http://i.imgur.com/dnTQVNm.jpg
世の中に収集癖をもつ人は少なくない。その対象は美術品や宝飾品といった高額なものから、本人以外には価値を計りがたいマニアックなものまでさまざまだ。
だが、もしこれがコレクターの仕業だとすれば、相応の刑罰を覚悟せねばならない。
兵庫県西宮市で昨年１１月から、不燃ごみの回収に使われるプラスチック製コンテナが相次いで盗まれているのだ。その数、３カ月で２００個超。
転売しようにも買い手がつきそうもないコンテナを、逮捕のリスクを犯してまで集め続けるのはなぜなのか。
物を集めることへの狂おしいまでの執着か、それとも〝暗い情念〟に基づく嫌がらせか…。
警戒強化も続く犯行
「なんでこんなものを持っていくんやろ」
西宮市内のマンションで暮らす女性（４８）は首をかしげる。
いつもごみを出しているマンションのごみ置き場からコンテナが盗まれた理由が、いくら考えても思いつかない。
「こんなもの、どこに持っていっても売れへんでしょ？ 盗む意味が分からないだけに気持ち悪いわ」
市によると、コンテナは水色の折りたたみ式で、幅６５センチ、奥行き４４センチ、高さ３３センチ。
市民に約２万１３００個が貸し出され、約１万５千カ所のごみ置き場で週１回の瓶や缶などの不燃ごみ、月２回のペットボトルの回収に使われている。
回収日の朝に組み立ててごみ置き場に置き、住民はそこにごみを入れておく。ごみが回収された後は折りたたんで片付ける仕組みだ。
市に最初に被害の届け出があったのは昨年１１月１４日。夙川（しゅくがわ）沿いの閑静な住宅街にあるマンションのごみ置き場から２個がなくなっていた。
その後、盗難は連日のように続き、わずか１０日の間に４０個近くが盗まれた。
市は２４日、兵庫県警西宮署に相談するとともに、パトロールの強化も要請。３０日には報道発表も行い、市民に注意をうながすだけでなく、
「二度としないと約束して返してもらえば、被害届を取り下げる」とまで呼びかけた。
だが、被害は一向に収まらない。年をまたいでも警戒をあざ笑うかのように続き、丸３カ月が経過した２月１４日時点で２０８個にまで膨れあがった。
週休２日？奇怪な犯人像
盗難の発生状況には特異な点がいくつかある。
被害は当初、西宮市内でも山手の高級住宅街として知られる阪急苦楽園口駅から半径１キロのエリアに集中していたが、徐々に拡大。
東隣の尼崎市との境界付近や臨海部、市役所からは約１５キロ離れた北部なども含め、市内ほぼ全域、７２カ所にまたがっている。
被害が最も多かった１月１０日には、２０カ所で計２６個が盗まれた。コンテナは折りたためば多少はコンパクトになるとはいえ、重さは約３．１キロある。
グループで同時多発的に一斉に盗み出しているならともかく、単独犯ならば車を利用しなければ到底無理な犯行だ。
しかも盗んだ後の現場にごみは散乱しておらず、手際の良さがうかがえる。
なにより不思議なのは、犯行が平日に限られていることだ。
ごみの回収は平日だけだが、コンテナの多くは回収が終わっても置かれたままになっており、実際、回収日以外に盗まれたものも多い。にもかかわらず、土日や祝日には１件も被害が起きていないのだ。
昨年の最後の被害は、仕事納めの１２月２８日。犯行は年末年始にはぴたりと止まり、仕事始めの１月４日に再開されている。
大量のコンテナを積むことができる車で、平日の朝だけに犯行を繰り返す－。
それはどんな人物なのか。西宮署は防犯カメラの映像を分析するなど、容疑者の絞り込みを進めている。
http://www.sankei.com/smp/west/news/170302/wst1703020006-s1.html
判然としないのは、２００個以上もコンテナを盗み続ける動機だ。
２月２日、証明写真機に取り付けられているカーテンを盗んだとして、窃盗容疑で新聞配達員の男が岐阜県警に逮捕された。
男の自宅からはさまざまなデザインのカーテン１００枚が押収されており、収集目的だったとみられる。
路線バスの行き先を表示するビニール製の「方向幕」を盗んだとして平成２５年に大阪府警が逮捕した男の自宅からは、１千本もの方向幕が見つかった。
バス会社の車庫に忍び込んでは盗み出していたという男は「昔からバスが好きで、コレクションに加えたかった」と供述した。
こうした収集癖に特殊な性的嗜好（しこう）も加わり、盗みを繰り返す男もいる。
記憶に新しいのが、お笑い芸人の男が２７年、高校に侵入し女子生徒の制服を盗んだとして警視庁に逮捕された事件だ。
男の自宅からは制服などが６００点押収された。
東京・銀座の高級クラブでホステスのハイヒールを盗んだとして２６年に警視庁に逮捕された男は、
「クラブの更衣室のロッカーは宝箱だった」とハイヒール約４５０足を隠し持っていた。
連続窃盗には転売目的のものもある。特に、屋外にある金属製品が盗まれる事件は全国で続発。
側溝のふたやマンホール、電線、水道メーターなど被害品はさまざまだが、金属回収業者に持ち込まれて換金されているとみられる。
だが、今回のコンテナ盗は、そのいずれにも該当しない可能性が高い。
コンテナはどれも同じ規格で作られており、収集欲を満たすとは言えなさそうだ。ましてや、フェティシズムの対象になるとは考えづらい。
転売しようにも、もともとの価格が約１２５０円で、かさばる割には利益が少ない。
そもそも大きく「西宮市」と記されており、買い取る古物商がいるとも思えない。ネットオークションに出品された形跡も、これまで確認されていないという。
背景にごみトラブル？
市によると、コンテナは一部地域で４年に導入され、翌５年から市内全域で使われている。
しかし、過去に同様の盗難被害が出たことはない。西宮署も「県内の他の自治体での同様の被害は把握していない。犯人の意図は分からない」としている。
最も多い１９個が盗まれた老松町を含む越木岩自治会の橋本州生会長は「市の指導通り、ごみ回収後はすぐにコンテナを片付けるしか対処のしようがない」。
市も「市民生活に影響するのでやめてほしい」としながらも、お手上げの状態だ。
だが、それこそが犯人の狙いなのではとの指摘もある。
「ごみ回収をめぐるトラブルなど、行政や地域などへのなにかしらの怒りからの犯行という可能性も考えられる」とするのは、日本女子大の岡本吉生教授（臨床心理学）だ。
日本犯罪心理学会の会長も務める岡本教授によると、窃盗事件の動機は自分で使うほかに転売や収集など幅広いが、
人が困ることをして自身の攻撃性を間接的に発散したり、社会的にアピールしたりするケースもあるという。
岡本教授は「自分の心の中にある解決されない問題と犯行が密接に関わっている場合、罰を与えても効果がなく、治療的な措置が必要。別の事件に発展する恐れもあるため、治療も視野に、早く容疑者を捕まえることが大切だ」と話した。
コンテナとかパレットとか「要返却」とか
「必ず所有者に返してください」とか印字されていても
普通に無視だもの
で、ボロボロのなったら捨ててまたどこかから拾ってくる
40代から60代
無職もしくは時間に融通のきく自営業
盗んで捨てて新しいの買ってほしいんだろ
そのまま持っていってそのまま使ってる
たぶん回収業者の倉庫かどこかに畳むんで積まれて放置されてるのが
たくさんあるよ
ゴミ捨て場に置いたままになってるんだから捨ててると思って持っていくんだろうな
そりゃ動物に荒らされるわ
でも自治体の名前入ってないのか？