被災者・松岡直希（１８）「政治家は一度熊本に来て現状を見てほしい」 [771738842]

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熊本地震の被災現場や避難所で、若いボランティアが活躍している。
自らも被害に遭いつつ、被災者に寄り添い続ける彼らの一部は１８歳。
今夏、予定される参院選で初めて選挙権を得る。
余震が続き、なお１万人以上が避難所生活を送る被災地で彼らは何を感じ、思ったのか。
熊本市で３人の若者を追った。

「ばあちゃん、元気でな。体に気をつけて」。

８日、熊本市東区の中学校。閉鎖される避難所で、茶髪にパーマの松岡直希さん（１８）が笑顔で手を
振った。ニックネームは「まっつん」。避難所のムードメーカーだった。

この春から市内の料亭で板前修業中。４月１４日の地震で自宅マンションが使えなくなった。
自分にできることはないだろうか。そう思い、車中泊する家族と離れ、同１６日からボランティアを続けな
がら避難所生活を送った。

最も力を入れたのは被災者の話し相手になること。
夜中に携帯電話で写真を見ながら泣きだすおばあさんがいれば、眠りに就くまで話を聞いた。
炊き出しが遅れ、不満の声が漏れ始めた時は列に並ぶ人たちに声を掛け、雰囲気を和ませた。
政治のことは考えたこともない。ただ、今は政治家に言いたいことがある。

「被災地の一人一人の悩みや暮らし、立場を分かっているのかなあ。まずは一回、ここに来てほしいです」

熊本市中央区の小学校の避難所で、ボランティア仲間から「いつも笑顔の頑張り屋」と一目置かれてい
るのは田尻美呼（みこ）さん。間もなく１８歳の高校３年生だ。

高校が近いことから友人とともに始めた避難所でのボランティアは「学ぶことばかり」だった。
大勢の食事の準備、食器洗い、トイレ掃除…。初めての経験に戸惑う日々。
それでも「被災者からの『ありがとう』の言葉が心に響いた」。

http://www.nishinippon.co.jp/nnp/national/article/244618