チョレイ、世界チャンプに完敗し課題を突きつけられる [158879285]

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馬竜が突き付けた張本の課題　卓球アジア杯
2019年04月05日21時21分

◇徹底されたチキータ対策
　５日、横浜文化体育館で開幕した卓球アジア杯男子１次リーグ注目の一戦。
世界チャンピオンの馬竜（中国）と対戦した張本智和（木下グループ）は１－３（９－１１、１１－６、５－１１、８－１１）で敗れ、昨年６月のジャパンカップ荻村杯の再現はならなかった。
王者が無言で明確にしてくれた張本の課題とは－。

　第１、第２ゲームとも、馬竜は自分の最初のサービスを、張本のバック側へ長く出してきた。ともに張本の得点にはなったが、その後は逆にフォア側の浅い所へ変化の鋭いサービスを中心にしてきた。
　長いサービスを警戒させておくことで、浅いサービスに対する張本のレシーブをわずかでも遅らせ、武器である強烈なチキータをさせないためだ。
第１ゲームは２本目のサービスでチキータのミスを誘い、その後もやや弱くなったチキータを狙って３球目攻撃を仕掛けてきた。
　張本が第２ゲームを奪って追いついた後は、そのサービスの精度をさらに上げ、チキータさえできないほど低く鋭く出してきた。
　このところ、ほとんどの選手が張本に対して使うサービスの組み立てだ。３月のカタールオープン出発前、「研究されていると一番感じるのは相手のサービス」と語っていた張本。
馬竜も同様の戦術で来たところが、張本のチキータの威力を物語るが、世界王者は他の選手よりもさらに高いレベルでそれを実践してきた。
　チキータができなければツッツキ（台上で突っつくように短く下回転をかける打法）かストップで、相手に強打させないよう短く返すことになり、互いに根比べのような台上の駆け引きが何球か続く。
これまた最近、張本のようにチキータが強い選手の試合ではよく見られる場面だ。
　「第３ゲーム以降は相手のサービス、レシーブが厳しくなってチキータを待たれたり、相手の得意な台上プレーに引き込まれたりした」と張本。
　台上プレーの応酬で先に返球が甘くなり、相手にドライブをかけさせてしまったのは張本だった。「大事なところで自分が粘れなかったり、相手の方が的確だったりして相手が一枚上手だった」。
　強化しているフォアドライブも「きょうはフォアに来るボールは相手が決めに来たボールばかりで、カウンターが精いっぱいだった。自分がチャンスをつくってフォアを使えることがなかった。
フォアの実力はついてきたと思いますが、きょうは封じられた」。強化しても、使わせてもらえなければ得点にはならない。

◇「１球」を逃さなかった王者
　そして、「ここぞ」の１球を逃さない勝負強さ、試合運びでも王者が上だった。象徴的なのは第１ゲーム。
４－９から４点連取して１点差まで追い上げながら、やや甘く長くなったサービスをフォア強打でレシーブエースを決められ、突き放された。

https://www.jiji.com/jc/article?k=2019040501221