宝生舞 [585649614]

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三重）一流フレンチでホテルの集客アップ作戦

三重県大台町の第三セクターが運営するリゾートホテル「奥伊勢フォレストピア」。集客力アップに向けて、志摩観光ホテル（三重県志摩市）の名誉料理長・宮崎英男さん（７０）監修のフレンチコースを、１０月から提供する。

　奥伊勢フォレストピアで今月９日に開かれた料理のお披露目会。大台町のアマゴやゆず、ワサビなど地元の食材と、全国の良質な食材をふんだんに使ったフルコース７品が並んだ。宮崎さんが「自信作」と紹介したジャガイモの冷製スープは、野菜や流行のタピオカをのせて調和した味わいと食感を楽しめるよう工夫。コンソメのゼリーも加え、ホテルの窓から見える夕暮れの景色を表現した。

　宮崎さんは１９６８年に志摩観光ホテルに入り、フランス料理一筋のシェフ。第６代総料理長を経て、現在は名誉料理長を務める。いまも月の半分は、志摩観光ホテルで総料理長の補佐をしたり、若手に技術を伝えたりしている。

　「一皿の中に『えっ』と小さな驚きのある料理を作りたい。素材は地元のものを大切にするが、良い物は日本中から取り寄せる」。４月からは奥伊勢フォレストピアの顧問に招かれ、野呂泰司料理長（５６）らとフレンチコースの開発に取り組んできた。

　奥伊勢フォレストピアは豪雨災害の影響で客足が減った２００４年度以降、赤字経営が続く。経営手腕をかわれて、賢島宝生苑（志摩市）の元総支配人、西村宗之さん（７２）も顧問に招かれた。西村さんは「客の減る冬が勝負どころ。フレンチコースが評判を呼んで客が増えれば勝算がある」とみている。

　お披露目会のあいさつで宮崎さんは「このホテル、大台の宝をなくしてはいけない。この思いを実現できるまで携わっていきたい」と力を込めた。

　宮崎さん監修のフレンチコース（要予約）は、パンやコーヒーがついて１万１千円（税込み）。１泊２日の宿泊の場合、７７００円を追加すれば夕食をこのフレンチコースに変更できる。料理内容は季節ごとに変える。