障害者「マタニティマークだけ認知度あってズルイ。健常者のみんな、色んなマークがあるから覚えて！」

マタニティマークだけじゃない
今回の連載について”妊娠初期の女性だけでなく、見た目ではわからない障害がある方たちのことももっと考えて欲しい”
という意見もいただきました。

「内部疾患や精神障害など外見から見えない困難を抱えた人たちも周囲からの配慮を必要としています。
そうした人々がたくさんいることも気付いてほしい」
「血友病で、長時間立ち続けていると関節のところが内出血して激しい痛みを感じます。
東京都が作成した『ヘルプマーク』をかばんにつけていますが、マークが知られていないためか、なかなか気付いてもらえません」

この「ヘルプマーク」は、見た目ではわからない障害や病気などがあり援助が必要なことがある人のためのマークとして
東京都が４年前に作成したものです。
その後、京都府や和歌山県、徳島県、青森県、奈良県などでも配布されるようになりました。

てんかんの発作を起こすことがあるためヘルプマークをつけているという４０代の女性が、取材に応じてくれました。
発作は疲れているときや急に気温が変化したときに起こりやすく、通勤の電車の中で発作が起こったことも何度もあるそうです。

発作に備えていつもかばんに薬と水を入れていますが、立っているとうまく薬が飲めずにしゃがみ込み、
周りの人にぶつかってしまい迷惑そうな目で見られてつらかったこともあったと話していました。
１年ほど前からかばんにヘルプマークをつけることにしましたが、発作が起きて倒れることが不安で座席に座っていると
「若いんだから席を譲ってくれ」と言われたこともあったそうです。

女性は「ヘルプマークをつけていて、よかったと思うことは今のところありません。
外見ではわからなくても座りたい事情がある人がいること、そしてヘルプマークの意味をもっと多くの人に知ってほしい」
と話していました。
内閣府のホームページを見てみると、ヘルプマークのほかにもさまざまなマークが紹介されています。
http://www3.nhk.or.jp/news/web_tokushu/2016_1127.html