良いこと教えてやろう。　ご飯とおかずを一緒に食べるとご飯がおかずの味になるぞ。🍚 [915150565]

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「ずっと隔離、ご飯が楽しみ」検温で始まるホテルの1日

新型コロナウイルスの感染が全国で広がる中、各地の病院でベッドの確保が急務となっている。東京都では軽症者や無症状の患者が病院からホテルへと移り始めて2週間。ホテルを出る日を待って患者は毎日検査を受ける。医療スタッフらは、ホテル内での感染防止と患者の健康観察に緊張感を持って臨む。

　東京都港区のホテル。都内の男性（39）は19日、4日ぶりに、ここを後にした。男性は3月28日に発熱。その後、PCR検査で新型コロナ陽性と分かり、今月7日に入院した。発熱症状などがおさまり15日にホテルに移ったが、検査の結果、退所の基準をクリアした。

　「検温して下さい」。ホテルの一日は、毎朝7時に流れる館内放送で始まる。配られた体温計を使って各部屋で体温を測り、症状の有無を健康観察票に書き込む。

　朝食は午前8時。1階ロビーにサンドイッチや飲み物を取りに行く。トイレットペーパーやスリッパなども置いてある。昼食は正午、夕食は午後6時から。同じ要領で弁当を受け取る。「ずっと隔離されているので、ご飯が楽しみの一つだった」。外部からの差し入れは受けられなかった。

　部屋には大きめの窓があり、息苦しさは感じなかった。服や下着などの洗濯もできた。経営者でもある男性はこの間、症状はほぼなく、スマートフォンでテレワークをして過ごした。

　食事を取りに行くとき以外に部屋の外へ出られる機会が、PCR検査のため毎日実施される検体採取だった。24時間空けた検査で2回連続、陰性となれば帰宅できる。特定フロアの廊下に椅子が2メートルほどの間隔で並び、座って順番を待つ。男性も毎日受けた。

　このときだけ、滞在者同士の「交流」があった。3週間入院していて、検査で一度は陰性だったものの、2回目が陽性になってしまってここに滞在を続ける人もいた。「みんな疲れている感じはした。でも同じ状況の人同士なので顔を合わせれば笑みがこぼれた」

　19日午前に2回目の陰性の結果が出て、昼にホテルを出た。発熱してから約3週間。久しぶりに外を歩いた。「心なしか暖かくなった気がする。解放感があります」

逼迫する病院　「ホテルはさらに必要」
　都は7日に軽症や無症状の患者をホテルで受け入れ始めた。対象は、検査で陽性になった人のうち、高齢者でなく基礎疾患がないなどの条件を満たし、37・5度以上の熱がなく、呼吸器疾患が改善している人。
当初は入院している人にホテルに移ってもらったが、17日からは入院せず直接入ってもらう取り組みも始めた。感染者が増加する中、病院のベッドが埋まりつつあり、重症者の病床確保を急がねばならないからだ。

　「患者が増えるスピードが大きい。逼迫（ひっぱく）する病院の病床にゆとりを持たせるため、ホテルはさらに必要。都と相談して施設を増やしたい」。17日、都内で記者会見した東京都医師会の猪口正孝副会長はそう危機感を募らせた。都医師会は、ホテルへの医師、看護師の派遣で協力する。

　ホテルの感染防止対策は厳格だ。第1陣となった東京駅近くの「東横INN東京駅新大橋前」で受け入れ側の中心的役割を担う医師の大桃丈知・平成立石病院副院長（56）によると、患者と対面できるのは医師だけ。新たな患者は、同じフロアの全室が空室になった段階でなければ受け入れられない。入室者が残るフロアで清掃すると清掃人に感染のリスクを負わせるためだ。

　患者の健康観察にも注力する。東横INNでは、順調に退所する人がいる一方、発熱とせきや嘔吐（おうと）などの症状が続いて再び病院に戻る人もいる。

　都は新たに、入院を介さず直接ホテルで軽症者を受け入れ始めたが、発症前後は感染力が高いという研究報告もある。猪口副会長は「状態が悪くなる人が多いなら入院を優先する形を取るかもしれない。しばらく経過を見たい」。都医師会は会員の研修を行うなどして、受け入れの増加に備えるという。

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