【奈良】日本で初めて全盲で医師免許取得‐守田稔・かわたぺインクリニック医師に聞く [377482965]

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【奈良】日本で初めて全盲で医師免許取得‐守田稔・かわたぺインクリニック医師に聞く◆Vol.1｜医療維新 - m3.comの医療コラム
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障害者の社会参加が推し進められる昨今、医療の世界を目指す障害者人口も増加している。
今回は、2003年に日本で初めて全盲で医師免許を取得し、精神科の医師として勤務している守田稔氏に、国家試験から就労に至るまでのプロセスや問題点などを聞いた。
（2019年8月8日インタビュー、計2回連載の1回目）

――復学されてから、国家試験をめざすまでのことをお聞かせください。

2001年、周囲の助けを受けながら何とか復学にこぎつけたのですが、その年の夏、わずかに左目に残っていた視力を失い、全盲になってしまいました。
当時は医師法の絶対的欠格事由により、全盲だと医師への道は断念しないといけませんでした。
しかし、私は非常に幸運に恵まれていました。
2001年の7月に医師法が改正され、全盲でも医師免許を取れる可能性が出てきました。

――具体的にはどのような改正内容でしょうか。

合計27の法律で欠格条項の撤廃、絶対的欠格条項から相対的欠格条項への緩和が行われました。
（衆議院法律第87号）医師法では「目が見えない者、耳が聞こえない者、又は口がきけない者には、免許を与えない」との一文が第3条から削除され、
代わりに第4条に「こころや体の障害があり、厚生労働省の規定で医師の業務を適正に行なうことができないと判断された人には、免許を与えないことがある」という内容が追加されました。

――では、医師の国家試験も条件が改正されますね。

はい、法改正に基づき、厚生労働省が国家試験について検討を開始しました。
そして2002年、大学から全盲者として医師国家試験受験のための申請をしていただきました。
本当にタイミングに恵まれていたと思います。
受験をめざして同級生の勉強会に参加させてもらったり、家族に問題集を読んで録音してもらったりしながら、準備を進めました。

――どのようにして受験したのですか。

全盲での受験は私が初めてで、大学と厚生労働省の間で何度も話し合いが行われたと聞きました。
その結果、以下のような条件になりました。

問題内容と問題数は一般受験者と同じ
別室受験で試験時間は通常の1.5倍
対面朗読で問題を読み、それを録音して聞き直すことは可能
漢字など、文字を尋ねることは可能
口頭で解答し、マークシートには代筆記入
画像問題は問題作成者による画像説明があり、質問は受け付けないあるいは解釈を伴わない質問に対しては返答する

――今までに全盲で医師国家試験を受けた人は何人いるのでしょう。

私の知る限りでは、全盲では3人受験し、2003年には私が、2005年にも1人合格しています。
また、ロービジョンでは少なくとも5人の合格者がいると把握しています。

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