中国内陸部の雲南省で、前妻と現在の妻との間に計４人の子供がいる男性が、地元の公務員らに突然連行され、役場の一室で精管結紮（けっさつ）と呼ばれる避妊手術を強制的に受けさせられる事件が起きた。
中国では「一人っ子政策」が昨年１月から正式に廃止されたが、産児制限がなくなったわけではなく認められるのは２人目の子供まで。
人権無視の強制避妊手術が現在も横行している実態が浮かび上がり、国民の怒りを呼んでいる。
被害者本人によるインターネットでの告白や有力紙・新京報などによると、事件が起きたのは２月８日夜。
春節（旧正月）休みを利用して故郷の雲南省に帰省していた胡さん（４２）は当時、友人宅で歓談していた。
そこに突然十数人の男たちが乱入し、胡さんに告げた。「お前は産児制限政策に違反した。一緒に来い。避妊手術を受けろ」
男たちは身分を明かさなかったが、中国の行政機構のうち最底層の「鎮」政府で産児制限政策を担当する職員たちだった。
胡さんは二十歳そこそこで故郷を離れ、現在は年に１回ほど帰省する程度で、戸籍も四川省に移していた。
前妻との間に３人の子供をもうけ、一人っ子政策に批判したため２０００年に罰金を払った。
離婚後の１５年には四川省で、現在の妻との間で子供が１人生まれた。
当時、地元の役場などに問い合わせたところ、問題ないとの回答を得て子供の戸籍も取得できたという。
そうした事情を取り囲んだ男たちに説明した胡さんだったが、「つべこべ言わずに来い」と怒鳴られ、役場のだだっ広い一室に連れて行かれた。
法律を尊重しろ、人身の自由を侵すなと男たちに主張しても、聞く耳を持たなかった。
「もし手術を受けたくなければ２万元を渡せ。これは保証金だ。手術を受けるなら金は返す」。
男たちからはこっそりと、こうも告げられたという。納得いかない胡さんは断った。
部屋を出ようとする胡さんを十数人で押さえつけて、うち一人が拳で殴りつけた。
混乱の中で駆けつけた胡さんの妻は、怒りで大声を上げ、警察に通報したが、
駆けつけた警官は胡さん夫婦の主張を聞くどころか、逆に妻を連行してしまった。
「手術を受けなければ、お前の妻を公共秩序撹乱（かくらん）罪で１５日間拘束する」とまで脅された胡さんは、ついにあきらめた。
役場の一室に手術台があった。手術は３０分で終わったが傷口が痛んだ。
胡さんはネット上に事件の一部始終を書き込み、男たちに取り押さえられ赤く腫れ上がった首の写真もアップ。当局の横暴は瞬く間にネット上で拡散した。
http://www.sankei.com/smp/premium/news/170308/prm1703080003-s1.html
調査に乗り出した地元政府は当初、メディアの取材に対し「当事者は完全に自らの意思の下で避妊手術を受けており、規定に合致している」とし、強制や暴行はなかったと説明した。
ところが胡氏が「私は調査担当者から連絡すら受けていない」と反論したため、ネットユーザーの怒りに油を注いだ。
ついに雲南省当局は２月２８日、胡さんは手術に同意していなかったとする調査結果を発表し、胡さんに謝罪するとともに責任者を処分する意向を示した。
たとえ育児制限の法規に抵触する数の子供をもうけていたとしても、当局が国民に避妊手術を強制するのは明らかに違法だ。
ただ、こうした人権侵害行為は農村部を中心に長期間、広範に行われてきた。中国が掲げる「法治」への道は遠い。
「賠償も謝罪もいらない。当局が実際に起きた事件を正視し、自ら行ったことを認めてほしいだけだ」。
中古書籍の寄付を募り、貧困地域に図書室をつくる運動を展開していたという胡さん。
故郷の村でも図書室の設置を計画していたが、事件後は「一生ここには戻りたくない」と語っている。
精管結紮術とは、男性の精子（せいし）の通り道である精管を縛って、精液の中の精子を無くしてしまい、避妊（ひにん）を行う方法です。
睾丸（こうがん）は二個あり、各々の睾丸から精子が出来ますので、精管は二本あります。各々の精管を縛り精子の流れをとめます。
外に出ないように止められた精子は自然に身体に吸収されてしまいます。
精子の大きさは眼に見えないほど非常に小さいのです。
精液（せいえき）は、精子と前立腺（ぜんりつせん）から出る液からなりたっています。妊娠の役割を行うのは、無論、精子です。
精管結紮を行い精子が精液からなくなっても、男性が射精（しゃせい）する精液の量の殆んどは前立腺の分泌物なので、精管結紮後も、出てくる精液が少なくなる事はありません。
また、精液の色や臭いなども同じです。
男性ホルモンは睾丸から出され、血液で体に流れてゆくので、精管を結紮しても男性ホルモンが減る事はありません。
男性の機能も変化しません。勃起力や性欲、性感などは手術前後でかわりません。
もし、仮に奥さんに黙って精管結紮を行っても、奥さんにはわかりません。
男性の陰嚢（いんのう）のシワの所を小さく切りますので傷も見えませんし、精液の量や見かけも同じで、勃起力も同じなので、それを良く知っているはずの奥さんにさえわからないのです。
小児性愛者への去勢はやめるべき