中国で原因不明の肺炎患者続出　新型コロナウイルスとは [531812506]

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中国で原因不明の肺炎患者続出　新型コロナウイルスとは

中国・武漢市で原因不明の肺炎患者５９人が発生した問題で、一部の患者から新型のコロナウイルスが検出された。ウイルスの危険性や感染が広がる可能性について、国立国際医療研究センター・国際感染症対策室医長の忽那賢志医師に聞いた。

　――当初から新型のコロナウイルスが原因と指摘されていました。なぜですか。

　コロナウイルスはウイルス性肺炎の原因として可能性が高いウイルスです。患者を調べたところ、肺炎の原因となるインフルエンザや、コロナウイルスが原因のＭＥＲＳ（中東呼吸器症候群）、ＳＡＲＳ（重症急性呼吸器症候群）が否定されました。動物が取引されている可能性のある市場の関係者から相次いで患者が発生したことから、動物由来の新型のコロナウイルスが疑われました。

　――ヒトからヒトへの感染例は見つかっていません。今後、ヒトからヒトに感染する可能性はありますか。

　インフルエンザウイルスの場合、動物からヒトに感染したウイルスがヒトからヒトに感染するよう変異する危険が知られています。インフルエンザウイルスは変異しやすい特徴がありますが、コロナウイルスがインフルエンザウイルスほど変異しやすいという議論は専門家の間では聞きません。コロナウイルスの変異を現時点で過度に心配する必要はないでしょう。

　――今後、肺炎が重症化したり、感染は拡大したりする可能性はありますか。

　死者が発生しておらず、ＭＥＲＳやＳＡＲＳに比べて重症例が少ないです。患者が発生した市場は閉鎖され、新たな患者が１０日間以上見つかっていないことを踏まえると、これ以上感染が広がる可能性は低いと思います。

　――武漢市は日本との直行便もあり、多くの人が行き来しています。現地へ渡航する際に気をつけることはありますか。

　現時点では渡航をやめるほどの理由はありません。ただ、感染リスクを高める行動はとらないほうがいいでしょう。現地で家畜や野生動物に近づいたり、生肉や加熱が不十分な肉を食べたりする行動は控えましょう。手洗いはコロナウイルスに限らず、付着したウイルスを落とす効果があるので習慣づけてほしいです。

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　〈コロナウイルス〉　ヒトや動物の体液や便などに含まれ、発熱やくしゃみなどの症状を引き起こすウイルス。くしゃみなどでウイルスを含んだ飛沫（ひまつ）を介してヒトや動物の間で感染する。ヒトに感染する種類は六つ知られており、このうちＭＥＲＳ（中東呼吸器症候群）やＳＡＲＳ（重症急性呼吸器症候群）を引き起こすウイルスは重篤化して死に至ることもある。

中国で原因不明の肺炎患者続出 新型コロナウイルスとは [531812506]

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