

　高知県内の県立高校は２０１６年度、主権者教育の指導計画を作成したが、効果が出るのはこれから。
遠藤講師は「投票率向上への特効薬はない。主権者教育の在り方についていろいろトライしてみるといい」と指摘している。

https://www.kochinews.co.jp/article/48149/
https://www.kochinews.co.jp/image/article/original/48/56a9138aef1f0e9064728d32b97621c3.jpg

参院選投票率全国調査　１８歳５１％、１９歳４２％
http://www.saga-s.co.jp/news/saga/10101/354389
http://www.saga-s.co.jp/images/article/2016/09/10/SAG2016091099000059_id1_20160910101930.jpg

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