アキハバラ電脳組 [452033146]

sssp://img.5ch.net/ico/mamono2.gif
https://digital.asahi.com/articles/ASN4L56Q6N4KULFA01K.html

中国のマスク、少しずつ日本へ　「奪い合い」で価格上昇

中国で大量に作られた一般用のマスクが、日本に少しずつ入ってきた。中国の業者から日本の業者への営業活動も始まっている。だが、いまだに国内の需要は旺盛で、小売価格も高止まりの状態が続く。消費者が簡単に買えるようになるには時間がかかりそうだ。

　東京・秋葉原駅近くの衣料品卸業者は、4月に入ってから店頭で一般用マスクの小売りを始めた。値段は50枚入りで4千円。1枚あたり80円だ。平時より数倍高い。店の担当者は「中国から独自ルートで仕入れている。インドや米国との奪い合いで仕入れ値も上がった。これでも安い方だ」。

　経済産業省によると、日本の中国などからの輸入は一時ほぼ無くなっていたが、2月中旬には週1千万枚、4月からは週3千万枚ほどと平時の4割ほどまで回復している。

　中国は新型コロナウイルスの感染拡大を受け、政府がマスクをつくるよう補助金で誘導。様々な製造業が参入した。自動車メーカーの比亜迪（BYD）は1日に1500万枚という世界最大のマスクメーカーになった。ソフトバンクグループは5月から月3億枚のマスクを日本国内に供給する予定だ。BYDから購入するという。

中国からの輸入、もともと約7割
　中国全体の生産能力は1月下旬で1日あたり2千万枚だったが、3月中には2億枚まで増えたと報じられた。受託製造大手の鴻海精密工業や国有エネルギー大手の中国石油化工集団、自動車メーカーの上汽GM五菱汽車も生産に取り組んだ。

　供給量が急増した結果、中国では容易に手に入るようになった。ネット通販大手アリババ集団のサイトでは1千枚、5千枚単位で出品されている。売れ筋の不繊布を使った3層マスクは、1枚あたり1・5元（約23円）以下だ。

　日本はもともと、供給数の7割近くを中国からの輸入に頼っていた。だが中国の感染拡大で1月中旬から入荷が止まり、店頭から消えた。その後、自国での値崩れを受けて中国の業者が高値の日本に営業をかけ始めたようだ。

　あるメーカーの担当者は「2月末から4月にかけて、取引のない中国の数社からOEM（相手先ブランド生産）で供給したいと売り込みがあった」と語る。品質がわからないため、契約は断ったという。

　こうした打診は卸業者にもきている。東海地方の業者は、中国から1箱50枚入りの品を2500円で買う予定だ。普段は500円くらい。担当者は「今までこんなに高い商品はなかった。品質は実際にみないとわからない」と話す。

　小売店や卸業者からの一般用マスクの注文は日本全体で週に5億～6億枚にのぼる。輸入は増えてきたが、調査会社インテージヘルスケアの石田卓也氏は、「供給が増え始めた兆しはある。ただ、需要は旺盛なままで店頭では欠品が多い」と話す。「普通に買える」までには時間がかかる見込みだ。