診療報酬詐取容疑で医師、暴力団組員、福岡県警OBら５人を逮捕 [593776499]

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診療報酬詐取容疑で県警ＯＢら逮捕　福岡の病院、生活保護悪用
https://www.nishinippon.co.jp/nnp/national/article/482076/
生活保護受給者を診察したと偽って診療報酬を不正受給したとして、福岡県警は２５日、詐欺の疑いで、福岡市中央区大名２丁目の「いのうえクリニック」の事務長で
元福岡県警警察官の宮内真二容疑者（５０）＝同市博多区博多駅前４丁目＝と、医師の井上勉容疑者（６１）＝同市中央区谷２丁目＝ら５人を逮捕した。

ほかに逮捕されたのは、住所不定、指定暴力団山口組系組員木下優（３３）▽同市西区福重２丁目、会社役員上野隆義（２８）▽住所不定、無職笹野直子（５５）の３容疑者。
逮捕容疑は共謀し、生活保護受給者の笹野容疑者を診察したかのように装った虚偽の診療報酬明細書を福岡市に提出し、
昨年７～９月、１２回にわたり診療報酬約２４万円をだまし取った疑い。県警は５人の認否を明らかにしていない。

関係者によると、宮内容疑者は博多署や福岡西署に勤務し、暴力団捜査を担当。フェイスブックによると、１９９１～２０１４年に県警に勤務したことになっている。
クリニックの開業資金１千万円を用立てる代わりに、事務長に就任したという。
県警などによると、クリニックは１７年１１月、マンションの一室に開設。受付や診療器具は置いておらず、生活保護受給者を対象に訪問診療だけを行っていたとみられる。
月約３００万円の診療報酬があり、県警は大半が同様の手口による不正請求とみている。

木下、上野両容疑者は「偽患者」のあっせん役で、笹野容疑者ら複数の生活保護受給者を紹介していた。笹野容疑者に疾患はなく、偽患者になる仲間を募っていたという。
井上容疑者は００年、診療報酬を不正受給したとして、院長を務めていた「井上病院」（同市早良区、閉鎖）の健康保険法に基づく保険医療機関の指定を取り消された。

診療報酬は、医療機関や調剤薬局による医療行為の対価。原則は医療費の７割を国民健康保険や健康保険組合が支払い、残りは患者が負担する。
生活保護受給者の場合は、国と市町村が「医療扶助」として全額支払うため、医療費は無料。