女性漫画家「女性にだって性欲はあるし、自慰だって好きに楽しめばいい。私の主張に物珍しさがあるなら、残念だと言わざるを得ないです」 [883881955]

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ギャグ漫画で伝える女性の性　「G」に伴うタブー観ぶち壊したい

性欲を持て余して周囲を振り回したり、趣味のマスターベーションに没頭したり。漫画家の田滝きききさんが描く主人公は、女性の「あるある」な一側面を描きつつも、これまでにないギャグ漫画として人気を博しています。

――昨年完結した「石見さんのGライフ」（竹書房）は、「G（自慰）」が趣味の女性会社員が主人公でした。

ロボット掃除機や枕を使うなど、毎度趣向をこらしたGにストイックに励む姿を描きました。女性の性欲って「痴女」とか「ヤレる」という言葉に象徴されるように、男性本位な形でしか認識されてこなかったと思います。特に女性のGは根強いタブー観が残っています。

「セックスの誘い方」（forcs）は性欲を持て余して周囲を振り回す女性が主人公でした。女性も性欲はあるし、それは自然なことですよ、というメッセージを笑いにくるんで届けています。

――男女どちらに多く読まれていますか。

男性が6割ほどですが、自分としては女性に向けて描いています。もともと下ネタが好きで同人誌で楽しく描いていましたが、フェミニズムを自分のお守りに、出発点にして表現すればいいと気づきました。性を純粋に楽しんでいいんだよ、と、常識をぶち壊すつもりで描いています。

――ツイッターの自己紹介欄では「下品な漫画を描いてます」と掲げていますね。

私の作品は下品ですが、ポルノにはしたくないと思っています。男性編集者からパンチラや乳袋（胸を強調した表現）を求められても、聞き入れませんでした。女性が感情移入できなくなる表現は極力排してきたつもりです。私の作品に目新しさや面白さを感じてもらえるとしたら、それは残念な現状の表れではないでしょうか。（机美鈴）

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