SNSは時代遅れ。今のトレンドは電子メール [579297746]

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若者は面倒くさくて古風な手段だと思うだろう。
しかし、あらゆる業界のブランドやクリエイター、企業の間で、最近オーディエンスに働きかける手段として人気上昇中なのが、インターネットに残された唯一の信頼できる情報発信手段、すなわち電子メールだ。

消費者向けのメール配信サービスは登場してほぼ30年。
だが最も熱心なファンがいま語る言葉に耳を傾けると、そこから最大の恩恵を受けるはずの人々があまりにも長く放置してきた、ある種の「未知の世界」だとわかる。
「#deletefacebook」（フェイスブックを削除せよ）運動に象徴される、人々が何を見るかを命じようとするアルゴリズムに反撃するための手段でもある。
フェイスブックとは異なり、メールは友人や家族、多様なコミュニティーから便りをもらうほか、読者が受信することに同意したものだけを整然と時系列に受け取る仕組みなのだ。

大小を問わず企業のマーケティング責任者にとって、ソーシャルメディア（SNS）のアルゴリズムが意味するのは、グーグルとフェイスブックの2社による独占市場でビジネスを行うコストが上昇し続けることだ。
これに対し、電子メールは、発信者が密接に読者とつながり、ブランドは最も忠誠心の強い顧客に話しかけることができ、新進気鋭の企業はインフルエンサー集団を構築しやすくなる。

読者がいつでも「配信停止」ボタンを押せることは、関係者全員にとっておおむね好都合だろう。
電子メールのコンテンツ制作者が、単に表面的に興味をそそるのではなく、信頼の置ける高品質な経験を生み出すよう促すとともに、フェイスブックのような広告ありきのメディアに比べ、より深い方法で読者と結びつくことを後押しするからだ。

英ウェールズのジーンズメーカー、ヒュート・デニムは7年前、倒産の危機にあった。
共同創業者のデービッド・ハイアット氏（2006年にもう1社の衣料会社を米アウトドア用品大手ティンバーランドに売却している）にこの時、アイデアが浮かんだ。
同社のジーンズを買うかどうかは別として、読者の喜ぶコンテンツを満載した気の利いたニュースレターをメール配信することだ。

続く

https://jp.wsj.com/articles/SB10710854813622363988504585074970411822824