宝生舞 [827820872]

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五輪金メダル14個！　「共和町」に集う人々、何願う？

訪ねてみました
　町にゆかりのある選手たちが次々と五輪で金メダルを獲得し、まさしく「金メダルのまち」を宣言して、まちおこしにいかす地域がある。

　愛知県大府市共和町。JR共和駅前のロータリーに立つと「金メダルのまち共和　現在14個」という大きな看板が目に飛び込んでくる。レスリングの吉田沙保里さんや伊調馨さん、柔道の谷本歩実さんや吉田秀彦さんら金メダリスト8人の名前と14個の金マークがずらり。
隣には、吉田沙保里さんがモデルのキャラクター「共和の金ちゃん」モニュメントも立つ。駅近くに、吉田さんらのトレーニング拠点だった至学館大、谷本さんらが通った「大石道場」があり、2011年に共和商業協同組合が金メダルを前面に打ち出したまちおこしに乗り出した。

　近くに広場「ゴールドポケットパーク」もある。8人と、その指導者2人の手形入り銘板があり、観光スポットになっている。

　駅から北西に3分ほど歩くと、「金メダル神社」と呼ばれる八ツ屋神明社がある。鳥居をくぐるとすぐ左に「東京五輪に出られますように」「甲子園出場」などと書かれた絵馬が並ぶ。
レスリングで姉妹での東京出場が内定した、16年リオ金メダリスト川井梨紗子さんが「姉妹で金メダル」、妹の友香子さんが「東京オリンピック優勝」と記して奉納した絵馬もある。

　「ふるさとガイドおおぶ」の深谷秀雄さん（85）によると、04年のアテネ以降、ゆかりのある選手たちで毎回3個以上の金メダルを獲得しており、深谷さんは「欲張りかもしれないけど、東京でも3個は獲得してほしいね」と期待を寄せる。
神社には「受験に勝つ」「勝負に勝つ」「人生に勝つ」との願いを込めて参拝する人が多いという。普段は無人で、絵馬は駅周辺の飲食店などで1枚500円で買える。

　金メダルのまちにちなんで、「ふじや酒店」が山田錦を使った純米大吟醸「共和の絆」を開発。フルーティーで口当たりが良いと評判で、720ミリリットル2本を金色の風呂敷で包む。金メダル形のティッシュとお守りのセットで5600円で販売する。
金は金でも、同店で販売した14年と17年の年末ジャンボ宝くじから1等7億円が出たといい、店主の服部啓子さん（70）は「ふじや弁財天」とも呼ばれる。「これも金つながり。4年に1度、駅前の看板が塗り替えられ、金メダルの数が増えて、みんなが幸せになることを願っています」とほほえむ。

　金メダルのまちは、いろんな「金」にあふれていた。
〈アクセス〉　JR東海道線の共和駅下車。名古屋駅からは快速で13分。八ツ屋神明社（大府市共和町）は駅西口から北西に徒歩3分ほど。試合前の必勝祈願に訪れた有名選手の名前が入った奉納のぼりや絵馬が見られる。