河本準一「僕は変なことをしないから、使いやすいんだと思うんです」 [525033774]

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トーク全盛期のバラエティで＂ひな壇芸人＂として河本をよく見るようになる。
その実力はお墨付きで、『アメトーーク！』（テレビ朝日系）で行われた＂自分がMCだったら、ひな壇に置きたいタレント＂を指名する企画『芸人ドラフト会議』で、
後藤輝基（フットボールアワー）が「河本さんはオールマイティ。ボケもツッコミもできるし、僕の話が詰まったらつなげてくれる」と1位で指名したほどだ。

「ひな壇では裏回し（ひな壇のタレント同士で話を回す役）もするし、ツッコミはいの一番に立ち上がってやるし、何よりもVTRをよく見るようにしています。
＂ひな壇に座れたらそれでいい＂とどっぷり浸かっているヤツらがいて、その人たちは自分の担当分しか見ていない。僕は自分の担当以外のものも全て見ているので、どんな話を振られようが自信があるんです。
何を言ってもキャッチボールするから、後藤はやりやすいと言ってくれるんでしょう。基本的にMCは、コメントに変わったことは求めていない。＂○○だよね＂と振った時に、ひな壇から＂そうですよ＂と共感してもらいたいんです。
でも勘違いしている人がたくさんいて、＂MCに話を振られたら変な言葉を返せ＂という『鈴木奈々現象』（笑）が起きている。＂何曜日？＂と聞いて＂火曜日＂と返される、それだけのやりとりをしたいのに＂カレーライス＂と答えるヤツがいる。
鈴木奈々にしかできへんのに、ああいうことをしなきゃと思って、結果的に詰まる。そうなると、MCも番組もしんどくなってくるんですよ。（明石家）さんまさんは別です、全てを凌駕してそういうのが好きな、大きな器のある人だから。
でも普通は僕らに話を振る場合って、MCが次に何を言おうか考えていたり、大御所に振る前に挟みたい間なんですよ。僕は変なことをしないから、使いやすいんだと思うんです。ひな壇でも生き残らなきゃいけないから、こうしていろいろ考えているんですよ」

しかし、ひな壇芸人としての葛藤もある。
「これが器用貧乏の最たるところと言えるんでしょうね。器用貧乏だと、いつまで経っても仕切れるところに行けない。＂都合のいい男＂なんですよ。
呼ばれたらすぐ行って、盛り上げて。だから手柄感がゼロなんですよね。それでも気持ちを折らずにやるのが、ひな壇の仕事です。
しかも番組で爪痕を残しても、功績につながるかというと、ちょっと違う。結局、面白いのはMCの番組だとなるわけで。戦国時代からあったんでしょうね。
足軽がめっちゃ敵を倒しても、武将からはホメられるでしょうけど、後世に残るのは武将の名。まさにそれがMCであって、僕らは足軽です。
僕なんてホント、足軽も足軽、大足軽ですよ。ぴょんぴょん跳ねて、それでも羽柴秀吉になりたいわけです」

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