「家族と幸せに暮らす」というささやかな夢も困難な時代　40代男性「働いて稼ぎ、家を建て、家族と暮らす。今の若者は働いても稼げない」 [452836546]

　「米国第一」を掲げるトランプ次期大統領の勝利の決め手は、
かつて製造業で栄えたラストベルト（さびついた工業地帯）と呼ばれる米中西部の住民の支持だった。
グローバル化による国際競争に敗れ、家族と幸せに暮らす
ささやかなアメリカンドリームが失われることへの危機感。
従来の民主党支持からトランプ氏へと人々を駆り立てた現場を歩いた。
（米ミシガン州デトロイトで、北島忠輔、写真も）

　ミシガン州デトロイト。自動車大手フォードの本社に近いブライトムーア地区の家屋は、焼けていた。
「ローンを払えなくなった人が、保険金目当てに自ら放火したんだ」。住民の一人が教えてくれた。

　デトロイト近郊はゼネラル・モーターズ（ＧＭ）、フォード、クライスラー（現ＦＣＡ）の大手三社が
製造拠点を置く自動車産業の集積地。一九七〇年代ごろまではエンジンや車体などの工場で
十数万人が働き、多くが高卒の白人男性だった。

　八〇年代、安価な日本車の流入や原油高で米国車は販売不振に陥った。
三社は賃金をカットし、生産の自動化で人員を削減。九四年の北米自由貿易協定（ＮＡＦＴＡ）発効で、
人件費の安いメキシコに進出した。三社の従業員は三万五千人にまで減った。

　デトロイト北側のマコーム郡。フォード一筋二十年超のフランク・ピッチャーさん（４９）は「今は収入が半分以下だ」と嘆く。
ネルソン・ウェストリックさん（４１）は「トランプ」と書かれた看板を前庭に立てた。
「働いて稼ぎ、家を建て、家族と暮らす。それが労働者のアメリカンドリーム。
今の若者は働いても稼げない」

　縮小する一方の製造業の復活へ希望を託したのは、「雇用を取り戻し、さびを取る」と宣言した
トランプ氏だった。

東京新聞 TOKYO Webより一部抜粋
http://www.tokyo-np.co.jp/article/world/list/201612/CK2016122702000130.html

「家族と幸せに暮らす」というささやかな夢も困難な時代 40代男性「働いて稼ぎ、家を建て、家族と暮らす。今の若者は働いても稼げない」 [452836546]

「家族と幸せに暮らす」というささやかな夢も困難な時代　40代男性「働いて稼ぎ、家を建て、家族と暮らす。今の若者は働いても稼げない」 [452836546]