ベテラン鉄道ファン、昨今の撮り鉄を一喝。「鉄道を愛するなら運行を妨害したりしない。ファンというよりただのマニアで評価に値しない」 [389326466]

安倍晋三🏺

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岐阜県瑞穂市のＪＲ東海道線で「撮り鉄」の大学生ら３人が、線路内のロープを切断したとして器物損壊容疑で逮捕された事件で、地元の鉄道愛好家からは「鉄道ファン失格だ」と怒りの声が上がった。

　「鉄道を愛する気持ちがあれば工作物を撤去したり運行を妨害したりしない。ファンというよりただのマニアで評価に値しない」と鉄道愛好家の７０代男性（本巣郡北方町）は断じる。

　デジタルカメラの普及や交流サイト（ＳＮＳ）の発達を背景にファンが若年化し近年は「撮り鉄ブーム」の状態。「昔は年長者の先輩に厳しく指導され、現場の秩序が保たれていた。最近は簡単にネットで情報が得られて撮影がゲーム感覚になっている。違法行為も武勇伝のように語られ、自分たちとは違うと感じる。また撮り鉄のイメージが悪くなってしまう」と嘆く。

一方、写真に撮ってもそれほど目立たないポールやロープが、なぜ邪魔になったのか。瑞穂市の鉄道愛好家の男性（４７）は「一部の撮り鉄の中には、写真の芸術性よりも仲間内で評価されるかを重要視する風潮がある」と指摘する。パンタグラフが架線の柱にかからない、順光以外はＮＧなど、良い写真とする独自の評価基準があるという。

　現場は盛り土された高架の「築堤」になっており、伊吹山が望めるだけでなく家屋などが写り込みにくい点も撮影に向いていたとみられるが、男性は「近くの河川堤防でも同じ条件で撮影できる。鉄道会社の敷地内に入るのは単なる違法行為」とあきれていた。

　ＪＲ東海は「線路内に立ち入る行為は安全な列車運行にも影響があり、絶対にやめてほしい。設備損壊や線路内の危険な行為については引き続き警察と連携を図りながら毅然（きぜん）と対応する」とコメントしている。