堤さやか・長瀬愛・朝河蘭・樹若菜・紋舞らん・川島和津実・結城杏奈 [392427359]

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兵庫）ＮＭＢ４８佐藤さん卒業　神戸マラソンリポーター

２０１８年の第８回、１９年の第９回神戸マラソンで、朝日新聞神戸総局の応援リポーターを務めた「ＮＭＢ４８」の佐藤亜海さん（１９）が３０日、グループを卒業した。同日、大阪・難波のＮＭＢ４８劇場であった卒業公演の後
「神戸マラソン取材を通じて、自分の感性と言葉が磨かれた。アイドル経験も生かし、卒業後はファッションブランドの立ち上げをめざして頑張りたい」と語った。
佐藤さんのファン有志が用意した横断幕や装飾が劇場を彩る中、卒業公演は午後６時半にスタート。佐藤さんは同時期にＮＭＢに入り、約２年をともに過ごしてきた「ドラフト３期生」や、加入時期が近い６期生のメンバーらと登場。
元キャプテンの山本彩（さやか）さんがプロデュースし、正規メンバーへの昇格を果たす前の研究生たちが中心となって取り組んできた「『夢は逃げない』公演」に臨んだ。
佐藤さんは卒業を控えた今年の元日、他の研究生らとともに念願だった昇格を果たし、「チームＭ」に入った。「夢逃げ」公演は、佐藤さんが同期生らとともにアイドル人生の多くを過ごしてきた場でもある。
先輩らの背中を追いかけ、がむしゃらに前へ進む研究生らの心情そのままに、同公演は序盤から激しいダンスのある曲が多い。佐藤さんを含む出演メンバーは、２～３曲目で早くも汗だくになっていた。
客席は佐藤さんを応援してきたファンらで埋まっている。佐藤さんは額の汗をぬぐいながらファン一人ひとりに視線を配り、手を振った。
公演本編は、無限に広がる未来への思いを明るくうたった曲「夢に色がない理由」でいったん終わった。
ひと呼吸おいて、客席から大きな声が上がった。アンコールの前に読み上げられる恒例の口上だ。その声は、佐藤さんの２年間をファンの目から振り返った。
《公演ではいつも、誰よりも汗をかいて、常に全力で、魅力的なパフォーマンスを持ち前の笑顔で演じ……》《握手会では明るく気さくで、どんなくだらない話にも楽しく応じてくれて……》《そして何より
「あみあみの輪」（佐藤さんのファン仲間のこと）のみんなに会わせてくれたこと、本当にありがとう》
佐藤さんは最後の曲に「アリガトウ」を選んだ。佐藤さんが初めて出演したチーム公演「『アイドルの夜明け』公演」の中で一番好きな１曲なのだという。
アイドルが自分を支えてきてくれたファンに感謝し、将来の再会を誓うメッセージソング。歌詞が「♪サヨナラは言いません」にさしかかったころ、客席では目頭を押さえるファンの姿が目立った。
公演後の取材で、佐藤さんは「舞台からよく見えました。みんな泣いているなって……」と語った。一方の佐藤さんはその後にあった卒業セレモニーも含め、最後まで笑顔を貫いた。「（昨年１１月１９日の）卒業発表の時に涙はいっぱい流したので、今日は笑顔でいようと思っていました」
最後のスピーチで佐藤さんは「私はＮＭＢ４８を卒業して、アイドルじゃなくなってしまうんですけど、忘れないでいてほしいですし、少しでもいいので応援してくださったらうれしいなって思います」と呼びかけた。
しばしの間（ま）。はっとしたように客席から「はい！」という声が上がった。あみまること佐藤亜海さんは、はにかんだような笑顔を残して舞台を去った。
佐藤さんは昨年１１月に卒業を発表した後、次の夢として、自らのファッションブランドの立ち上げをめざす考えを語ってきた。
神戸マラソンの取材で、シンガー・ソングライターの川嶋あいさんから「自分の夢や目標を言葉にして、周りに伝えるといいですよ」と言われたことが今も心に残っているという。
「まずは個人のセレクトショップ的なものから始めたいなと思っています。今まではグループの中で支え合ってきたから、たった一人で全部やりきれるかどうかは正直不安です。でも、やるしかないですよね」
佐藤さんら、多くの若手メンバーが最初に「アイドル」を学ぶ場となった「『夢は逃げない』公演」は３１日、ＮＭＢ４８劇場で千秋楽を迎えた。ファンの一人は「公演期間は１年あまりだったが
必死に頑張る研究生たちの姿とともに、多くのファンの記憶に残り続ける公演になったと思う」と語った。
「『夢逃げ公演』に込められた熱い思いや願いを引き継ぎ、出演メンバーたちにはこれからも活躍してほしい。もちろん、あみまるにも」