ゴリホーモって知ってるか？ [791415824]

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https://digital.asahi.com/articles/DA3S14479250.html

かわる！どうぶつの家　動物園、野生に近い飼育環境づくり

各地の動物園で動物たちの住まいや見せ方が変わりつつある。野生に近い環境をつくることで、幸せな暮らしを実現しようという流れの中での取り組みだ。

　■パンダ舎に山岳

　東京・上野動物園では６月末の完成に向け、新パンダ舎の工事が続いている。面積を２倍の２１８９平方メートルに広げ、運動場は中国の山岳地帯をイメージした起伏に富んだ設計に。周囲には高さ２～３メートルの擬木を置き、ハンモックを取り付けて立体的な空間を作り上げるという。繁殖に力を入れるため、産室を広げ、保育室や治療室も新設。寝室は約６倍になった。

　各地の動物園では、単調になりがちな動物園での生活リズムを野生に近づける取り組みが広がる。

　空間や遊び道具を増やしたり、時間をかけて食事をとらせたり。種によっては、頭を使うことや群れで飼うことで、本来の生態をいかすことにもつながる。「環境エンリッチメント」と呼ばれ、心の健康にも気を配っているのが特徴だ。

　施設の仕様を具体的な数値で定める動きもある。上野動物園は新パンダ舎を建設するにあたり、中国野生動物保護協会の基準を取り入れた。広さや騒音、湿度に関する数値をできる限り近づけたという。福田豊園長は「今以上にいきいきとしたパンダの姿をみられるはず」と話す。

　■ハヤブサ急降下

　栃木県の那須どうぶつ王国では、バードパフォーマンスショーが売りだ。ハヤブサが急降下して獲物を追う様子や、翼を広げると２メートルを超えるハクトウワシが数百メートル先から飛んできて、頭上を通り抜ける姿を見ることができる。

　広報の林健さん（３５）は「姿を見る『形態展示』と自然界での振る舞いに近い行動を見る『行動展示』を組み合わせることで動物の理解を深めてもらいたい」と狙いを語る。

　市民の立場で飼育環境を考えるのが、ＮＰＯ法人「市民ＺＯＯネットワーク」（東京）だ。理事で獣医師の綿貫宏史朗さん（３３）は、「以前は動物の予測不能な行動を案じ、おりとコンクリートで囲まれた施設が多かった。今はその動物の生息地や生態を正しく理解できる飼育環境が求められている」と話す。

　■ゴリラ一家災難

　環境の変化で意外な反応が起きることもあった。

　名古屋市の東山動植物園で、人気のニシローランドゴリラ「シャバーニ」の一家と、チンパンジー一家の間に「隣人トラブル」が起きたのは２０１８年９月。

　施設の大規模改修で新展示施設に引っ越したシャバーニらが公開された。屋外運動場にタワーを築き、野生の樹上生活に近づけた新居だったが、隣のチンパンジー一家には、当時７歳でやんちゃざかりの「リキ」がいた。観覧通路をはさみ約１５メートルの距離で向かい合うと、見慣れぬゴリラに興奮してリキは砂を投げつけるようになったのだ。

　予期せぬトラブルは、新環境に動物たちが順応した数カ月後に収束した。今はシャバーニものびのび暮らしているという。

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　新型コロナの感染拡大を防ぐため、上野動物園、那須どうぶつ王国、東山動植物園は臨時休園している。