電力消費地・東京の高校生「原発のイメージは危険・暗い」原発銀座・福井の高校生「危険・必要」 [545512288]

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＜原子力の行方＞東京の高２「暗い」／福井の高２「必要」　印象差くっきり

福井南高生調査「反発より議論　契機に」

　電力消費地の東京都と原子力発電所１５基（廃炉含む）を抱える県内で、高校生の原子力発電への意識の違いを探るため、福井南高（福井市）の１～３年生５人が、県内と東京の高校２年生を対象に調査し、結果を冊子にまとめた。原子力のイメージを尋ねる項目（複数回答）で、最も多かったのはいずれも「危険」だったが、２番目は「暗い」（東京）、「必要」（県内）と分かれた。生徒たちは「高校生がエネルギー問題について考えるきっかけになってほしい」と期待する。（浜崎春香）

　福井南高では２０２１年度、生徒３人が嶺北、嶺南両地方の高校生を対象に、原子力への意識の違いを調査。嶺南では原子力に「安全」「必要」といった前向きな選択肢を選ぶ割合が嶺北を上回った。

　３人のうち１人は昨春卒業。３年今泉友里さんと２年森夕乃さんは「原発から遠くなるにつれて、原発への否定的な意見が多くなるのでは」との思いを抱いた。そこで、２２年度は国内最大級の電力消費地・東京都と原発が立地する県内で比較することを決めた。

　調査は２人に加え、１年生３人も参加。昨年６～７月に東京、福井の高校２年生を対象にインターネット上で実施した。福井では１８８２人が回答。東京では、東京学芸大付属国際中等教育学校（東京都）の生徒の協力を得て、複数の学校に連絡して協力を求め、１６１人から回答が寄せられた。

　原子力へのイメージを尋ねる選択式の項目（複数回答）で、回答に差が出た。

　東京は「危険」を選んだ割合が８２％に達し、「暗い」も２番目に多い４７・８％が選択。「不要」も１１・８％だった。

　一方、福井は「危険」が７７・５％でトップだったものの、「必要」（３８・９％）、「役に立つ」（３２％）という前向きな意見が続いた。「暗い」は１７％、「不要」は４・２％にとどまった。

　森さんは「東京と福井で原子力へのイメージに差が出たが、高校生同士が反発するのではなく、理解し合った上でどう行動するか、一緒に議論したい」と話す。

　調査ではエネルギー事情や原発について自由に書いてもらう項目も設けた。

　教科書や教育に関する提言として、嶺南地方出身の生徒は「必ずしも危険でないことが書かれていれば、原発事故の悪いイメージだけにとらわれずに原子力発電について考えられるのでは」と記した。嶺北地方出身の生徒は「（原発について）もっと具体的に書いてほしい」、東京の生徒は「原子力発電を身近に感じ、必要かどうかを理解できる機会があるといい」と答えた。

※略※

https://www.yomiuri.co.jp/local/fukui/news/20230115-OYTNT50068/

電力消費地・東京の高校生「原発のイメージは危険・暗い」 原発銀座・福井の高校生「危険・必要」 [545512288]

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