東日本大震災を乗り越えプロバスケ選手を目指す美少年(12)。友人4人が亡くなるというトラウマを抱えながら彼らの分も励む。これはモテる [711847287]

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　失った仲間の分まで夢をかなえたい－－。
宮城県石巻市のミニバスケットボールクラブ「石巻レッドライオンズ」のエース、佐藤廉太（れんた）さん（１２）＝石巻小６年＝は東日本大震災発生時、送迎バスの園児ら６人が津波の犠牲になった私立日和（ひより）幼稚園に通っていた。
一命はとりとめ、心の傷を少しずつ癒やしながら、プロバスケ選手への道を歩み始めている。

　クラブが練習場所とする市内の小学校体育館。佐藤さんは身長１４２センチながら、
素早いドリブルで相手を抜き去り、放物線を描いたボールは高い確率でゴールネットを揺らす。

　現在高校１年の兄が中学でバスケ部に入り、佐藤さんも４年生の夏、レッドライオンズに加入。
全国の強豪と対戦する市選抜チームメンバーに選ばれるようになり、身長もバスケを始めて１５センチほど伸び「ステップアップできた気がする」。

　だが、震災の精神的ストレスは今も尾を引く。
あの日、幼稚園では登園した園児の半数近くが地震が起きる前に帰宅し、佐藤さんもその一人だった。
しかし大きな揺れが襲った後に園を出た送迎バスのうち１台が低地で津波にのまれた。
乗っていた園児５人、そして佐藤さんが「おばちゃん」と慕った女性職員１人が帰らぬ人になる。わずかなタイミングが生死を分けた。

　「おばちゃん、帰ってこないかな」とつぶやくこともあり、小学校に入学した頃はバスで登校するのを怖がったため、兄や母（３９）が毎日のように付き添った。
今でも震災関連のニュースを見たり地震が起きたりすると、発熱することがある。

　それでも、バスケの話になると、目がりりしくなる。

　昨年９月から始まった男子バスケ・Ｂリーグで地元の「仙台８９ＥＲＳ」の試合を観戦し、プロの世界にあこがれた。
同チームの志村雄彦（たけひこ）選手（３４）は身長１６０センチと小柄だが、自分と同じ司令塔役のポイントガード（ＰＧ）を務め目標にしている。
春に入学する中学ではバスケ部に入り、高校も県内にあるバスケ強豪校への進学を夢見る。佐藤さんは言う。「幼稚園の友達のためにも、自分はコートを駆け巡り、夢を実現させたい」【山本康介】

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　◇日和幼稚園バスの津波被害

　東日本大震災発生約１５分後の３月１１日午後３時ごろ、宮城県石巻市の高台にある日和幼稚園の園児を乗せた送迎バス２台が発車。
うち１台が、海側の低地から戻る途中に津波に巻き込まれ、園児５人と職員１人が死亡した。
園児４人の遺族が損害賠償を求めた訴訟は２０１４年１２月、仙台高裁で園側が謝罪し計６０００万円を支払うことで和解が成立。
高裁は「犠牲を教訓として長く記憶にとどめ、後世の防災対策に生かすべきだ」と異例の見解を示した
http://headlines.yahoo.co.jp/hl?a=20170308-00000033-mai-soci