戦後の闇市から発展した「新宿ゴールデン街」、存亡の危機！風情を残すべきか再開発すべきか、で板挟み [564368815]

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新宿ゴールデン街火災１カ月　「木密」街の風情と防火で板挟み

　東京・歌舞伎町の飲食店街「新宿ゴールデン街」の火災から12日で１カ月。情緒豊かな昭和の面影の残る街並みだったが、
木造家屋が密集して延焼しやすく、狭い路地が消火活動の障害になるといった弱点が浮き彫りになった。個性ある街並みの保存か、
災害への備えの強化か。再発防止に向け、地元や行政は難題に直面している。

　火災は４月12日昼すぎ、木造２階建ての建物で起きた。消火までに４時間かかり、少なくとも３棟計約300平方メートルが焼損。
開店前の発生だったこともあり、けが人は１人だったが「木造密集（木密）地で延焼も早かった。客の多い夜だったら死傷者が出たり、
パニックが起きたりしたかもしれない」（警視庁幹部）。

　被害を大きくした要因の一つと考えられるのが消防の活動開始までに要した時間だ。現場付近の路地は狭いところで幅２メートルほどしかなく、
車幅が約2.5メートルある消防車両は横付けできない。消火栓からホースを継ぎ足し、近くのビルから放水しなくてはならなかった。
「この規模の火災としては消火までに時間がかかりすぎ。現場に近づければ、もっと早く放水できた」（消防関係者）

　建築基準法は災害時の避難路や車両の進入路を確保するため、道路幅を原則４メートル以上にするよう定めている。
しかしこの地区の建物はほとんどが法律が施行された1950年以前の建築で、規制を受けない。火元の建物も49年に建てられた。

　「平成バブル期以降、ビル建設や防災対策のため再開発の話がたびたび浮上した」。30年以上、ゴールデン街で飲食店を経営する60代女性が振り返る。
しかし街並みを守りたいという店主らの意向でその都度、立ち消えになったという。「昭和の雰囲気が崩れたらお客さんが来なくなる」という店側の懸念は強い。

　都は2012年に指定した木密地域の７割について、20年度までに道路幅を広げたり、耐火性の高い建物に建て替えたりする対策を終える方針。
しかし指定は住宅地が主で、ゴールデン街のような繁華街は対象外だ。都の担当者は「繁華街の木密地域をどうするか検討が必要」と悩む。

http://www.nikkei.com/article/DGXLASDG11HDL_S6A510C1CC0000/

夜の新宿ゴールデン街の雰囲気
https://www.youtube.com/watch?v=pu75Yxcconk