クレカや電子マネー使える店であえて現金使う奴ってなんで？　現金は雑菌多そうだし [454357306]

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この人が電子マネー？　直感した「まさにいま、詐欺に」

大型連休明けの5月6日、東京近郊の私鉄駅前のコンビニは、帰宅時間とも重なり混雑していた。だが、茶色いウィンドブレーカーにポロシャツ姿の80代男性に気を止める人は、誰ひとりいなかった。

　男性の手には携帯電話。携帯で誰かと話しながら、落ち着かない様子で入り口付近をうろうろしていた。

　会社員の渋谷佑介さん（34）は駅まで友人を車で送り届けた帰りにこのコンビニに立ち寄った。駐車場に止めた車内でネットニュースを見ていると、男性の姿がふと目に入った。

　このとき、男性がどんな会話をしているかまではわからなかった。だが、携帯電話とは反対の手で電子マネーカードを持っているのが見えた。高齢者と電子マネーカード。違和感のある取り合わせに、あることを直感した。

　それから2分か3分、車内から様子を観察した。人がたくさんいるのに、誰も男性に声をかけなかった。「まさにいま、詐欺に遭おうとしている」。見知らぬ人に声をかけることに迷いがなかったわけではない。だが、自然に足が動いた。

　「そのカードを何に使うんですか」と尋ねると、男性は「料金の未払いがあって、これで支払わなければならない」と穏やかな声で答えた。

　電話の相手からはひっきりなしに指示が来ている様子で、男性はしきりにメモをとっていた。「その電話おかしいですよ。振り込んだらまずいですよ」と言う間も、電話はつなぎっぱなし。渋谷さんは近くの川越署霞ケ関駅前交番（埼玉県川越市）に駆け込んだ。

　男性が「ATMで現金をおろしてカード5万円分を4枚買って下さい」「振り込み方法を教えるので一度コンビニの外に出て下さい」などと電話の相手から指示されていたことは後で知った。渋谷さんが声をかけたのは、男性が19万9千円の支払いの指示を受けて現金20万円を引き出した後だった。

　署によると、男性への最初の電話は「携帯電話の料金の未払いがある」。男性は「料金は払っていますよ」と応じたが、「契約初年度の料金が未払いなんですよ」と言われたという。　5月28日、特殊詐欺の被害を未然に防いだとして、川越署から渋谷さんに感謝状が贈られた。渋谷さんは「自分にも祖父母がいるので、ひとごとではないと改めて実感しました」。小川英規署長は「機転と声をかけてくれた勇気に感謝します」と話した。

クレカや電子マネー使える店であえて現金使う奴ってなんで？ 現金は雑菌多そうだし [454357306]

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