関係当局「全焼の大宮のソープランド、50年間に渡って現行法に適合しない“既存不適格建築物”だった疑いがある」 ← 知ってたくせに [485983549]

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全焼のビル、築５０年以上現行法不適格
https://mainichi.jp/articles/20171224/k00/00m/040/055000c

現場検証が行われた火災現場近くの駐車場には花や飲み物などが供えられていた＝さいたま市大宮区で２０１７年１２月１８日、鈴木拓也撮影
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さいたま市大宮区で５人が死亡した風俗店火災で、全焼した鉄筋コンクリート３階建てビルは築５０年以上がたち、防火区画などが現行の建築基準法に適合しない「既存不適格建築物」で、防火戸で区切られた階段を設けるなどの延焼を防ぐ設備が不十分だった疑いがある。

埼玉県警などが出火原因や５人が逃げ遅れた状況を調べている。火災は２４日で発生から１週間となる。

市などによると、ビルは１９６５年の建築で６７年に３階部分を増築した。

建築基準法は６９年の改正で、延焼を防ぐためビルの階段部分とそれ以外を区画する防火戸の設置などを義務づけた。

７０年には排煙設備の規定が加わった。今回のビルは建築当時の法律には適合しており違法ではないが、市建築行政課によると、防火戸が設置されていないなど現行法を満たさない可能性があるという。

捜査関係者などによると、ビルの建築当時の図面には、南側と北側に１～３階に通じる階段が２カ所あった。

だが、火災後の調査では南側の１、２階をつなぐ階段はなく、撤去されたとみられる。客が使う北側の階段は人が擦れ違えないほど狭かったという。

出火元は２階南側のごみ置き場周辺とみられ、一酸化炭素中毒などで死亡した５人のうち４人は２階、１人は３階で見つかった。

県警などは燃え方の激しい２、３階に煙が充満し、逃げ遅れた可能性もあるとみている。

一方、火災現場周辺は、県風営法施行条例で同店をはじめとした特殊浴場と呼ばれる風俗店の営業が認められた地域。

１８棟のビルで同店を含む２０店舗が営業し、風俗店が密集している。市によると３棟が６９年以前に建てられたとみられる。

風俗店経営の関係者は「昔より景気が悪く店舗も減った。今は店で接客する店舗型より無店舗の派遣型に人気がある」と話す。

建て替えや設備の更新が進まず、古い施設を使い続ける店が多いという。市消防局などが１９日に実施した特別査察では、設置から数十年以上たった防火戸が老朽化で閉まりにくくなっているなどとして５店舗が指導を受けた。