プーチン「どうしてロシア抜きで北朝鮮と話進めるのおおお」と韓国のムン大統領に電凸 [705668267]

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「非核化推進」合意　「関与」描くロシア　多国間協議「除外」を警戒

　【モスクワ大前仁】ロシアは南北首脳会談で朝鮮半島の非核化推進が合意されたことを歓迎しながらも、米中両国を加えた４カ国で協議していく枠組みも示されたことを受け、
取り残されるシナリオを警戒している模様だ。今後はロシアや日本も参加してきた６カ国協議の再開へつながるように、関係国へ働きかけていく構えだ。

　南北首脳会談では朝鮮戦争の「終戦」を目指すことで一致し、当事国の米国や中国を交えた協議の開催案が示された。
ロシアのモルグロフ外務次官は２８日、タス通信とのインタビューで、前身のソ連が朝鮮戦争に参戦していないことから、終戦協議に参加しないのは当然だと認めながらも、「積極的にイニシアチブを発揮し、
朝鮮半島に関連する全問題の解決を目指す」と表明。ロシアが今後の協議から外されるとの一部指摘を「経験不足の観察者が陥りやすい不十分な認識だ」と反論した。

　プーチン露大統領も２９日に電話で協議した韓国の文在寅（ムンジェイン）大統領に対し、南北間の和解促進へ協力していく考えを伝えた。
そのうえで朝鮮半島に関わる「すべての関係国」が今後の政治・外交プロセスに携わるべきだとくぎを刺した。

　ロシアにとっては、北朝鮮の核問題解決を目指しながら、２００８年以来中断している北朝鮮、米国、中国、日本、韓国、ロシアによる６カ国協議を再開させて、
自らが関与できる枠組みを確保するのが理想的なシナリオだからだ。

　経済分野では、国境を接する北朝鮮で権益拡大の機会をうかがっている。ロシアは００年代初頭から、南北の和解が進展すれば、
自国と朝鮮半島を結ぶガスパイプラインや鉄道網が有益になると呼びかけてきた。プーチン氏も電話協議で文氏に対し、「鉄道、ガス、電力などが朝鮮半島を経てシベリアにつながれば、半島の安定と繁栄に寄与する」と伝えた。

　ロシアの視野に入るのは、シリア問題などで対立を先鋭化させる米国だ。
南北対話の重要性を強調し、米国が関与する比重を薄めていきたい考え。北朝鮮の核開発凍結プロセスに合わせ、米韓合同演習を凍結すべきだとも繰り返し表明している。

　モルグロフ氏は、米朝の関係正常化に向けた動きも、「朝鮮半島問題の解決には重要だが、唯一の焦点ではない」とけん制した。

https://mainichi.jp/articles/20180501/ddm/007/030/037000c