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子供たちが安全にインターネットを利用できる環境を整備するために昨年１０月設立された官民連携組織
「県青少年インターネット適正利用推進協議会」の今年度第１回会合が１２日、長野市内で開かれた。
ネット利用のルール作りや仕組みづくりをめぐって活発な議論が交わされたが、日々進歩するネット社会に
追いつけなかったり、「自分の家庭には無関係」と決め込む保護者が存在したりと、大きな「壁」が
立ちはだかっている現実が浮き彫りとなった。

協議会は、県や携帯電話３社と販売事業者団体、県教育委員会、県警、県青少年育成県民会議、校長会、
保護者団体など２４団体で構成される。この日は３時間余にわたって意見交換などが行われた。
議論に一石を投じたのが、ネット事情に詳しい南沢信之セーフティネット総合研究所専務理事だった。
南沢さんは「スマートフォンに（有害サイトへの接続を防ぐ）フィルタリング機能をかけても、
（無線ＬＡＮで）Ｗｉ－Ｆｉ接続すると機能が効かない」と安全対策にもほころびがあることを指摘した。
県内でも、ファストフード店やコンビニエンスストアなどで容易にＷｉ－Ｆｉ接続できる環境が急速に広がる。
南沢さんは「機械的に子供たちを守ることができない時代になった。いまは周囲の大人が意識して
子供を守らなければならない時代だ」と訴えた。
また、携帯電話販売事業者団体の代表は「販売時にフィルタリング機能を説明しても『うちの子は必要ない』
といわれる。保護者自身がネットの危険性を認識していない」と親側の問題点を吐露した。
ＰＴＡ団体の代表は「家庭ごとの事情もあり、研修会などの行事に参加する保護者には（ネット社会への）
意識があるものの、出席しない保護者にどう投げかけるかが課題だ」と語り、子供の生活環境に無関心な
保護者の存在を嘆いてみせた。
http://headlines.yahoo.co.jp/hl?a=20160514-00000022-san-l20