冷凍炒飯市場の拡大続き品質向上で未利用層も流入 [771738842]

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拡大が続く家庭用冷凍炒飯市場は昨年も大きく伸長した。
１４年度の市場規模は３００億円弱だったが１５年１０月には１.５倍（前年同月比）に成長（味の素
冷凍食品調べ）。
１６年４～１２月は前年比約１２０％前後とみられ、大型成長が継続し４～３月でも１１０％～１１５％
程で着地すると見込まれている。

リピーターの増加や新規ユーザーの獲得などで冷食市場全体の拡大を支えている。

元々ニチレイフーズが確立してきた市場だが、一昨年秋に味の素冷凍食品が参入し市場が拡大。
昨年はマルハニチロも新商品を発売するなどして落ち着く気配はない。
昨年上期は約１３０％、下期は一昨年の「ザ・チャーハン」発売の裏返しが現れたが約１０５％で推移
している。

品質競争と各社の積極的なプロモーションでリピーターが増え、また冷食利用経験が少ない層も
流入しているといい、既存の利用層の外側に市場が広がっている。

最近は若年男性の利用が増える傾向にある。
外食で楽しんでいた消費者が手に取るようになり、また家庭での炊飯機会が減るなどといった生活
様式の変化もあり、手作りユーザーの流入も多い。

ベーシックな炒飯は全属性で利用が増え、五目炒飯はシニア世代や女性からの支持が多い。
１７年度も一桁台後半の成長が見込まれており、各社とも一層の品質向上やプロモーションに注力
する構えだ。

課題は認知度。
冷食としてはかなり上昇したが食品全体では高いとはいえないことから過剰な期待を戒める声もある。
ＣＭなどでの訴求は勿論のこと、試食などで体験の機会を創るといった地道な活動も求められよう。

ニチレイフーズは計画値を上回り続け今年度は１２０％で着地の見込み。ＣＭ投入後も販売は落ち
切らず高止まりしている。売上Ｎｏ.１という「本格炒め炒飯」と「五目炒飯」共に好調。
キャンペーンの応募者数も約３倍となるなど陰りは見えない。

今年は「本格炒め」をリニューアル。
米にまとわせる卵が薄く均一になる新製法を採用し、のどごしとパラパラ感を向上させ更なる成長を
目指す。プロモーションも検討中だ。

一昨年の発売時に大きな話題となった味の素冷凍食品「ザ・チャーハン」は昨年も好調で発売時を
上回る伸び。

夏休みや連休での利用も多くファミリー層に浸透。大人・シニアの利用も増え全方位的に拡大している。
大手、中型チェーンはほぼカバーした。今後は小型店での拡大も目指す。

昨年１２月に発売した「ザ・シューマイ」と共に「ザ」シリーズで訴求を図る。
大手チェーンではシリーズを並べた平台も展開。
「五目炒飯」「高菜炒飯」は市場の伸びに追いついていないが、これは想定通りといい、資源を「ザ」
シリーズに集中して拡販する考えだ。プロモーションも継続する。

昨年発売したマルハニチロ「炒飯の極み」は計画値を上回るなど好調に推移している。
「新中華街　あおり炒めの焼豚炒飯」とのカニバリが懸念されたがこちらも数字を落とさず推移している。
「極み」は専門店の、「あおり炒め」はベーシックなイメージで設計されており住み分けが出来ているという。

元々夏休みのイメージだったが季節を問わず好評で、利用層も幅広い。
両品ともに今春リニューアルし「極み」ではＸＯ醤を増やし具材にしいたけを追加。
「あおり炒め」では卵の風味を向上させた。ＣＭ等のプロモーションを投入しトライアル増を図る。

https://www.shokuhin.net/