長嶋一茂のイメージ [155016443]

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広島）一斉休校　家で遊んで育んで　工夫様々

新型コロナウイルス対策の「自宅待機」で学校に通えず、公的施設も休館が相次ぎ外でも過ごしにくい子どもたち。家で楽しく快適に過ごすには。さまざまな工夫が始まっている。
絵画やピアノなどの教室を県内15カ所で展開する「アトリエぱお」（広島市西区）は、特設サイトでアート教材の無料公開を始めた。プリントアウトして遊べる。
「ひまだよー」「何して遊ぼう」。臨時休校が決まった2月28日、広島市内の教室を訪れた子どもたちは次々に不安を口にした。その様子を見たスタッフの浅原裕貴さん（45）が提案。翌日夕に公開した。
顔の輪郭のみが描かれ、目や鼻などを描き足して遊ぶ「百面相」や、点や線を自由につないで絵を完成させる「なにこれワークシート」の約50種類を公開。ストックは100種類以上あるといい、順次公開する。
空き箱やポリ袋など身近なもので工作できる動画も準備中だ。加藤宇章（たかふみ）代表（59）は「学校の勉強は答えが決まっているが、芸術に答えはない。せっかくの休みなので、自分なりの正解をみつける発想力を身につけてもらえたら」と話す。
広島市中区の会社員長嶋亜紀さん（41）は、数年かけて趣味で集めたボードゲームやカードゲーム約50種類を無料で貸し出す取り組みを始めた。「テレビをつけても気がめいるニュースばかり。子どもにも気晴らしが必要だと思って」
新型コロナウイルスの影響で学校が休校になった子のいる家庭が対象。ホームページ「#かすね。」で申し込む。借りる人が送料のみ負担。新学期が始まる4月上旬まで。
2月29日にツイッターで呼びかけ、これまでに30種類ほど貸し出したという。長嶋さんは「思いがけない時間。家族や友人とコミュニケーションをとるきっかけにしてほしい」と話す。（松島研人）
東区の音楽教室「Miu音楽アカデミー」では、スマートフォンの無料通信アプリを使ったテレビ電話でピアノのレッスンをしている。
10日夕、教室を訪れると、代表で講師の水入恵さん（43）一人がいた。譜面台に置いたスマホの向こうには、自宅にいる小3の男の子。画面を見ながら「もっと強弱つけて」と指導していた。
アカデミーでは、スマホでのレッスンを3月上旬から始めた。現在は10人ほどの生徒が利用する。水入さんは「最初はレッスンにならないと思ったが、お互いに顔を見ると安心する。子どもたちの気分転換にもなれば」と話す。
ただ、制約もある。音がずれるため一緒に弾くことは難しい。「早く感染拡大が収まって、子どもたちと一緒にピアノを弾きたい」
実際に教室に来る生徒には教室に入る前とレッスン終了後の手洗いを徹底させている。