クリスタルガラスを散りばめパールが輝くカワイイ骨壺が死に際女子の間で人気｢自宅に置いても違和感ない｣50万円 [597533159]

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クリスタルガラスをちりばめたりした「カワイイ骨つぼ」が登場し、関心を集めている。
女性向けブリーフなどユニークなヒット商品で知られるプロデューサーの布施美佳子さん（４３）＝文京区＝が手がけた。
「自分が入りたい骨つぼを作りたい」との思いから、葬祭ビジネスに参入した。

鮮やかな青やピンクに彩られた合金製のつぼに動植物がデザインされ、スワロフスキー社のクリスタルガラスやパールが輝く。さながら宝箱のようだ。
http://www.asahicom.jp/articles/images/AS20170303004615_comm.jpg

商品名は「エンディングボックス」。一昨年１２月に葬祭業の展示会に出品後、ネットや粉骨業者などを通じて受注販売を始めた。ネット通販の価格で５０万円。

「自宅に置いても違和感のない骨つぼを意識しました」と布施さんは言う。ふたの裏側に遺影を飾って開くと仏壇の役割も果たす。

布施さんはアパレル会社のデザイナーから玩具大手のバンダイナムコに転職。
約９０万枚売れた「ガールズブリーフ」を手がけた。３年前、出向した文具・雑貨メーカーで葬祭グッズのブランドを立ち上げた。

親しい人の早世が続いたことがきっかけだった。脳内出血のため２０代で急逝した同僚もいた。白い死に装束や白い骨つぼ……。
定型の葬儀には生前の人となりを感じることができず、違和感を覚えた。
「自分は好きな服を着て送られたい。好きなデザインの骨つぼに入れてもらいたい」と思った。

展示会で好感触を得た。「かわいい」「ほしい」。同世代や少し年上の女性たちが口々に言った。

著名なファッションデザイナーを起用した化粧瓶のような外観の骨つぼなど、３万～７万円台の価格帯の商品も増やした。

「ビビッときた」。横浜市の料理研究家、入江亮子さんは化粧瓶タイプを購入した。５０代に入り、死が現実味を持ち始めた。
この１０年で友人、知人が１０人以上この世を去った。自分と同じ独身で、自宅で孤独死した人もいる。
「自分で自分の死を考えなきゃいけないと思ったとき、こういうかわいいのに入れてもらいたいと思えたから」

布施さんが今後力を入れるのは、キャラクター入りの骨つぼだ。幼い子を亡くした親が、好きだったキャラとともに手元に置けるものを提供したい。
死を想起させるものへの起用は壁が高いが、「少しずつ意識を変えていければ」と言う。
イタリアの玩具キャラ「ロディ」を使った参考商品ができ、一歩を踏み出した。
「あと１０年で業界は大きく変わる。ライフワークとしてやっていきたい」

http://www.asahi.com/articles/ASK333TFVK33UULB001.html