西日本唯一の「トーストサンドイッチ自動販売機」が高知市で現役続行中 [771738842]

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西日本に１台だけしかないという“幻の自動販売機”が高知市内に立っている。
地味に長～く愛され続けて４０年。自販機界の“重鎮”は、今日もお客さんを待ち続けている。）

高知市比島町３丁目の産業道路沿いで早朝から午前０時まで営業する「コインスナックプラザ」。
近年見掛けることが少なくなった、うどん、ラーメンといった昭和の自販機が顔をそろえる。
その中でもひときわレアなのが「トーストサンドイッチ自動販売機」だ。

お札は受け付けない。ボタンは「ハム」と「チーズ」の二つだけ。２００円を投入して待つこと３０秒。
ゴゴゴ、ジ――、ガコンッ。アルミホイルに包まれた熱々のトーストサンドが落ちてきた。

太平洋工業（本社＝岐阜県大垣市）が１９７５年から１９７８年までに６３０台を生産、販売したが、
１９８０年代後半にはメンテナンス業務も終了してしまった。
現在、太平洋工業が“生存確認”している１５台は、新潟や群馬など東日本が大半で、西日本に
は高知市のこの１台しかないという。なぜ、生き残ったのか。

パンを熱してガコンッ、という単純な構造。
そして、トースト自販機を所有、管理する浜田昿（ひろし）さん（７４）が機械の分解や組み立てが
好きだったことも大きい。

お客さんに「パン、真っ黒焦げやんか」と言われたり、片側だけ焼けなかったりした時は、浜田さん
がちゃちゃっと修理してきた。

近年はさすがに不具合も多くなってきたという。現在、硬貨の識別をするコインセレクターが故障中。
２３０円の「チーズ」の販売ができなくなっているが「（修理の）努力してますけどねえ…」と、
浜田さんに焦る様子はない。

中に入れるサンドイッチを作り続けている「なごや製パン工場」（高知市上町２丁目）も、トースト自
販機に無くてはならない存在だ。

http://www.kochinews.co.jp/article/23132/