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【勉強会】The QABALISTIC TAROT【+雑談】

1 :名無しさん@占い修業中:2012/07/02(月) 07:07:49.79 ID:1Oj7dZ/z.net
近代タロットの理解にはカバラの知識が必須であることは、割とよく
知られていると思います。
しかしなから、タロットの理解に必要なカバラの知識って、日本に
おいては、あまり紹介されていないのが現実なんですよね。

というわけで、タロットの理解に必要なカバラの基本的知識を得るために
以下の本を引用、翻訳、考察しながら、色々と勉強していきたいと思います。

書名:The QABALISTIC TAROT
   A TEXTBOOK OF MYSTICAL PHILOSOPHY
   カバラ主義のタロット
   神秘主義的哲学の教科書
著者:Robert Wang

※話題への、ソコはちゃうやろ的ツッコミとか、雑談とかは歓迎ですが、
教えて的な質問に答えたりとかは面倒なので、スルーする可能性が高いです。

それでは、みんなでマターリいきましょう(^^)/

2 :名無しさん@占い修業中:2012/07/04(水) 06:43:00.18 ID:tJ8F+5CB.net
いきなり鯖落ちするなんてヒドい・・・ (^_^;;

とりあえず即死回避ネタとして、参考にする本の超簡単な紹介を書いておきます。

書名:The QABALISTIC TAROT
初版のハードカバーはアメリカで1983年に発行され
ペーパーバック版が1987年に発行されています。
私の手持ちのものは、1987年発行のペーパーバック版の初版です。

Amazonから購入できますので、興味のある方はそちらで購入してください。
タロットも洋書も簡単に安く買えるし、便利な世の中になりましたよね〜(^_^)

3 :名無しさん@占い修業中:2012/07/04(水) 07:17:20.33 ID:/hCaXsxx.net
>>1
頑張って下さい-(^-^)/

国書刊行会から訳書が出る話が昔ありましたけど、流れちゃったんでしょうねえ。。。

4 :名無しさん@占い修業中:2012/07/05(木) 06:51:38.89 ID:Y5AjGmXC.net
>>3
ぼちぼちマイペース(おおよそ10年計画)で頑張りますので、
気が向いた時に立ち寄ってくださいね〜(^_^)/

> 国書刊行会から訳書が出る話が昔ありましたけど
一時期は、色々と魔術関連本が出版されていましたけど、
今では、本格的な魔術や占いの本は、ほとんど売れない時代ですからね。
まあ、出版社という他人に頼るよりは、自分で何とかするのが、本当の魔術ってもんです。(^_^;;

というわけで、超簡単な著者の紹介です。

●ロバート・ウォン
 参考リンク → ttp://www7.ocn.ne.jp/~elfindog/WANG.htm

占い業界では、ゴールデン・ドーンのタロットやユングのタロットの作者として有名です。
 The Golden Dawn Tarot/ゴールデン・ドーンのタロット 1978年発行
 Jungian Tarot/ユングのタロット 1988年発行

ロバート・ウォン氏はリトアニア人の父とイギリス人の母を持ち、中国人の養子となるという複雑な出生です。
実母が魔術関係者(血筋)で、大学で美術と図像学(学問)を習得し、イスラエル・リガルディー氏から
本格的な魔術を学んだということですので、現代の魔術研究家の中では、かなりのサラブレッド体質と言えますね。

ちなみに、中国人の養子ですので、ウォンという名字は「王」という漢字になりますので、
日本で紹介するときは、「王(おう) ロバート」さんという呼び方になりますかね。
「王」という名字は、日本の球界にも「王貞治」というすばらしい王さんがいます。
まあ、占い業界には、ジュピター・王という、○○な王さんもいますけど・・・・

ということで、皆さんも、ロバート・ウォン氏のことを、お気軽に王さんと呼んであげてください。(^^;;

ところで、ロバート・ウォン氏って、まだ存命中なんですかね?

5 :名無しさん@占い修業中:2012/07/06(金) 06:42:09.19 ID:ThoLeLD3.net
改めて、この本のメインタイトルを紹介しておきます。
 The QABALISTIC TAROT/カバラ主義のタロット

ちなみに、このカパラという言葉は、ヘブライ語表記では
 コフ(kof, Q)
 ベート(bet, B)
 ラメド(lamed, L)
 ヘー(he, H)
の4つの子音(ヘブライ文字には母音は無い)で構成されています。
この言葉の本来は「伝承」という意味ですが、神から与えられた秘密の知恵の伝承
という意味で解釈されていますね。

元々がヘブライ文字なので、他言語表記だと、色々なバリエーションが出てきます。
日本語だと、カバラ以外に、カバラーとか、カッバラーとか書かれることがあります。
英語でも、Kabbalah、Cabala、Qabalah とか、様々なパターンで書かれます。
ちなみに、英語での頭文字の K,C,Q は、それなりに使い分けされています。
 K - 本来のユダヤ教のカバラ
 C - キリスト教のクリスチャン・カバラ
 Q - オカルト世界の魔術系カバラ
ということで、欧米では、それなりに棲み分けが出来ているということです。
困ったことに、日本ではどれも同じ「カバラ」ですので、カバラというものの
認知が、かなりカオス状態になっていますよね。

そして、この本のタイトルは、Qabalah の表記を採用しています。
つまり、オカルト世界の魔術系カバラであることを、宣言しているのです。
はっきり言って、この本に書かれているQabalahは、ユダヤ教の伝統的カバラではないし、
クリスチャン向けのカバラではないし、ましてや日本で知られているカバラでもない、
欧米で一つの文化的ジャンルとして認められている「魔術カバラ」であるということです。

んじゃ、日本の占い業界で知られている「カバラ」って、一体何なのでしょうか?
皆さんの、ご想像通りのものですよ、全く・・・・(--;;

6 :名無しさん@占い修業中:2012/07/07(土) 18:18:33.75 ID:ozSbdVKl.net
次に、この本のサブタイトルを紹介しておきます。
 A TEXTBOOK OF MYSTICAL PHILOSOPHY /神秘主義的哲学の教科書

PHILOSOPHY/哲学 というのは、元々は「知恵を愛する」という言葉で、学問とか知識というよりも、知恵や理性に従って生きる姿勢のことを指します。
そういう意味では、いわゆる直感とか神託とかインスピレーションとか話術による「占い」に頼る生き方とは、割と対極的な姿勢なんですよね。

MYSTICAL PHILOSOPHY/神秘主義的哲学 という言葉となっても、その基本的な姿勢は変わりません。
ここでの「MYSTICAL」は、基本的には人智を超えた「神」を指すと考えていいので、「神の知恵や理性を愛する」ということになりますが、
これは、盲目的な神への信仰ということではなくて、「人類にとって未知である神の領域を、人間の知恵と努力と勇気と根性で理解していこう」という、
割と科学的な態度であるとも言えます。
ただ、神秘主義が一般的な科学と異なるのは、通常の科学的手法は使わないし、使いたくても使えないという部分なんですよね。
そういう意味では、一般の人にとっては、神秘主義というのは、なかなか理解しずらい領域の学問であるとも言えます。

さて、サブタイトルによると、この本は「教科書」です。
皆さんが「教科書」に持たれているイメージそのままに、
・あんまり自分から読みたいとは思わない。
・読んだだけでは、わからない。
・誰か知ってる人(学校ならば、先生とかクラスメート)に教えてもらわないと、わからない。
・読んでも、すぐには理解できないし、どう実生活に役立つかは、わからない
という特徴を、この本はそのまま持っています。(苦笑)

今まで学校で学んだことは、全く役立たないと考える人にとっては、おそらくこの本は同じように、人生にとって役立たないものとなる可能性が高いです。
でも、学校の教科書で学んだことを実生活で役立たせることができる人には、この本に書かれていることの意味が、そのうち理解できるのではないかと思います。

え、おまいはもうこの本のことを理解できてるのか?って
理解できてないから、知恵と努力と勇気と根性で理解していこうとしてるんじゃないですかww

7 :名無しさん@占い修業中:2012/07/08(日) 07:45:22.02 ID:+8z3nixM.net
本編に行く前に、本のタイトルが
The QABALISTIC TAROT/カバラ主義のタロット
ということですので、タロットについても簡単に触れておきます。

カバラを取り入れたタロットといえば、以下の3つのものが有名です。
(1) ゴールデン・ドーンのタロット
 原案:S. L. マグレガー・マサース(1854ー1918) ttp://www7.ocn.ne.jp/~elfindog/Mathers.htm
 作画:モイナ・マグレガー・マサース(1865ー1928) ttp://www7.ocn.ne.jp/~elfindog/Moina.htm
 作成年:不明、1890-1900年頃と推定
 再作画:ロバート・ウォン(1927-) 復刻タロットは1978年発行
(2) ライダー・ウェイト版タロット
 原案:A. E. ウェイト (1857-1942) ttp://www7.ocn.ne.jp/~elfindog/WAITE.htm
 作画:パメラ・コールマン・スミス(1878-1951) ttp://www7.ocn.ne.jp/~elfindog/pcsmith.htm
 作成年:1910年
(3) トート・タロット
 原案:アレイスター・クロウリー(1875-1947) ttp://www7.ocn.ne.jp/~elfindog/Crowley.htm
 作画:レディー・フリーダ・ハリス(1877-1962) ttp://www7.ocn.ne.jp/~elfindog/FRIEDA.htm
 作成年:1943年

基本的に、ゴールデン・ドーン系の著名タロットは、原案をオカルトヲタクな男性、作画を
美術の専門教育を受けた女性が担当するという、魔術的にバランスのとれた分担となっていますが、
こういう役割分担は、魔術的に見て、決して偶然ではないということです。
でも、魔ヲタの女性と、美術系の男性の逆転コラボのタロットというのも、見てみたいものですね。

ちなみに、上記のタロットは3つとも、本来は占い向けにはデザインされていません。
もちろん、占いに使えないということでは無いのですが、本来は占い向けではないのです。
つまり、
・天文学というものは、星占いのためにあるのではない
・人の名前というものは、姓名占いのためにあるのではない
・血液型というものは、血液型占いのためにあるのではない
と同じようなことです。
まあ、占い業界って、何でも占いのネタにしてしまいますけどね。(苦笑)

8 :名無しさん@占い修業中:2012/07/09(月) 07:05:35.43 ID:23IuSVx0.net
ということで、本論の前に、目次部分の翻訳です。
長いので分割します。

--- ここから (Robert Wang, 『The QABALISTIC TAROT』 First paper edition, 1987, pp. none) ---
CONTENTS/内容(目次)

PREFACE, xv/序文

INTRODUCTION,/序論(はじめに)、
 Modern Tarot Studies: A Nineteenth Century Legacy/現代のタロット研究:19世紀の遺産 ... 1
 The Search For "Truth"/"真実"の探索 ... 5
 The Golden Dawn/ゴールデン・ドーン ... 10
 The Golden Dawn Tarot/ゴールデン・ドーンのタロット ... 12
 The Rider-Waite Deck/ライダー・ウェイトのデッキ ... 13
 Aeister Crowley's Thoth Tarot/アレイスター・クロウリーのトートタロット ...14
 Book "T"/"T"の書 ... 15
--- ここまで ---

9 :名無しさん@占い修業中:2012/07/09(月) 21:56:57.92 ID:23IuSVx0.net
目次部分の翻訳の続きです。

--- ここから --- Robert Wang, 『The QABALISTIC TAROT』First paper edition, 1987, pp. none) ---
THE QABALAH/カバラ
 Origins of the Qabalah/カバラの起源 ... 20
 The Sepher Yetzirah (Book of Formation)/セフェル・イェツィラー(形成の書) ... 21
 Medieval Qabalism/中世カバラの教義 ... 21
 The Renaissance: Hermeticism and Christian Qabalah/ルネサンス:ヘルメス主義とキリスト教カバラ ... 23
 Magus to the Queen/女王の魔術師 ... 25
 Rosicrucianism/薔薇十字運動 ... 25
 Later "Rosicrucians"/"薔薇十字"の後 ... 26
 Hermetic-Qabalistic Deceptions/ヘルメス主義的カバラ主義の欺瞞 ... 27
 Hermetic-Qabalah and The Golden Dawn/ヘルメス主義的カバラとゴールデン・ドーン ... 28
 The Tree of Life/生命の木 ... 29
 Concepts/概念 ... 32
 "Secret" Paths/"秘密"の小径 ... 37
 Negative Limitless Light/否定的な無限の光 ... 39
 The Four Worlds/4つの世界 ... 39
 Qabalistic Symbolism/カバラ的象徴 ... 43
 The Sephiroth and Their Symbols/セフィロトとその象徴 ... 44
 The Minor Cards/小アルカナカード ... 47
 The Court Cards/コートカード ... 50
--- ここまで ---

10 :名無しさん@占い修業中:2012/07/09(月) 22:02:37.56 ID:23IuSVx0.net
目次部分の翻訳の続きです。

--- ここから --- Robert Wang, 『The QABALISTIC TAROT』First paper edition, 1987, pp. none) ---
PATTERNS OF THE SEPHIROTH/セフィロトの図案
 Kether, The Crown/ケテル、王冠 ... 53
 The Aces/エース ... 56
 Chokmah, Wisdom/コクマー、知恵 ... 60
 The Twos/2 ... 63
 The Kings/王 ... 66
 Binah, Understanding/ビナー、理解 ... 69
 The Threes/3 ... 71
 The Queens/女王 ... 74
 Daath, Knowledge/ダアス、知識 ... 77
 Chesed, Mercy/ケセド、慈悲 ... 78
 The Fours/4 ... 80
 Geburah, Strength/ゲブラー、力 ... 83
 The Fives/5 ... 85
 Tiphareth, Beauty/ティファレト、美 ... 88
 The Sixes/6 ... 92
 The Princes/王子 ... 94
 Netzach, Victory/ネツァク、勝利 ... 98
 The Sevens/7 ... 101
 Hod, Splendor/ホド、壮麗 ... 103
 The Eights/8 ... 106
 Yesod, Foundation/イェソド、基盤 ... 108
 The Nines/9 ... 111
 Malkuth, Kingdom/マルクト、王国 ... 114
 The Tens/10 ... 117
 The Princesses/王女 ... 120
--- ここまで ---

11 :名無しさん@占い修業中:2012/07/10(火) 06:17:12.20 ID:QPpbqJmI.net
--- ここから --- Robert Wang, 『The QABALISTIC TAROT』First paper edition, 1987, pp. none) ---
THE MAJOR ARCANA ON THE TREE OF LIFE/生命の木に基づく大アルカナ
 Applications of the Sepher Yetzirah/セフェル・イェツィラーの適用 ... 125
 The Maternals: Air, Water, Fire/母字:空気、水、火 ... 125
 The Double Letters: Planets, Localities, Days, Gateways, Contrasts/複字: 惑星、位置関係、日、出入口、対照 ... 128
 The Simple Letters: Signs of the Zodiac/単字:黄道の宮 ... 131
 The Cube of Space/宇宙の立方体 ... 131
 Numerology/数秘術 ... 135
 Sets of Paths/小径の集合 ... 137
 The Initiatory Scheme of theTarot/タロットの初歩的な体系 ... 140
 THE UNIVERSE, Tau/宇宙、タウ ... 145
 JUDGMENT, Shin/審判、シン ... 149
 THE SUN, Resh/太陽、レシュ ... 154
 THE MOON, Qoph/月、コフ ... 158
 THE STAR, Tzaddi/星、ツァダイ ... 162
 THE TOWER, Peh/塔、ペー ... 166
 THE DEVIL, Ayin/悪魔、アイン ... 172
 TEMPERANCE, Samekh/節制、サメク ... 176
 DEATH, Nun/死、ナン ... 181
 THE HANGED MAN, Mem/吊られた男、メム ... 186
 JUSTICE, Lamed/正義、ラメド ... 190
 WHEEL OF FORTUNE, Caph/運命の輪、カフ ... 195
 THE HERMIT, Yod/隠者、ヨッド ... 201
 STRENGTH, Teth/力、テト ...205
 THE CHARIOT, Cheth/戦車、ケト ... 210
 THE LOVERS, Zain/恋人たち、ザイン ... 215
 THE HIEROPHANT, Vau/法王、バウ ... 220
 THE EMPEROR, Heh/皇帝、ヘー ... 225
 THE EMPRESS, Daleth/女帝、ダレス ... 230
 THE HIGH PRIESTESS, Gimel/高等女司祭、ギメル ... 234
 THE MAGICIAN, Beth/魔術師、ベト ... 239
 THE FOOL, Aleph/愚者、アレフ ... 245 --- ここまで ---

12 :名無しさん@占い修業中:2012/07/10(火) 06:24:58.41 ID:QPpbqJmI.net
目次部分の翻訳の続きです。

--- ここから --- Robert Wang, 『The QABALISTIC TAROT』First paper edition, 1987, pp. none) ---
PRACTICAL WORK/実践的な作業
 Skrying/スクライニング ... 251
 Divination/占い ... 252

REFERENCE/参考
 Colors on the Tree of Life/生命の木に基づく色 ... 263
 Colors and Sounds on the Tree of Life/生命の木に基づく色と音 ... 264
 Angels of the Decans/デカンの天使 ... 265
 Divine Names of the Sephiroth/セフィロトの神名 ... 265
 Thirty-Two Paths of Wisdom/知恵の32の小径 ... 266

NOTES,/注釈、 267

INDEX,/索引、 279
--- ここまで ---

それにしても、行数制限とか、容量制限とか、色々と面倒っすよね

13 :名無しさん@占い修業中:2012/07/11(水) 06:44:14.47 ID:L7A8fQ2B.net
次に、イラストの目次部分の翻訳です。
長いので分割します。

--- ここから --- Robert Wang, 『The QABALISTIC TAROT』First paper edition, 1987, pp. none) ---
ILLUSTRATIONS/挿絵

Color. Plate I, The Tarot Symbols on the Tree of Life/カラー図版T、生命の木に基づくタロットの象徴
Color Plate II, The Tree of Life in a "Solid Sphere"/カラー図版U、"球体"で作った生命の木
Fig. 1 The Ten Holy Sephiroth on the Tree of Life/図1 生命の木の上の10個の聖なるセフィロト ... 30
Fig. 2 Development of the Tree of Life diagram/図2 生命の木の図式の発展 ... 31
Fig. 3 The Path of the Flaming Sword/図3 炎の剣の軌跡 ... 32
Fig. 4 The Triangles of the Tree of Life/図4 生命の木の4つの三角形 ... 32
Fig. 5 The Pillars on the Tree of Life/図5 生命の木の上の柱 ... 33
Fig. 6 The Divisions of the Soul/図6 霊魂の分離 ... 36
Fig. 7 Attribution of Elements to the Pentagram/図7 五芒星への元素の帰属 ... 37
Fig. 8 The "Secret Paths" on the Tree of Life/図8 生命の木の上の"秘密の小径" ... 38
Fig. 9 The Four Worlds/図9 4つの世界 ... 40
Fig. 10 The Four Elements/図10 4つの元素 ... 42
Fig. 11 Attribution of the Minor Arcana to the Tree of Life/図11 生命の木への小アルカナの帰属 ... 45
Fig. 12 The Court Cards on the Tree of Life/図12 生命の木の上のコート・カード ... 46
Fig. 13 The Signs of the Zodiac in the Twelve Houses/図13 12の室の黄道十二宮 ... 48
Fig. 14 The Decans/図14 デカン ... 49
Fig. 15 Attribution of the Minor Cards and the Court Cards to the Zodiac/図15 黄道十二宮へのマイナーカードとコートカードの帰属 ... 51
Fig. 16 Attribution of Planets to the Hexagram/図16 六芒星への惑星の帰属 ... 90
Fig. 17 The Symbol of Venus on the Tree of Life/図17 生命の木の上の金星の象徴 ... 100
Fig. 18 Attribution of the Major Arcana to the Tree of Life/図18 生命の木への大アルカナの帰属 ... 126
Fig. 19 Attribution of Maternal/図19 母字の帰属 ... 127
--- ここまで ---

14 :名無しさん@占い修業中:2012/07/11(水) 07:00:30.05 ID:L7A8fQ2B.net
イラストの目次部分の翻訳の続きです。

--- ここから --- Robert Wang, 『The QABALISTIC TAROT』First paper edition, 1987, pp. none) ---
Fig. 20 The Cards on the "Path of the Flaming Sword"/図20 「炎の剣の小径」のカード ... 128
Fig. 21 Planetary attributions to the Tree of Life/図21 生命の木への惑星の帰属 ... 130
Fig. 22 Signs of the Zodiac on theTree of Life/図22 生命の木の上にある黄道十二宮 ... 132
Fig. 23 The Signs of the Zodiac on the Tree of Life as Cardinal, Fixed, and Mutable Elements/図23 活動宮、不動宮、柔軟宮な要素としての生命の木の上にある黄道十二宮 ... 133
Fig. 24 The Cube of Space/図24 宇宙の立方体 ... 134
Fig. 25 Cards considered as Opposites/図25 相反すると見なされるカード ... 137
Fig. 26 The Cards on the Middle Pillar/図26 中央の柱の上のカード ... 138
Fig. 27 The Paths from the Thirty-Two Paths of Wisdom/図27 32の知恵の小径からの小径 ... 139
Fig. 28 Patterns of Form and Force on the Tree of Life/図28 生命の木の上にある形式と力の様式 ... 140
Fig. 29 Parts of the Soul/図29 魂の部分 ... 142
Fig. 30 The Tree of Knowledge of Good and Evil/図30 善と悪の知識の木 ... 165
Fig. 31 Levi’s Interpretation of the Wheel of Ezekiel/図31 エゼキエルの輪のレヴィの解釈 ... 196
Fig. 32 Two Ways of Representing that which is encompassed by Mercury/図32 水星によって包含されているものを表現する2つの方法 ... 242
--- ここまで ---

これで、目次部分は終了です。
全部で280ページを超える量ですね。
1月あたり1ページのペースだと、全部読むのに20年以上かかることになるので、
ダラダラと雑談しながらだと、思ったよりも時間がかかるかもしれませんね。
まあ、先は長いので、のんびりとお付き合いください。 (^_^;

え、こんな魔ヲタ向けのネタ話には興味が無いから、誰も付き合わないだろうって?
・・・ですよね〜 (苦笑)

15 :名無しさん@占い修業中:2012/07/11(水) 08:09:19.72 ID:zEtxc0Y0.net
>>6
サブタイトルは哲学と訳するより、
形而上学と訳した方がよさそう。

16 :名無しさん@占い修業中:2012/07/11(水) 21:07:23.60 ID:L7A8fQ2B.net
>>15
形而上というと、ゴキちゃんとか実在OLとかを思い浮かべるワタシは不届き者ですww

魔術カバラのPHILOSOPHYを、形而上学と訳すのは、あまり例が多くはないように思うのですが、
>>15の人は、どうしてこの方が良いと思うのでしょうか?
よろしければ、ご意見をお聞かせください

17 :15:2012/07/12(木) 03:49:03.62 ID:UukxvaSF.net
>>16
哲学やってました(院退学)。
確かに漫画などの印象は強いですね…。

もともと形而上学は哲学の一分野ですが、
フイロソフィーでも論理実証できない内容は、
形而上学と訳した方が実態に近くなると、
(多分かなり偏ってる)先生にききました…。

もともとは易経にでてくる表現で、
個人的には、オカルト的な事を学問化する際には、
分かりやすい言葉だと思います。

18 :名無しさん@占い修業中:2012/07/12(木) 06:54:43.10 ID:TL00O3Pv.net
>>17
ご意見、ありがとうございます。

論理実証できない内容は、 形而上学と訳した方が実態に近くなる・・・ですか

魔術カバラもタロットの分野に限れば、脳内妄想が基本となりますので、
この本では形而上学と訳しても、さほど問題は無さそうですね。

でも、魔術カバラ自体は、色々な分野を総合的に含んでいますので、
魔術系の本であれば、とりあえず哲学と訳しておく方がいいと思っています。

つまり、個人的には、どちらでもいいのかなぁ、と

そして、オカルトヲタクの妄想は、形而上学に含まれると・・・ φ(・ω・ )よし、メモメモ!

19 :名無しさん@占い修業中:2012/07/12(木) 07:04:28.66 ID:TL00O3Pv.net
さて、目次の次には、こんなページがあります。

--- ここから --- Robert Wang, 『The QABALISTIC TAROT』First paper edition, 1987, pp. none) ---

Dedicated to
A. Bertrand Channon

A. バートランド・シャノン氏に捧げる

--- ここまで ---

この捧げられた人物は、ウォン氏がこの本を書くにあたり大変に尊敬する人、
もしくは大変に感謝している人物なのですが、どんな人なのかが分かりません。
誰だかわかりませんので、おそらく読みも正確ではないと思います。
もし知ってる人がいましたら、教えてください。

20 :名無しさん@占い修業中:2012/07/13(金) 07:00:51.30 ID:btcXf1iO.net
さて、次からは本文だと期待している方も多いかと思いますが、
次のページは、「ACKNOWLEDGMENTS/謝辞」です。
ここも長いので、(諸般の事情により)細かく分割して、のんびりいきたいと思います。

対訳形式で、そして基本的に直訳形式で翻訳していきます。
こういう論理系の文章を意訳すると、間違いなく元情報が欠落してしまい、誤解されることも多いですし、
直訳形態の方が、元のロジックのニュアンスを伝えられやすいですからね。
そもそも、英語と日本語はロジックが違いますので、単純な文でない限りは、
元の文章のロジックを完全に日本語化しようとすることは難しいのです。
まあ、対訳なので、わかんなかったら原文を読め、でいいですしね。

--- ここから --- Robert Wang, 『The QABALISTIC TAROT』First paper edition, 1987, pp. none) ---
ACKNOWLEDGMENTS
謝辞

Thanks are due to Marilyn Wang, without whose support and encouragement this and other books would not have been possible,
and to Israel Regardie, a friend and guide through the maze of western esotericism.
感謝の言葉は、彼女の支援と激励が無ければ、これやその他の本は可能では無かったであろうマリリン・ウォン氏に、
そして、友人であり西洋の秘教の迷路の案内者であるイスラエル・リガルディ氏に、与えられるべきである。
--- ここまで ---

いきなりですが、マリリン・ウォン氏って、誰ですかね。
米国圏では、まずは妻をおだて上げることが基本中の基本マナーですので、やっぱり配偶者なのかな?
ちなみに、魔術関係者で知らない人はいないと思われるイスラエル・リガルディ氏は、この本の最大の貢献者ですよね。


21 :名無しさん@占い修業中:2012/07/14(土) 06:55:49.79 ID:IebV24a0.net
「ACKNOWLEDGMENTS/謝辞」の続きです。

--- ここから --- Robert Wang, 『The QABALISTIC TAROT』First paper edition, 1987, pp. none) ---
Sincere thanks are also due to Gareth Knight, Delores Ashcroft-Nowicki and Gerald Yorke
for having provided me with special insights into the mystery tradition.
心からの感謝はまた、私に神秘の伝統の中に特別な洞察を提供してくれた、ガレス・ナイト氏、
デローレス・アシュクロフト−ノーウィッキ氏、そしてジェラルド・ヨーク氏に与えられるべきである。
--- ここまで ---

ガレス・ナイト氏、デローレス・アシュクロフト−ノーウィッキ氏、そしてジェラルド・ヨーク氏は
魔術界では有名人です。
ウォン氏は、魔術界に多くの知り合いがいたということですね。

ちなみにワタシには、魔術界のリアル友人はいません。
少し話をしたことがあるという程度の人なら、若干はいますけどね。

ところで、魔術関係の人で、このスレを覗いてる人って、どれくらいいるのかな?

22 :名無しさん@占い修業中:2012/07/15(日) 07:31:14.33 ID:6cex0LYv.net
「ACKNOWLEDGMENTS/謝辞」の続きです。

--- ここから --- Robert Wang, 『The QABALISTIC TAROT』First paper edition, 1987, pp. none) ---
さらなる感謝の意を、ジョン・ドノバン氏、アロン・シーグマン氏、グレゴリー・レーン氏、ジェームズ・ワッサーマン氏、
シルヴィア・カルプ氏、カレン・エーリスマン氏、ロバート・ピンニング氏、ジョーン・フリーデル氏、イヴ・ダナフー氏、
ヴィンセント・メッシーナ氏、ジョン・ワーナー氏、そして原稿に有用な提案を行ったすべての人々に、
そして、私の最初の美術史の教師であり、図像学の学術的な方法を紹介してくれたローレンス・レイテ氏に、
表さなければならない。
--- ここまで ---

感謝すべき友人関係が多いですよね。
こんなに多くの人の協力を得たという自慢でもありますね。

ウォン氏は、美術関係の勉強からオカルト方面に転向していったので、
最後の美術教師には大きな恩義を感じていると思います。

23 :名無しさん@占い修業中:2012/07/17(火) 06:22:53.38 ID:rSJcuK/8.net
>>22
あ、原文の部分を張り忘れてましたね。
以下の通り修正しておきます。
--- ここから --- Robert Wang, 『The QABALISTIC TAROT』First paper edition, 1987, pp. none) ---
Further appreciation must be expressed to John Donovan, Aron Siegman, Gregory Lehne, James Wasserman,
Sylvia Kalb, Karen Erisman, Robert Pinning, Joan Friedel, Eve Donahoo, Vincent Messina and John Warner,
all of whom made useful suggestions on the manuscript, and to Laurence Leite, my first teacher of art history,
who introduced me to the scholarly methods of iconography.
さらなる感謝の意を、ジョン・ドノバン氏、アロン・シーグマン氏、グレゴリー・レーン氏、ジェームズ・ワッサーマン氏、
シルヴィア・カルプ氏、カレン・エーリスマン氏、ロバート・ピンニング氏、ジョーン・フリーデル氏、イヴ・ダナフー氏、
ヴィンセント・メッシーナ氏、ジョン・ワーナー氏、そして原稿に有用な提案を行ったすべての人々に、
そして、私の最初の美術史の教師であり、図像学の学術的な方法を紹介してくれたローレンス・レイテ氏に、
表さなければならない。
--- ここまで ---


24 :名無しさん@占い修業中:2012/07/17(火) 06:26:09.96 ID:rSJcuK/8.net
「ACKNOWLEDGMENTS/謝辞」の続きです。

--- ここから --- Robert Wang, 『The QABALISTIC TAROT』First paper edition, 1987, pp. none) ---
Finally, I must thank my understanding publisher, Donald Weiser, and my editor,
Gale Courey, whose suggestions, moral support, and cynical sense of humor have
helped to sustain me over four long years of writing this book.
最後に、私への理解力がある出版者であるドナルド・ワイザー氏、そして、
私の編集者であり、提案、精神的な支援、そして、この本を書く4年の長きにわたって
私を支える助けをしてくれたユーモアの皮肉的な感覚の、ゲイル・コーリー氏に
感謝しなければならない。
--- ここまで ---

この本の出版社である Samuel Weiser Inc./サミュエル・ワイザー社は、
サミュエル・ワイザー氏により1926年に書店として創立され、後に魔術系を含む
オカルト関連本の出版で有名になりました。
そして、この本が出版された当時は、息子のドナルド・ワイザー氏が後を継いでいました。
なお現在では、Weiser Antiquarian Books社という名前になり、経営者も変わっています。

そういえば、こういった硬派の魔術関連本って、欧米でも売れ行きは落ちてるんですかね・・・

25 :名無しさん@占い修業中:2012/07/19(木) 07:01:02.00 ID:0h+jpKb5.net
「ACKNOWLEDGMENTS/謝辞」の次は、著名人の本からの一節の引用です。
ここでは、4人の本から引用しています。

--- ここから --- Robert Wang, 『The QABALISTIC TAROT』First paper edition, 1987, pp. none) ---
"...the Tarot, the most satisfactory of all systems of divination,
rises from and its explanation in the Tree and nowhere else.
「...タロット、占いのすべての体系の中で最も満足のいくものは、『木』より立ち上がり、
そしてその解釈は『木』の内にあり、それ以外のどこにもない。

That may seem a dogmatic to the scholarly historian searching for traces of
the origin of these mysterious cards, and, we may add, most lamentably failing to find it;
それは、これらの神秘的なカードの起源の痕跡を探している学術的な歴史家にとっては、独断的なものに思えるが、
また、我々は、それを見つけることが最も嘆かわしい失敗であることを追加することができる。

but when it is realized that the initiate works the Tarot and the Tree together,
that they dovetail into each other at every imaginable angle,
it will be seen that such an array of correspondences could be neither arbitrary nor fortuitous."
しかしながら、タロットと『木』を一緒に手ほどきを受けた研究を理解したとき、それらは、
ありとあらゆる角度でお互いにぴったりと符合し、対応の配列は、恣意的でも偶然でもないことが分かるであろう。」

Dion Fortune
ダイアン・フォーチュン
--- ここまで ---


26 :名無しさん@占い修業中:2012/07/19(木) 07:01:49.31 ID:0h+jpKb5.net
このネタ元は『The Mystical Qabalah/神秘のカバラ』(1935年発行)で、邦訳もされている有名な本です。
参考として、この部分のプロの翻訳を以下に引用しておきます。

--- ここから --- ダイアン・フォーチュン/大沼忠広, 『神秘のカバラー』初版, 1985, pp. 140-141) ---
「タロット」は、あらゆる占い体系の中で、最も完全なものだが、「木」から発祥し、その根拠を「木」の
中に見い出す。「木」こそ、「タロット」の源泉なのである。こういうと、この神秘的カードの起源を
探ろうと努めている歴史的な学者には、独断的に響くかもしれない。しかし遺憾ながら、歴史家は、その
起源を見つけることはできないと付言しておこう。秘伝家が、「タロット」と「木」を同時に使っている
こと、両者が、想像しうるあらゆる局面で互いに密接に結びついていることを実感すれば、このような
整然たる照応関係は決して、でたらめな偶然なものではないということがわかるだろう。
--- ここまで ---


27 :名無しさん@占い修業中:2012/07/21(土) 08:44:26.12 ID:8MWDaHON.net
次の引用は、この人からです。

--- ここから --- (Robert Wang, 『The QABALISTIC TAROT』First paper edition, 1987, pp. none) ---
"The only theory of ultimate interest about the Tarot is that it is an admirable symbolic picture
of the universe, based on the data of the Holy Qabalah."
「タロットに関する究極に重大な唯一の理論は、それが神聖なるカバラのデータに基づく、
宇宙の見事な象徴画であるということだ。」
Aleister Crowley
アレイスター・クロウリー
--- ここまで ---

このネタ元は『The Equinox(vol.V, no.5)/春秋分点』(1944年発行)の『The Book of Thoth/トートの書』
というタイトルの限定200部の本で、これも邦訳されています。
参考として、この部分のプロの翻訳を以下に引用しておきます。

--- ここから --- (アレイスター・クロウリー/榊原宗秀, 『トートの書』初版, 1991, pp. 30-31) ---
タロットについての根本的に重要な、ただ一つの理論は、タロット・カードが聖なるカバラに示されている
体系的概念に基づいた、宇宙の、みごとな象徴的絵画であるということである。
--- ここまで ---

※諸般の事情により、もしこのスレを見ている人、そしてこれからも見たい人がいるのであれば、
 スレの主旨と関係ない話題でも全然構いませんので、できればカキコしてほしいです。

28 :名無しさん@占い修業中:2012/07/21(土) 13:02:52.85 ID:XGRkE1UG.net
みてますよ!

学問では東洋哲学を専攻し、
論文は易経の思想的位置といったところですが、
(東洋オカルトから入りましたので)
結局タロットの方が相性よく、タロット使ってますw

東洋オカルト書も肝心なものは
日本には入ってないんですよね…

29 :名無しさん@占い修業中:2012/07/22(日) 06:50:16.08 ID:ztHdncpJ.net
>>28
カキコありがとうございます。
これからも、何かネタがあればお願いしますね。

ちなみに、ワタシは東洋系は、あまり詳しくないです。
そういえば、友達に手相占いやってる人がいて、その人に手をモミモミしてもらうと、
なんかあったかいエネルギーが入ってきて、幸せな気分になれます。

あと、東洋・西洋ともに、オカルトにハマる人って、文系の人が多いんですが、
理系の人がハマると、ちょっと毛色が違うタイプのオカルトヲタになりますよね

東洋系はわかりませんが、西洋系のオカルト書は、今ではamazonのおかげで、
入手はとっても便利になりましたね。
※ただし、イケメン・・・じゃなくて洋書に限る、ですが(^^;

30 :名無しさん@占い修業中:2012/07/22(日) 06:59:26.25 ID:ztHdncpJ.net
まだまだ引用は続きます。

--- ここから --- (Robert Wang, 『The QABALISTIC TAROT』First paper edition, 1987, pp. none) ---
"Without the Tarot the magic of the ancients is a closed book,
and it is impossible to penetrate any of the great mysteries of the Kabbalah."
「タロットを用いなければ、古代の魔術は閉じられた本であり、
カバラの偉大なる神秘を何も見抜くことは不可能である。」
Eliphas Levi
エリファス・レヴィ
--- ここまで ---

このネタ元は『Transcendental Magic: Its Doctrine and Ritual/超越的魔術、その教理と祭儀』 (英語,1896年)、
原著者: Eliphas Levi、原著名(仏語):Dogme et Rituel de la Haute Magie(1855年)、翻訳:A. E. Waiteですね。
これも邦訳されていすので、参考として、この部分のプロの翻訳(仏→日)を以下に引用しておきます。

--- ここから --- (エリファス・レヴィ/生田耕作, 『高等魔術の教理と祭儀 祭儀篇』初版, 1992, pp. 283) ---
「タロット」がなければ、古代人の魔術はわれわれにとって閉じられた書物も同然であり、
「カバラ」の大秘密をなに一つ見破ることは不可能である。
--- ここまで ---

31 :名無しさん@占い修業中:2012/07/23(月) 06:22:55.92 ID:PTfaz/Ud.net
引用の最後のオチは、これです。

--- ここから --- (Robert Wang, 『The QABALISTIC TAROT』First paper edition, 1987, pp. none) ---
"...the activities of French and English occultists contributed nothing and only served to
create considerable confusion between the teachings of the Kabbalah and their own totally
unrelated inventions, such as the alleged kabbalistic origins of the Tarot-cards."
「 ...フランスとイギリスの神秘主義者の活動は何も寄与していないし、
例えばタロットカードのカバラ起源とかを主張し、カバラの教えと、それら自身が
全く無関係の発明の間に、少なからぬ混乱を作り出すことにのみ役立っている。」
Gershom Scholem
ゲルショム・ショーレム
--- ここまで ---

ギャハハハハ(大笑!!)
今までの3人が、魔術カバラをメチャメチャ持ち上げてたのに対して、最後におもいっきりズドンと
落としてくれましたね。(^_^;;
漫才や落語並みに、「お後がよろしいようで〜」的な、刺激的で面白い落とし方です。
ちなみに、「フランスとイギリスの神秘主義者」というのは、魔術カバラが発展している地域であり、
前掲のフォーチュン氏(英)、クロウリー氏(英)、レヴィ氏(仏)も、その地域に含まれています。

このネタ元は『Kabbalah/カバラ』(1974年発行)という本です。邦訳は、されていないようです。
著者のショーレム氏(1897-1982)は、ドイツ生まれのユダヤ系の著名な、魔術カバラではない
本来のユダヤの伝統的カバラ研究家です。

で、これらの引用でウォン氏が言いたいことはおそらく、「魔術カバラ」を盲信することなく、
だからといって頑なな否定もせず、学術的かつ理性的な見地で、これを研究していくことが
大事だということではないかと推測しています。

32 :名無しさん@占い修業中:2012/07/23(月) 09:00:48.28 ID:eTwI527z.net
>>29
東洋オカルト書は、江戸時代には結構あり、
昭和初期までは結構出版されていました。
ただ、いわゆる戦後オカルトブームでは東洋モノはウケが悪く、
占いとしての易と、
ごく単純化された(日本の)風水くらいが残ったようです。
(本来風水は、ガチな魔術に近いものですが…)


そういえば、紀元数世紀の段階で、
中国にもユダヤ教カバラ思想は流入していて、
道教のオカルト部分には影響されているそうです。
逆に、タロットのゲーム的原型は中国あたりとも考えられていますね。

33 :名無しさん@占い修業中:2012/07/24(火) 06:42:38.45 ID:gHM08SIS.net
>>32
戦後のオカルトブームで、質の悪い商業主義的西洋オカルトが一気に流入しましたからね〜
その後、国書や一部の出版者や関係者が頑張ってくれたけど、あまり事態は改善してなくて、
日本における西洋オカルトの存在は、やはりマイナーのままという感じなのです。
西洋系の人から見ると、商業的なタロット占いや星占いはまずまず繁盛していますが、
オカルトの文化的・思想的な面では、言葉の壁もあって、圧倒的に東洋系が強いですね。
あと、タロットをきちんと文化的・思想的に教えられる人って、日本には皆無じゃないかなぁ。

ユダヤ教の教えって、結構あちこちに広まってますよね。
ユダヤ人は昔は離散していて国家を持たなかった関係で、世界中にユダヤ人とユダヤ教と
その教会があって、色々なところでユダヤ人が活躍していますからね。
ひょっとしたら、気づかないうちに、日本固有と思われている文化にも影響してるのかもしれませんね。

34 :名無しさん@占い修業中:2012/07/24(火) 06:59:42.92 ID:gHM08SIS.net
さて、長い前座が終わり、いよいよここからが真打の登場です。

--- ここから --- (Robert Wang, 『The QABALISTIC TAROT』First paper edition, 1987, pp. xv) ---
PREFACE
序文

The purpose of this book is to demonstrate the relationship between the Qabalah,
a time-honored mystical system, and the Tarot.
この本の目的は、由緒ある神秘主義体系であるカバラと、タロットとの関係を実証することである。
To do so is to pointedly disagree with some very great Jewish scholars,
who state that no such relationship exists.
そうすることは、そのような関係は存在しないと明言する、ある極めて偉大なユダヤの学者に
当てつけるように異議を唱えることである。
--- ここまで ---

ここ、前節最後の部分に関係していますよね。
「フォーチュン、クロウリー、レヴィがやられたようだな…」
「ククク…奴等は四天王の中でも最弱…」
「ユダヤの学者ごときに負けるとは魔術族の面汚しよ…」
あ、これだとウォン氏に死亡フラグが立ってしまう・・・(^_^;;

とりあえず、ウォン氏は、ショーレム氏に対してリベンジする気が満々のようです。
偉大な学者相手にリベンジするには、体力とか知力とか魔力とか色々と整えないといけないですよね。
「そんな装備で大丈夫か?」
「大丈夫だ、問題ない」
あ、また死亡フラグが立ってしまう・・・(^_^;;;

でも、イロモノにどっぷり浸ったワタシにとっては、こういったツッコミどころの多い方が、
なんとなく色々と期待させてくれる流れなんですよね。
他の魔術本って、ちょっと自己主張が強すぎるのが多くて、読んでて意味わかんないのも多いですしね。

35 :名無しさん@占い修業中:2012/07/25(水) 06:30:42.26 ID:rWqmFZOq.net
序文の続きです。
この序文だけでも、4ページありますので、気長にお付き合いください。

--- ここから --- (Robert Wang, 『The QABALISTIC TAROT』First paper edition, 1987, pp. xv) ---
What I have attempted to do in this work is to integrate some of the very complex threads of
Qabalistic symbolism and interpretation, emphasizing the relationship of the Tree of Life
(primary symbol of the Qabalah) and the Tarot as taught in the tradition of the Hermetic Qabalah.
私がこの著作でやろうと試みたことは、カバラ主義の象徴と解釈の非常に複雑な脈絡のいくつかを統合し、
(カバラの主要な象徴である)「生命の木」と、「ヘルメス主義的カバラ」の伝説を受け継いだタロット
との関係を強調することである。
--- ここまで ---

魔術カバラの代表であるタロットは、伝統カバラの「生命の木」と密接な関係性があるという
ことを、ここで明確に宣言しています。
そして、それ以外の関係性については、それほど重要では無いということですよね。
もう一つ言うと、それ以外の関係性については、わかりやすく説明する方法が無くて、
妄想に頼る部分が多いため、初心者向けの教科書には掲載しずらいというのもあります。
魔術ヲタクを目指す人には、こういうマイナーで俺様スゲェ的な枝葉末節要素というのは、
ある意味重要なのですが、ワタシのような一般人向けでは無いということでもあります。
魔の道を極めたい人は、先に出てきたフォーチュン氏、クロウリー氏、レヴィ氏などの
色々と専門的な方面の本を読んで妄想を深めたらいいと思います。

さて、魔術系タロットとカバラの「生命の木」の関係性については、割と知られていますので、
タロット占いをやってる人であれば、「生命の木」の話は聞いたことがあると思います。
カバラといえば姓名占いの「数秘術」しか知らないなぁ、という人は、改めて勉強してください。

36 :名無しさん@占い修業中:2012/07/26(木) 07:00:31.51 ID:NTk+TNVC.net
序文の続きです。

--- ここから --- (Robert Wang, 『The QABALISTIC TAROT』First paper edition, 1987, pp. xv) ---
I must emphasize that I am not writing on the Hebrew Qabalah,
but on a separate and distinct system also based on Hebrew texts.
私は、「ヘブライのカバラについて書いているのではなく、ヘブライの聖書に同様に基づいてはいるが、
区別され別個の体系について書いている」ということを強調しなければならない。
--- ここまで ---

ちょっと逃げてるような感じもありますが、きちんと区別しておくことはとても重要です。
こうすることによって、また違った要素を、自由に付加できるからですよね。
つまり、魔術カバラは、伝統カバラの二次作品であり、非公式な作品でもあるということです。
でも、市場的というか業界的には、非公式な作品の方が、はるかに人気が出てますけどね。

つまり、日本のラーメンは、中国の麺に同様に基づいてはいるが、区別され別個の体系に
基づいて調理されている、というのと同じことだと考えたらいいのかな・・・・ちょっと違うかな。

あと、「この物語はフィクションであり、実在の人物・団体・事件などにはいっさい関係ありません」
的なものは、どんな作品にとっても、今や欠くべからざる定型文ということになってしまってますね。
まあ、そうでないと、原作厨とかソース厨とか、色々と煩わしいのが沸いてきますし・・・

37 :名無しさん@占い修業中:2012/07/27(金) 06:55:27.36 ID:sPzBvNcq.net
序文の続きです。

--- ここから --- (Robert Wang, 『The QABALISTIC TAROT』First paper edition, 1987, pp. xv) ---
In my opinion, the Hebrew scholars have been mistaken in their perception
of late nineteenth century occult developments as merely a romantic and
misunderstood pastiche of mystical Hebrew lore.
私の考えでは、ヘブライの学者が、19世紀後半の神秘学の発展の認識が、
神秘的なヘブライの教えを空想的で誤解された単なる模倣作であるとした
ことについては間違っている。
--- ここまで ---

魔術カバラというものは、伝統カバラの単なる劣化コピーではなく、
根っこは同じだけど、独自の進化を遂げたものという考え方ですよね。

どこかの国のように、外観だけ丸パクリで、中身は似ても似つかないような代物と
いうのもアレですが、きちんと区別できて、機能的にもオリジナルには無い
独自の優れたものを持つのであれば、それは劣化コピーというものではなく、
新しい創作物と言えるわけです。

文化や技術のイノベーションというものは、全く新しく生み出されるということはなく、
過去の文化技術の遺産の見直し、改良、進化などから生まれてきます。
そういう意味でも、魔術カバラが伝統カバラから派生すること自体は、何ら問題視する
ことではないんですよね。
そして、それが進化なのか劣化なのかは、後の時代が評価してくれることです。
魔術系タロットが生み出され、カードや関連本が今日まで売れ続けてきたということは、
それなりに評価されていることだと考えます。
ただ、日本での評価は、ちょっと違う方向に向いているような感じですよね。
「ユダヤのカバラのタロットって、何かイケててカッコイイんじゃね」的なノリなので、
こんな日本の現状を見ると、ショーレム氏はきっと怒り狂うと思います。(苦笑)

38 :名無しさん@占い修業中:2012/07/28(土) 06:37:40.35 ID:VtrkNheF.net
序文の続きです。

--- ここから --- (Robert Wang, 『The QABALISTIC TAROT』First paper edition, 1987, pp. xv) ---
Moreover, I have attempted to demonstrate that the principles of the Qabalah are
appropriately applied to any ordinary Tarot deck.
また、私は、カバラの原理が、どのような普通のタロットのデッキにも適切に適用される
ということを実証しようと試みている。
To that end this work reproduces four entire decks, including the Marseilles Tarot.
そのために、この著作では、「マルセイユ版タロット」を含む4種類の全部のデッキを複写している。
--- ここまで ---

仮説検証というのは、学者らしい試みですよね。
・仮説:カバラの原理が、どのような普通のタロットのデッキにも適切に適用されるということ
・検証方法:4種類のデッキを一枚一枚全て参照・分析・検討し、仮説が正しいことを検証していく
ということをやりたいということです。

今までのタロット解説本みたいに、単にダラダラと妄想を記述した(ワタシの文章みたいな)ものでは、
論理的にタロットを学びたい読者にとっては、あまり有益ではなかったので、いい試みですよね。
でも、タロットに限ったことではないのですが、占い業界の人間って、そういう本当の学者タイプは
少ないですので、こういった論理的手法を、逆に煩わしいと感じる人は少なくないんですよね。

             /)
           ///)
          /,.=゙''"/         (占いなんて、しょせん○○○○○なんだし・・・)
   /     i f ,.r='"-‐'つ____   こまけぇこたぁいいんだよ!!
  /      /   _,.-‐'~/⌒  ⌒\
    /   ,i   ,二ニ⊃( ●). (●)\
   /    ノ    il゙フ::::::⌒(__人__)⌒::::: \
      ,イ「ト、  ,!,!|     |r┬-|     |       的な業界ですから(苦笑)
     / iトヾヽ_/ィ"\      `ー'´     /

39 :名無しさん@占い修業中:2012/07/29(日) 09:12:14.15 ID:fYja5gBT.net
また鯖が飛んだみたいですね。
復帰したからいいけど、近頃ちょっと不安定ですよね。

とりあえず、序文の続きです。

--- ここから --- (Robert Wang, 『The QABALISTIC TAROT』First paper edition, 1987, pp. xv) ---
Very little discussion is accorded that work, chosen as a comparison with the more
symbolically concise modern decks because it is the most common and popular of
the decks crystallizing the cards' early imagery.
その作品(マルセイユ版タロット)は、カードの初期の絵画的形象を結晶化させた
最も一般的で人気があるデッキであるため、より象徴的に簡明な現代のデッキとの
比較として選ばれたことについては、議論の余地は無い。
--- ここまで ---

とりあえず、マルセイユ版タロットを抜きにしては、一般論としてのタロットを語ることは不可能ですよね。

なお、「concise=簡明な」というのは、おそらく「簡単」という意味ではなく、近代タロットは
作者がはっきりしていて、カードの象徴の意味が作者により比較的明確に定義されていると
いうことですかね。
マルセイユ版タロットは、作者もその象徴の意図もはっきりしているわけではないので、
人によって解釈がバラバラで、研究対象としては複雑でわかりにくいということだと思います。


40 :名無しさん@占い修業中:2012/07/30(月) 06:38:38.37 ID:E2swOd1D.net
序文の続きです。

--- ここから --- (Robert Wang, 『The QABALISTIC TAROT』First paper edition, 1987, pp. xv) ---
The Marseilles Tarot is a “standard” deck, the other three decks used here are those
related to the nineteenth century occult fraternity, The Hermetic Order of the Golden Dawn.
「マルセイユ版タロット」は、「標準の」デッキであり、そしてここで使用される他の3つのデッキは、
19世紀の神秘主義団体である、「ヘルメス主義団体ゴールデン・ドーン」に関連するものである。
--- ここまで ---

「The Hermetic Order of the Golden Dawn」は、一般的には「黄金の夜明け団」と訳されています。
ここで「The Hermetic Order」というのは、ヘルメス主義、つまり魔術に関する団体であることを
示していますね。

カバラを取り入れたタロットは、色々と発行されていますが、ウォン氏はその本流、というか
売れ筋であるゴールテンドーン系の3つのタロットを、ここで題材に選んだということです。
まあ、マイナーなデッキを選んでも、誰も得をしませんので、賢明な選択だと思います。

それにしても、西洋魔術方面の人からのツッコミが無いですねぇ。
2chでは、もう西洋魔術は衰退しちゃったんですかね・・・

41 :名無しさん@占い修業中:2012/07/30(月) 08:27:04.16 ID:rhKmAo6a.net
オカルト板なら、もしかしたら…。

法の書の原典と翻訳を持ってますが、
翻訳版もう少しなんとかならんか、とか語りたいですがw



さて、本格風水を謳っているショップに行きましたが、
モノ置いて開運としか言わないので、
なにも買わずに帰りましたw
八卦鏡の凹面、凸面の違いがわからなかったのでききましたが、
店員も使い方知らんかったし…
貯金箱などに入れておくと金を呼ぶらしい
なにやら呪符と八卦紋様が書いてある古銭は買うか迷いましたがw

そもそも風水は家レベルのチンケな開運じゃなくて、
天文(星占い)地理(土地の気の流れなど)を知り
都市や国の興亡をも推測でき、滅亡を防げる、云々…

42 :ミズキ:2012/07/30(月) 08:43:18.68 ID:JjRlt3m/.net
>>41
カバラスレだからここでは控えるけどスレ誘導されれば相談乗るよ?
ぶっちゃけグッズより掃除のが効くから掃除板いってみw

43 :名無しさん@占い修業中:2012/07/30(月) 09:04:31.45 ID:rhKmAo6a.net
>>42
面白いのは、西洋でも東洋でも掃除なんだよねw
普遍的なんだろうね…

44 :名無しさん@占い修業中:2012/07/31(火) 06:53:11.33 ID:gdSs9dN5.net
>>41
オカルト板って、普通の人には、ちょっと行きにくい雰囲気がありますから・・・(^_^;;
あと、この本のネタ的には、魔術系の板よりも占い系の方がふさわしいと思います

法の書は、話題になっていたので買ったことはあるけど、
何が書いてあったのかは、ほとんど記憶に無い状況です。
とはいえ、当時の国書の翻訳は、すさまじかったですからね。
原文無しでは、とても読めないというのが、いくつかありましたよね。

風水も、今や完全に世俗化していますよね
意味わかんなくなってるものも多いですしおすし・・・
まあ゛、西洋占星術だって、元々は個人レベルの幸福追求のためではなくて、
気象や天変地異を予測すめ、国家繁栄のためのものだったですからね


45 :名無しさん@占い修業中:2012/07/31(火) 07:01:59.82 ID:gdSs9dN5.net
>>42
諸般の事情により、このスレは、カバラの話題に限らず、どんな話でも結構てすよ(^_^)/

ゆっくりしていってね!!!

あ、掃除って、基本的に苦手ですね。
必要なものは、手近なところに山積みしてしまうタイプです。
でも、他にやるべきことが出来ると、現実逃避的に、片付けを始めてしまいます。

こういう、現実逃避的な掃除行動のため、周囲からは綺麗好きと見られています。

46 :名無しさん@占い修業中:2012/07/31(火) 07:06:07.84 ID:gdSs9dN5.net
序文の続きです。

--- ここから --- (Robert Wang, 『The QABALISTIC TAROT』First paper edition, 1987, pp. xv) ---
Those decks are The Golden Dawn Tarot, The Thoth Tarot and The Rider-Waite deck.
これらのデッキは、「ゴールデン・ドーンのタロット」、「トートのタロット」と
「ライダー・ウェイト版デッキ」である。
--- ここまで ---

一応、ゴールデン・ドーン系のポピュラー(売れ筋)なものを、揃えてきましたね。
売れ筋だけあって、それそれ個性的な特徴を持つデッキです。
詳しい紹介は、また後の章に記述がありますので、それまでのんびり待ちましょう。

個人的には、メインとなる占いなどの目的にはライダー・ウェイト版を常用し、
そしてたまにカバラの勉強をする時にはゴールデン・ドーンを、
そしてトートは・・・、ほとんど使うことはないですね。
以前は、マルセイユ系の「マドンニのタロット」というのを使っていたことかありますけど、
いわゆるマルセイユ版というのは、使ったことは無いのでした。

47 :ミズキ:2012/08/01(水) 00:45:21.22 ID:abCCrN5d.net
>>43
スレ主さん的にOKらしいんで遠慮なく。
元々の風水学は国家安寧を目的としています
都の場所に拘るのは都が国家の心臓だからです
ただ熱帯魚を水槽で飼うように、ミニチュア化して考えれば
風水メカニズム自体は利用できるよねというのが現代のお手軽風水だと思います。
掃除は水の入れ替えに相当するのでとても大事です
西洋で掃除がどう重視されてきたかは存じませんが…

48 :名無しさん@占い修業中:2012/08/01(水) 07:02:49.09 ID:ZLOoyL0n.net
>>47
古代の占いって、風水に限らず、そのほとんどが国家的なもの、
というか、そもそも国の統治者が占い師みたいなものなんですよね。
日本だと、天皇が占いをするようなものだし、ユダヤ教だって
預言者(中身は占い師とほぼ同じ)が指導者になったりしています。
ソロモン王もイエス・キリストも、色々と魔術的なことやってますよね。

タロットに限れば、これはカード遊びから来ているみたいですので、
こちらは希少的な民間発祥という感じですかね。

西洋では、風水のようなおまじない的なものは知りませんが、
建築学や土木学は中国と同様に進んでいますので、おそらく同じような
知恵があったのでしょうね。
「上の如く、下も然り」というのは、占いの共通定理ですので、何にでも
応用が可能ですから。

あと、掃除については、おそらく世界共通の開運のおまじないだと思いますよ。
シンデレラが、いつもお掃除させられていたのは、そういうことではないかと。

49 :名無しさん@占い修業中:2012/08/01(水) 07:03:33.47 ID:ZLOoyL0n.net
序文の続きです。

--- ここから --- (Robert Wang, 『The QABALISTIC TAROT』First paper edition, 1987, pp. xv) ---
One other deck, not shown, but which I recommend very strongly, is that of the
late Paul Case and his organization, The Builders of the Adytum.
図示していないが、私は非常に強く推奨する、もう一つのデッキは、故ポール・ケース氏と
彼の団体である「聖堂の建築者」のそれ(B.O.T.A.のタロット)である。
--- ここまで ---

B.O.T.A.版タロットは、魔術的には優れており、カバラの勉強には良い教材だと思います。
でも、ライダー・ウェイト版をベースにしているのと、白黒で見た目が地味なのと、
魔術向けで占い用としては適していなくて、さらに売れ筋商品ではありませんので、
この本に掲載しないのは良い判断だと思います。

50 :名無しさん@占い修業中:2012/08/02(木) 06:45:15.22 ID:rJpYj1ks.net
序文の続きです。

--- ここから --- (Robert Wang, 『The QABALISTIC TAROT』First paper edition, 1987, pp. xv) ---
This is a deck to be hand colored by each student.
これは、各自の学徒により手作業で着色されるデッキである。
--- ここまで ---

B.O.T.A.版タロットは、B.O.T.A.という魔術団体の中で、魔術の勉強を目的として
作られた「教材」です。
原案は、ポール・フォスター・ケース(Paul Foster Case, 1884-1954)で、
作画は、ジェシー・バーンズ・パーク(Jessie Burns Parke, 1889-1964)です。
このカードも、魔術ヲタの男性と、作画の女性コンビの作品ですね。

このカードは小型で、白黒の線画で印刷されており、購入したものを自分の手で
彩色して仕上げるということになっています。
大アルカナはライダー・ウェイト版をベースとしていますが、小アルカナの数札は
ライダー・ウェイト版のような絵札ではなくて、従来の数札のデザインに戻しています。
これは、ライダー・ウェイト版の小アルカナの数札の絵は、完全に占い向けであり、
魔術カバラとは無関係であるため、その絵柄の印象が魔術の勉強にとっては邪魔に
なるからです。

私も買ったことがありますが、占いの用途には向かないので放置してます。(てへぺろ)

51 :名無しさん@占い修業中:2012/08/02(木) 13:28:11.05 ID:z4rc9C35.net
>>50
それとトートタロットと、あとグリモーのマルセイユ版を、
花札メインのカードコレクターの母が持ってますw

だいぶ前に亡くなった曾祖母の姉妹が
花札占いをやっていたときき、
ヲタ家系だとわかり愕然としました…。


52 :名無しさん@占い修業中:2012/08/03(金) 06:54:45.49 ID:br3HTy7X.net
>>51
カード系の占い遊びって、本当にポピュラーですよね。
というか、どんなものでも占い遊びにしてしまうのが、人間ってもんです。(^_^;;

それに、占いが嫌いな女の子って、いないんじゃないかな〜、と思えるくらいに
みんな占いが大好きですよね。(笑)

カードコレクターも、出回っている安いものを買っている間はいいのですが、
高額のレア物や、骨董品的なものに手を出したりすると、家計に響きます。
ワタシは、タロットに関しては実用主義ですので、あんまり収集はしていないのですが、
数十のタロットを集めている人も、たまにいますよね。

53 :名無しさん@占い修業中:2012/08/03(金) 06:56:21.68 ID:br3HTy7X.net
序文の続きです。

--- ここから --- (Robert Wang, 『The QABALISTIC TAROT』First paper edition, 1987, pp. xv) ---
Besides this deck, Case produced some exceptionally good Tarot literature,
to which I have devoted considerable attention.
このデッキに加えて、ケース氏は、私はかなりの注目を向けている、いくつかの
非常に良いタロットの文学作品を生み出した。
--- ここまで ---

ケース氏は、1900年代の前半に、10冊以上のタロットに関する本を書いています。
残念ながら、邦訳されたものは無いと思います。
日本では、B.O.T.A.って、それほどには人気は無いんですよね。

ちなみに、ワタシも、ケース氏の本は読んだことはありません。

54 :名無しさん@占い修業中:2012/08/03(金) 08:14:25.01 ID:a92ZeLbN.net
>>52
面白いこと?に、
花札はおそらくゲームとしてのタロットカードの応用だそうです。
鎖国前に日本に来たヨーロッパ船員が、
おそらく、タロットを持ち込んでいただろう、と。
(過渡期みたいな日本製の、フレンチスートではない数札がみつかっています。)

それが花札になったいきさつとしては、
4スートで点数を付けるものがお触れでNGになり、
代わりに12ヶ月をスートにした、とか。

その過渡期に「うんすんかるた」というのがあり、
宝玉みたいなのが追加され5スート×15種75枚組の
ゲームカードがあります(ありました)。

10までの数札はマルセイユタロットの下手な模写ですし、
コートカード相当の絵札には、
七福神や中国の神様?が書かれています。
今は復刻でありますが、もし、普通に残っていたら、
五行うんたらで占いになっていたでしょうね。


そういえば、タロットも、淘汰された札数のバリエーションが、
占い用ゲーム用両方ありますね。
96枚なんて、シャッフルが大変だったと思います。


55 :名無しさん@占い修業中:2012/08/04(土) 08:29:42.55 ID:xzpP2Z56.net
>>54
花札がタロットカード起源というのは、ちょっと無理があると思いますよ。

花札の元ネタであるカルタは、おそらく日本の戦国時代、西洋だと大航海時代に
スペインやポルトガルから、鉄砲と共に日本に伝来していると思われます。
当時は、タロットカードは、イタリア北部とフランス南部で徐々に広まっていましたが、
スペインやポルトガルでは、トランプカード、つまりスペイン語やポルトガル語で
「カルタ」と呼ばれるものが、カード遊びとしては一般的に広まっていたようてす。

ちなみに、タロットカードの起源としては、このトランプカードが小アルカナに、
それとは別のカードが大アルカナとして合体したものであるという説が有力です。
特徴としては、
 ・小アルカナ=数字札であり、数字とスートの組み合わせで遊ぶ
 ・大アルカナ=絵札であり、カード自体に特別な意味を持つ切り札として遊ぶ
となります。

大アルカナには、それぞれを特徴付けるキャラクタ(絵、文字、タイトルなど)が
付けられていますので、現代の日本のカードゲームは
 ・日本の小アルカナ=花札
 ・日本の大アルカナ=いろはかるた、百人一首
という強引な解釈も成り立つわけです。(←強引すぎるか?)
誰か、花札といろはかるたを強引に結合して、日本独自のタロットをデザインしてくれないかな〜。

今は、タロットを元ネタにした遊技用カードは、ほとんど見かけなくなりましたが、
タロットを元ネタにした占い用カードは、今でも色々な枚数のものが新しく作られていますよね。
トランプに代表されるカードゲームそのものは、今でも人気ですが、
タロットは、ゲーム用としてではなく占い用として、現代では認知されているのでしょうね。

56 :名無しさん@占い修業中:2012/08/04(土) 08:45:30.25 ID:xzpP2Z56.net
序文の続きです。

--- ここから --- (Robert Wang, 『The QABALISTIC TAROT』First paper edition, 1987, pp. xv) ---
His correspondence courses on Tarot, written more than forty years ago, are still being distributed.
彼のタロット通信教育課程は、40年以上前に書かれ、まだ配布されている。
--- ここまで ---

ポール・フォスター・ケース氏(Paul Foster Case, 1884-1954)は、1922年頃に独立して、
魔術の教団を作っており、これが後のB.O.T.A.になります。
B.O.T.A.は、通信教育に力を入れており、その通信教育の教材として、ケース氏の作成した
ものが、まだ配布されているということですよね。
B.O.T.A.は、アメリカでは割と有名なのですが、当然ながら教材は英語ですので、日本では
あまり知られてはいないのでした。

日本でB.O.T.A.に入会してる人って、どれくらいいるのかなぁ〜。

57 :名無しさん@占い修業中:2012/08/05(日) 07:23:07.58 ID:n/Y7K6MD.net
序文の続きです。

--- ここから --- (Robert Wang, 『The QABALISTIC TAROT』First paper edition, 1987, pp. xv) ---
And, since distribution is restricted, I must quickly note that I am in no way associated with
that organization, having been provided a complete set of his courses by sympathetic friends.
そして、(タロット通信教育課程の)配布は部外秘とされているので、共感する友人たちによって
彼の教育課程の完全な一式を提供しているその組織とは、私は何の関連も無いことを早々に
言及しておかなければならない。
--- ここまで ---

ケース氏は故人ですので、B.O.T.A.は、その後継者である「共感する友人たち」により
運営されているということですよね。
あと、この文章からは、ウォン氏はB.O.T.A.には入会していないようです。
B.O.T.A.に限らず、魔術団の内部資料は原則として団の外部への公開は禁止されていますので、
ウォン氏のB.O.T.A.に関する話は、ケース氏の本や、限定的に公開された情報や、友人から
伝え聞いた話などを基にしているということです。

そして、この後の文章で、ウォン氏はケース氏やB.O.T.A.について色々と書いていますが、
それはウォン氏がB.O.T.A.の関係者としての自画自賛や自己宣伝や自演乙のためではなく、
「勘違いしないでほしいが・・・」これらはあくまでも個人的な興味の対象として
書いているということを、ここで宣言しているのでした。

58 :名無しさん@占い修業中:2012/08/06(月) 06:41:26.27 ID:NJ9XbGWa.net
序文の続きです。

--- ここから --- (Robert Wang, 『The QABALISTIC TAROT』First paper edition, 1987, pp. xvi) ---
Case was a brilliant teacher who must be credited as the first to apply the terms of
modern psychology to the cards, an approach very much like that of Carl Jung.
ケース氏は、カール・ユング氏のそれに非常によく似た研究法で、カードに現代心理学の
用語を適用した最初の者と認められなければならない、素晴らしい教師であった。
--- ここまで ---

カール・グスタフ・ユング氏(Carl Gustav Jung, 1875-1961)は、精神科医・心理学者であり、
分析心理学の「ユング心理学」を始めたことで有名です。
ユング氏は、オカルトにも興味を示し、その著作は、現代のオカルト研究家にも影響を及ぼして
いますね。
そしてウォン氏は、このユング心理学の影響をモロに受けて「ユングのタロット/The Jungian Tarot」と
いうオリジナルタロットと、解説本を出版しています。

ワタシも実をいうと、少し心理学の勉強をしているうちに、なぜかタロットのオカルト世界に
入り込んでいたという経緯があります。
でも、タロットを現代心理学で読み解くというのは、個人的には、ちょっと違和感があります。
なぜなら、心理学というのはミクロコスモス的な世界がメインなので、小アルカナの領域に近く、
大アルカナの真の神世界に適用するのは、ちょっとね〜、などと思ったりするわけですよ。

でもまあ、何にでも適用できてしまうのが、大アルカナであり生命の木であるわけですけどね。

59 :ポム氏のしもべ:2012/08/06(月) 23:03:13.86 ID:dIXt7CNr.net
さすがポム先生!土曜は30万勝ち達成だお
有料会員たちの的中画像が載せられてたおー
「ポムの競馬日記」をチェックだお

60 :名無しさん@占い修業中:2012/08/07(火) 06:58:26.47 ID:0zW7oCSe.net
序文の続きです。

--- ここから --- (Robert Wang, 『The QABALISTIC TAROT』First paper edition, 1987, pp. xvi) ---
I consider Case to be the first great modern scholar on the Tarot, unrecognized as such
generally because his major works have been available only to corresponding students of
the Builders of the Adytum, who are asked that they be kept confidential.
私は、ケース氏はタロットの最初の偉大な近代的な学者であると考えている。
そのようには一般的には認識されていないが、彼の主要な作品は、「聖堂の建築者」の通信教育学徒
のみが入手できるものであり、それら(の資料)は秘密にしておくことを求められるからである。
--- ここまで ---

「近代的な学者」というのは、近代の学問である心理学を応用し、論理的に、つまり科学的手法を
用いてタロットと魔術を解釈しようと試みたということですかね。

とはいえ、B.O.T.A.の部外秘の資料の話ですし、読んだことはありませんので、詳細はわかりません。
もし知ってる人がいれば解説してほしいんですけど、ここでは、ちょっと難しいかなぁ・・・。

61 :名無しさん@占い修業中:2012/08/08(水) 06:57:28.54 ID:o7VLf82Z.net
序文の続きです。

--- ここから --- (Robert Wang, 『The QABALISTIC TAROT』First paper edition, 1987, pp. xvi) ---
I have found his ideas, which have influenced my approach, very profound, but with reservations.
私は、条件付きではあるが、非常に深遠であり、私の研究法に影響を与えている、彼の思想を発見してきている。
--- ここまで ---

現在完了形の文ですので、ウォン氏は、まだケース氏の本や資料を勉強中であるような感じです。
この本を書くために、今までも、そしてこれからも色々と勉強しているということですよね。

とはいえ、その思想というものが何なのかは、ここでは明記されていません。
非常に深遠だということですので、我々のような初心者にとっては、あんまり関係の無いこと
のような感じですけど、おそらくはタロットと心理学の関係に関する何かだと推定しときます。
ウォン氏が、「ユングのタロット」という本(1980年発行)を書いたのは、ケース氏の思想に
触発されたということですかね。

えー、まだまだ序文が続きますので、カバラを勉強したい人にとっては退屈な流れですかね。
退屈だったら、雑談でも何でも結構ですので、投下してもらって結構ですよ。
ツッコミを他人任せにするよりは、自ら笑いを取りにいくのが、魔界人ってもんです。(笑)

62 :名無しさん@占い修業中:2012/08/09(木) 06:46:03.37 ID:3T5N1jEn.net
序文の続きです。

--- ここから --- (Robert Wang, 『The QABALISTIC TAROT』First paper edition, 1987, pp. xvi) ---
I question his dogmatic reliance on Gematria (Qabalistic numerology),
as well as some of his interpretations of Waite’s symbolism.
私は、ウェイト氏の象徴主義についての彼の解釈のいくつかと同様に、
彼のゲマトリア(カバラ主義の数秘術)の教義上の依存を、疑問視している。
--- ここまで ---

ケース氏は、ウェイト氏の象徴主義、つまり大アルカナのデザインについては
かなり高い評価を与え、それに基づいたタロットを制作しています。
あと、ケース氏は、タロットと数秘術との関係についても重要視しています。

ウォン氏は、そういう部分でのケース氏の姿勢については、あまり高く評価して
いないということですよね。
このあたりは、研究者としての方向性や好き嫌いに関係する部分だと思いますので、
あまり深くは追及しないことにします。

ところで、「The QABALISTIC TAROT」の原著を見ながら、このスレを覗いている人って
いるんですかね?
あと、このスレが立ってしばらく経つので、このスレを見て原著を買ってみたという人も、
そろそろ出てきてもおかしくはない頃ではないかと思うのですが・・・

でも、マジメにタロットのことを勉強してみたい人って、いるのかなぁ?

63 :名無しさん@占い修業中:2012/08/09(木) 21:07:38.41 ID:Y6yXi02k.net
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64 :名無しさん@占い修業中:2012/08/10(金) 06:52:04.30 ID:D6jcn3JM.net
序文の続きです。

--- ここから --- (Robert Wang, 『The QABALISTIC TAROT』First paper edition, 1987, pp. xvi) ---
Moreover, at the time Case was writing, our psychological language was in a state of
development, and his courses do not reflect today’s more precise terminology.
さらに、ケース氏が書いていた当時は、我々の心理学的な用語は発展途上の状態にあり、
しかも、彼の学習課程は、今日のより厳密な専門用語を反映していない。
--- ここまで ---

ケース氏(1884-1954)は、1912年頃から本の執筆を始め、1922年頃からは自らが主宰する魔術教団の
ために、様々な魔術の学習教材を執筆しています。
近代心理学の発展に寄与した、精神分析で有名なジークムント・フロイト氏(1856-1939)、および
ユング心理学で有名なカール・グスタフ・ユング氏(1875-1961)と、活動時期がほぼ重なっていますので、
ケース氏の学習教材は、近代心理学の発展途上に書かれたものと言えますね。

逆に言うと、ゴールデン・ドーンの全盛時代は、そういう近代心理学の影響をあまり受けなかった
古き良き時代であったということでもありますね。


それにしても、このスレに参加してくれる人が少ないなぁ。
夏休みのせいなのか、それともオリンピックの影響なのだろうか?
かくいうワタシも、なでしこの試合を見た後に、カキコしているのでした。(眠い)

65 :名無しさん@占い修業中:2012/08/11(土) 08:20:10.46 ID:hBCINRmE.net
序文の続きです。

--- ここから --- (Robert Wang, 『The QABALISTIC TAROT』First paper edition, 1987, pp. xvi) ---
A student must “read between the lines,” considering forty years of publications
on the occult since Case wrote his courses.
学徒は、ケース氏が彼の学習課程を書いて以来、オカルトに関する出版物の40年を考えると、
「行間を読む」必要がある。
--- ここまで ---

ケース氏の主張は、今となっては用語的にも内容的にも古くなってきているので、
魔術を学習する者は、新しいネタを取り入れて、自分なりに解釈し直す必要があると
言っているわけですね。

ケース氏(1884-1954)以降の魔術関係の本だと、W.E.バトラー氏(Walter Ernest Butler,1898-1978)、
イスラエル・リガルディ氏(Israel Regardie, 1907-1985)、ガレス・ナイト氏(Gareth Knight, 1930-)
とかの本が有名ですかね。
もちろん、その著名な魔術の著者の中に、ウォン氏も混ざりたいということでもありますね。

ただ、ウォン氏の本は、タロットネタがメインですので、魔術本流の儀式魔術をやってる人々には、
それほど重要視はされてはいないようです。
逆に言うと、儀式魔術とは距離を置いて魔術的解釈を用いてでタロットをやってる人にとっては、
こういう本は割とわかりやすくて使いやすいものであると思います。

66 :名無しさん@占い修業中:2012/08/12(日) 07:56:16.41 ID:5Yt8cq07.net
序文の続きです。

--- ここから --- (Robert Wang, 『The QABALISTIC TAROT』First paper edition, 1987, pp. xvi) ---
A great deal of what Case did not say to his corresponding students has been published
explicitly by Regardie, Butler and others.
ケース氏が彼の通信教育学徒に言わなかったことの多くは、リガルディ氏やバトラー氏などにより、
明示的に公表されている。
--- ここまで ---

ちなみに、ケース氏の父親は、図書館員で、プロテスタント会衆派教会の執事役もやっていたのと、
母親が音楽を教えており、ケース氏の後の活躍を見ると、オカルティストとして必要な、人の知らない
ことを知る才能、見えないものを見る才能、聞こえないものを聴く才能にも恵まれていたと思います。
そして、ケース氏の魔術ベースとしては、キリスト教、音楽、ヨガ、ゴールデン・ドーン関係、
フリーメーソンという感じで、近代魔術の研究者としては、かなり多芸で多彩な範囲を網羅しており、
B.O.T.Aを長年主宰するには充分な持ちネタではなかったかと思います。

でもまあ、魔術ネタに限れば、バトラー氏やリガルディ氏の方が、より広く公開されていて
一般的に知られていますので、ケース氏の方は、よりマニアックであるという感じですかね。

67 :名無しさん@占い修業中:2012/08/13(月) 02:39:09.05 ID:uxh20S98.net
日本のAmazonで検索してみたのですが、The QABALISTIC TAROTの在庫はマケプレ出品の物しかないみたいです
米汲フ尼なら普通に在庫あるみたいですね
やはり日本在住の状態で洋書を買うのに一番適した方法は米国の尼から直接買う事でしょうか?
自分はクレジットカードを持っていないので残念ながら米尼からは買えないのですが…機会があったらチャレンジしてみたいです
それ以前に洋書自体買った事ないんですけどね

68 :名無しさん@占い修業中:2012/08/13(月) 10:26:12.14 ID:OwQ2vQyJ.net
>>67
米国のamazonに発注するのは、色々と知識が必要ですので、日本のマーケットプレイスに
あるのなら、若干割高にはなりますが、そこで注文しておくのが、おそらく一番簡単です。

それにしても新品のペーパーバックで1万円超えとは、ちょっと高い感じですね。
ワタシだったら、中古本でいいかなぁ・・・

でもまあ、amazonが出来て、超便利な時代になりましたよね。
本だけでなく、ちょっと○○なCDやDVDや○○なんかも、簡単にポチれますし、
ヲタクにとってのamazonは、なくてはならない生活必需品になってしまっているのでした。
(一見して中身がわからないように、きちんとamazonの箱に入ってくるのが、素晴らしい!)

69 :名無しさん@占い修業中:2012/08/13(月) 10:29:26.54 ID:OwQ2vQyJ.net
序文の続きです。

--- ここから --- (Robert Wang, 『The QABALISTIC TAROT』First paper edition, 1987, pp. xvi) ---
Such criticism does not apply to his small work entitled The Book of Tokens, written in 1934.
このような批判は、1934年に書かれた「しるしの本」と題する彼の小さな著作には当てはまらない。
--- ここまで ---

「このような批判」というのは、前述している各種の問題点があって、魔術ネタとしては
不完全で偏った傾向があるため、ケース氏のB.O.T.A.は、魔術の本流には成りきれていない
ということです。

でも、この「The Book of Tokens/しるしの本」というのは、おそらくは別の意味で特筆すべき
魔術ネタの本であるということです。

この本は、魔術というか文学的というか何というか、そういうあっち系のジャンルの本のようです
ので、まだ邦訳はありませんし、原著を見たこともありませんし、おそらくワタシの英語力では、
読んで内容を解釈するのは、ちょっと難しいのかなぁ、と思っています。
米国アマゾンで取り扱っているようなので、誰かヒマな人がいたら翻訳してほしいなぁ、と。(笑)

70 :ミズキ:2012/08/13(月) 19:52:31.10 ID:62mDaaFG.net
old pathタロット(トートの影響もありの魔女術系)の解説書注文したら
3ヶ月待たされてキャンセルされたりしたな日Amazon
米Amazonなら大丈夫だったんだろうか…

71 :名無しさん@占い修業中:2012/08/14(火) 05:00:40.40 ID:VYRzkQkd.net
>>68
今の時代は手間とお金と時間をかければ大抵の物は手に入るから便利ですね
自分はカバラとタロット両方に興味があるので、このスレを見ながらどうしても欲しくなったら手をだしてみようかと

翻訳と解説面白いので今後も楽しみにしてます

72 :名無しさん@占い修業中:2012/08/14(火) 07:52:40.76 ID:X+VCisCV.net
>>70
出版されてから年月の経っている本は、在庫が無くなっていることがありますからね。

Old Path は、絵が綺麗でコレクターにはそれなりに人気がありましたが、
他と違うコンセプトなので、簡単に使えるカードではなかったですよね。
ワタシも魔女モノは好きなので、解説書もあったのですが、ほとんど読んでないのでした。

73 :名無しさん@占い修業中:2012/08/14(火) 08:01:50.50 ID:X+VCisCV.net
>>71
現代って、本当に便利になりましたよね。
昔の苦労は何だったんだろうというくらい、情報面や流通面でのインフラ進化が早いです。

タロットとカバラに興味がありましたら、ぜひ原本を買って、一緒に勉強していきましょう。(^_^)/

74 :名無しさん@占い修業中:2012/08/14(火) 08:04:48.62 ID:X+VCisCV.net
序文の続きです。

--- ここから --- (Robert Wang, 『The QABALISTIC TAROT』First paper edition, 1987, pp. xvi) ---
If there is one single book which I would recommend, it is that collection of essays
on the Hebrew letters.
私が推薦しようとする本で、ただ1つだけ挙げるとするならば、それはヘブライ文字の随想集である。
--- ここまで ---

この「The Book of Tokens/しるしの本」のサブタイトルは、「Tarot Meditations/タロット瞑想集」
となっており、西洋神秘学、ヘブライ文字、そしてタロットをベースにして、インスピレーションに
より導き出された、22の詩的で神秘的な短編の瞑想集です。
短編集とはいえ、ハードカバーで200ページもあるものですので、文学好きでタロット好きで
物好きな人にお薦めします。

75 :名無しさん@占い修業中:2012/08/15(水) 06:57:15.69 ID:YIUZ31Zt.net
序文の続きです。

--- ここから --- (Robert Wang, 『The QABALISTIC TAROT』First paper edition, 1987, pp. xvi) ---
It is a milestone of philosophical literature, showing the Tarot to be
a key part of the Western Mystery Tradition.
それは、タロットが西洋の神秘の伝統の鍵となる部分であることを示す、
哲学的文学のマイルストーンである。
--- ここまで ---

「The Book of Tokens/しるしの本」は1934年の発行ですが、この元原稿は、1918年頃に出会った、
雑誌編集者のマイケル・ジェームズ・ウィッティー氏(Michael James Whitty, ?-1920)と共同で、
1919年頃に書かれたそうです。
そして、瞑想や自動筆記などの色々な方法で受け取ったメッセージを集めて、書かれている
そうですので、ケース氏は、割と普通の人っぽいのですが、見えたり聞こえたりする人だった
ということですね。
でも、そういう能力は、周囲(見えない人たち)からは良く思われませんので、意見が合わずに
孤立したり攻撃されたりして、独立していくことも多いのでした。

そういえば、クロウリー氏も、見えたり聞こえたりする人だったみたいですが、
こちらは、普通でない人の代表みたいなものですけどね。

でもまあ、たとえ見えたり聞こえたりしても、普通の人のようにさりげなく振る舞って、
一般人に紛れて生きていくのが、賢明ではないかと思うのでした。(←日本人的価値観)

76 :名無しさん@占い修業中:2012/08/16(木) 15:57:35.63 ID:gZMESDgm.net
序文の続きです。

--- ここから --- (Robert Wang, 『The QABALISTIC TAROT』First paper edition, 1987, pp. xvi) ---
A comment might also be in order here about my frequent reference to the works of
Aleister Crowley, considered by many to be one of the twentieth century's great fiends,
and by others to be the torchbearer of the religion of the future.
また、多くの人には二十世紀の偉大な魔王の一人であり、一方、他の人にとっては将来の宗教の
聖火ランナーであると考えられている、アレイスター・クロウリー氏の作品への私の頻繁な参照
については、ここで整理して解説しても良いだろう。
--- ここまで ---

クロウリー氏は、良くも悪くも近代魔術界ではトップクラスに有名な人物ですよね。

「将来の宗教の聖火ランナー」という表現は、クロウリーの思想が、宗教的な信仰心に
近い形で、後世に受け継がれて広まっていくということだと思います。
実際、クロウリーの魔術思想は、ごく一部の熱狂的な人には、未だに根強く信仰されています。
ただし、日本におけるクロウリー人気は、その教義に対するカルト的信仰心というよりも、
タロットの絵柄や反社会的な生き方が、ちょっとカッコイイからという、カルい理由が多いですけどね。

ちなみに、ワタシは、クロウリーの思想は、あまり好きではありません。
クロウリーのタロットも、参考用に一応持ってはいますが、占いなどで使うことは皆無です。
体に合わないというか、なんか生理的にイヤだというのが、理由といえば理由ですかね・・・。

※自宅パソコン回線が巻き添え規制を食らいましたので、今回は出先からカキコしています。
 このため、今後は定期的な更新が出来なくなることがあります。
 もし長期間更新が途絶えても、そのうち復帰しますので、見捨てないでくださいね。(^_^;;

77 :名無しさん@占い修業中:2012/08/16(木) 21:31:04.00 ID:yjAWrC9g.net
ようやく復帰したのに(´ω`)

のんびり保守もしますよ。

78 :名無しさん@占い修業中:2012/08/17(金) 07:22:39.95 ID:wV9o+wBr.net
>>77
今のところ、短いレスなら携帯が、長いレスなら出先の無料LANスポットが使えるので、
大規模規制にならなければ、まだ大丈夫です(^_^;

それにしても、規制大杉!運営糞杉!
このスレを立てるのも、規制のせいで3ヶ月も待たされたもんなぁ


79 :名無しさん@占い修業中:2012/08/19(日) 09:40:47.79 ID:0qSs+v8T.net
序文の続きです。

--- ここから --- (Robert Wang, 『The QABALISTIC TAROT』First paper edition, 1987, pp. xvi) ---
It is very difficult to be objective about Crowley, but in making the attempt I have been
impressed by the profundity of his writings on the Tarot.
クロウリー氏を客観的に捉えることは非常に困難ではあるが、試みてみるうちに、
私はタロットに関する彼の著作の奥深さに感銘を受けているところである。
--- ここまで ---

ここでの「客観的に捉える」というのは、個人的な好き嫌いを抜きにして、公平な立場で
第三者的に、素直に内容だけを理解していこうということです。

まあ、クロウリー氏って、良くも悪くも、やんちゃ坊主的なところが多々あるのと、
その人生自体が、腐ヲタ大歓喜な超絶濃密あらあらうふふネタにあふれてるので、
公平なジャッジというのは、なかなか難しいところがありますけどね。
というか、そういう腐ヲタ向けのネタを持つからこそ、色々と話題になり、マスゴミ界の
格好のターゲットとなって、結果的に超有名人として君臨しているという面もあります。
まあ、マジメな魔術界の住人から見れば、こういったことで俗世間の注目を浴びるのは、
何だかなぁと思うのでしょうけどね。

ともあれ、そういう個人的な行状は見なかった聞かなかった言わなかったことにしておけば、
彼の残した業績は、決して悪いものではなかったということです。

80 :名無しさん@占い修業中:2012/08/19(日) 09:41:47.17 ID:0qSs+v8T.net
序文の続きです。

--- ここから --- (Robert Wang, 『The QABALISTIC TAROT』First paper edition, 1987, pp. xvi) ---
His work remains instructive despite criticisms which may be leveled against his personal behavior.
彼の作品は、彼の個人的な行状に向けられるであろう非難にもかかわらず、依然として有益である。
--- ここまで ---

とりあえず、彼の個人的な行状についての背景的なものを、ちょっとだけ紹介しておきますね。

アレイスター・クロウリー氏(Aleister Crowley, 1875-1947)は、敬虔なクリスチャンの家庭に生まれました。
父親はかなりの資産持ちで、クロウリーが生まれた時には、無職セレブ的な生活をしていたようです。
父母は、キリスト教の中でも、超一級に厳格なプロテスタントの一派であるエクスクルーシブ・ブレズレン派
(Exclusive Brethren, 排他的同胞派)に属しており、当時まだ純粋で純情だったクロウリーは、幼少の頃から、
両親から熱心に、(実社会では通用しない理想的で原理主義的で独りよがりな)宗教教育を受けて、
物質的にも精神的にも何不自由なく、純粋培養の理想的なお坊ちゃまとして育てられました。
つまり、出生時から、腐の妄想ターゲットとなりそうなイケショタ属性を備えていたということですよね。

その後は、お決まり定番コピペみたいな腐的ストーリー展開となります。

クロウリーが11歳の時に、父親が病気で他界し、彼は無職セレブだった父親の財産を相続します。
そして、エクスクルーシブ・ブレズレン派の学校に入り、家族の元を離れて、夢と希望に満ちた
宗教学校での寄宿舎生活を始めたのでした。
しかし、そこの校長は、実は俗世間に染まりきった英国国教会の出身者で基地外でドSな変態で、
超絶悲惨な学内イジメが横行する、この世の地獄のような、腐的にとってもおいしい学校だったのでした。
この多感な時期に受けた精神的および肉体的な虐待は、それまでおぼっちゃまとして大切に育てられた
クロウリーの、その後の人生のトラウマになったことは、容易に想像できますよね。

この悪魔の学校は、親戚の助けがあって1年ちょっとで退学することができ、トラウマから逃れるために
しばらくの間は家庭教師を呼んで勉強を教えてもらっていました。

(次に続く)

81 :名無しさん@占い修業中:2012/08/19(日) 09:42:59.57 ID:0qSs+v8T.net
そして、17歳の頃、パブリック・スクールに入学して、また寄宿舎生活を始めましたが、またここで
皆さんの期待通りというかご想像の通り、腐的な新展開Part2がスタートします。

当時の男子学校は、実は暖色系がメインで、アッー!な展開がお決まりだったんですよね。
クロウリーも、そういう腐的妄想リアル世界に染まっていったのですが、色々とあれやこれやと、
あっち系のトラブルを起こしながら、大切な青春時代をド変態どもに囲まれて、精神と体を
病みながら、うじゃうじゃなリアル悪魔的青春を過ごしていたのでした。
ちなみに、クロウリーは「攻」のイメージがあるのですが、実際は「受」でしたので、
おそらく、この時期にみっちりと上級生からのレッスンがあったのではないかと想像します。

そして20歳の頃に、ケンブリッジ大学に入学して、やっと精神的・肉体的な自由を取り戻し、
やっと父親のような無職セレブ的には充実した、でも腐的にはもう腹ン中がパンパンだぜ、
なクロウリーの魔術サクセス?ストーリーが始まるのでした。

            , '´  ̄ ̄ ` 、
          i r-ー-┬-‐、i
           | |,,_   _,{|
          N| "゚'` {"゚`lリ  魔術 … やらないか
             ト.i   ,__''_  !
          /i/ l\ ー .イ|、
    ,.、-  ̄/  | l   ̄ / | |` ┬-、
    /  ヽ. /    ト-` 、ノ- |  l  l  ヽ.
  /    ∨     l   |!  |   `> |  i
  /     |`二^>  l.  |  | <__,|  |
_|      |.|-<    \ i / ,イ____!/ \
  .|     {.|  ` - 、 ,.---ァ^! |    | ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄l
__{   ___|└―ー/  ̄´ |ヽ |___ノ____________|
  }/ -= ヽ__ - 'ヽ   -‐ ,r'゙   l                  |
__f゙// ̄ ̄     _ -'     |_____ ,. -  ̄ \____|
  | |  -  ̄   /   |     _ | ̄ ̄ ̄ ̄ /       \  ̄|
___`\ __ /    _l - ̄  l___ /   , /     ヽi___.|

82 :名無しさん@占い修業中:2012/08/20(月) 13:47:23.93 ID:kGvrGTTA.net
まず注目を浴びることで、
結社に人を集めたかったのかも知れませんね。

83 :名無しさん@占い修業中:2012/08/20(月) 20:59:44.07 ID:5dniZvBk.net
>>82
そうですね。

両親が原理主義キリスト教徒だったということから見ても、何となく空気を読めないというか、
オレ様が一番正しいというか、性格的な問題があったのは、おそらく血筋のようなものだと思います。
そして、成金のボンボンということもあり、イジメの対象にもなりやすく、心を許せる親友というのは、
かなり少なかったのではないかとも思います。
こういうこともあって、成長してからは、色々と派手なことをやって目立ちたいという「社会的欲求」と
いうのが肥大していったということは、大いにありそうなことですよね。

そして、クロウリーは色々と魔術に関する団体に加入したり、自分で設立したりしていますが、
色々と問題があって、あんまり長続きしてはいないんですよね。

84 :名無しさん@占い修業中:2012/08/20(月) 21:00:54.59 ID:5dniZvBk.net
序文の続きです。

--- ここから --- (Robert Wang, 『The QABALISTIC TAROT』First paper edition, 1987, pp. xvi) ---
I suspect that history will view Crowley as very much a representative of the early twentieth
century, a period which espoused the aesthetic of the avant garde: What was new and shocking
was better, by definition, than what was old.
私は、歴史は、クロウリー氏を、「アバン・ギャルト(前衛芸術)」の美学…古いものよりは、
当然のことながら、新しくて衝撃的なものの方が優れている…を取り入れた期間、20世紀初頭を
非常によく代表するものと見なしているだろうと思っている。
--- ここまで ---

(魔術の)歴史という観点からは、クロウリー氏の魔術は、アバン・ギャルト(前衛芸術)で
あると言いたいわけですよね。

アバン・ギャルトという芸術的な流れは、1900年代全体に漂う風潮みたいなもので、
近代におけるルネサンス的な芸術運動という感じです。
古くて慣習的で退廃してしまった既存芸術に対立し、「お兄さま、あなたは堕落しました」とか
言いながら、より自由で前衛的で革命的で未来的なものを標榜するというイメージがあります。

ただ、クロウリーの魔術理論は、そこまで極端な前衛性はありませんが、既存の原理主義的宗教の
信者から、黒魔術界の代表者となったその生き方は、前衛的で革命的なものとは言えますね。

ちなみに、ワタシは保守的な一般人ですので、前衛的な近代芸術というのは、どうにも理解しづらい
ものがあります。
単純に、過去の否定=未来ということではないですし、占いでもそうですけど、過去→現在→未来と
いう大きな時間の流れを理解していくという姿勢は、常に大切にしたいのでした。

85 :名無しさん@占い修業中:2012/08/20(月) 21:02:00.89 ID:5dniZvBk.net
序文の続きです。

--- ここから --- (Robert Wang, 『The QABALISTIC TAROT』First paper edition, 1987, pp. xvi) ---
This idea actually underlies all of modern art, music and literature, not to mention
the behavior patterns of the artistic elite of London, Paris and New York during
the nineteen twenties and thirties.
この考え方は、実際に1920年代から30年代の間に、ロンドン、パリ、ニューヨークの芸術の
精鋭集団の行動様式は言うまでもなく、現代美術、音楽、文学のすべての根底にある。
--- ここまで ---

この1920年代から30年代というのは、第一次世界大戦(1914-1918)と第二次世界大戦(1939-1945)の間、
そして、1917年にはロシア革命、1918年にはドイツ革命と、強国で歴史のある帝国が崩壊し、
一時的な自由と平和がもたらされた期間でもあります。
そして、アメリカは戦争復興特需のため1920年代は大繁栄していましたが、1929年の世界大恐慌により、
1930年代というのは、世界中が再び闇に包まれ始めた時期でもあります。

ちなみに、ロンドンのあるイギリスは清教徒革命(1641-1649)と名誉革命(1688-1689)を経て、
パリのあるフランスは、フランス革命(1789-1799)を経て、ニューヨークのあるアメリカは、
南北戦争(1861-1865)を経て、自由主義や民主主義が既に発達している地域でしたので、
そういう影響も大きかったと思います。

まあ、かなり過激に世界が変化した過渡期とも言える期間であり、古くて歴史のあるものが戦争により
破壊され、新しい世界観と価値観が再構築されていった時期でもあります。
そして、美術、音楽、文学といった芸術面においても、今までとは違った価値観を持つ新しいものが
流行するわけですが、それがアバンギャルドという流れになっていくということですね。

では、この時期クロウリーは何をしていたかというと、まあ色々と人騒がせで大忙しで、それなりに
充実していた頃なのでした。

86 :名無しさん@占い修業中:2012/08/23(木) 06:11:36.37 ID:J/YTo9nT.net
序文の続きです。

--- ここから --- (Robert Wang, 『The QABALISTIC TAROT』First paper edition, 1987, pp. xvi) ---
Crowley’s behavior fits this pattern, as does the very style of his cards, which is essentially
Cubist, the most important and avant garde of all styles of modern art during his prime.
クロウリー氏の行動は、彼のカードの真の様式であるかのように、この様式に適合している。
そして、その様式というのは、本質的には「立体派芸術」であり、彼の全盛期の間で、現代美術の
全ての様式の中で、最も重要かつ「アバン・ギャルト(前衛芸術)」なものである。
--- ここまで ---

「cubism/キュビスム、立体派芸術」というのは、パブロ・ピカソ(Pablo Picasso, 1881-1973)が
1907年に描いた『アビニヨンの娘たち』という絵が発端となっており、従来の写実主義を脱却し、
対象を複数視点で分析して概念的に再構成して描くという、今まで誰も思いつかないような手法、
つまり普通の人の脳みそでは、およそ理解できないというのが特徴となっています。

とはいえ、トート・タロットのイメージは、キュビスムが本質というよりも、フォーヴィスム、表現主義、
シュルレアリスムやアール・デコなどを含む、近代の抽象絵画表現の特徴をことごとくパクって、
いやいや、兼ね備えているようにも見えますね。

でもまあ、キリスト教の戒律や魔術師の戒律をことごとく破り、様々な魔術団の内部文書をバラ撒き、
酒とタバコと男と女とクスリをこよなく愛し、周囲に多大な迷惑をかけながら、やりたいことを
好き放題にやったということからも、なかなか前衛的で立体的な生き方ではあったかと思います。
キュビズムの発端となった『アビニヨンの娘たち』も、売春宿の娘たちを描いたものだったので、
そういうアンチ的な意味も含めて、クロウリーはキュビズムであると言っているのかもしれませんね。

ただし、そういう生き方だから「アバン・ギャルト」というのは、ちょっと言いすぎのような気もしますけどね。

87 :名無しさん@占い修業中:2012/08/23(木) 06:17:05.70 ID:Lt/hPXd0.net
序文の続きです。

--- ここから --- (Robert Wang, 『The QABALISTIC TAROT』First paper edition, 1987, pp. xvi) ---
It is important to appreciate this conceptual difference, imbedded in the Crowley deck versus the others.
他のものと対比して、クロウリー氏のデッキに埋め込まれた、この概念的な違いを理解することが重要である。
--- ここまで ---

とはいえ、トート・タロットの芸術面では、作画担当であるレディー・フリーダ・ハリス女史
(Lady Frieda Harris, 1877-1962)の力を無視するわけにはいきませんよね。
ハリス女史は、上流階級の夫人、つまり有閑マダムであり、暇と金を持てあまして、
オカルト関係の団体にも所属して、色々と活動していたようです。
そして、1938年からクロウリー氏と共同でトート・タロットの制作を開始し、金と手間とヒマをかけて、
やっと1944年に完成しています。

そして、もう1つの重要な違いという点では、印刷技術の発展にあります。

マルセイユ版が発行されていた時代の遊技用カードは、見栄えはともかく、安くで多色刷りの
出来る木版印刷が主流でした。
ゴールデン・ドーンのカードは、フルカラーで描かれましたが、これは当時は印刷できない
ものであり、そして団員の間で手書きでコピーされる必要があったため、複雑な図柄には
出来ない制約もありました。
ライダー・ウェイト版は、イラストチックな線画ベースでしたが、当時としては高度な多色刷りの
凸版印刷であり、デザインの新規性もあって、商業的に大成功しています。

トートはフルカラーであり、当時の印刷技術はまだ未熟で、商業出版は出来ませんでした。
商業出版されたのは、クロウリー氏とハリス女史の死後の1967年であり、これ以後、クロウリー氏は
トート・タロットの芸術性の高さのために、一躍有名になり、名誉回復が出来たということです。
つまり、クロウリー氏やハリス女史は、商売目的で、このカードを作ったということではないのです。
金持ちの道楽のワガママ三昧で、金や時間の制約無しで、自分たちの好き放題に作ったという、
究極に自己満足なものであるということなのです。

こういう背景的な違いを理解しておくことも重要だと思うのでした。

88 :名無しさん@占い修業中:2012/08/23(木) 08:11:27.96 ID:/xYJPGvX.net
今訳してるのって前書きとか導入部分ですよね?
そういうのは程々にして本題に入ってもいいんじゃないですか?

89 :名無しさん@占い修業中:2012/08/23(木) 08:41:38.61 ID:SsQeEI9e.net
>>88
あなたがそう思うのであれば、
あなた自身で訳して勉強するなり、
カキコすればいいと思いますよ
複数の話題が一つのスレにあっても、別に問題ないですので

90 :名無しさん@占い修業中:2012/09/01(土) 09:18:14.48 ID:u0hP+G97.net
ずっと規制でカキコできなくてストレスたまるので、
このスレ放棄していいですか…
2chってたしか便所の落書きのはずなのに、
しょっちゅう壊れて使えない便所なんて大嫌いだぁ!


ということで移転先を検討中ε=ε=┏( ・_・)┛

91 :名無しさん@占い修業中:2012/09/02(日) 21:41:09.04 ID:joIA1brz.net
次スレです
http://engawa.open2ch.net/test/read.cgi/uranai/1346550441/

外部板ですので、今のところ規制はありませんが、一部の専ブラ(ギコナビ)は非対応です。

ではではノシ

92 :名無しさん@占い修業中:2012/11/23(金) 11:59:17.74 ID:jm9PsGXq.net
そして誰もいなくなった

93 :名無しさん@占い修業中:2013/07/03(水) NY:AN:NY.AN ID:8MzXX/WT.net
1周年記念&規制解除記念カキコww

94 :名無しさん@占い修業中:2013/09/02(月) 06:51:11.78 ID:nuJvjoVN.net
次スレです。

【勉強会】The QABALISTIC TAROT【+雑談】Part3
http://engawa.open2ch.net/test/read.cgi/uranai/1377994155/

95 :名無しさん@占い修業中:2014/03/12(水) 18:35:15.49 ID:lzQxJOVn.net
誰もこないな

96 :名無しさん@占い修業中:2015/06/14(日) 06:12:09.98 ID:I42mKrHI.net
--------------- ここまで Part1 ---------------

おーぷん2ちゃんねるで原因不明で書き込みできなくなる不具合が発生しましたので、
こちらに出戻ってまいりました。
また規制等でカキコできなくなったら、あっちに行くかもしれません。
あしからず、ご了承くださいませ。

前スレ
【勉強会】The QABALISTIC TAROT【+雑談】Part4
http://engawa.openにch.net/test/read.cgi/uranai/1415827871/ (に→2に変換)

【勉強会】The QABALISTIC TAROT【+雑談】Part3
http://engawa.openにch.net/test/read.cgi/uranai/1377994155/ (に→2に変換)

【勉強会】The QABALISTIC TAROT【+雑談】Part2
http://engawa.openにch.net/test/read.cgi/uranai/1346550441/ (に→2に変換)

【勉強会】The QABALISTIC TAROT【+雑談】←今ここ
http://hayabusa6.2ch.net/test/read.cgi/uranai/1341180469/

--------------- ここからPart 4.1 ---------------

それでは、あらためて、みんなでマターリいきましょう(^^)/

97 :名無しさん@占い修業中:2015/06/14(日) 06:21:25.47 ID:I42mKrHI.net
「セフィロトの図案たち」の章の続きです。

--- ここから --- (Robert Wang, 『The QABALISTIC TAROT』First paper edition, 1987, pp. 71) ---
Time measures the process of aging, the migration from birth through life, toward
death, which is the ultimate result of the gift of life which passes through Binah.
時間は、誕生から生涯を通じて死へと向かって移行する、老化の過程を測定し、それは、
「ビナー」を通過する命の贈り物の最終の結果である。
--- ここまで ---

「至高の三角形」の絶妙なバランスの結果として、奇跡的に産み出された我々の宇宙の中で、
この「ビナー」が関わっている「Form/形」と「Time/時」、すなわち「spacetime/時空」
という概念は、一見簡単なようにも思えますが、突き詰めて考えると、実はわからないこと
だらけなのです。
とはいえ、そういう真面目で難しい話は、宇宙物理学や数学の専門家に任せておいて、ここでは
もう少し低次元で実用的なものについての話、すなわちこの宇宙の「時空」の中で産み出された
「the gift of life/命の贈り物」の話で、お茶を濁しておくことにしましょう。

ちなみに、ここでの「life/命」は、我々の認知している「生命体」というよりも、もっと
宇宙的な視点、すなわち「八百万の、ありとあらゆる命あるものの全て」という感じのもの
であり、そして、この宇宙の全ての「命」には、「ビナー」により、あまねく「形」と「時」
が与えられ、それらには、あらかじめ決められた寿命があるというわけです。
つまり、究極には、この宇宙全体が、「ビナー」が産み出した命そのものでもある、と言う
ことも出来るわけですよね。

つまるところ、「ビナー」に「時間」属性が与えられているため、必然的に、そこには
・命を与えるもの(産神)
・命を奪うもの(死神)
という、ほぼ相反する属性が付いてしまうということになってしまうわけです。
そしてその結果、ホワイトホールである「ビナー」から産み出された、この「命あふれる
宇宙」から、改めて我々が産まれた「ビナー」を再び見ることができるのであれば、今度は、
それはまさしく全ての命を奪う、漆黒のブラックホールのような姿として見えるということ
でもあるわけですよね。

98 :名無しさん@占い修業中:2015/06/15(月) 06:29:29.12 ID:R5MK4M6+.net
「セフィロトの図案たち」の章の続きです。

--- ここから --- (Robert Wang, 『The QABALISTIC TAROT』First paper edition, 1987, pp. 71) ---
Binah, Understanding, is called the Sanctifying Intelligence, and the "Parent of
Faith."
「ビナー」、「理解」は、「神聖化する知性」、および「信仰の親」と呼ばれる。
--- ここまで ---

この元ネタは、ウェストコット氏の英訳版『The Sepher Yetzirah/セフェル・イェツィラー
(形成の書)』の「THE THIRTY-TWO PATHS OF WISDOM/知恵の32の小径」にあります。
もちろん、「セフェル・イェツィラー」系の電波系文章ですので、全くもって何の根拠も
ありませんし、一般人は、まともに理解することも出来ません。
つまり、我々に可能なことは、誰かが適当に解釈したものを受け入れるか、自分で勝手に
妄想をデッチ上げて解釈して納得するか、ということですよね。

ちなみに、誰かが適当に解釈した例としては、ダイアン・フォーチュン氏の『The Mystical
Qabalah/神秘のカバラー』が有名ですので、魔術系の人は、一度は目を通しておくと良い
かと思います。
とはいえ、これはあくまでも誰かが適当に解釈した一例ですので、それに満足できない人は、
それに捉われることなく、自由に発想を進めていけばいいのではないかと思うのでした。

ちなみに、この「ビナー」と対になる「コクマー」については、
・「コクマー」:the Illuminating Intelligence/照明する知性
・「コクマー」:the Sanctifying Intelligence/神聖化する知性
という感じであり、さらに意味不明、いやいや難解なものとなっており、こういう電波系
なところが、「セフェル・イェツィラー」の醍醐味でもあるわけです。

要するに、実用的ではない意味不明な妄想力、いやいや、雲を掴むような高尚なる思考力を
鍛えることが、この手の電波系、いやいや神秘系の記述に共感し納得できる方法なのかも
しれません。
つまり、まだ全くもって理解の足りない一般人のワタシは、そういう意味では、まだまだ
ヲタク的な妄想力が全然足りていないということなのかもしれませんね。

99 :名無しさん@占い修業中:2015/06/16(火) 06:33:25.39 ID:s+Q74tfZ.net
「セフィロトの図案たち」の章の続きです。

--- ここから --- (Robert Wang, 『The QABALISTIC TAROT』First paper edition, 1987, pp. 71) ---
It may be taken to represent the structure underlying established religion of any
sect, without which a "church" could not exist.
それは、どんな宗派であれ創立された宗教の根底にある構造を表しているように受け取られる
かもしれないし、それ無しでは「教会」というものは存在できなかったであろう。
--- ここまで ---

「ビナー」が、「Sanctifying Intelligence/神聖化する知性」そして「Parent of Faith
/信仰の親」と呼ばれている結果として、「ビナー」が「信仰の源流」であるという結論が、
自然と導き出されてくるということですよね。

とはいえ、ここで言う「信仰」というのは、我々が思う一般レベルの「信仰」というもの
とは若干違う意味を持ちます。
つまり、「至高の三角形」における、父なる「コクマー」と母なる「ビナー」の言葉の意味、
すなわち「知恵」と「理解」というものが、我々が日常使っている「知恵」とか「理解」と
いう言葉の意味とは、かなり異なっているというのと同じことです。

そもそも、「父」ではなくて「母」なる「ビナー」が「信仰の親」になっているのかという
ことですが、下界に住む「子孫」である我々にとっては、存在意義のはっきりしない「父親」
よりは、我々を産み出し育ててくれた「母親」の方が、色々な意味で「無条件かつ無意識的
な信仰対象」になりやすいという面があります。
まあ、男性優位の社会においては、社会的な要請もあって、表面的には「男性神」が優位に
置かれることも多いのですが、「子」である人間の基本的属性としては、「父」よりも「母」
との物理的な結びつきの方が、圧倒的な優位にあるのは確かですからね。

とはいえ、「信仰」というものは、「知恵」とか「理解」というものとは、またちょっと
違うレベルの複合的な属性であり、それゆえに様々に語られ、誤解されたり悪用される
ことも多いので、割と取り扱いの難しいものなんですよね。
そして、この「信仰」なるもののせいで、多くの人々が苦しみ殺されるなんてのも、
人間の世界では、昔から良くある話になっていますしね。

100 :名無しさん@占い修業中:2015/06/17(水) 06:38:35.20 ID:V33DUlPV.net
「セフィロトの図案たち」の章の続きです。

--- ここから --- (Robert Wang, 『The QABALISTIC TAROT』First paper edition, 1987, pp. 71) ---
Students of the history of art may recall the iconographic theme where the Mother
Mary is shown as a large figure within a church, but where it is understood that
Mary is the church, in all of its organization, structure and sanctity.
芸術の歴史の研究家たちは、「聖母マリア」が教会内の大きな肖像として示されていると
いう、図像学の主題を思い出すことができるかもしれないが、しかしここでは、「マリア」
は教会であり、その組織や構造そして神聖なるものの全ての中にあるものと理解される。
--- ここまで ---

いきなり「ビナー」から「聖母マリア」に話が飛びますが、これは「ビナー」の「イシス」
属性が、「聖母マリア」に移行したものと考えることができます。

元々、原始キリスト教においては、「マリア」は信仰対象ではありませんでした。
しかし、後世になって、キリスト教にも大衆受けする「女神」属性が必要とされ、そのため
イエスの母「マリア」が、古代の女神たちの全てのキラッキラ属性を装備し、「聖母マリア」
のブランドで、完全無欠のヒロイン像の肖像画やフィギュアとして現れたということです。

要するに、過去に実在した三次元キャラが、商売目的、いやいや信仰のために二次元化
あるいは(写実的ではなく)象徴的に立体化されたということであり、そこには当然ながら
宗教ヲタクたちの妄想、すなわち巨乳と絶対領域とツンデレ属性というものが、てんこ盛り
にされるわけです。
とはいえ、あからさまにそういうエロ女神たちの萌え要素を「聖母マリア」に付けると、
キリスト教の教義的に色々と不都合なことが起こりますので、「聖母マリア」の自体では
なく、その周囲にあるもの、すなわち教会のインテリアやエクステリア(そして非公式の
薄い本に)、その手の妄想ネタを、こっそりと拡張して絡めているということなのです。

つまり、「わかる人には分かる」、「上の如く下も然り」、「聖と俗は表裏一体」という
ことであり、これこそが、神秘主義の「ビナー:理解」に通じるものであるとも言える
わけなのですよ。←わかる人には分かる文章w

101 :名無しさん@占い修業中:2015/06/18(木) 06:35:27.95 ID:X0oDFXu8.net
「セフィロトの図案たち」の章の続きです。

--- ここから --- (Robert Wang, 『The QABALISTIC TAROT』First paper edition, 1987, pp. 71) ---
But Binah is called the "Parent of Faith," rather than faith itself which is belief.
しかし、「ビナー」は、信じることである信仰それ自身ではなく、「信仰の親」と呼ばれる。

Binah is the discipline of organization behind faith.
「ビナー」は、信仰の背後の組織の規律である。
--- ここまで ---

「ビナー」における「faith/信仰」という意味は、いわゆる既存宗教の「特定のキャラ付け
された神や人を無条件に崇拝する」というよりも、人類にとっての普遍的な「信じるという
感情や感覚」に属するものです。

我々は、日々、色々なもの、そして色々な人を信じて行動しているわけですが、その根底に
あるものが、この「ビナー:理解」の基本属性である「女性性」、つまり「受け入れること」
に繋がっているというわけなのです。

とはいえ、「ビナー」は、「ケテル」や「コクマー」のようなカオスな存在ではありません
ので、ある程度までは、それを「理解」するに足るものが必要となりますし、結果的には
受け入れ不可能ということになるかもしれません。
つまり、これが「ビナー」の持つ二面性、すなわち「明と暗の面」として見えるわけであり、
きちんと選別されているからこそ、信頼に足る存在でもあるということになるわけです。

要するに、我々が何かを信用して行動しているのは、この偉大なる母「ビナー」のおかげで
あり、その母が産み育ててくれたこの広大なる宇宙の中で、我々は様々なものを信じて、
そして自分自身を信じて生きていくことができるようになっているというわけです。

この「ビナー」の「信じる力」というものは、巨大な社会組織を有する人間に与えられた、
とても大きなパワーです。
我々は、その力を正しく理解し、正しく行使していくことが、幸せに生きていくためには
必要なことだと思うでした。←実にありきたりの結論w

102 :名無しさん@占い修業中:2015/06/19(金) 06:32:15.87 ID:xlPNOhNk.net
「セフィロトの図案たち」の章の続きです。

--- ここから --- (Robert Wang, 『The QABALISTIC TAROT』First paper edition, 1987, pp. 71) ---
Reason, science and intellectuality, all disciplines of organization, are the fullest
development of the Binah energy, found in Hod at the base of the Pillar of Severity.
組織のすべての規律たちである、理性、科学、および知性は、「峻厳の柱」の基部にある
「ホド」に見つかる「ビナー」の精力の最大限の発展である。

Intuition, feeling and artistic creativity are the ultimate product of the energy
of Chokmah, found in Netzach at the base of the Pillar of Mercy.
直観、感覚および芸術的な創造性は、「慈悲の柱」の基部にある「ネツァク」に見つかる
「コクマー」の精力の最終的な産物である。
--- ここまで ---

「生命の木」のエネルギー流には、単純な上から下への流れと共に、左右のバランスを取る
ための左右にジグザグしながら下る流れがあります。
つまり、
・「コクマー」→「ケセド」→「ネツァク」… 直線流
・「コクマー」→「ゲブラー」→「ネツァク」… ジグザグ流
・「ビナー」→「ゲブラー」→「ホド」… 直線流
・「ビナー」→「ケセド」→「ホド」… ジグザグ流
という流れがあるのですが、これにより
・「コクマー」→「ネツァク」
・「ビナー」→「ホド」
という、割と堅固な流れの構造が出来上がっているわけです。
つまり、下界の「マルクト」にいる我々から見る「ネツァク」というのは、「コクマー」の
そっくりさんであり、そして「ホド」は「ビナー」のそっくりさんであるということです。

要するに、「慈悲」=「男性性」とは、直観、感覚および芸術的な創造性を保つため、
いくつになっても二次元世界の中で淫夢を見るものであり、「峻厳」=「女性性」とは、
理性、科学、および知性が育つため、さっさと二次元から卒業して現実を見ろよ!という
ことになるわけなんですよね。

103 :名無しさん@占い修業中:2015/06/20(土) 09:08:25.33 ID:JlmBSZx9.net
「セフィロトの図案たち」の章の続きです。

--- ここから --- (Robert Wang, 『The QABALISTIC TAROT』First paper edition, 1987, pp. 71) ---
THE THREES
3たち
--- ここまで ---

ここからは、前回同様「3. BINAH: Understanding/3. ビナー:理解」の節の中の、
新しい項になります。
このサブタイトルの後には、前回と同様に「"T"の書」からの引用が続きます。

--- ここから --- (Robert Wang, 『The QABALISTIC TAROT』First paper edition, 1987, pp. 71) ---
The Four Threes, generally, represent the realization of action owing to the Prince
having been produced.
4枚の「3たち」は、一般的に、「王子」が生み出され終わったことによる、作用の現実化を表す。

The central symbol on each card.
各々のカードには中心的な象徴がある。

Action definitely commenced for good or evil.
作用は、明確に、善のためにも悪のためにも発動される。
--- ここまで ---

「2のカード」は、「王」と「女王」の直接的な力を表現しており、その未来の方向性に
ついては、その二重性のために、まだ漠然としたままであったわけです。
そして、「3のカード」では、「王」と「女王」により生み出された、「3のカード」の中央
に位置する象徴的な「王子」による、間接的な影響力として表現されており、その「王子」
に対する教育方針、つまり未来(作用の現実化)に対する方向性が、割と明確に示されて
いるということになっています。

つまり、各々のスートの基本的な未来に対する属性というか考え方というかポリシーと
いうものが、この「3のカード」に示されているということになっているわけですよね。

104 :名無しさん@占い修業中:2015/06/22(月) 06:52:51.14 ID:oDVJD/91.net
「セフィロトの図案たち」の章の続きです。

--- ここから --- (Robert Wang, 『The QABALISTIC TAROT』First paper edition, 1987, pp. 71) ---
THREE OF WANDS, Lord of Established Strength (Sun in Aries).
棒の3、確立された力の主(白羊宮の太陽)。

Angels of the Decan: Hechashiah ([heh][yod][shin][cheth][heh]) and Aamamiah
([heh][yod][mem][mem][ayin]).
「デカン」の天使たち:ヘシャシア([heh][yod][shin][cheth][heh])とアアマミア
([heh][yod][mem][mem][ayin])。
--- ここまで ---

ということで、3の最初のカードは、「THREE OF WANDS/棒の3」です。

この「棒の3」は、ゴールデン・ドーンでは「白羊宮の第二デカン」と「太陽」
に割り当てられています。

また、「Angels of the Decan/デカンの天使たち」として、
・白羊宮の第二デカンの前半(10°〜15°)= Hechashiah:HChShYH/ヘシャシア
・白羊宮の第二デカンの後半(15°〜20°)= Aamamiah:AaMMYH/アアマミア
が割り当てられているということです。

なお、「"T"の書」の解説では、カードの上下には太陽と白羊宮のシンボルが描かれている
ことになっていますので、毎度のことながら、ウォン氏のゴールデン・ドーンのカードで
それらが省略されているのが気になる人は、自分自身で描き加えておいてください。

さて、この「棒の3」ですが、前に出てきた「棒の2」と微妙に似た感じがあります。
とりあえず、「コクマー」と「ビナー」の違い、そして「火星」と「太陽」の違いを
考えてみると、何となくそういうものなのかなぁ、というイメージが湧くかもしれません。
まあ、「コクマー」と「ビナー」から、男性上司と女性上司をイメージしたり、「火星」
と「太陽」から、熱血上司と情熱上司をイメージするみたいな感じですかね。
え、いまいち違いが良くわからないって?

105 :名無しさん@占い修業中:2015/06/23(火) 06:33:13.33 ID:FFzswWwz.net
「セフィロトの図案たち」の章の続きです。

--- ここから --- (Robert Wang, 『The QABALISTIC TAROT』First paper edition, 1987, pp. 71) ---
This is Binah in Atziluth, the influence of Binah in the World of Pure Spirit.
これは、「アツィルト」における「ビナー」、「純粋な精霊の世界」における「ビナー」
の影響である。

The three crossed Wands on the card means the balance of Chokmah and Binah which
has given forth Tiphareth (the Queen has given birth to the Prince, and growth
begins), shown by Crowley as the blossoming of the Lotus.
カード上の3つの交差された「棒たち」は、「ティファレト」(「女王」は「王子」を
産み出し終わって、そして成長が始まる)を生み出したところである「コクマー」と
「ビナー」の均衡を意味しており、クロウリー氏により「蓮」の開花として表されている。
--- ここまで ---

しつこいくらいに現在完了が使われていますが、要するに、この「棒の3」は、三本目の
「ティファレト」が生み出された瞬間であって、子である「ティファレト」的には、
生み出されたばかりの「ケテル」のような非定常状態であることを意味しています。
ただし、「ティファレト」的には非定常状態ではありますが、いまだに親としての強大な
力を持つ「コクマー」と「ビナー」にとっては、それなりに安定した状態なのです。

三本の棒が中央で交差する様式は、「棒の2」と同じく、マルセイユ版からの流用です。

トート・タロットにおいては、この「棒の3」は、ゴールデン・ドーンの儀式魔術道具で
ある「Lotus Wand/蓮棒」が使われていますが、これは「棒の2」の「Dorje/ドージェ」
が男性的な「コクマー」を、そして「棒の3」の「蓮棒」が女性的な「ビナー」そして
「ビナー」に関連する「イシス」をイメージしたものではないかと推定しています。
とはいえ、「Lotus/蓮」の開花時期は夏ですので、「白羊宮」の「太陽」が意味する
「春」のイメージとは、若干違う感じがしますよね。

106 :名無しさん@占い修業中:2015/06/25(木) 06:26:35.69 ID:AOnFfBzl.net
「セフィロトの図案たち」の章の続きです。

--- ここから --- (Robert Wang, 『The QABALISTIC TAROT』First paper edition, 1987, pp. 71) ---
Astrologically, the entrance of the Sun into Aries heralds the Spring.
占星術的に、「太陽」の「白羊宮」への入場は、「春」の到来を告げる。

The Sun illuminates Aries, the sign of Cardinal Fire, ruled by Mars.
「太陽」は、「火星」により支配された、「活動宮」の「火」である、「白羊宮」を照らす。

The result is great strength in individual expression, but also egocentricity which
may manifest as pride and conceit.
結果は、個人の表現においては大きい力があるけれども、しかしまた自尊心とうぬぼれと
して現れるかもしれない自己中心性でもある。
--- ここまで ---

確かに、「太陽」が「白羊宮の0度」に到達した瞬間が「春分」であり、こちらの方が、
春の到来を意味しますが、「白羊宮の0度」は、3月下旬を支配する「棒の2」の領分です。
一方、「棒の3」は、4月上旬を支配しており、日本では桜や入学式の季節になります。
つまり、「棒の3」は、本格的な「春」の到来、つまり「春のピーク」を告げるもの、
という感じです。

そして、「太陽」と「白羊宮」の組み合わせは、占星術的には「exaltation/高揚」と
呼ばれる良い組み合わせとなりますが、「ビナー」の「土星」と「白羊宮」の組み合わせ
は、占星術的には「infall/衰退」と呼ばれる悪い組み合わせとなっています。

つまり、それなりに能力があり、社会的にも成功して「頂点に立つ者」にありがちなことが、
この「棒の3」にもありがちである、ということに注意しなければならないということです。
それなりに能力のある人って、周囲から浮いて突っ走ることが良くあり、どうしても周囲を
見下してしまうことも良くあります。

まあ、ワタシの場合は、その手の能力が無いにもかかわらず、周囲から浮きまくって突っ
走りがちなので、その手の人からは見下されることも、ままあるわけですけどね。

107 :名無しさん@占い修業中:2015/06/26(金) 06:40:25.37 ID:sXVGPz/U.net
「セフィロトの図案たち」の章の続きです。

--- ここから --- (Robert Wang, 『The QABALISTIC TAROT』First paper edition, 1987, pp. 72) ---
Waite's card shows the divinatory meaning of Established force, pride and arrogance,
power sometimes.
ウェイト版のカードは、「確立された」力、自尊心と傲慢さ、時には権力、という占いの
意味を表に出している。
--- ここまで ---

ウェイト版の数札は、基本的に占い目的ですので、上記のゴールデン・ドーンの意味を
ベースにしてデザインされています。

ただし、ウェイト版のカードの占いでの意味は、上記のゴールデン・ドーンの占いの意味
とは微妙に異なっていて、どちらかというと商売上での成功者、つまり港に出入りする
彼の所有する船たちを監視している後ろ姿、すなわち、きちんと結果を出した者として
描かれています。
まあ、結果的には、ゴールデン・ドーン版の意味も、ウェイト版の意味も、さほど違わない
わけですが、ウェイト版の方が、より現実的な成功を意味するものになっているということ
ですかね。

あと、ここでは「Established force/確立された力」と書かれていますが、元々の意味と
しては、ゴールデン・ドーンもウェイト版でも「Established Strength/確立された力」
と書かれていますので、その微妙な違いにも注意しておいてください。

ちなみに、トート版では、これらとはまた若干意味が異なり、「Virtue/美徳」という
タイトルが付与されています。
何でこうなっているのかは、ワタシには、いまいち良くわかりません。

108 :名無しさん@占い修業中:2015/06/27(土) 06:45:33.56 ID:4mu5wyX2.net
「セフィロトの図案たち」の章の続きです。

--- ここから --- (Robert Wang, 『The QABALISTIC TAROT』First paper edition, 1987, pp. 72) ---
THREE OF CUPS, Lord of Abundance (Mercury in Cancer).
杯の3、豊潤の主(巨蟹宮の水星)。

Angels of the Decan: Rahael ([lamed][aleph][heh][aleph][resh]) and Yebomayah
([heh][yod][mem][beth][yod]).
「デカン」の天使たち:ラハエル([lamed][aleph][heh][aleph][resh]:RAHAL)と
イェボマヤ([heh][yod][mem][beth][yod]:YBMYH)。
--- ここまで ---

「Three of Cups/杯の3」は、ゴールデン・ドーンでは「巨蟹宮の第二デカン」と「水星」
に割り当てられています。

また、「Angels of the Decan/デカンの天使たち」には、
・巨蟹宮の第二デカンの前半(10°〜15°)= Rahael:RAHAL/ラハエル
・巨蟹宮の第二デカンの後半(15°〜20°)= Yebomayah:YBMYH/イェボマヤ
が割り当てられているということです。

なお、「"T"の書」の解説では、カードの上下には水星と巨蟹宮のシンボルが描かれている
ことになっていますが、ウォン氏のゴールデン・ドーンのカードでは、省略されています
ので、気になる人は、自分自身で描き加えておいてください。

そういえば、世間では、カップのエース、いやAカップが希少価値というかステータスに
なったとかいうニュースが飛び交っていましたが、巨蟹宮って占星術的には、女性の胸に
割り当てられているわけで、あの占星術のシンボルも、胸を上下の腕で押さえているよう
にも見えるわけです。
ちなみにワタシは、朝アニメがメインですので、デカければいいというものではなくて、
キャラクターによるそういうサイズの違いというか形の個性というものには、それなりに
重要視するわけです。
つまり、女の子は顔だけじゃないよね〜、ということですよね。←なにを言ってるのだw

109 :名無しさん@占い修業中:2015/06/28(日) 06:54:22.34 ID:O8PK4YZX.net
「セフィロトの図案たち」の章の続きです。

--- ここから --- (Robert Wang, 『The QABALISTIC TAROT』First paper edition, 1987, pp. 72) ---
This is Binah in Briah, the influence of Binah in the mental World.
これは「ブリアー」の「ビナー」、「精神世界」の「ビナー」の影響である。

Cancer is under the rulership of the Moon, and is Cardinal Water.
「巨蟹宮」は「月」の支配権の下にあり、「活動宮」の「水」である。

It is, thus, in perfect affinity with Binah.
従って、それは「ビナー」に対して完全な親和性がある。
--- ここまで ---

ここは、「巨蟹宮」と「ビナー」の関係性についての話題です。

まず「ビナー」は、「Specific Elements/特有的な元素たち」の分類においては、
「Specific Water/特有的な水」に属しているわけです。

また、「ビナー」に配属されている惑星は、本来は「土星」なのですが、一方で「ビナー」
には、ダイアナや聖母マリアのような、月や海、そしておっぱいに関係する女神たちも
割り当てられており、さらに「The Great Sea/大いなる海」の称号も与えられています。

そして、「ビナー」の象徴としては、「Cup/杯」が割り当てられています。
つまりこれは「女性の胸」を示すものであり、「巨蟹宮」が「女性宮」であり、そして
人体の「胸」を支配していることにも合致しているわけです。

こういう状況証拠を基にすることで、「巨乳」、いやいや「巨蟹宮」と「ビナー」との
相性は完璧である、という結論に至ったということであるということなのですよね。

というわけで、女子ワールド「カップ」の試合を見ながら、これを書いているのでした。

110 :名無しさん@占い修業中:2015/06/29(月) 06:49:46.78 ID:MGw9UUC2.net
「セフィロトの図案たち」の章の続きです。

--- ここから --- (Robert Wang, 『The QABALISTIC TAROT』First paper edition, 1987, pp. 72) ---
The gifts of Mercury overflow in this sign, as is indicated by the rushing water
crossing the stems of the Lotuses of the Golden Dawn card in a way suggestive of
a Caduceus.
「水星」の贈り物たちは、「カドゥケウスの杖」を連想させる方法で、ゴールデン・ドーン
のカードの「蓮たち」の茎たちに交差して勢いよく流れる水により示唆されるように、
この象徴にあふれ出る。
--- ここまで ---

「The gifts of Mercury/水星の贈り物たち」というのは、このカードにおいては、流れ
落ちている二本の「水流」で表されているものであり、それが「in this sign/この象徴に」
すなわち、この「杯の3」のカードデザインの中にあふれ出して、流れ落ちているという
ことを意味しています。

また、「Caduceus/カドゥケウスの杖」とは、「Mercury/水星」の神である古代ギリシア
神話のヘルメス神、および古代ローマ神話のメルクリウス神が持つ、二匹の蛇が絡みついた
デザインの杖のことです。
この杖のデザインは、簡略化されて、占星術の「水星」のマークとしても使われています。
また、上部の2つの蓮の花から一つの杯に流れ落ちているデザインは、占星術の「水星」の
マークを連想させるものとなっています。

要するに、この「杯の3」は、「水星」のモチーフに満ちており、完全に支配されていると
いうことですよね。

また、水が流れ出す2つの蓮の茎は、ハートの形、すなわち「杯」のイメージを形作って
おり、割とシンプルでありながらも、なかなか、オシャレな感じのデザインに仕上がって
いるなぁ、と思うのでした。

ちなみに、3つの杯の三角形の並びのデザインは、マルセイユ版がベースであり、他のカード
も、ほぼこれに準拠していますよね。

111 :名無しさん@占い修業中:2015/06/30(火) 06:29:40.98 ID:4ioEqmuF.net
「セフィロトの図案たち」の章の続きです。

--- ここから --- (Robert Wang, 『The QABALISTIC TAROT』First paper edition, 1987, pp. 72) ---
Crowley modifies this theme of Water flowing from dual Lotuses.
クロウリー氏は、二重の「蓮たち」から流出している「水」という、この主題を修正する。

The water in his card arises from one single Lotus, "the dark calm sea characteristic
of Binah." (*74)
彼のカードの水は、「「ビナー」の特性を示す暗く穏やかな海」である、1本の単一の「蓮」
から生じる。(*74)
--- ここまで ---

ちなみに、(*74)はNOTES/注記の項で、
--- ここから --- (Robert Wang, 『The QABALISTIC TAROT』First paper edition, 1987, pp. 270) ---
74. Aleister Crowley, The Book of Thoth, New York 1974, 196.
This book was originally published as part of Crowley's magazine series, The Equinox,
v. III, No. V.
74 アレイスター・クロウリー著、『トートの書』、ニューヨーク、1974年発行、196ページ。
 この本は、最初に、クロウリー氏の雑誌のシリーズである『春秋分点』第三巻第五号の部
 として発行された。
--- ここまで ---
とあります。

ゴールデン・ドーン版カードでは、手に持たれた4本の蓮の茎のうち、上の2本の蓮の花から
水が流れ落ちる構図でした。

その一方で、トート版では、カードの基部にある1つの蓮の花から、上に1本、右下に3本、
左下に3本の蓮の茎が分岐し、それぞれの蓮の花のうち、上にある下向きになった4つの
蓮の花からそれぞれの杯に向けて、大量の水が流れ落ちる構図となっています。

まあ、カードのタイトルが「Abundance/豊潤」ですので、どちらかと言うと質素にも見える
ゴールデン・ドーン版よりは、こっちの方が、それっぽい感じはありますよね。

112 :名無しさん@占い修業中:2015/07/01(水) 06:31:09.37 ID:quNkI0uf.net
「セフィロトの図案たち」の章の続きです。

--- ここから --- (Robert Wang, 『The QABALISTIC TAROT』First paper edition, 1987, pp. 72) ---
His cups are pomegranates, the fruit of Persephone to whom, with Demeter, the card
is attributed.
彼の杯たちは、柘榴たちであり、「デーメーテール」と共にカードに帰属されている
「ペルセポネー」の果実である。
--- ここまで ---

トート版の「杯の3」の杯には、柘榴(ざくろ)の実の装飾が派手に付けられており、
どちらかというとグロテスク感のあるものになっています。

この「柘榴」は、基本的には女性および女性の多産性を示すものであり、それゆえに
「ビナー」の持つ大地母神的なものに適合しますし、このカードの「Abundance/豊潤」
というタイトルにも合致しますので、ここに古代ギリシア神話の「デーメーテール」を
割り当てるのは、特に問題ありません。

その一方で、その大地母神的な「デーメーテール」と、その娘「ペルセポネー」には、
柘榴にまつわる、もう一つの神話があるわけです。
要するに、「ペルセポネー」が冥界の王「ハーデース(ローマ神話のプルートー)」に
連れ去られ、冥界で柘榴の実を食べてしまったために、一年のうち冬にあたる期間を冥界で
過ごさなければならないという話なのですが、クロウリー氏は、これをネタにしている
わけです。

そもそも、「ビナー」自体に、「The Dark Sterile Mother, the Bright Fertile Mother/
暗い不毛の母、明るい肥沃の母」という二面性があるため、これは決して悪いネタではない
とは思うのですが、それにしても、他の人の「杯の3」カードが、割と清楚な感じがするのに
対して、このカードの暗鬱とも思えるようなデザインというのは、ちょっと何だかなぁ、
とも思うわけなのでした。

113 :名無しさん@占い修業中:2015/07/02(木) 06:19:24.78 ID:4MGrdge0.net
「セフィロトの図案たち」の章の続きです。

--- ここから --- (Robert Wang, 『The QABALISTIC TAROT』First paper edition, 1987, pp. 72) ---
To represent the meaning of plenty, hospitality, abundance, etc., Waite uses a motif
of three dancers (the Graces) popularized during the Renaissance.
「多量、親善、豊潤など」の意味を表すために、ウェイト版は、ルネサンスの間に大衆化
された3人の踊り子(三美神)のモチーフを使う。
--- ここまで ---

ウェイト版では、蓮ではなくて、三人の若い娘がそれぞれ杯を掲げる構図になっています。
ウェイト氏が直接言及しているわけではありませんが、この三人の構図は、美術史的には、
古代ギリシア・古代ローマ時代に人気のあった「the Graces/三美神」の構図と同じもの
であるというわけです。
ちなみに、この「三美神」に相当する女神は、時と場合により、色々な説があります。
そして、この手の華美なものは古代キリスト教では禁止されましたが、ルネサンス期に
見直され、一般に広く知られるようになったということです。

ちなみに、こういう「三美神」の構図や属性のモチーフは、現代においても広く用いられ
ており、直近では「つよく、やさしく、美しく!」の三人のプリンセスの物語も、この
系統に属していますよね。
なお、「美人なのかなぁ?」というのが一人だけ混じっているのは、この手の教育的な
物語にとっては、一種のお約束みたいなものでもあるわけですが、美人というものは、
顔や形だけを意味するものではないということを、しっかりと理解させるという目的も
あるわけですよね。

あと、美術だけでなく、音楽や芸能の世界でも、この「三美神」の構図や属性というのは、
割と良く見られます。
近頃は、多人数のグループが幅を利かせていますが、こういう三人組のグループって、
割とキャラ作りがわかりやすくて、昔から安定した人気があることが多いんですよね。

114 :名無しさん@占い修業中:2015/07/03(金) 06:32:20.55 ID:zPxMUVDY.net
「セフィロトの図案たち」の章の続きです。

--- ここから --- (Robert Wang, 『The QABALISTIC TAROT』First paper edition, 1987, pp. 73) ---
THREE OF SWORDS, Lord of Sorrow (Saturn in Libra).
剣の3、悲しみの主(天秤宮の土星)。

Angels of the Decan: Harayel ([lamed][aleph][yod][resh][heh]) and Hoqmiah
([heh][yod][mem][qoph][heh]).
「デカン」の天使たち:ハライェル ([lamed][aleph][yod][resh][heh]) とホクミア
([heh][yod][mem][qoph][heh])。
--- ここまで ---

「Three of Swords/剣の3」は、ゴールデン・ドーンでは「天秤宮の第二デカン」と
「土星」に割り当てられています。

また、「Angels of the Decan/デカンの天使たち」には、
・天秤宮の第二デカンの前半(10°〜15°)= Harayel:HRYAL/ハライェル
・天秤宮の第二デカンの後半(15°〜20°)= Hoqmiah:HQMYH/ホクミア
が割り当てられているということです。

なお、「"T"の書」の解説では、カードの中央の剣の上下には土星と天秤宮のシンボル
が描かれていることになっていますが、ウォン氏のゴールデン・ドーンのカードでは、
意図的に省略されていますので、気になる人は、自分自身で描き加えておいてください。

さて、「剣」のカードは、基本的に「凶運」に結びつけて考えられることが多く、その
トップバッターとなっているのが、この「剣の3」の「Sorrow/悲しみ」になります。
でもまあ、トップバッターですので、どちらかというと「初恋の失恋」みたいなもので、
精神的ダメージはあっても、物質的とか肉体的ダメージはそれほど無いということでも
あって、後は数字がデカくなるほど、物質的あるいは肉体的なダメージが増していき、
最後にライフがゼロになるということになるわけですよね。
タロット・カードというのも、カードゲームの一種ですので、そういう解釈を楽しむのも
面白いのではないかと思うのでした。

115 :名無しさん@占い修業中:2015/07/04(土) 06:41:27.30 ID:T3vwgNO/.net
「セフィロトの図案たち」の章の続きです。

--- ここから --- (Robert Wang, 『The QABALISTIC TAROT』First paper edition, 1987, pp. 73) ---
This is Binah in Yetzirah, the influence of Binah in the Astral World.
これは、「イェツィラー」における「ビナー」、「星幽界」における「ビナー」の影響である。

Saturn is a very powerful planet, sometimes called "The Great Destroyer," and sometimes
"The Great Initiator."
「土星」は、非常に強力な惑星であり、時には「大いなる破壊者」と呼ばれ、そして時には
「大いなる創始者」とも呼ばれる。
--- ここまで ---

「イェツィラー」は「風(空気)」属性であり、「ビナー」は「水」属性です。
そして、これらが合わさると「暴風雨」状態になってしまうことは、容易に想像できます。
まあ、相性が悪いというか、お互いの欠点とも言えるものが、見事に悪い方向でマッチング
して、手の付けようのない荒ぶり状態になってしまう組み合わせでねあるわけなんですよね。

でもまあ、こういう相性問題というのは、ある程度は避けられないものであって、
・「火」の「ビナー」=「棒の3」=まあまあ
・「水」の「ビナー」=「杯の3」=最良
・「空気」の「ビナー」=「棒の3」=最悪←いまここ
・「地」の「ビナー」=「五芒貨の3」=まあまあ
という感じで、平和な時は、決して長くは続かないわけですし、この長い人生の中では、
どこかで谷底に堕ちて、もがき苦しむことって、ままあるわけですよ。

そして、こういう七転び八起きの人生において、本当に大事なことは、この人生のズンドコ、
いやいや谷底からどうやって這い上がるかということであって、こういう点で「土星」と
いうものは、非常に強力な惑星というか、できれば出会いたくない運命の強制的な転換期を
示す凶星として、昔から恐れられていた星でもあるわけです。

つまりは、過去の自堕落な生活に固執する似非平和主義者にとっては「大いなる破壊者」で
あるけれども、未来を見据えた人にとっては「大いなる創始者」となるわけなのですよね。

116 :名無しさん@占い修業中:2015/07/05(日) 07:01:45.46 ID:yZH5VDk4.net
「セフィロトの図案たち」の章の続きです。

--- ここから --- (Robert Wang, 『The QABALISTIC TAROT』First paper edition, 1987, pp. 73) ---
Its presence usually means pain and hardship but this should not be taken as evil.
その存在は、通常は苦痛と苦難を意味しているけれども、これは悪として受け取られる
べきではない。

It is through suffering, and through encounter with the Dark Sterile Mother that
we learn life's most important lessons.
それは、苦しみを通じて、そして「暗い不毛の母」との遭遇を通じて、我々は人生の中で
最も重要な教訓たちを学ぶ、ということである。

Saturn throws the scales of Libra off balance in order that they may be rebalanced
in a better way.
「土星」は、平衡を失った「天秤宮」の天秤たちを、それらがよりよい方法で再び平衡を
保たれることができるように、投げかける。
--- ここまで ---

「ビナー」の「the Dark Sterile Mother/暗い不毛の母」という苦難の様相は、単なる
「evil/悪」ではなく、後々になって、真に「あなたのため」になるものです。

つまり、「あんたのために」とか「○○ちゃんのために」というような、押しつけがましく、
わざわざ前置きしてくるようなタチの悪い「the scales of Libra off balance/平衡を
失った天秤宮の天秤たち」を投げかけてきて、それらがより良い方向に向いていくように、
自ら学んでいくようなものなんですよね。

「ビナー」の「大いなる母」の教育方針は、基本的には「アメ」と「ムチ」の両面です。
この「剣の3」では、その「母のムチ」なる面が、強力に発揮されているわけであり、
そして我々は、その「母なるムチ」の試練を、我々に与えられた人生の教訓として、
しっかりと乗り越え、そして第四の深紅の追加戦士および真のプリンセスとして覚醒
しなければならないというストーリーなんですったら〜。

117 :名無しさん@占い修業中:2015/07/05(日) 21:55:29.51 ID:wMosxCXM.net
見てる

118 :名無しさん@占い修業中:2015/07/06(月) 06:49:16.31 ID:Cm4Vlhbf.net
「セフィロトの図案たち」の章の続きです。

--- ここから --- (Robert Wang, 『The QABALISTIC TAROT』First paper edition, 1987, pp. 73) ---
Waite's card of unhappiness and sorrow shows a heart pierced by three swords,
while the Golden Dawn swords tear apart the Rose of five Petals as does Crowley's
version.
「不幸と悲しみ」のウェイト版のカードは、3本の剣たちにより突き刺されたハートを表し、
その一方で、ゴールデン・ドーン版の剣たちは、クロウリーの版と同じように、5つの花弁の
薔薇を引き裂く。
--- ここまで ---

ここでの「unhappiness and sorrow/不幸と悲しみ」の意味は、『"T"の書』からの引用に
なりますが、基本的に全てのものに共通する意味となります。

なお、五花弁の薔薇の花は、清楚な野生の一重咲きの薔薇として、古代から割と良く使われて
いる象徴であり、薔薇十字においても、八重咲きの薔薇と共に、良く使われていました。
これが意味するものは、この剣のカードでは、おそらくはウェイト版のハートと同じような
意味、すなわち、一人一人の無垢なる「心」を象徴しているものではないかと思われます。
もちろん、これは象徴ですので、他の流れでは、全く別の意味を持ちますけどね。

ちなみに、この「人の心」は、「杯=ブリアー」と「剣=イェツィラー」の両方に、密接に
関連して動いています。
結果的に、「剣」のカードでは、上位の「杯」をもてあそぶような「剣」のモチーフとして
描かれるようになっているような感じがありますよね。

え、またエロ目線でカードを見てるだろうって?
まあ、否定はしませんけどね〜。

>>117
見られてるw

119 :名無しさん@占い修業中:2015/07/07(火) 06:27:29.79 ID:JlHvaEt6.net
「セフィロトの図案たち」の章の続きです。

--- ここから --- (Robert Wang, 『The QABALISTIC TAROT』First paper edition, 1987, pp. 73) ---
THREE OF PENTACLES, Lord of Material Works (Mars in Capricorn).
五芒貨の3、物質的作業たちの主(磨羯宮の火星)。

Angels of the Decan: Yechevah ([heh][yod][vau][cheth][yod]) and Lehachiah
([heh][yod][cheth][heh][lamed]).
「デカン」の天使たち:イェチャバ([heh][yod][vau][cheth][yod])とレハチャ
([heh][yod][cheth][heh][lamed])。
--- ここまで ---

「Three of Pentacles/五芒貨の3」は、ゴールデン・ドーンでは「磨羯宮(やぎ座)の
第二デカン」と「火星」に割り当てられています。

また、「Angels of the Decan/デカンの天使たち」は、
・磨羯宮の第二デカンの前半(10°〜15°)= Yechevah:YChVYH/イェチャバ
・磨羯宮の第二デカンの後半(15°〜20°)= Lehachiah:LHChYH/レハチャ
が割り当てられているということです。

このカードも、「"T"の書」の解説では、カードの上下には火星と磨羯宮のシンボルが
描かれていることになっていますので、気になる人は、自分自身で描き加えてください。

さて、この「五芒貨の3」のカードですが、前述の「剣の3」の精神的な幼さから来る悲しみ
から抜け出して、しっかりと地に足の着いた状態になっています。
つまり、自宅警備員としてネット上で報われないアンチ活動をやりつつ、「オレは悪くない、
全部アイツらが悪い」という最低の精神状態から抜けだして、やっと社会に出てバイトを
始められるようになったというような感じですかね〜、いやちょっと違いますかね。

物語的には、「3のカード」が象徴する生まれたばかりの「王子」が、最初に「オギャー」と
泣き始めるのが「剣の3」であり、その後、気持ちが少し落ち着いて、お腹が空いてきて、
お母さんのおっぱいを吸い始めるのが、この「五芒貨の3」のような感じですかね〜。

120 :名無しさん@占い修業中:2015/07/08(水) 06:33:07.51 ID:Miyt9Ksu.net
「セフィロトの図案たち」の章の続きです。

--- ここから --- (Robert Wang, 『The QABALISTIC TAROT』First paper edition, 1987, pp. 73) ---
This is Binah is Assiah, the influence of Binah in the material world.
これは「アッシャー」における「ビナー」、物質的世界における「ビナー」の影響である。

The effect of Mars on the earth sign Capricorn is to bring great control and
discipline in material things.
地の宮である「磨羯宮」の上にある「火星」の効果は、物質的な物事たちに関する、
偉大なる制御および訓練をもたらす。
--- ここまで ---

「Capricorn/磨羯宮(やぎ座)」と「Mars/火星」の関係ですが、占星術的には決して
悪くない関係であり、「火星」の持つ「火のパワー」を、「磨羯宮」の「地に足の着いた
判断力」で冷静に対処するようなイメージがあります。

とはいえ、「3のカード」の「王子」は、まだやっと「地に足が着いた」状態であるため、
足元を固めるのに精一杯であって、それ以上のことには、まだまだ充分には手が回らない
状態でもあります。

ゴールデン・ドーン版では、1本の幹から、しっかりとした若い枝葉が出ており、上部の
五芒貨のところには、まだ若くて固い蕾が2個付いているデザインとなっています。
そして、この蕾が咲くころには、本当に一人前になって開花した薔薇の木に成長している
という感じですかね。

とはいえ、近頃って、こういう地道な勉強とか修行とか仕事とかって、いまいち流行らない
傾向にありますよね。
どっちかというと、適当にググって、適当に喋って、適当にお茶を濁すみたいな、ワタシ
みたいな薄っぺらい人も、割と多いようにも思います。
まあ、ワタシ以上に中身の薄い人ばっかりの業界ですので、その程度でも何も問題ないとも
言えるわけなのですが、そういうのって何だかなぁ、と思ってみたりするわけなのでした。

121 :名無しさん@占い修業中:2015/07/10(金) 06:30:59.29 ID:A2ryKH1i.net
「セフィロトの図案たち」の章の続きです。

--- ここから --- (Robert Wang, 『The QABALISTIC TAROT』First paper edition, 1987, pp. 74) ---
The idea of employment, business, constructive building is shown by Waite as a
medieval artisan at work in a church.
雇用、商売、建設的な建築物の観念は、教会の中で仕事中である中世の職人として、
ウェイト版により表される。
--- ここまで ---

ゴールデン・ドーンの「五芒貨の3」の占いの意味が、ウェイト版に直接的に描かれており、
熟練した建築家、もしくは熟練した職人として、手にハンマーを持つ姿で描かれています。
ちなみに、あとの二人は、この建築中の建造物(修道院)の発注者(オーナー)である
院長と、その資金提供者である資産家(スポンサー)となっています。

この構図は、要するに、「働いて、誰かのためになって、お金を貰う」という、当たり前の
「職業としての仕事」のことを指しているわけですよね。

ちなみに、ワタシのここでのカキコ仕事は、誰のためでもなく、お金も貰っていないので、
「五芒貨の3」には属していません。
こういうのは、いわゆる趣味の範囲ですかね。

122 :名無しさん@占い修業中:2015/07/10(金) 07:54:50.15 ID:sltFhC2f.net
sage

123 :名無しさん@占い修業中:2015/07/12(日) 06:24:04.60 ID:3/uGFKz+.net
「セフィロトの図案たち」の章の続きです。

--- ここから --- (Robert Wang, 『The QABALISTIC TAROT』First paper edition, 1987, pp. 74) ---
Crowley's card shows material manifestation based on the pattern of three as
represented in various symbol systems: Mercury, Sulphur and Salt to the Alchemists,
Sattvas, Rajas and Tamas to the Hindus, and the maternal letters Aleph (Air),
Mem (Water) and Shin (Fire) in the Qabalah.
クロウリー氏のカードは、様々な象徴体系たちにおいて表されているように、3の様式に
基づく物質的な顕現を示す。:「錬金術師たち」における「水銀」「硫黄」および「塩」で
あり、「ヒンドゥー教徒たち」における「サットヴア(衆生たち)」「ラージャス(王たち)」
および「タマス(闇たち)」であり、「カバラ」における「アレフ(空気)」「メム(水)」
および「シン(火)」の母字たちである。

The pyramid arises in the Great Sea which is Binah.
ピラミッドは、「ビナー」である「 大いなる海」に発生する。
--- ここまで ---

トート版の「Three of Disks/円盤の3」(タイトルは「Works/作業たち」)の図柄は、
いまいち節操の無い感じで、「物質世界の3」を象徴するものたちを並べています。
・「3つの車輪」は、おそらくヒンドゥー教的な、「サットヴア=純質」「ラージャス=激質」
 「タマス=翳質」を表す。
・「3つの車輪」に書かれている記号は、錬金術における「水銀」「硫黄」「塩」である。
・「3つの車輪」はまた、ヘブライ語の三母字である「アレフ(空気)」「メム(水)」
 「シン(火)」に相当する。
まあ、詳しい話は、各自で適当に調べておいてください。

あと、凍り付いた「ビナー」の海の上に置かれた「3つの車輪」の上に、三角錐の「ピラミッド」
の建築物が描かれており、これがタイトルの「Works/作品たち」に相当するのかなぁ、と
思っております。
そして、このピラミッドの中には、きっと「火星」と「磨羯宮」の建設的なエネルギーが
充填されていて、そのうちピラミッドがパッカーンと開いて、中から真の「Works/作品たち」
に相当するものが、ドッカーンと出てくるのではないかと想像するわけなのでした。

124 :名無しさん@占い修業中:2015/07/13(月) 06:19:04.62 ID:9Aqcy6tu.net
「セフィロトの図案たち」の章の続きです。

--- ここから --- (Robert Wang, 『The QABALISTIC TAROT』First paper edition, 1987, pp. 74) ---
THE QUEENS
女王たち
--- ここまで ---

ここも、前と同様に「3. BINAH: Understanding/3. ビナー:理解」の節の中の、
新しい項となります。
そして、ここからは、「ビナー」に配属されたもう一つの属性のカード、すなわち
コート・カードの「女王」のカードの解説となります。

このサブタイトルの後には、前と同様に「"T"の書」からの引用が続きます。

--- ここから --- (Robert Wang, 『The QABALISTIC TAROT』First paper edition, 1987, pp. 74) ---
Are seated upon Thrones, representing the Forces of Heh in the Divine Name of each
suit, the Mother, and bringer forth of material Force, a Force which develops and
realizes the Force of the King.
(女王たちは)「玉座たち」に座っており、各スートの「神名」における「ヘー」の「力」、
「母」、および物質的な「力」を生み出すものを表しており、その「力」は発展して、
「王」の「力」を現実化する。

A Force steady and unshaken, but not rapid though enduring.
「力」は安定して揺るぎないものであり、永続的ではあるけれども、急速ではない。

It is therefore symbolized by a figure seated upon a Throne, but also clothed in armour.
従って、それは、「玉座」に座り、しかもまた、鎧を着用した姿によって象徴される。
--- ここまで ---

「ビナー」を表す「3のカード」では、「王」と「女王」により生み出された「王子」を
象徴していたのですが、この「女王のカード」では、「女王」の持つ本来の意味を、
改めて見直すような感じになっていますよね。

125 :名無しさん@占い修業中:2015/07/14(火) 06:24:30.60 ID:MEwUKz5V.net
「セフィロトの図案たち」の章の続きです。

--- ここから --- (Robert Wang, 『The QABALISTIC TAROT』First paper edition, 1987, pp. 74) ---
QUEEN OF WANDS, Queen of the Thrones of Flame, Queen of the Salamanders or Salamandrines
(Last Decan of Pisces − first two Decans of Aries).
棒の女王、炎の玉座たちの女王、サラマンダーたちの女王(双魚宮の最後のデカン−白羊宮の
最初の2つのデカン)。

The Queen of Wands is Water of Fire, Specific Water in the World of Primal Fire.
「棒の女王」は、「火」の「水」、「根源的な火の世界」における「特有的な水」である。
--- ここまで ---

「棒の女王」に配属されるデカンは、双魚宮(そうぎょきゅう、うお座)の20°-30°と
白羊宮(はくようきゅう、おひつじ座)の0°-20°となります。

また、本文には「Salamander/サラマンダー」と共に「Salamandrine/サラマンドリン」と
いうものが出ていますが、これは「サラマンダー」と同じ意味の言葉です。
おそらく、マサース氏が、語尾が「-e」のものを併記することで、フランス語の女性形を
意識したもの、すなわち「メスのサラマンダー」という感じで使っているのではないかと
思うのですが、いまいちどうでもいいので、訳文からは省略しました。

ちなみに、「棒の女王」は、「生命の木」においては
・「棒」=「アツィルト」=「Primal Fire/根源的な火」
・「女王」=「ビナー」=「Specific Water/特有的な水」
に配属されています。
つまり、見た目はクールで知的な女性ですが、その本性は、熱い情動を内に秘めたような
感じであり、その冷静な表面的な活動からは想像できないほどの、内なる妄想全開という
感じの人なのかもしれませんね。

126 :名無しさん@占い修業中:2015/07/15(水) 06:29:05.34 ID:rdaJISV6.net
「セフィロトの図案たち」の章の続きです。

--- ここから --- (Robert Wang, 『The QABALISTIC TAROT』First paper edition, 1987, pp. 74) ---
Both the Golden Dawn and Crowley cards show a Queen enthroned above steady flames.
ゴールデン・ドーン版とクロウリー氏の両者のカードたちは、安定した炎たちの上で玉座に
座る「女王」を表す。

In one hand she carries the Fire wand, while the other rests on the head of a Leopard,
also the symbol of her crest in Mathers' design.
彼女は、一方の手に「火」の棒を持ち、もう一方は「ヒョウ」の頭の上に乗っており、
それはまた、マサース氏の図案において彼女の兜飾りの象徴でもある。

This animal represents the extreme ferocity of Fire tamed by the Queen.
この動物は、「女王」により飼い慣らされた「火」の極端な獰猛さを表す。
--- ここまで ---

この文章では、「her crest/彼女の兜飾り」に、ヒョウ柄があると書いていますが、
これはおそらくウォン氏の勘違いであり、『"T"の書』では「胸当てと編長靴に有翼豹頭」
と書かれており、ゴールデン・ドーン版のカードでは、胸当てのみに「有翼豹頭」が
描かれています。

「ヒョウ」は、『新約聖書:ヨハネの黙示録13:2』に出てくるように、人類にとっては凶暴な
「beast/獣」の代表的な存在であり、そしてここでは、それを飼い慣らす「棒の女王」の
能力の高さを表しているということになるわけです。

ちなみに、これはどうでもいい話ですが、ワタシはケモナー族に属していますので、動物の
描写には、結構こだわりがあって、そういう意味では、トート版の「ヒョウ」って、なんか
全然かわいくないというか、野性的なケモノの美しさが無いというか、まあかなりの違和感
があるわけで、ぬこ大好き派にとっては、いまいち面白くないんですよね。←どうでもいい

127 :名無しさん@占い修業中:2015/07/16(木) 06:36:30.01 ID:Jdr7q2D3.net
「セフィロトの図案たち」の章の続きです。

--- ここから --- (Robert Wang, 『The QABALISTIC TAROT』First paper edition, 1987, pp. 74) ---
Her hand on the animal's head shows the power under her control; the Wand shows
that she is able to direct this force.
動物の頭の上の彼女の手は、彼女の支配下の力を示す。;「棒」は、彼女がこの力を
指揮することができることを示す。

And here we recall that the wand is also a symbol of the will.
そしてここで、我々は、棒が「意志」の象徴でもあることを思い出す。
--- ここまで ---

「ヒョウ」という猛獣を、飼い猫のように、見事に手なづけているという構図になって
おり、さらに右手に持つ棒により、自らの意志で、この猛獣に色々な芸をつせることが
できるという、サーカスの女猛獣使い、といった感じになっています。

ゴールデン・ドーン版は、怒らせると、かなり怖そうな感じもしますが、普段は陽気で
人なつっこい感じの、魅力的な女性として描かれています。

その一方で、トート版は、トゲトゲしい感じの気難しそうな女性と、飼い慣らされて肥満
気味の、ちょっと正体のよくわからない動物として描かれています。

でもまあ、どちらのタイプが好みなのかは、人それぞれですよね。

128 :名無しさん@占い修業中:2015/07/17(金) 06:33:36.51 ID:04fGzLf9.net
「セフィロトの図案たち」の章の続きです。

--- ここから --- (Robert Wang, 『The QABALISTIC TAROT』First paper edition, 1987, pp. 74) ---
Waite's card appears to stress the warmth and attractiveness of this Queen when
she is well-aspected, while also suggesting that she has the potential for violence
and tyranny.
ウェイト版のカードは、彼女が良い様相である時は、この「女王」の温情と魅力を強調し、
また一方で、彼女が凶暴性と残虐さの可能性を持つことを示唆しているように思える。
--- ここまで ---

「Queen/女王」のカードは、「ビナー」の基本的な特性、すなわち「The Dark Sterile
Mother, the Bright Fertile Mother/暗い不毛の母、明るい肥沃の母」という、ちょっと
やっかいな二面性からは逃れられないものであるため、占いにおいては、非常に面倒くさい、
いやいや、判断するのが難しい存在になっています。
数札のように、単純に正位置と逆位置で判断できればいいのですが、このカードの場合は、
どちらかと言うと周囲との関係性、すなわちカードの並びに左右されることが多いわけで、
このことは、リアル歳増女性の複雑な社会性を示唆しているとも言えるわけです。

つまり、見た目はニコニコと陽気な人柄で、誰からも好かれそうなタイプの人ではある
けれども、ママ友一族を率いるボス的な存在とも言えるわけで、その中では彼女は絶対的
な権力者であり、いかなるムチャ振りであっても、周囲の取り巻きは素直に従わなければ
ならないという、そういうやっかいな人間関係を持つことも、ままあるわけです。

そういう闇の世界というものは、ワタシとしては、「触らぬ神にたたりなし」という関係
でありたいわけで、そういう意味でも、二次元世界の女性とのお付き合いを、これからも
重視していきたいと思うのでありました。

まあ、いろんな意味で、「女王様」って怖いですからね〜。

129 :名無しさん@占い修業中:2015/07/18(土) 06:52:41.68 ID:IoDnpDAv.net
「セフィロトの図案たち」の章の続きです。

--- ここから --- (Robert Wang, 『The QABALISTIC TAROT』First paper edition, 1987, pp. 75) ---
QUEEN OF CUPS, Queen of the Thrones of the Waters, Queen of Nymphs and Undines
(Last Decan of Gemini − first two Decans of Cancer).
「杯の女王」、水たちの玉座の女王、ニンフたちとウンディーネたちの女王(双児宮の
最後のデカン−巨蟹宮の最初の2つのデカン)。

The Queen of Cups is Water of Water, Specific Water in the World of Primal Water.
「杯の女王」は、「水」の「水」、「根源的な水の世界」における「特有的な水」である。
--- ここまで ---

さて、次は「杯の女王」、「水」の女王であり、「水」のなかの「水」、すなわち最高に
「水」っぽい女王様の登場です。
そういえば、ちょっと前に、なんとかと雪の女王という物語がありましたが、そういう
孤高で知的で魅力的なイメージもある感じの人物となっています。

この「杯の女王」に配属されるデカンは、双児宮(そうじきゅう、ふたご座)の20°-30°と
巨蟹宮(きょかいきゅう、かに座)の0°-20°となります。

そして、「杯の女王」は、「生命の木」においては
・「杯」=「ブリアー」=「Primal Water/根源的な水」
・「女王」=「ビナー」=「Specific Fire/特有的な水」
に配属されています。
つまり、完全な「水」の性質であり、見た目は清楚な美人ではあるけれども、心は冷え冷え
していて結構クールというか、それほど自発的でもなく、さらに内気な妄想家という面や、
周囲の環境に流されやすいということでもあるわけで、これはこれで、ちょっと面倒な
性格の女性でもあるわけですよね。

130 :名無しさん@占い修業中:2015/07/19(日) 06:49:12.75 ID:q0giTkr9.net
「セフィロトの図案たち」の章の続きです。

--- ここから --- (Robert Wang, 『The QABALISTIC TAROT』First paper edition, 1987, pp. 75) ---
In the Golden Dawn version her right hand holds a Cup from which a crayfish emerges,
while her left hand rests a Lotus upon the head of an Ibis.
ゴールデン・ドーン版においては、彼女の右手は、そこからザリガニが出現する「杯」を
保持し、その一方、彼女の左手は、「トキ」の頭の上に「蓮」を載せる。

Crowley's card is an abstraction of the same symbols.
クロウリーのカードは、同じ象徴たちの抽象概念である。
--- ここまで ---

「杯の女王」の象徴は、「杯の王」と対比すると、理解しやすいです。

真っ先に気がつくことは、「杯の女王」には、「杯の王」には無かった「Lotus/蓮」の
象徴があり、その「蓮」は、これ以降のカードに、ずっと使われる象徴であるという
ことです。

つまり、この「蓮」の出現こそが、「杯の女王」の鍵となるものであり、要するに、
「杯の王」は、まだ「杯」のコート・カードとしては未熟な段階であって、「杯の女王」
において、完全に成熟するということであり、そして、「杯=水」は「ビナー」という
「女性性」を、ここで有することによって、真に完成するということになるわけです。

そして、完成した女性形というのが、この「ちょっと面倒な性格の女性」のラスボスと
いうわけなんですよね。

まあ、完璧な人間というものは、リアルにはありえないわけですので、そういう意味でも、
我々が現実逃避して、より抽象度の高い次元、すなわち二次元世界の、いまだに成熟
していない女性像に憧れるというのは、より自然なことではないかと思うわけなのでした。

え、ロリコン犯罪者予備軍は氏ね、ですって?

131 :名無しさん@占い修業中:2015/07/20(月) 08:00:23.66 ID:6qIMrCwq.net
「セフィロトの図案たち」の章の続きです。

--- ここから --- (Robert Wang, 『The QABALISTIC TAROT』First paper edition, 1987, pp. 75) ---
The Crayfish relates to the Moon. (*75)
「ザリガニ」は「月」に関連している。(*75)

In fact, one of the characteristics of this totally watery card is that its flow
changes according to the influences around it, more so than other cards of the deck.
実際に、この全体的に水っぽいカードの特徴の1つは、そのまわりの影響に従って、
デッキの他のカードよりももっと、その流れが変わることである。
--- ここまで ---

ちなみに、(*75)はNOTES/注記の項で、
--- ここから --- (Robert Wang, 『The QABALISTIC TAROT』First paper edition, 1987, pp. 270) ---
75. Manly Palmer Hall, Encyclopedic Outline, CXXXII.
75. マンリー・パルマー・ホール著、『百科事典的な概要』、132ページ。
--- ここまで ---
とあります。

ゴールデン・ドーン版の大アルカナの「月」のメインキャストとして「Crayfish/ザリガニ」
が登場しているように、ゴールデン・ドーンにおいては、「巨蟹宮」の支配星である「月」の
パートナーとしては、潮の満ち引きの象徴としては、陸上でも住める「蟹」を、そして
「水」の象徴としては、水中生活オンリーの「ザリガニ」を重視しているような感じです。

そして、「水」の持つ特徴として、「自身の形を持たず、容器の形に応じて、自由自在に
形を変える」という性質を持つということです。

要するに、この「完全水系タイプ」は、周囲の空気を読んで、その外見や性格が変幻自在に
変わるカメレオンのようなタイプであって、一見すると簡単に仲間になりそうにも見えるの
ですが、実は掴みどころの無い、非常に攻略することが厄介な「ラスボス」でもあるという
ことなんですよね。

132 :名無しさん@占い修業中:2015/07/21(火) 06:34:47.26 ID:R/R4T0Co.net
「セフィロトの図案たち」の章の続きです。

--- ここから --- (Robert Wang, 『The QABALISTIC TAROT』First paper edition, 1987, pp. 75) ---
The Ibis is a bird traditionally associated with Thoth-Hermes who is, in one aspect,
the Moon God. (*76)
「トキ」は、ある一つの面において、「月神」である、「トート・ヘルメス神」と伝統的に
関係付けされた鳥である。(*76)

In mythology the bird eats the eggs of the Snake (a reference here to Chokmah) and
the corpses of the dead.
神話において、鳥は、「ヘビ」(ここはコクマーを参照)の卵および死者の死体を食べる。

Thus, in the Water aspect of Binah is the reference to the Great Sea from which
life flows out, but which also flows inward in death.
従って、「ビナー」の「水」の面においては、そこから生命が外に流れ出す「大いなる海」
に関連があるけれども、それはまた、死においては、内へと流れ込む。
--- ここまで ---

ちなみに、(*76)はNOTES/注記の項で、
--- ここから --- (Robert Wang, 『The QABALISTIC TAROT』First paper edition, 1987, pp. 270) ---
76. Manly Palmer Hall, Encyclopedic Outline, LXXXIX.
76. マンリー・パルマー・ホール著、『百科事典的な概要』、89ページ。
--- ここまで ---
とあります。

古代エジプト神話においては、「トート神」は「月」の属性を持ちます。
ただし、それと同一視される古代ギリシア神話の「ヘルメス神」や、古代ローマ神話の
「メルクリウス/マーキュリー」は、水星の属性を持っていますので、注意してください。

さて、その古代エジプト神話とは別に、「鳥」の一般的な神話属性として、死者の死骸を
食べ、その肉体と魂を天界へと戻す働きをする、というものもあります。
生と死を司る「ビナー」にとっては、これも無くてはならない属性であるわけですよね。

133 :名無しさん@占い修業中:2015/07/22(水) 06:33:36.03 ID:xqwiPWHS.net
「セフィロトの図案たち」の章の続きです。

--- ここから --- (Robert Wang, 『The QABALISTIC TAROT』First paper edition, 1987, pp. 75) ---
The Lotus, which has been equated with the Rose itself, is sacred to Isis, the
Great Mother.
「蓮」は、それ自身「薔薇」と同等視されつづけており、「大いなる母」である「イシス」
に捧げられる。

It is, thus, through the intermediary of the Lotus (rather than a direct touch of
the hand) that the Great Mother causes the Ibis to do its work.
従って、それは、(手を直接的に触れるというよりも)「ハス」を仲介することで、
「大いなる母」がトキにその仕事をさせる。
--- ここまで ---

「蓮」は、古代エジプトにおいては、「イシス」に配属されています。
ちなみに、古代エジプトでは、「Lotus/蓮」ではなく、「Lotus/睡蓮」となります。

つまり、この「杯の女王」は、自らの力を下すのではなく、「睡蓮=イシス」という
仲介物を通して、「大いなる母=ビナー」の力を召喚し、使い魔である「トキ」を使役
しているという構図になるわけです。

つまり、見た目は優しくて、控えめな女性に見えますが、その取り巻き連中が、結構な
ヤリ手であるわけで、ナメてかかると、恐ろしい目に遭うということにもなるわけです。
そして、彼女自身は、そういう機動部隊の攻撃陣の後ろで、防御に身を固めて、じっくり
と座って部隊を指揮するというような感じですかね。

134 :名無しさん@占い修業中:2015/07/23(木) 06:35:01.22 ID:SRqOPG3+.net
「セフィロトの図案たち」の章の続きです。

--- ここから --- (Robert Wang, 『The QABALISTIC TAROT』First paper edition, 1987, pp. 75) ---
But this is a card as tranquil as the waters flowing before the Queens on the three
modern versions.
しかし、これは、3つの近代の版たちの「女王たち」の前を流れている水たちと同じくらい
穏やかなカードである。

These waters, on which lotuses float, are a means of transmission of forces.
蓮たちが浮かぶこれらの流水は、力の「伝達」の手段である。
--- ここまで ---

「the three modern versions/3つの近代の版たち」とは、ここではマルセイユ版を除いた
ゴールデン・ドーン版、トート版、ウェイト版になります。
まあ、マルセイユ版には、水そのものが描かれていないわけですしね。

そして、ゴールデン・ドーン版、トート版、ウェイト版に描かれている水は、とりあえず
流れてはいるのですが、さざ波が立つ程度で、とても静かに、とうとうと流れているような
感じになっています。

つまり、表面上は、ほとんど波風を立てずに、実に効率良く、水の流れを制御している
というわけであり、これは「杯の女王」が「水の水」の属性を持ち、表面的には分かり
づらいけれども、実は高度な「水」の制御能力を有していることを、描写しているという
ことになるわけです。

とはいえそれは、水面下の出来事であったり、トキという使い魔を使役して行うことで
あったりするわけで、「杯の女王」自体は、外見上は、とても平穏なふるまいを見せる
ということなんですよね。

「杯の女王」は、まさに、「水」のラスボスにふさわしい品位と風格、そして水系最大の
攻撃力と防御力と魔力を兼ね備えた究極の存在である、と言うわけなのでした。

135 :名無しさん@占い修業中:2015/07/24(金) 06:23:21.95 ID:giMu77Ok.net
「セフィロトの図案たち」の章の続きです。

--- ここから --- (Robert Wang, 『The QABALISTIC TAROT』First paper edition, 1987, pp. 75) ---
QUEEN OF SWORDS, Queen of the Thrones of Air, Queen of the Sylphs and Sylphides
(Last Decan of Virgo − first two Decans of Libra).
「剣の女王」、空気の玉座の女王、シルフたちとシルフィードたちの女王(処女宮の最後の
デカン−天秤宮の最初の2つのデカン)。

The Queen of Swords is Water of Air, Specific Water in the world of Primal Air.
「剣の女王」は、「空気」の「水」、「根源的な空気」における「特有的な水」である。
--- ここまで ---

「剣の女王」に配属されるデカンは、処女宮(しょじょきゅう、おとめ座)の20°-30°と
天秤宮(てんびんきゅう、てんびん座)の0°-20°となります。

あと、「剣の女王」は、「生命の木」においては
・「剣」=「イェツィラー」=「Primal Air/根源的な空気」
・「女王」=「ビナー」=「Specific Water/特有的な水」
に配属されています。
まあ、「風水」の組み合わせですので、なんか縁起が良さそうというか、運気向上しそうな
感じもありますが、この「剣の女王」のカードのデザインは、どちらかというと凶運っぽさ
を示していますよね。

実際のところ、「風」も「水」も、どちらも掴みどころのない性質があるのと、そういう
掴みどころのないものを、おろそかにしていると、凶運に見舞われることになるので、
そういう凶運というか災害から逃れるために「風水」というものが発達したという面も
あるわけで、そういう意味でも、かなり細心の注意が必要な組み合わせであるわけです。

つまり、このカードを恐れて遠くから見ているだけでは、せっかくの「風水」の働きを
活用することはできないわけで、ちょっと怖いけれども、色々と理解して活用していく
ことで、今までにない世界が広がる可能性もあるという、ハイリスク・ハイリターンな
「切り札」的な感じのカードになっているわけなんですよね。

136 :名無しさん@占い修業中:2015/07/25(土) 06:38:46.46 ID:vVwGG7OU.net
「セフィロトの図案たち」の章の続きです。

--- ここから --- (Robert Wang, 『The QABALISTIC TAROT』First paper edition, 1987, pp. 75) ---
The Marseilles and Waite versions are tame compared to those of the Golden Dawn
and Crowley.
マルセイユ版とウェイト版は、ゴールデン・ドーン版とクロウリー氏のそれらと比べると、
おとなしい。

In these latter cards, the image of a head, newly severed by the Sword of the Queen,
is undoubtedly the most gruesome to appear in any Tarot deck.
これらの後者のカードたちでは、「女王」の「剣」により断ち切られたばかりの頭部の像は、
疑いなく、タロット・デッキのすべての中では、最も身の毛もよだつもののように見える。
--- ここまで ---

ウェイト版のコート・カードは、基本的にはベースとなっているマルセイユ版のアレンジで
あり、過激なゴールデン・ドーン版のデザインは、あまり踏襲していません。
つまり、ゴールデン・ドーン版のコート・カードのデザインやコンセプトは、一般向けの
占い用としては、いまいち使い勝手の良いものではないということなんですよね。

その一方で、ゴールデン・ドーン版は、魔術理論を前面に出して、インパクト重視で、
大胆にデザインを変更してきています。
まあ、デザインは、現代人の目からすれば鮮烈ですが、カードの意味的には、それほど
鮮烈ではないわけで、そういう意味では、切断された頭部が転がっている「死」のカード
とも、似たようなものがあるわけです。

ちなみに、トート版の切断された白っぽい頭部のデザインは、いまいちインパクトに
欠けていて、どちらかというと、モロ出しおっぱいの方に目が向いてしまうわけで、
「剣の女王」のイメージとしては、なんか違和感があるというか、よくわかんないわけ
なのでした。
まあ、ハリス夫人の趣味の芸術作品ですので、細かい理論については、あまり突っ込む
べきではないのでしょうけどね。

137 :名無しさん@占い修業中:2015/07/26(日) 06:43:27.49 ID:wRp31F+D.net
「セフィロトの図案たち」の章の続きです。

--- ここから --- (Robert Wang, 『The QABALISTIC TAROT』First paper edition, 1987, pp. 75) ---
The Golden Dawn papers do not elaborate on this symbolism, which may seem oddly
placed with the crest, a winged child's head.
ゴールデン・ドーンの文書たちは、この象徴性を詳しく述べていないし、そして、兜飾りに
置かれた、有翼の子供の頭を、奇妙に思われるかもしれない。

Crowley, however, explains this image as the "clear, conscious perception of Idea,
the Liberator of the Mind." (*77)
しかしながら、クロウリー氏は、「理念(イデア)の、明確で意識的な知覚であり、精神の
解放者である。」として、この画像を説明する。(*77)
--- ここまで ---

ちなみに、(*77)はNOTES/注記の項で、
--- ここから --- (Robert Wang, 『The QABALISTIC TAROT』First paper edition, 1987, pp. 270) ---
77. Crowley, Book of Thoth, 161.
77. クロウリー著、『トートの書』、161ページ。
--- ここまで ---
とあります。

ゴールデン・ドーンのタロットに関する文書は、『"T"の書』を筆頭にして、いくつか
ありますが、キーワードとなる象徴の羅列が主体であり、その象徴の細かい内容や理論に
ついては、それほど詳細に述べているわけではありません。
つまり、一般向けではなく、あくまでも、魔術研究者向けであり、各自で内容を理解して、
応用を広げていくいう、魔術教育のための教科書的な資料となっています。
そういう意味では、このクロウリー氏の解釈も、一つの応用例というわけですよね。

ちなみに、この「有翼の子供の頭」ですが、『"T"の書』には「(like the head of an
infantile Kerub, seen sculptored on tombs)/(墓所の彫刻によくある幼子のケルブの
頭のようなもの)」と記述されています。
そう、実はこれは「ビナー」の属性の一つである「死」を象徴しているものなのです。

138 :名無しさん@占い修業中:2015/07/27(月) 06:31:38.62 ID:rvu3Jy8T.net
「セフィロトの図案たち」の章の続きです。

--- ここから --- (Robert Wang, 『The QABALISTIC TAROT』First paper edition, 1987, pp. 76) ---
As Yetzirah is the realm of deception, we are to understand that keen observation
and perception are the sword which protects us, slicing away all fantasy and unreality.
「イェツィラー」は、偽りの領域であるので、我々は、鋭敏な観察と認識が、我々を保護し、
すべての幻想と非現実を切り離すものが、この剣であることを、理解することである。

The child alone is innocent and unfettered by sterile concepts and useless ideas.
ただ子供だけが、不毛の発想たちや無益な考え方に関しては、無邪気であって束縛されない。
--- ここまで ---

ここは、前述のクロウリー氏の独自解釈の、さらにウォン氏の独自解釈による補足説明に
なります。
つまり、公式見解ではないということを、理解しておいてください。

とはいえ、この「child/子供」の頭は、『"T"の書』で「like the head of an infantile
Kerub/幼子のケルブの頭のようなもの」と書かれているように、これは『旧約聖書:
エゼキエル書』もしくは『新約聖書:ヨハネ黙示録』に出てくる、人の顔をしたケルブで
あり、四大元素の「空気」すなわち「剣」のスートを意味するものであることは、ほぼ間違い
ないわけで、ここでのウォン氏の解釈は、ちょっと違うかなぁ、と思うのでした。

ちなみに、ウェイト版でも、ゴールデン・ドーン版と同じく「有翼の子供の頭」が出てきます
が、こちらのイメージは、「墓石」の玉座に座り、ロザリオを付けて、今は亡き人を偲ぶ
女王の姿、すなわち、「ビナー」の「The Dark Sterile Mother/暗い不毛の母」の面を
描いています。

クロウリー氏の解釈と、ウェイト氏の解釈は、ゴールデン・ドーンの解釈の両極端とも
言えるようなものですが、どちらも決して間違ったものではないわけですので、使っている
カードの意味を、しっかりと理解してあげることが必要なのです。
つまり、ウェイト版の意味で、トート版を読んではいけないし、トート版の意味で
ウェイト版を使ってはならないということですよね。

139 :名無しさん@占い修業中:2015/07/28(火) 06:30:39.17 ID:AVEtRbJt.net
「セフィロトの図案たち」の章の続きです。

--- ここから --- (Robert Wang, 『The QABALISTIC TAROT』First paper edition, 1987, pp. 76) ---
It is the very head of man, the thinking-center, which is severed.
それは、思考の中心である、まさしくその人の頭であり、それは断ち切られる。

The principles of the Queen of Swords bring us to an understanding of the ways in
which we are deceived by thought, and teach us how to transcend it.
「剣の女王」の原理たちは、我々に、我々が思考により欺かれている方法を理解し、そして
それを超越する方法を教える。
--- ここまで ---

つまり、人間のちっぽけな脳ミソの中で繰り広げられる「脳内理論」にしがみつくことは
愚かなことであり、そんなどうでもいい考えは、チラシの裏、もしくは2chのスレにでも
書いて、あなたの人生からさっさと切り捨ててしまってください、ということですよね。

そして、トート版では、子供の頭、すなわち「人の顔をしたケルブ」という、より高次の
思考の次元である「イェツィラー界」に属するものたちから放射されるエネルギーを受け、
つまりは「Don't think, feel!/考えるな、感じろ!」という話になってくるわけです。

まあ、要するに、この「剣の女王」というのは、ハタから見れば、高度の「電波少女系」に
属する存在であり、理屈っぽくて頭が固くて、妙に守備力だけが高いオッサン連中から
見れば、実に厄介な天敵とも言えるような存在でもあるわけです。

とはいえ、実際にそんなキレッキレの女社長というものは、アニメやマンガの世界にのみ
存在するわけであって、現実には、そこまでデキる真の「剣の女王」のような人物が、
リアルにこの世に存在するとも思えないわけで、結局のところ、劣化版の「剣の女王」
っぽい何かが、世間にはゴロゴロしている状況ではないのかなぁ、と思うわけなのでした。

デキる人、キレる人はすごいとは思いますが、人間って一人では何もできないわけですし、
そういう意味では、「剣の女王」のような孤高の存在っぽい生き方は、ちょっと大変かなぁ、
と思うわけなのでした。

140 :名無しさん@占い修業中:2015/07/29(水) 06:24:40.45 ID:99wOjH3g.net
「セフィロトの図案たち」の章の続きです。

--- ここから --- (Robert Wang, 『The QABALISTIC TAROT』First paper edition, 1987, pp. 76) ---
QUEEN OF PENTACLES, Queen of the Thrones of the Earth, Queen of the Gnomes (Last
Decan of Sagittarius − first two Decans of Capricorn).
「五芒貨の女王」、「地」の玉座の女王、ノームたちの女王(人馬宮の最後のデカン−
磨羯宮の最初の2つのデカン)。

The Queen of Pentacles is Water of Earth, Specific Water in the World of Primal Earth.
「五芒貨の女王」は、「地」の「水」、「根源的な地」における「特有的な水」である。
--- ここまで ---

さて、「女王」の最後のカードとなる、「五芒貨の女王」です。

「五芒貨の女王」に配属されるデカンは、人馬宮(じんばきゅう、いて座)の20°-30°と
磨羯宮(磨羯宮(まかつきゅう、やぎ座)の0°-20°となります。

あと、「五芒貨の女王」は、「生命の木」においては
・「五芒貨」=「アッシャー」=「Primal Air/根源的な地」
・「女王」=「ビナー」=「Specific Fire/特有的な水」
に配属されていますので、「大地」に恵みをもたらす「雨水」のように、割と地味な存在
ではあるけれども、無くてはならない存在でもあります。

さて、「ビナー」自身は、「大いなる海」という上位属性が付いていますので、その下位
属性である「大地の母」すなわち「五芒貨の女王」という役回りは、いまいちしっくりと
来ないというか、「ビナー」の持つ強烈な個性を、うまく生かし切れていないという感じも
あります。
つまり、 「暗い不毛の母」でもなく「明るい肥沃の母」でもない、「暗い肥沃の母」と
いうような、ちょっと中途半端で地味な感じの女性像となっていますよね。
とはいえ、見た目は地味ですが、中身は正真正銘の「ビナー」ですので、ナメてかかると
ヒドい目に遭いますけどね。

141 :名無しさん@占い修業中:2015/07/30(木) 06:23:35.91 ID:OwxfT90Z.net
「セフィロトの図案たち」の章の続きです。

--- ここから --- (Robert Wang, 『The QABALISTIC TAROT』First paper edition, 1987, pp. 76) ---
In all versions of this card she holds a symbol of her rulership over Earth.
このカードのすべての版において、彼女は、彼女の「地」の支配者の地位の象徴を保持する。
--- ここまで ---

ゴールデン・ドーン版では、十字の付いた黄金の球を持っており、これは「皇帝」のカード
にも見られるように、支配者の権力の象徴として、よく用いられています。
また、この十字と丸の記号は、占星術では「地球」を意味します。

そして、ウェイト版とマルセイユ版は、スートの「五芒貨」、すなわち「地」の象徴
そのものを持ち、トート版も、スートの象徴となる「円盤」を持っています。

つまり、彼女は、見た目が地味であるにもかかわらず、彼女のホームポジションである
「地」をしっかりと把握し、実効支配しているということです。

要するに、「地」の表の支配者である「五芒貨の王=コクマー」が家の外で稼いできて、
「地」の裏の支配者である「五芒貨の女王=ビナ」が家の中をしっかりと守るという、
家庭内における権力構造が、何となくわかるような感じとなっています。

まあ、古いタイプの、農村の「とうちゃん」と「かあちゃん」みたいに、「かあちゃん」
が、家の中では一番偉いというような関係ではないかと思います。
そういう目で見ると、「王子」と「王女」も、「農家の息子」と「農家の娘」ということ
になり、なかなか素朴な感じで、これはこれでアリではないかと思うのでした。

とはいえ、日本においては、そういう素朴な農家は、絶滅危惧種となってきていますので、
この「五芒貨」のコートカードが適用できる質実剛健的な人種も、かなり少なくなって
きているような感じでもありますよね。
まあ、ワタシも、農業できるほどには、体力ありませんけどね。(汗)

142 :名無しさん@占い修業中:2015/07/31(金) 06:38:53.33 ID:Ka+uCzOA.net
「セフィロトの図案たち」の章の続きです。

--- ここから --- (Robert Wang, 『The QABALISTIC TAROT』First paper edition, 1987, pp. 76) ---
In the Golden Dawn card she also holds a sceptre topped by a cube, a six-sided
solid referring to the Altar of the Mysteries.
ゴールデン・ドーン版カードにおいては、彼女はまた、「神秘的教義の祭壇」に関連する
六面体、すなわち立方体を頂上に据える笏も保持する。

She is the uppermost part of this altar (a double cube), the base being the
PRINCESS OF PENTACLES.
彼女は、「五芒貨の王女」を基底部とする、この祭壇(二重の立方体)の、最上部である。
--- ここまで ---

ゴールデン・ドーン版の「五芒貨の女王」は、右手に「立方体」を頂く「笏(しゃく)」
を持っています。
そしてこの立方体は、「神秘的教義の祭壇」、すなわち神秘主義団体であるゴールデン・
ドーンの「Altar/祭壇」を指すものであるということです。

ちなみに、この「a double cube/二重の立方体」の祭壇については、リガルディー氏の
『The Golden Dawn/黄金の夜明け魔術全書』の「ジェレーター1=10位階儀式」の中で
言及されています。(原著二巻63pp/邦訳上巻209pp)
なお、この「ジェレーター儀式」は、「マルクト」すなわち「地」の元素についての
儀式であり、その儀式の中で、その祭壇にまつわる「地」に関するネタが述べられて
いますので、興味のある方は、参考にしてください。

いずれにしても、この「五芒貨の女王」には、この「a double cube/二重の立方体」に
関わる二重性を持っているということになるわけで、結局のところ、どんな属性(スート)
であっても、いわゆる「女王様」というカードは、「ビナー」固有の二重性からは逃れ
られないものなんですよね。

まあ、オトナの女が、昼の顔と夜の顔の二面性を持つというのは、オトコたちにとって
昔からある最高の神秘であるということなのでしょうかね。

143 :名無しさん@占い修業中:2015/08/01(土) 08:28:44.33 ID:PGwkPl/B.net
「セフィロトの図案たち」の章の続きです。

--- ここから --- (Robert Wang, 『The QABALISTIC TAROT』First paper edition, 1987, pp. 76) ---
Mathers, Crowley and Waite all agreed that the goat was the appropriate animal symbol
for this card because it represents Capricorn.
マサース氏、クロウリー氏およびウェイト氏は皆、それが磨羯宮(やぎ座)に相当するので、
山羊がこのカードにとって適切な動物の象徴であることに同意した。
--- ここまで ---

「五芒貨の女王」は、前述の通り、主に「磨羯宮(やぎ座)」に配属されていますので、
単純に「goat/山羊」がパートナーの動物として描かれているということですよね。

同様に、「五芒貨の王子」は「金牛宮(おうし座)」の雄牛に牽かれ、「五芒貨の王女」は
「白羊宮(おひつじ座)」の羊の装飾を付けています。
この理論から行くと、「五芒貨の王」は、「処女宮(おとめ座)」に乗っている必要が
あるのですが、さすがに構図がゲフンゲフンになってしまうため、美少女ではなく栗毛の
牝馬?にまたがる勇姿として描かれているわけです。
ちなみに、「五芒貨」のコートカードの動物たちは、地にふさわしく、黄道十二宮の家畜
となっており、「王=馬=人馬宮」、「女王=山羊=磨羯宮」、「王子=牛=金牛宮」、
「王女=羊=白羊宮」というような関係があります。

なお「山羊」は、ユダヤ・キリスト教では、あまり良くないイメージがあるのですが、
黄道十二宮のメンバーに入れられているように、古代より重要視されている動物であり、
古代宗教においては崇拝の対象とされていることもあるので、ユダヤ・キリスト教からは
敵視されてしまっているという点もあるわけです。
こういうイメージは、この「五芒貨の女王」にもあるわけで、『旧約聖書:イザヤ書』34:14
にある「荒野の獣はジャッカルに出会い 山羊の魔神(バフォメット?)はその友を呼び
夜の魔女(リリス)は、そこに休息を求め 休む所を見つける」(新共同訳)というような、
ダークな一面も併せ持つというのは、「ビナー」の持つ特徴でもあるわけですよね。

144 :名無しさん@占い修業中:2015/08/02(日) 06:39:50.56 ID:FjKnrgtR.net
「セフィロトの図案たち」の章の続きです。

--- ここから --- (Robert Wang, 『The QABALISTIC TAROT』First paper edition, 1987, pp. 77) ---
DAATH: KNOWLEDGE
ダアト:知識
--- ここまで ---

さて、ここからは、「ビナー」の次のセフィラである「ダアト」、英語読みで「ダアス」
の話になります。

この「ダアト」は、「隠れたセフィラ」もしくは「見えないセフィラ」という、ド変態ども
にとって、実にそそられる称号を付けられて、色々な妄想の対象とされているわけですが、
実のところ、我々のような一般人の求めるような、そっち方面のエロさは無いわけで、
そういう意味での実用性には、欠けているのでした。

この「ダアト」という用語は、ゴールデン・ドーンの「第四知識講義」や「第五知識講義」
などにも、ちょっとだけ出てきているのですが、正式なセフィラではなく、「準セフィラ」
という、いまいちよくわからない中途半端な位置づけとなっていますので、我々は、あまり
深く関わる必要も無さそうな感じのものです。

とりあえず、「知識のセフィラ」ですし、話のネタ的に、知っておけばいいのではないかと
思うので、適当に流し読みしていくことにしましょう。

え、エロくないから、ヤル気が出ないんだろうって?
まさしく、その通りw

145 :名無しさん@占い修業中:2015/08/03(月) 06:31:20.68 ID:xTPJGa0f.net
「セフィロトの図案たち」の章の続きです。

--- ここから --- (Robert Wang, 『The QABALISTIC TAROT』First paper edition, 1987, pp. 77) ---
Daath is called the "Invisible Sephira" in that it does not appear in any representation
of the Tree of Life.
「ダアト」は、それが「生命の木」のどんな表現にも現れないという点で、「不可視の
セフィラ」と呼ばれる。

And, in terms of pure Qabalistic doctrine, it is not actually a Sephira at all.
そして、純粋なカバラ主義の教義の観点では、それは実際に、まったく「セフィラ」ではない。

As the Sepher Yetzirah states: "Ten is the number of the ineffable Sephiroth,
ten and not nine, ten and not eleven. (*11)
『セフェル・イェツィラー』は、以下のように述べる:「10は言葉で表せないセフィロトの
数であり、10であって9ではなく、10であって11ではない。」(*11)
--- ここまで ---

ちなみに、(*11)はNOTES/注記の項では、「11. アレイスター・クロウリー著、
『アレイスター・クロウリーの告白』」となっているので、ここはおそらく(*28)の誤記
だと思われます。

まあ要するに、「ダアト」は、純粋カバラ主義理論(=『セフェル・イェツィラー』)に
おいては、決して存在してはならない「セフィラ」ということであり、これはつまり、
純粋でないカバラ主義理論には、なくてはならない存在でもあると言うことです。

この、「見えそうで見えないセフィラ」というものは、建前と本音の使い分けとか、
表現の自粛というよりも、地図には現れない「ケモノ道」というか、人々が便宜的に
公園の芝生を近道して踏み荒らして、道のように見えるようになったような感じの
ものであって、それゆえ公園の地図には、決して書かれることのない「道」のような
ものといった感じですかね。

ということで、「ケモナー」的視点で、「見えないもの」を観ていくことにしましょう。

146 :名無しさん@占い修業中:2015/08/04(火) 06:24:08.69 ID:ag4z90at.net
「セフィロトの図案たち」の章の続きです。

--- ここから --- (Robert Wang, 『The QABALISTIC TAROT』First paper edition, 1987, pp. 77) ---
But an experience of What is called Daath is required to cross the Abyss, the great
gulf between the Supernal Triangle and all beneath.
しかし、「ダアト」と呼ばれているものを経験することは、「至高の三角形」と、その下に
ある全てのものの間にある大きな隔たりである「深淵」を渡るために必要とされる。

This is the area of demarcation between Macroprosopus and Microprosopus,
the potential and the actual.
これは、「マクロプロソプス(大きな顔)」と「ミクロプロソプス(小さな顔)」、
可能性と現実の間の境界領域である。
--- ここまで ---

「生命の木」を眺めていると分かると思うのですが、「生命の木」って左右対称ではある
けれども、上下対称ではなくて、何となく「いびつ」な形をしているんですよね。

で、その「いびつさ」というものが、何事も形から入る完璧主義者にとっては、すごく
気になるわけで、そういう「気になる」ものに意識が集中して妄想として膨らむことで、
「現実」には存在しない見えざるものが、「可能性」という形で見えてくるというわけです。

結局のところ、この「ダアト」というものは、そういう「見えざるもの」を観るための
大事なステップでもあり、そしてトラップでもあるということなんですよね。

そして、この「ダアト」という踏み石をステップにして、「至高の三角形」の領域に到達
できる人もいれば、トラップにかかって、深淵に堕ちていく人もいるというわけです。

でもまあ、ほぼ全ての生身の人間は、トラップにかかって深淵に堕ちていくわけですので、
「至高の三角形」に到達できないからといって、悲しむ必要は全く無いわけです。
というか、たとえ「至高の三角形」の領域に到達できた気分になったところで、周囲からは
変な目で見られること以外は、この現実の世界は何も変わらないわけですからねぇ。

147 :名無しさん@占い修業中:2015/08/05(水) 06:07:31.10 ID:2O5KErve.net
「セフィロトの図案たち」の章の続きです。

--- ここから --- (Robert Wang, 『The QABALISTIC TAROT』First paper edition, 1987, pp. 77) ---
The important idea associated with the Abyss is that there is a vital and distinct
separation between the energies of the Supernal Triangle and the seven Sephiroth
beneath it.
「深淵」に関連している重要な考え方は、「至高の三角形」の精力たちと、その下の7つの
「セフィロト」との間には、極めて重大で全く異なる分離があることである。

Kether, Chokmah and Binah are totally abstract, and beyond comprehension.
「ケテル」、「コクマー」、および「ビナー」は、全く抽象的であり、理解の範囲を
超えたものである。

Through the meditation of Binah, the energy of Chokmah pours across the Abyss and
becomes a realized pattern in Chesed.
「ビナー」の瞑想を通じて、「コクマー」の精力は「深淵」を渡って注ぎ、「ケセド」に
おいて、理解される様式になる。
--- ここまで ---

要するに、宇宙創造に関わる「至高の三角形」自体は、生身の人間にとって理解できる
ようなシロモノではないので、現実世界で、その残存エネルギーを直接観測することは、
全くもって不可能であり、お手上げ状態であるということです。

現代宇宙論で言うと、この我々の宇宙が生み出される以前というか、この我々の宇宙を
生み出した母体となるのが「至高の三角形」であって、ビッグバンにより生み出された
我々の宇宙の歴史が、それ以下の7つのセフィロトになる、というような感じです。

じゃあ、今まで「至高の三角形」の「ケテル」「コクマー」「ビナー」について、色々と
語ってきたことは、一体何だったの?、と言われれば、ここは正直に「全ては想像上の
話のネタであって、本当のことは誰も知らない」と答えるしかないわけです。
まあ、実態としては、全くもって良くわかんないものですので、素人向けに適当な解釈を
付けて、それっぽくお茶を濁しているような状態ですかね。←暴言w

148 :名無しさん@占い修業中:2015/08/06(木) 06:38:13.11 ID:iMy7LhOU.net
「セフィロトの図案たち」の章の続きです。

--- ここから --- (Robert Wang, 『The QABALISTIC TAROT』First paper edition, 1987, pp. 77) ---
But again, the Abyss symbolizes the vast separation between the creators and the
created.
しかし、また一方で、「深淵」は創造者たちと被創造者の間の広大な分離を象徴している。

The Supernals are potential separated from their realization by a chasm bridged
by Daath.
「至高者たち」は、「ダアト」によって橋を架けられた割れ目により、それらの現実化から
分離された可能性である。
--- ここまで ---

まあ、「可能性はゼロではない」という言葉もありますので、とにかく天文学的な数字で
表される確率であっても、それは「可能性」として存在します。

つまり、「現実」と「可能性」というものは、かけ離れた存在であり、「現実」に生きる
人々にとっては、あってもなくても関係ない、すこぶるどうでもいい存在でもあるわけです。

じゃあ、「現実」を見なければいいのではないかという議論も当然あるわけで、そういう
リアルから離れて、バーチャル世界に生きる人々にとっては、それなりに有意義な存在でも
あるということになるわけですよね。
つまり、彼らにとっては、「可能性がある」ということだけで、「見えた!」ことになる
わけで、さらにそれを薄い本として「創作」する能力もあるわけです。

言葉を換えれば、リアルに生き、リアルに縛られる者たちは、しょせん「the created/
被創造者」であり、リアルを超越する「the creators/創造者たち」との間の深い溝は、
決して埋まることは無い、ということにもなるわけですよね。

とはいえ、本当に「可能性」のある「the creators/創造者たち」というのも、実のところ
ほとんど存在していない状態である以上、しょせんは空理空論ではあるわけで、結局のところ
「すこぶるどうでもいい」ことには変わりないわけなんですけどね。

149 :名無しさん@占い修業中:2015/08/07(金) 06:11:46.24 ID:g23XfOrv.net
「セフィロトの図案たち」の章の続きです。

--- ここから --- (Robert Wang, 『The QABALISTIC TAROT』First paper edition, 1987, pp. 77) ---
It is said that the level of Daath is as far as the Higher Self can rise, which
requires a definition of terms.
「ダアト」の水準は、「高次の自我」が上昇できる限界にあると言われており、それには
用語たちの定義を必要とする。

Students of the mystical arts often describe a simple dichotomy between the Personality
in Incarnation and the Higher Self which controls and directs its personality
projections through various incarnations.
神秘主義的な術の学徒たちは、しばしば、「肉体化」の内にある「人格」と、(輪廻転生
する)様々な肉体化たちを通じて、その人格を管理し指導する「高次の自我」の単純な
二分法を記述する。

Strictly speaking, however, the make-up of the individual is quadripartite, and
an even more pure form of energy directs and controls the Higher Self.
しかしながら、厳密に言えば、個体の構成は四部構成であり、精力のよりいっそう純粋な
形態が、「高次の自我」を指導し管理している。
--- ここまで ---

とはいえ、ほとんどの人間は、「肉体化」の内にある「人格」の範囲内で、色々と苦労して
いるわけであり、そういう中で、「高次の自我」の存在に、本当に目を向けられる人って、
なかなかいないというか、ワタシはまだ出会ったことが無かったりします。

そもそも、「高次の自我」って、そう簡単に自覚できるものでもありませんし、そんなに
高尚なるものでもありませんし、そもそも「人間の考える常識」とか「人間の考える善悪」
なるものとは無縁の存在ですので、そう簡単には理解できるようなシロモノでもありません。

要するに、普通の人間は、「触らぬ神にたたりなし」という感じで、近づかない方が無難
ですし、「高次の自我」の話を持ち出す人にも、近づかない方が無難なのです。
つまり、このスレにも近づかない方が無難だということですよね。←自己否定w

150 :名無しさん@占い修業中:2015/08/08(土) 12:38:27.73 ID:cleHTQzn.net
「セフィロトの図案たち」の章の続きです。

--- ここから --- (Robert Wang, 『The QABALISTIC TAROT』First paper edition, 1987, pp. 77) ---
First there is our Material Body (Assiah), then the conscious mind, which is the
Personality (Yetzirah), then the Higher Self, the unconscious (Briah) and finally
there is the Essential Spirit, the Primal Life Spark (Atziluth).
最初に、我々の「物質的な身体」(アッシャー界) が、次に、意識的な精神である「人格」
(イェツィラー界)、それから、無意識(ブリアー界)である「高次の自我」 が、そして
最後に、「根源的な生命のきらめき」(アツィルト界)である「本質的な聖霊」がある。
--- ここまで ---

つまり、前述の「quadripartite/四部構成」というのは、「生命の木」の「四部構成」と
同じことである、ということです。

まあ、こういう「机上の理論」というのは、特にどれが優れているということでもありま
せんので、個人の好きな理論を展開していけばいいと思うのでした。

ちなみにワタシは、肉体に付随する「意識的な精神」と「無意識の精神」は「イェツィラー
界」に、そして意識の外にある「高次の自我」や「聖霊」は「ブリアー界」に、そして
そういう人間の思考を完全に超越したものを「アツィルト界」に配属しています。

なお、ここで言うところの「本質的な聖霊」、すなわちこれは「ケテル」「コクマー」
「ビナー」の持つ根源的な「Spark/きらめき」のことになるわけですが、結局のところ、
この「きらめき」自体は、誰も見たことは無いわけですので、あくまでも「たとえ話」
として理解しておく必要があります。

そう、「見えた!」と叫んでいる人って、実況の流れに乗って、実は見えていなくても
「見えた!」とカキコんでいるわけですので、そういうノリやツッコミは、あくまでも
ネタとして理解しておくことが必要ということなんですよね。

151 :名無しさん@占い修業中:2015/08/09(日) 06:32:17.75 ID:yAYsfeI4.net
「セフィロトの図案たち」の章の続きです。

--- ここから --- (Robert Wang, 『The QABALISTIC TAROT』First paper edition, 1987, pp. 77) ---
On the single Tree of Life, The Essential Spirit refers to Kether.
単一の「生命の木」については、「本質的な聖霊」は「ケテル」を参照する。

The Higher Self, one aspect of which is called the Holy Guardian Angel, underscoring
its protective capacity for the Personality in incarnation, is referred to Chesed,
Geburah and Tiphareth.
「高次の自我」は、その一つの様相が「聖守護天使」と呼ばれるものであり、「肉体化」
の内にある「人格」の保護能力を強調しているものであり、「ケセド」、「ゲブラー」、
および「ティファレト」に適用される。
--- ここまで ---

前述の文では、個体の「quadripartite/四部構成」という点では、「Essential Spirit/
本質的な聖霊」は、「ケテル」「コクマー」「ビナー」の「至高の三角形」を指すと述べて
いますが、元々の「生命の木」の基礎理論では、「Essential Spirit/本質的な聖霊」とは
「ケテル」のことを指します。
(『The QABALISTIC TAROT』、pp.54)
(【勉強会】The QABALISTIC TAROT【+雑談】Part4 >>16

ちなみに、「生命の木」の応用では、こういう「用語の再定義」が、いくつか見られます。
つまりは、「生命の木」の理論自体が、「言葉だけでは、きちんと定義できない」という
ことであり、用語という点では、割と柔軟というか、結構適当でも構わないというか、
細かいことは言葉で考えるのではなく、雰囲気で察しろ、という感じですかね。

で、ここで「Holy Guardian Angel/聖守護天使」なる魔術業界用語が出てきています。
ワタシとしては、この手のものを吹聴する人間には、あまり近づきたくはありませんし、
そもそも「高次の自我」について、オープンな場で話題に出せるようなシロモノである
とも思えません。
まあ、そういう「高次のものたち」が、「生命の木」の世界には、確実に存在していると
いうことを知っておくということでいいのではないかと思うのでした。

152 :名無しさん@占い修業中:2015/08/10(月) 06:30:36.45 ID:yy82EgvX.net
「セフィロトの図案たち」の章の続きです。

--- ここから --- (Robert Wang, 『The QABALISTIC TAROT』First paper edition, 1987, pp. 77) ---
The Personality, created anew for each specific incarnation, belongs to Netzach,
Hod, and Yesod.
各々の特定の肉体化のために新たに創造される「人格」は、「ネツァク」、「ホド」、
および「イェソド」に属する。

This is the normal waking consciousness, and the aspect of the individual which
must be put in perfect balance before it can directly contact the Higher Self
(the ultimate intent of initiatory rituals or meditative work).
これは、通常の覚醒した意識であり、それが(参入儀式もしくは瞑想的作業の究極の意図
である)「高次の自我」に直接接触できるようになる前に、完全なる均衡状態に置かなけ
ればならない個人の様相である。

The physical vehicle is in Malkuth.
物質的な乗り物は「マルクト」にある。
--- ここまで ---

前述の「quadripartite/四部構成」の残りは、各々の意識的な精神である「人格」の
「イェツィラー界」と、我々の「物質的な身体」である「アッシャー界」になります。
まあ、このレベルであれば、誰でも認識できる世界の話ですよね。

そして、これより上のレベルに逝こうとする者は、そういう怪しい団体の「参入儀式」や
瞑想作業によって、身体と精神のバランスを、しっかりと保つようにしないといけない、
すなわち、完全なる健康体でなければならないということです。
要するに、「心・技・体」を、バランス良く鍛えなければならないということですよね。

とはいえ、「完全なる人間」なんて、ほとんどいないのも確かですし、自己評価で多少
難ありであったとしても、それほど悲観的になる必要も無いと思います。
人は、「なりたい自分になる」ための努力が必要であり大切であって、そういう努力の
出来る人のみが、より上の世界を目指せるということですからね。

153 :名無しさん@占い修業中:2015/08/11(火) 06:28:37.59 ID:6UOvJc2h.net
「セフィロトの図案たち」の章の続きです。

--- ここから --- (Robert Wang, 『The QABALISTIC TAROT』First paper edition, 1987, pp. 77) ---
When the perfect balance of the elements of the Personality has occurred, the Light
of Tiphareth can descend into the lower Temple of self, and bring a new level of
consciousness.
「人格」の要素たちの完全なる均衡が起こった時には、「ティファレトの光」は、自身の
下位の「神殿」の内へと下降し、意識の新しい段階をもたらすかもしれない。

This is the "Knowledge and Conversation of the Holy Guardian Angel."
これが、「聖守護天使の知識と会話」である。

The experience is known as "adepthood" or "enlightenment," and it is the introduction
to Inner Truth which may ultimately lead to the greater initiation of the Essential
Spirit above the Abyss.
経験は、「達人の頭巾」もしくは「啓蒙」として知られており、そしてそれは、「深淵」
を超えた「本質的な聖霊」のより偉大なる秘伝伝授へと最終的に導くかもしれない、
「内なる真実」への導入である。
--- ここまで ---

このあたりの話は、魔術やオカルト業界によくある「宣伝文句」のようなものであり、
一般の人々は近づくべきでない分野の話です。

そもそも、この世界の下層で暮らす我々にとっては、「人格」の要素たちの完全なる均衡
が起こることさえ、ままならないわけであり、我々はその実現に向けて、日々努力すると
いうことだけで、ほぼ手いっぱいなわけです。

さらに言うと、「ティファレトの光」というものは、そういった日々努力している人に
向けられる、神からのささやかなご褒美みたいなものであって、「より偉大なる秘伝伝授」
とかいう「オカルト」的な大げさな話に繋がるものとは、またちょっと違うんですよね。
軽はずみな勘違いをして、他人に迷惑をかけたり、自己の人生を台無しにしないためにも、
日々の勉強と色々な経験、そして徹底的な自制が必要だと思うのでした。

154 :名無しさん@占い修業中:2015/08/12(水) 06:31:48.14 ID:0bURpuB7.net
「セフィロトの図案たち」の章の続きです。

--- ここから --- (Robert Wang, 『The QABALISTIC TAROT』First paper edition, 1987, pp. 78) ---
To pass through Daath, and the Abyss, means to wilfully relinquish the powers of
Adepthood which one has earned, an experience which has been described as a more
overwhelming and solitary one than human imagination can conceive.
「ダアト」、および「深淵」を通り抜けることは、 人が獲得したことがある「達人の階級」
の力たちを、故意に放棄することを意味しており、その経験は、人間の想像力が考えること
のできるものよりも、もっと圧倒的で孤独なものとして、ずっと記述され続けている。
--- ここまで ---

ちと訂正です。
前の文で「adepthood/達人の頭巾」と訳してしまいましたが、これは「adepthood/達人
の階級」と訳すべきでしたね。

さて、ここは生身の「人間」が、生きたままで到達できる限界が「達人の階級」であること、
すなわちゴールデン・ドーンにおいては第二団(セカンド・オーダー)と呼ばれている
「ケセド」:7=4:Adeptus Exemptus/被免達人
「ゲブラー」:6=5:Adeptus Major/大達人
「ティファレト」:5=6:Adeptus Minor/小達人
に相当する階級であることを示しています。

つまり、そこから上は、「人にあらず」の存在、すなわち神の領域であり、それゆえに
「人間をはるかに超えるもの」として記述されなければならないということです。

とにもかくにも、人は人であって、人は神にはなれません。
でも、そういう当たり前のことが理解できない人もいるわけで、そういう勘違いをした
アホな人間が、この世界で、色々とわけわからない騒動を起こすということなんですよね。

何度も言いますが、一般の人間が気軽に近寄れる場所ではありませんので、くれぐれも
勘違いしないようにしてくださいね。

155 :名無しさん@占い修業中:2015/08/13(木) 06:31:11.43 ID:Pzq85sHC.net
「セフィロトの図案たち」の章の続きです。

--- ここから --- (Robert Wang, 『The QABALISTIC TAROT』First paper edition, 1987, pp. 78) ---
It will be noted that the Path of the Flaming Sword, the zig-zag in which the Sephiroth
were sequentially emanated, has no path directly connecting to Binah and Chesed.
「セフィロト」が順に発出されているジグザグな「炎の剣の小径」には 、「ビナー」と
「ケセド」とを直接接続している小径が無いことに、気づくであろう。

The Adept, aspiring to Union with the Divine, must leap across it, fearlessly and
unaided, creating for himself the transition of Daath.
「神との結合」を切望する「達人」は、恐れずに、そして援助なしで、自分自身のために
「ダアト」の遷移を創造し、それを飛び越えなければならない。
--- ここまで ---

「the Flaming Sword/炎の剣の小径」は、この本の32ページにも図がありますが、通常の
「生命の木」には存在しない「ビナー」と「ケセド」を結ぶ「path/小径」が存在します。

つまり、この小径こそが、「ビナー」→「ダアト」→「ケセド」を結ぶ、隠された小径で
あり、下界の人間は、この隠された小径を、下から「ケセド」→「ダアト」→「ビナー」と
遡っていくことで、「至高の三角形」の世界、すなわち「神の領域」へと至ることが可能
であるという理論ですよね。

もちろん、これは単なる理論ですし、今まで誰もそれを実証できていないわけですので、
そういうことをやってみたい物好きな人は、自己責任で、勝手に一人でやってください、
ということになるわけですよね。

とはいえ、過去、ゴールデン・ドーンにおいて「達人」と呼ばれる人々が、「神との合一」
を目指して色々とチャレンジして、とても残念な結果に終わっているという黒歴史が現実に
ありますので、まっとうな思考の人は、この手のよくわからない「人は神になれる」という
話には、近づかない方がいいのです。

というわけで、「ダアト」に関する怪しげな噂話は、これくらいにしておきましょうね。

156 :名無しさん@占い修業中:2015/08/14(金) 06:27:47.35 ID:ORgx/koH.net
「セフィロトの図案たち」の章の続きです。

--- ここから --- (Robert Wang, 『The QABALISTIC TAROT』First paper edition, 1987, pp. 78) ---
4. CHESED: Mercy
4. ケセド:慈悲

The four Fours
「四枚の4たち」
--- ここまで ---

さて、ここからは、「ビナー」(もしくは「ダアト」)の次の「セフィラ」である「ケセド」
の話になります。

「ケセド:慈悲」は、「至高の三角形」から「深淵」を渡って流出した最初の「セフィラ」
であり、「ゲブラー:力」とペアになる存在です。

もちろん、「生命の木」の性質として、この「慈悲」や「力」は、容易にその役割を入れ
替えることができ、表裏一体の関係として、「慈悲」や「力」というものを考えていかない
といけないわけです。
要するに、「コクマー」と「ビナー」の「男と女」の関係の次にあるのは、「アメとムチ」
という関係というわけです。

「生命の木」というものは、様々な関係性により成り立っており、この宇宙のあらゆる
「関係性」を網羅し、テンプレート化したものですが、その中で、この「アメとムチ」が
基本的で重要な位置を占めているというのは、なかなか興味深いことですよね。

157 :名無しさん@占い修業中:2015/08/15(土) 06:45:36.83 ID:FkHlkeFH.net
「セフィロトの図案たち」の章の続きです。

--- ここから --- (Robert Wang, 『The QABALISTIC TAROT』First paper edition, 1987, pp. 78) ---
□ The Builder
□ 建造者

□ The Framework of Manifestation
□ 顕在化の枠組み

□ The Loving Father who is King
□ 王である愛情深い父

□ The Receptacle of All Powers
□ すべての力たちの受容器

□ The Kindly Shepherd
□ 優しい羊飼い
--- ここまで ---

「ケセド:慈悲」には、「至高の三角形」から「深淵」を渡り下界へと流出する「All Powers
/全ての力たち」を、一旦受け止めて、それから下位の「セフィラ」へと流出させる働きが
あります。
つまり、下界から見上げれば「ケテル」と似たような働きがあるのですが、その一方で、
「至高の三角形」に対応する「倫理的三角形」の関係、すなわち「ケテル=ティファレト」、
「コクマー=ケセド」、「ビナー=ゲブラー」という関係性もあるわけです。

さらに、「ケセド」特有の性質として、「The Loving Father who is King/王である愛情
深い父」そして「The Kindly Shepherd/優しい羊飼い」という、キリスト教的な博愛主義
の源泉となるものが、ここで発生してきます。
そしてこの点が、「ケセド」と「ゲブラー」の違いとなって、後々表面化してくるわけですが、
あくまでも対立的ではなく相補的であるということを、くれぐれも忘れないようにしましょう。

158 :名無しさん@占い修業中:2015/08/16(日) 07:25:13.70 ID:RPtU5kpH.net
「セフィロトの図案たち」の章の続きです。

--- ここから --- (Robert Wang, 『The QABALISTIC TAROT』First paper edition, 1987, pp. 78) ---
Symbols: The Pyramid, The Square, the Orb and Equal-armed Cross, the Crook,
the Sceptre.
「象徴たち」:「ピラミッド」、「四角形」、「等しい腕の長さの十字付きの宝珠」、
「羊飼いの杖」、「笏」。

Planet: Jupiter
「惑星」:「木星」

Color: Blue
「色」:「青」
--- ここまで ---

この本の、この文章の右側には、「象徴たち」である、立体的な「ピラミッド」と、図形の
「四角形」と、キリスト教による地上の支配権を表す「十字付きの宝珠」と、「一端が、
くるりと曲がった羊飼いの持つ杖」と、王権を表す「笏(しゃく)」と、「木星」の占星術
記号の絵が描かれています。

まず、「Pyramid/ピラミッド」ですが、「ケセド」の「4」という数値から、「三角錐
(正四面体)」あるいは、本来のピラミッドである「四角錐」のいずれもが適用されます。
「Square/四角形」も、「4」という数値から、正方形でも長方形でも良いのですが、
普通は正方形を使います。

「the Orb and Equal-armed Cross/等しい腕の長さの十字付きの宝珠」は、ゴールデン・
ドーン版カードでは、「4:皇帝」や「五芒貨の女王」が手にしている宝珠に相当します。
ちなみに、「笏(しゃく)」の先端部にも、この「十字付きの宝珠」が付いています。

「Crook/羊飼いの杖」は、崖や穴などに落ちた羊を引っかけて助け出すために、先端が
フック状に曲がっており、それゆえキリスト教での羊飼いである司教の杖として使われて
おり、ゴールデン・ドーン版カードでは、「5:法王」が手にしている杖に相当します。

159 :名無しさん@占い修業中:2015/08/17(月) 06:19:27.92 ID:/EzHw227.net
「セフィロトの図案たち」の章の続きです。

--- ここから --- (Robert Wang, 『The QABALISTIC TAROT』First paper edition, 1987, pp. 78) ---
In Chokmah is the Radix of blue and thence is there a blue color pure and primitive,
and glistening with a spiritual Light which is reflected into Chesed.
「コクマー」の中に、青の「根源」があり、それゆえ、そこには純粋で根本的な青色があり、
「ケセド」に反映されて霊的な「光」で、きらきらと輝いている。

And the Sphere of its Operation is called Tzedek or Justice and it fashioneth the
images of material things, bestowing peace and mercy; and it ruleth the sphere of
the action of the planet Jupiter.
その作用する天球は「ツェデク(正義)」すなわち「正義」と呼ばれ、そしてそれは物質的な
物事たちの姿を形作り、平和と慈悲を授ける。そしてそれは、惑星の「木星」の活動の天球
を支配する。

And Al is the title of a God strong and mighty, ruling in Glory, Magnificence and Grace.
そして、「エル」は強くて強力な「神」の称号であり、「栄光」、「壮麗」、そして「恩寵」
をもって支配する。

And the Archangel of Chesed is Tsadkiel, the Prince of Mercy and Beneficence, and
the Name of the Order of Angels is Chasmalim, Brilliant Ones, who are also called
the Order of Dominions or Dominations.
そして、「ケセド」の「大天使」は「ツァドキエル」、「慈悲と慈善の王子」であり、
そして「天使たちの階級の名前」は「ハシュマリム」、「輝かしい者たち」であり、
それはまた、「主天使たちの階級」もしくは「主天使」と呼ばれる。

The Sephira Chesed is also called Gedulah or Magnificence and Glory.
「ケセド」の「セフィラ」はまた、「ケドラー」すなわち「壮麗と栄光」とも呼ばれる。
--- ここまで ---

ここの部分は、いつものように、『The Golden Dawn/黄金の夜明け魔術全書』の「第五知識
講義」の「生命の樹に関して」の節からの引用となっています。

160 :名無しさん@占い修業中:2015/08/18(火) 06:31:02.65 ID:Z5A77PpU.net
「セフィロトの図案たち」の章の続きです。

--- ここから --- (Robert Wang, 『The QABALISTIC TAROT』First paper edition, 1987, pp. 78) ---
Chesed is the first Sephira below the Abyss, and the first of the six Sephiroth
making up Microprosopus, the seventh Sephira, Malkuth, being the "Bride of
Microprosopus."
「ケセド」は、「深淵」の下の最初の「セフィラ」であり、そして「ミクロプロソプス
(小さな顔)」を構成する6つの「セフィロト」の最初のものであり、7番目の「セフィラ」
となる「マルクト」は、「ミクロプロソプスの花嫁」である 。
--- ここまで ---

一般人である我々にとっては、「深淵」より上にある「至高の三角形」の世界は、その存在
を感じることも考えることも不可能な領域であり、それゆえ我々にとっては、この「ケセド」
が、宇宙の創造者である「ケテル」のような存在として見えることになります。

つまり、「ミクロプロソプス」が「天」であり「父」であり、「ミクロプロソプスの花嫁」
である「マルクト」が「地」であり「母」であり、我々はその遺伝子を受け継ぐ子供たちと
いう感じになりますかね。

まあ、そういう関係性はともかくとして、極めて抽象的であって、いまいち意味の無い話
しか出来なかった「至高の三角形」や「ダアト」の世界よりは、より具体的な話が出来る
ということになるわけですので、実用的であることを重視する占いにとっては、それなりに
使える領域になったりするわけですよ。

そもそも、トランプ・カードと違って、タロット・カードの「杯のエース」は、あくまでも
「水の力の根源」つまり「可能性」であって、「恋愛のはじまり」なんて具体的な意味は
無いわけですしね。

それに、「可能性」という言葉を脳内で拡大解釈する人も多すぎるわけで、「可能性あり」
とか言われると「可能性あり=ほぼ100%」と勝手に脳内補完してしまいがちなのですが、
実際には「可能性あり=0.0000000000000001%」でしかないことも、ままあるわけです。
こういうのって、どう考えても、詐欺に近いレベルの話ではないかと思うのでした。

161 :名無しさん@占い修業中:2015/08/19(水) 06:43:19.25 ID:XQUGq2DA.net
「セフィロトの図案たち」の章の続きです。

--- ここから --- (Robert Wang, 『The QABALISTIC TAROT』First paper edition, 1987, pp. 78) ---
Chesed is the Demiurge (the Lesser Creator) which is actually the Power described
in the Book of Genesis.
「ケセド」は、実際には、『創世記』の「巻」において記述された「力」である
「デミウルゴス(より小さな創造者)」である。

The first part of that book describes not the origin of Kether out of the Unmanifest,
but the origin of Microprosopus, from the Elohim of Binah, in Chesed.
その巻の最初の部分は、「非顕在なるもの」から生まれた「ケテル」を起源とするのでは
なく、「ビナー」の「エロヒム」から生まれた、「ケセド」における「ミクロプロソプス
(小さな顔)」を起源とすることを記述している。
--- ここまで ---

『旧約聖書:創世記』の冒頭の、「初めに、神(エロヒム)は天と地を創造された。」の
部分では、創造主である「神」は「エロヒム」、すなわち「ビナー」であって、そこから
生み出されたものは、「天」=「ミクロプロソプス(小さな顔)」と「地」=「マルクト」
=「ミクロプロソプスの花嫁」を形成していくということになっているわけです。

とはいえ、この冒頭の時点では、この世界は、まだまだ「混沌」の状態であって、明確に
形が出来るのは、もう少し先の話、すなわち「第七の日」という、7つの「セフィロト」を
創造した後の話になるわけですよね。

え、色々と話が飛躍していて、よくわからないって?

まあ、よくわからなくても大丈夫です。
そもそも、誰も「本当のこと」なんて知らないわけですし、色々な時代に色々な人が色々な
ネタを持ち出して空理空論を展開しているところですので、皆さんも、割と適当に自分自身の
「創世記論」を作ってみるのも、それなりに面白いのではないかと思うのでした。

実際、この「創世記」をネタとする創作活動は、とても人気のあるジャンルですしね。

162 :名無しさん@占い修業中:2015/08/20(木) 06:30:40.98 ID:zf8uqpkZ.net
「セフィロトの図案たち」の章の続きです。

--- ここから --- (Robert Wang, 『The QABALISTIC TAROT』First paper edition, 1987, pp. 79) ---
The formless and void darkness of the Supernal Triangle gives rise to manifestation,
which is form and light.
「至高の三角形」の、形なく虚しい闇は、「形」と「光」という、顕在化を引き起こす。

There is no light in Binah, only a "thick darkness," nor is there form, only what
we have called the "will to form."
「ビナー」においては、光は無く、 「厚い闇」だけがあり、そしてまた形も無く、 我々が
「形の意志」と呼んだことがあるものだけがある。
--- ここまで ---

ここは、前項の続きの『旧約聖書:創世記』1:2の部分になります。
日本語版や英語版の聖書では、「The formless and void darkness/形なく虚しい闇」の
記述部分は、それらの関係がいまいち良くわかりませんが、ヘブライ語の原典では、その
関係がある程度わかりますので、カバラを勉強する人は、ヘブライ語の聖書が必携です。

ちなみに、この『旧約聖書:創世記』1:2の部分は、原典では「地は形なく虚しい、そして
闇が深淵の面の上にあり、また神の霊が水の面を上に飛び回っていた」(ミルトス・ヘブライ
文化研究所『ヘブライ語聖書対訳シリーズ 創世記1』より引用)となっています。

ということで、「ビナー」である「エロヒム」が、その胎内から産み落とした「我々の
存在する宇宙」は、最初は「カオス」状態から始まったということです。
まあ、こういうふうに「カオス状態」から物語が始まるというのも、よくある
パターンですが、そのパターンの原型が、この『旧約聖書:創世記』にあるということに
なるわけです。

ということで、「ビナー」から生み出された虚数空間の「形なく虚しい闇(カオス)」は、
次のステップで実数空間化された「宇宙(コスモス)」へと相転移していくことになる
わけでした。

163 :名無しさん@占い修業中:2015/08/21(金) 06:26:38.15 ID:5fcF2oJP.net
「セフィロトの図案たち」の章の続きです。

--- ここから --- (Robert Wang, 『The QABALISTIC TAROT』First paper edition, 1987, pp. 79) ---
In Chesed is found the beginning of manifestation, the externalization of the
combined potencies of the Supernals.
「ケセド」において、顕在化の始まり、「至高のものたち」の結合された潜在能力の外在化
が見い出される。

It is the initial urge toward material structure as we know it and, as such, is
the administrator of the Laws first proposed by Binah.
それは、我々が知っているように、物質的な構造へと向かう最初の衝動であり、そして
それ自体としては、「ビナー」により最初に指名された「法」の管理人である。
--- ここまで ---

「至高の三角形」における第一段階の「顕在化inケテル」というステップは、下界に住む
我々にとっては、「深淵」の向こう側の話であって、『旧約聖書』にも記述されていない
ものなので、見ることも想像することもできないシロモノであり、それゆえ「至高の三角形」
という領域も、実際に存在するのかさえ、我々にはよくわからないものでした。

『旧約聖書』に記述されているのは、「至高の三角形」の領域から不確定性原理により
「深淵」を超えて降臨した「Supernals/至高のものたち」、すなわち『旧約聖書』に
おいては「エロヒム」と呼ばれている「神々」による、第二段階の「顕在化inケセド」
というステップであり、そしてこの「エロヒム」なるものが「ビナー」の領域と重なる
存在であるのではないかということです。

そして「エロヒム(ビナー)」という立法権者により、「宇宙の法」が制定され、その
ルールに従って、この宇宙が創造された後、「法」の執行権限、すなわち行政権および
司法権が、「ケセド」以下の「セフィロト」に譲渡された、ということになるわけです。
イメージ的には、「ケセド」が司法権、「ゲブラー」が行政権っぽい感じですかね。

とはいえ、我々に見えるのは、この「ケセド」までであって、すなわちこれは「宇宙の法」
の本当の意味を知ることは、極めて困難であることをも意味しているのですよね。

164 :名無しさん@占い修業中:2015/08/22(土) 19:58:50.29 ID:Pb+LnmeH.net
「セフィロトの図案たち」の章の続きです。

--- ここから --- (Robert Wang, 『The QABALISTIC TAROT』First paper edition, 1987, pp. 79) ---
Chesed is Chokmah on a lower arc, from which emanated the pure form of Binah.
「ケセド」は、下位の円弧の上の「コクマー」であり、そこからは「ビナー」の純粋な形式を
発出している。

As evolution proceeds toward Chesed, across the Abyss, and back to the Pillar of
Mercy, the positive impetus of that Pillar acts on the energies of Binah (The
Divine Energy of Kether is externally modified and transformed through the various
stages of the Tree of Life).
進化が、「深淵」を渡って、「慈悲の柱」へと戻り、「ケセド」へと進むにつれて、その
「柱」の積極的な起動力は、「ビナー」の精力たちに作用する(「ケテル」の「神の精力」
は、「生命の木」の様々な段階を通して外部的に修正され変換される)。
--- ここまで ---

「on a lower arc/下位の円弧の上」というのは、カバラでは割と使われている表現の
ようなのですが、いまいち良く意味がわからない表現でもあります。

とりあえず、「コクマー」を中心として、その影響の及ぶ範囲を円で表して、
・「on a upper arc/上位の円弧上」=「ケテル」
・「on a left arc/左の円弧上」=「ビナー」
・「on a lower arc/左の円弧上」=「ケセド」
ということになるのかなぁ、と考えています。
ちなみに、カバラにおいては、「on the lowest arc/最下位の円弧上」にあるのは
「マルクト」となっています。

つまり、ここの文章は、「ケテル」→「コクマー」→「ビナー」→「ケセド」→という、
「Divine Energy/神の精力」の流れと、流れが下るにつれて性質が変化するという、
今まで述べてきたことの繰り返しであって、特に目新しいネタはありません。

165 :名無しさん@占い修業中:2015/08/23(日) 07:14:05.28 ID:XWs1N3N5.net
「セフィロトの図案たち」の章の続きです。

--- ここから --- (Robert Wang, 『The QABALISTIC TAROT』First paper edition, 1987, pp. 79) ---
This may help to explain the attribution of male deities to the "Female" side of
the Tree of Life, and vice versa.
このことは、「生命の木」の「女性の」側にある男性の神々の帰属を説明するのに役立つ
かもしれないし、および逆もまた同様である。

To reiterate: as Chesed emanates, it must now deal with the form which was created
by Binah, and it does so in terms of the positive qualities of the Pillar of Mercy.
繰り返して言えば: 「ケセド」が発出する時には、それは今や、「ビナー」により創造
された形式を扱わなければならず、そしてそれは、「慈悲の柱」の積極的な品質たちの
観点から、そうする。
--- ここまで ---

結局のところ、全ての基本は、『「ケテル」の「神の精力」は、「生命の木」の様々な
段階を通して外部的に修正され変換される。』という根本原理にあるわけです。

そして、個々の「セフィラ」に最も大きな影響を与えるのが、直前の「セフィラ」と、
三本の「柱」の属性であるということになるわけです。

とはいえ、「生命の木」の、個々の「セフィラ」や「パス」というものは、そんなに
単純明快なものでもありませんし、こういう「セフィラ」の出生の秘密みたいなものを
知っていても、最下層の「マルクト」に住む我々にとっては、それほど役に立つような
情報でもないわけです。

強いていえば、「男の子は、母親の影響をより強く受ける」とか、「女の子は、父親の
影響を強く受ける」という、真偽のはっきりしない噂話程度のものであり、ネタとしては
それなりに面白いのですが、実用性となると、いまいちはっきりしない感じのものなん
ですよね。

でもまあ、他にも何か面白い例えがありましたら、皆さんも考えてみてください。

166 :名無しさん@占い修業中:2015/08/24(月) 06:26:25.95 ID:on+8eqoU.net
「セフィロトの図案たち」の章の続きです。

--- ここから --- (Robert Wang, 『The QABALISTIC TAROT』First paper edition, 1987, pp. 79) ---
There is a good analogy in the Emerald Tablet of Hermes Trismegistus, which describes
the action of various energies on what it calls the One Thing.
「ヘルメス・トリスメギストスのエメラルド・タブレット」の中に良い類似があり、それは、
「一つのもの」と呼ぶものの様々な精力たちの作用を述べる。

God so arranges that the Father of this One Thing is the Sun, its Mother is the Moon;
it is carried in the Belly of the Wind, and nursed by the earth.
「神」は、この「一つのもの」の「父」が「太陽」であり、その「母」が「月」であるように
取り計らう。;そしてそれは「風」の「胎内」に孕み、「地」により育てられる。

The pattern of Sun (Fire), Moon (Water), Wind (Air) and Earth is clear.
「太陽(火)」、「月(水)」、「風(空気)」、および「地」の様式は、明らかである。

To truly understand the Tree of Life, we must constantly remember that we are
dealing with multiplicity in unity.
「生命の木」を真に理解するためには、我々は常に、我々が単一性において多様性を
取り扱っていることを覚えておかなければならない。
--- ここまで ---

この有名な「エメラルド・タブレット」自体は、6〜8世紀頃に書かれたと推定されている
ヘルメス哲学のネタの一つであり、この手のオカルトネタによくある話ですが、いまいち
内容がよくわからないものです。

もちろん、「カバラ」にも重大な影響を与えているネタ元であることは確かなのですが、
無理に関連付けを行うと、論理が破綻しますので、ここでは「火」「水」「空気」「地」
の要素により、「One Thing/一つのもの」=「物質的世界」=「マルクト」が成立して
いるという程度の理解で良いかと思います。

167 :名無しさん@占い修業中:2015/08/25(火) 06:15:29.93 ID:E4UV1ZYQ.net
「セフィロトの図案たち」の章の続きです。

--- ここから --- (Robert Wang, 『The QABALISTIC TAROT』First paper edition, 1987, pp. 79) ---
The One Thing evolves from Sephira to Sephira across the Tree of Life.
「一つのもの」は、「生命の木」を渡って「セフィラ」から「セフィラ」へと展開する。

As the Tablet continues: "It ascends from the Earth up to Heaven, and descends again,
newborn, on the Earth, and the Superior and the Inferior are increased in Power."
「タブレット」は、以下のように続く:「それは、「地」から「天」へと上昇し、そして
再び下降して、「地」において、新しく生まれ、そして「上位なるもの」と「下位なるもの」
は、「力」の中で増大する。」

What is described here is the constant renewing effect of the Ain Soph, which stimulates
birth, death and rebirth on an increasingly higher and more powerful level.
ここに説明されていることは、「アイン・ソフ」の絶えることのない更新の効果であり、
それは、ますますより高く、そしてより強力な段階において、誕生、死、および再生を刺激する。
--- ここまで ---

「エメラルド・タブレット」における「One Thing/一つのもの」の観念自体は、前述の
通り、「物質的世界」=「マルクト」のレベルに近いものです。

ただし、「エメラルド・タブレット」自体は、オカルト的な抽象テンプレート概念の一つ
ですので、いくらでも理論のスリ替えが可能となっています。
つまり、この「一つのもの」を「生命の木」の理論に拡大して適用することで、「マルクト」
レベルから、「生命の木」という宇宙理論全体へと拡大解釈していくことも可能なのです。
とはいえ、「エメラルド・タブレット」の「マルクト」ネタでは、中身が乏しいというか、
具体性に欠けるので、いまいち話としては盛り上がらないんですよね。

結局のところは、「上の如く、下も然り」という定番ヲチで、全部済まされてしまうわけ
であり、これだけでは、マンネリというか、いまいち説得力に欠けるわけですよ。
そういう意味では、「生命の木」の理論の方が、ネタとしては面白いというか、
イジりがいのあるものとなっているわけです。

168 :名無しさん@占い修業中:2015/08/26(水) 06:26:09.40 ID:m2E9flGt.net
「セフィロトの図案たち」の章の続きです。

--- ここから --- (Robert Wang, 『The QABALISTIC TAROT』First paper edition, 1987, pp. 79) ---
As Binah is best understood in its relationship to Chokmah, so Chesed must be studied
as the equal and opposite of Geburah.
「ビナー」が「コクマー」とのその関係において最も良く理解されているように、
「ケセド」は「ゲブラー」の同等物および反対物として勉強されなければならない。

In the swing of energies back and forth on the Tree of Life, Chesed builds up
(anabolism) on the principles proposed by Binah, while Gebruah tears down
(catabolism) reflecting the dynamism of Chokmah.
「生命の木」における精力たちの前後の振れの中で、「ケセド」は「ビナー」により提示
された原理たちに基づいて築き上げ(同化作用)、その一方で「ゲブラー」は「コクマー」
の活力を反映して取り壊す(異化作用)。

The Tree works in cross-patterns.
「木」は、交差した様式たちの中で機能する。
--- ここまで ---

上位の「コクマー」と「ビナー」の関係性は、クロスパターン、ここでは十字ではなく×字
の形で、「コクマー」→「ゲブラー」、そして「ビナー」→「ケセド」と下ってきます。

この左右の入れ替えの原則は、「生命の木」の基本ルール、すなわちカバラ主義的宇宙原理
であり、この原理原則をしっかりと使いこなすことが、「生命の木」の理解に繋がるわけです。

そして、「生命の木」が、この縦・横・斜めという、とても堅固な構造を持っていることは、
どのようなアプリケーションにも耐えられる、強靱なる適応力を持っているということでも
あるわけですよね。

人生において、一つの考え方だけでは、物事の一面しか見ないことになるわけで、そのような
一方的な物の見方では、この宇宙の複雑さを理解できるはずもありません。
つまりは、視点をもっとローアングルにしてこそ、真の「見えた」に繋がるということなのです。

169 :名無しさん@占い修業中:2015/08/27(木) 06:05:37.08 ID:l1lXyCkr.net
「セフィロトの図案たち」の章の続きです。

--- ここから --- (Robert Wang, 『The QABALISTIC TAROT』First paper edition, 1987, pp. 79) ---
Chesed is Mercy.
「ケセド」は「慈悲」である。

Geburah is Strength.
「ゲブラー」は「力」である。

They are the two arms of the man, one which gives, and the other which takes away.
それらは、人の二本の腕であり、一方は与えるもので、そしてもう一方は奪い取るものである。

Chesed, related to Jupiter, is a Mighty King.
「木星」に関連する「ケセド」は、「強大な王」である。

He is the kindly and benevolent ruler.
彼は、親切で情け深い支配者である。

Geburah, related to Mars, is also a King, but he sits in a chariot, armed for battle.
「火星」と関連する「ゲブラー」もまた「王」であるが、彼は、戦争のために武装した
戦車に座っている。
--- ここまで ---

上位の「コクマー」と「ビナー」が、人の「顔の左側」と「顔の右側」であったように、
「ゲブラー」と「ケセド」は、それぞれ人の「左腕」と「右腕」に対応付けされます。
つまりこれは、「右手には剣を、左手には○○を」という、人間の行動の二面性を象徴する
ネタ元となっているわけですよね。

そして、これらの「王たち」という支配者階級による「アメとムチ」、もしくは女王様の
「ロウソクとムチ」という基本原理が、「ミクロプロソプス」の最上位の「セフィロト」に
位置しているということは、この原理が、実は宇宙全体を支配している極めて重要な法則で
あるということでもあるわけですよね。

170 :名無しさん@占い修業中:2015/08/29(土) 09:28:53.61 ID:3V4wsavs.net
「セフィロトの図案たち」の章の続きです。

--- ここから --- (Robert Wang, 『The QABALISTIC TAROT』First paper edition, 1987, pp. 79) ---
The text of the Thirty-Two Paths of Wisdom describes Chesed as containing all the
Holy Powers meaning, again, that it is the first of a new sequence and is related
to Kether by its primacy in another order.
「知恵の32の小径」の本文は、「ケセド」を、全ての「聖なる力たち」の意味を含んでおり、
そして再び、別の階級におけるその首位により、それは新しい連鎖の1番目であって、
「ケテル」と関連していると、述べる。

The image of a mighty and loving ruler conveys the idea that it is a potency which
guides and controls the course of manifestation.
強大で愛情深い支配者の観念は、それが、顕在化の進路を誘導し制御する効力であるという
考え方を伝えている。
--- ここまで ---

この「the Thirty-Two Paths of Wisdom/知恵の32の小径」の箇所は、ウェストコット氏の
英訳版『The Sepher Yetzirah/セフェル・イェツィラー(形成の書)』にあります。

そして、この本文には、「ケセド」が「all the holy powers/全ての聖なる力たち」を含み、
「all the spiritual virtues/全ての霊的な美徳たち」を発出する、と書かれています。

要するに、「至高の三角形」の良くわからない世界の「力」が、「深淵」を渡って、一旦
「ケセド」に取り込まれた後に、「ケセド」から別の力、すなわち「倫理的三角形」の
世界の「力」に変換され翻訳されて流下していくということですかね。

そして、「ケセド」は、宇宙の「ruler/支配者」、すなわち宇宙の「ルールを定める者」
として、この宇宙全体を、くまなく支配しているということになるわけです。
でも、その「宇宙のルール」は、「mighty/強大」であることはともかくとして、「loving/
愛情深い」かどうかは、人それぞれの、主観的なものではないかと思うのでした。
個人的には、宇宙のルールというものは、慈悲深い「ケセド」というよりも、無慈悲な
「ゲブラー」のイメージが強いんですけどね。

171 :名無しさん@占い修業中:2015/08/30(日) 06:29:51.27 ID:J18uHbBc.net
「セフィロトの図案たち」の章の続きです。

--- ここから --- (Robert Wang, 『The QABALISTIC TAROT』First paper edition, 1987, pp. 79) ---
It establishes the underlying framework on which matter is built.
それは、物質が造られることに関する、基礎的な枠組みを確立する。

It is the realm of the archetypes described by Plato in the ninth book of his
Republic, and the various symbols of Chesed make suggestions about the function
and purpose of these archetypes.
それは、プラトンの『国家』の第9巻に記述されている「元型たち」の領域であり、
「ケセド」の様々な象徴たちは、これらの元型たちの機能と目的についての提案をする。
--- ここまで ---

今まで述べてきたように、「ケセド」はまだまだ上位概念であり、実質的な物質化は、
最下層の「マルクト」で行われます。
そういう意味では、「マルクト」より上位の「セフィロト」は全て「underlying framework
/基礎的な枠組み」ではあるわけですが、「至高の三角形」は我々には理解不能ですので、
実質的には、「ケセド」および「ゲブラー」のペアが、我々にとっては、最も「基礎的な
枠組み」と言えるわけですよね。

ちなみに、ここで出てくる「archetypes/元型たち」は、ユング心理学で有名ですが、
ここでは、そういう心理学的なものよりも、もう少し哲学的なものとして、すなわち
プラトンの『国家』における「archetypes/元型たち」のイメージで語っていこうと
いうことですかね。

ということで、以下、「ケセド」に配属された象徴たちのイメージを語っていこうと思う
のですが、残念ながら、この「ケセド」の象徴たちって、「コクマー」のお○○○○や、
「ビナー」のお○○○○のような、ネタとしての面白みに欠けるのが、ちと残念なのでした。

とはいえ、ノーマルでない人にとっては、それなりのネタを提供してくれる存在ですので、
そっちの方に興味のある人は、そっちの方で活用してもらえれば、と思います。(意味深)

172 :名無しさん@占い修業中:2015/08/31(月) 06:27:25.20 ID:7yfzCeuT.net
「セフィロトの図案たち」の章の続きです。

--- ここから --- (Robert Wang, 『The QABALISTIC TAROT』First paper edition, 1987, pp. 80) ---
The first is the Pyramid, a tetrahedron used as a building form by the society which
gave us the first monumental stone architecture.
最初は、「ピラミッド」であり、最初の記念碑的な石の建築物を我々に与えた社会によって
建築様式として使われた四面体である。

It brings together four sides, each of which point upwards.
それは、4つの面たちを集め、各々のそれは、上向きに指す。

Energy flows down from above, and is spread equally through each of the sides.
精力は上から流れ下り、面たちのそれぞれを通して等しく広められる。

Thus does Chesed contain all the Holy Powers.
従って、「ケセド」は、すべての「聖なる力たち」を含んでいる。
--- ここまで ---

「tetrahedron/四面体」というのは、通常は「triangular pyramid/三角錐」を指す言葉
なのですが、ここでは「square pyramid/四角錐」と混同しているような感じです。

なお、「triangular pyramid/三角錐」も「square pyramid/四角錐」も、どちらも
「ケセド」に配属されていますので、混同してもあまり差し支えないのですが、面の数が
異なるのと、底面の形が異なるため、象徴としての意味合いは明らかに異なりますので、
注意しておいてください。

ちなみに、上記の文章は、基本的には「ピラミッド」すなわち「四角錐」についての説明文
となっているような感じです。
とはいえ、ここでは、「ケセド」が「セフィロト」で最初の「三次元立体構造」を持つことから、
最初の立体構造である「正四面体」について、きちんと説明しておいた方が良かったの
かなぁ、と思っていたりするのでした。

173 :名無しさん@占い修業中:2015/09/01(火) 06:26:25.25 ID:d0Kt0WO9.net
「セフィロトの図案たち」の章の続きです。

--- ここから --- (Robert Wang, 『The QABALISTIC TAROT』First paper edition, 1987, pp. 80) ---
It is renewed manifestation of the Four, encountered first in the Primordial Elements
of Kether, and establishes the archetypal pattern for matter fully expressed in
the subdivided elements of Malkuth.
それは、「4つ(四大元素)」の新たな「顕在化」であり、「ケテル」の「原始的な元素」
において最初に出会い、「マルクト」の細分された要素(元素)たちにおいて完全に表現
された物質のための原型的な様式を確立する。

Moreover, we recall the Pentagram as the symbol of perfected mankind, having four
lower Elemental points and the upper point of Spirit which is a directing force,
once the Elements are in balance.
さらに、我々は、4つの下方の「(四大)元素」的な頂点たちと、指導する力である「聖霊」
の上方の頂点を持ち、一旦、「(四大)元素たち」が釣り合っている、完成された人類の
象徴としての「五芒星形」を思い出す。

The principle of the Pyramid is the same, and amplifies the text which describes
Chesed as "measuring and cohesive," as well as "receptacular," meaning that it is
a receptacle for the Higher Powers.
「ピラミッド」の原則も、同様であり、「ケセド」を、それが「より高次の力たち」の
ための貯蔵所であることを意味する「受容者的」だけでなく、「計量的で凝集的」と述べて
いる本文を拡充する。
--- ここまで ---

ここは、「四角錐」の「ピラミッド」に関するネタ的な話ですが、その形だけでなくて、
この解説の文章中にも「五」の字が入ってきているのが、いまいちですよね。

なお、純粋な「4の立体」である「正四面体」のネタについては、ダイアン・フォーチュン
氏の『神秘のカバラー』の中で、それなりに解説されていますので、興味のある方は、
そちらも見ておいてください。

174 :名無しさん@占い修業中:2015/09/02(水) 06:14:40.22 ID:7f7cjXrp.net
「セフィロトの図案たち」の章の続きです。

--- ここから --- (Robert Wang, 『The QABALISTIC TAROT』First paper edition, 1987, pp. 80) ---
In line with the aspects of rulership, to Chesed are also assigned the Sceptre an
the Orb.
支配者の地位の様相に沿って、「ケセド」にはまた、「笏」と「宝珠」が割り当てられる。

Both are found in various cards of the Tarot deck.
両方は、「タロット」のデッキの様々なカードたちの中で発見される。

The sceptre is phallic and relates to Chokmah, while the Orb represents aspects
of Binah.
笏は男根であり「コクマー」に関連し、一方で、「宝珠」は「ビナー」の様相を表す。
--- ここまで ---

最初の文の「Sceptre an the Orb」は、おそらく「Sceptre and the Orb」の誤植ですよね。

で、支配者階級を表す「笏」と「宝珠」ですが、これらは「ゲブラー」が持っているような
武器ではなくて、宗教的な意味を持つ「秘密の道具」となっています。
これを使って、「物理的な力」ではなく「精神的な慈悲」で、全宇宙を統治し、支配して
いくというストーリーになっているわけですよね。

ちなみに、「コクマー」が男性的で、「ビナー」が女性的でしたので、バランス理論上
では、「ケセド」が女性的、「ゲブラー」が男性的となる予定でしたが、実際には、
「ケセド」も「ゲブラー」も、どちらかと言うと男性的なイメージとなっています。
これは、「ミクロプロソプス(小さな顔)」が男性的な様相であり、女性的な面は
「ミクロプロソプスの花嫁」である「マルクト」が受け持っているからであって、
生命の木全体としては、アンバランスになっているわけではありません。
つまり、「ケセド」と「ゲブラー」がN極側であり、「マルクト」がS極側ということなの
ですが、「ミクロプロソプス」内部の男女の配属って、結構ややこしいんですよね。
とりあえず、「ケセド」と「ゲブラー」は、宇宙の支配者としての「父」のイメージで
捉えておくのが良いかと思います。

175 :名無しさん@占い修業中:2015/09/03(木) 06:21:11.71 ID:/PmoEoJG.net
「セフィロトの図案たち」の章の続きです。

--- ここから --- (Robert Wang, 『The QABALISTIC TAROT』First paper edition, 1987, pp. 80) ---
It also suggests the rulership of the Four Kerubim, first found in Kether, over the
manifest kingdom of Microprosopus, formed by Chesed and the next five Sephiroth.
それはまた、最初は「ケテル」で見つけられ、「ケセド」と次の5つの「セフィロト」により
形成された「ミクロプロソプス」の顕在的な王国を支配する、「4体のケルビム」の統治者
の地位を示唆する。
--- ここまで ---

「Four Kerubim/4体のケルビム」といえば、「四大元素」の象徴であり、そして最初に
「ケテル」で見つけられるといえば、「Primordial Elements/原始的な元素たち」のこと
になります。

「四大元素」が物質化するのは「マルクト」なのですが、その前に「ミクロプロソプス」
において、虚数空間から実数空間への相転移、すなわち顕在化が行われ、最後に、「4体の
ケルビム」により守護された、大アルカナの「22:宇宙」の門を通って、物質化が完成する
ということになっています。

ちなみに、この「Four Kerubim/4体のケルビム」の本来の管理者は、『旧約聖書:創世記』
3:23-24の記述によれば、「YHVH ALHYM/ヤハヴェ・エロヒム」すなわち「ビナー」に配属
されている神なのですが、「ビナー」の権限は、この顕在化宇宙においては、「ケセド」に
委譲されていますので、実質的な管理監督者、つまり上級管理職の立場で、「ケセド」が
「4体のケルビム」すなわち「四大元素」の上司であるという関係になっています。

とはいえ、社長である「ビナー」女史は、部下の管理職として、この温和な「ケセド」部長
だけでなく、厳格な「ゲブラー」部長も同時に任命しているので、こういう管理面では、
なかなかのヤリ手社長なんだなぁ、とか思ってみたりするのでした。

176 :名無しさん@占い修業中:2015/09/04(金) 06:28:44.55 ID:51oPjdW/.net
「セフィロトの図案たち」の章の続きです。

--- ここから --- (Robert Wang, 『The QABALISTIC TAROT』First paper edition, 1987, pp. 80) ---
The final symbol of Chesed is less obvious than the others.
「ケセド」の最後の象徴は、他のものたちほど明らかではない。

This is the Crook of a Shepherd, or a Bishop in his role as the Pastoral Shepherd.
これは、「羊飼いの杖」、もしくは「霊的指導の羊飼い(牧師)」としての役割における
「司教の杖」である。
--- ここまで ---

「ケセド」に割り当てられた最後の象徴図形である「Crook of a Shepherd/羊飼いの杖」
ですが、宇宙原理がどうたらとかいうよりは、どちらかと言うと『聖書』ネタみたいな
ものですかね。

この場合、「羊」に当たるのは、全ての人類だけでなく、「ケセド」以下の全ての世界が
相当します。

ちなみに、「ティファレト」に配属されているイエス・キリストも「神の子羊」、つまり
神により選ばれた「羊」であって、そういう下界に住む全ての「羊」たちを指導する役割が、
この「ケセド」という「神格」にあるということなのですよね。

まあ、そうは言っても、あまりに次元が違いすぎて、よくわかんない世界ですし、そもそも
「ケセド」の存在さえも、一般の人間には察知することも理解することも困難なものです
ので、どうでもいいと言えば、どうでもいい話ではあります。

とりあえず、我々の世界を司る法則は、「慈悲」と「力(峻厳)」のバランスの産物で
あるという程度のことを、知っておくだけでも良いかと思います。

177 :名無しさん@占い修業中:2015/09/05(土) 06:22:26.31 ID:6dedJKaM.net
「セフィロトの図案たち」の章の続きです。

--- ここから --- (Robert Wang, 『The QABALISTIC TAROT』First paper edition, 1987, pp. 80) ---
Another title for Chesed is Love, which in this case means the love of the ruler
for his subjects, or the shepherd for his flock.
「ケセド」のためのもう一つの称号は「愛」であり、この場合のそれは、彼の臣民たちに
とっての支配者の愛、もしくは彼の群れのための羊飼いの愛を意味している。

The Crook is also in THE HIEROPHANT, the card of organized religion, which should
be carefully studied in terms of this Chesed symbolism.
「羊飼いの杖」はまた、組織化された宗教のカードである「法王」にもあり、それは、この
「ケセド」の象徴主義の観点から、注意深く研究されるべきである。
--- ここまで ---

「ケセド」の称号は、『神秘のカバラー』によれば、「Gedulah. Love. Majesty./荘厳。
愛。威厳」となっています。
この「Love/愛」は、どちらかと言えば『新約聖書』で多用されていて、「キリスト教は
愛の宗教である」、すなわち「イエス・キリスト=愛」という捉え方をされていますが、
カバラ的に見れば、このキリスト教の「愛」は、「ティファレト」という、より人間に近い
バッファ領域を介して作用するものになっています。

そういう意味では、神と人間の関係がダイレクトな『旧約聖書』に出てくる「神の愛」の
方が、より「ケセド」の「愛」に近いのですが、『旧約聖書』に出てくる「神の愛」って、
一般の人間にとっては、結構難しいシロモノであったりするわけですよ。

この場合は、「相思相愛」という関係であっても、人間同士の愛情のような同じレベルの
ものではなくて、あくまでも「超上から目線」というか「絶対的な親から、聞き分けの無い
悪ガキ」への愛情であるため、そういう関係性を好まない人にとっては、とても煩わしい
ものに見えるわけで、ややもすると、厨二病の発症を引き起こす原因にもなるわけです。

そして、「ケセド」の愛は、永遠の「神の子」である人間にとって、まともに理解される
こともなく、その結果、「ゲブラー」による大惨事を招くということになるわけですよね。

178 :名無しさん@占い修業中:2015/09/06(日) 07:52:07.69 ID:5xEuG5H+.net
「セフィロトの図案たち」の章の続きです。

--- ここから --- (Robert Wang, 『The QABALISTIC TAROT』First paper edition, 1987, pp. 80) ---
Those familiar with Dion Fortune's work will be aware that she related the "Masters"
to Chesed.
ダイアン・フォーチュン氏の作品に精通した人たちは、彼女が「大師たち」を「ケセド」と
関係付けたことに気付く。

Fortune, Bailey and others, have written of such Masters as human beings evolved
beyond the need for earthly incarnation, remaining by choice to assist the spiritual
development of mankind. (*78)
フォーチュン女史、ベイリー女史、および他の人たちは、人類の霊的な発達を支援するために
自ら進んで残り、地上の権現のための必要性を越えて進化した人間のような「大師たち」に
ついて、ずっと書き続けている。(*78)
--- ここまで ---

ちなみに、(*78)はNOTES/注記の項で、
--- ここから --- (Robert Wang, 『The QABALISTIC TAROT』First paper edition, 1987, pp. 270) ---
78. This is an idea with which Regardie disagrees strongly.
He views the concept of such "Masters" as having come from the Besant-Leadbeater
School, and has stated that this idea "is the way of gross deception."
Fortune, however, devotes considerable attention to the masters which she assigns
to Chesed. Mystical Qabalah, 166-167.
78. これは、リガルディ氏が強硬に意見を異にしている考え方である。
彼は、そのような「大師たち」の概念は、「ベザント−レッドビーター学派」に由来して
いると見ており、この考えは「酷い欺瞞の方法である」と述べ続けている。
しかしながら、フォーチュン氏は、彼女が「ケセド」に割り当てた大師たちについて、
かなりの注目を向けている。『神秘のカバラー』166-167ページ。
--- ここまで ---
とあります。

(次に続く)

179 :名無しさん@占い修業中:2015/09/06(日) 07:56:04.13 ID:5xEuG5H+.net
(前の続き)

ベイリー女史(Alice Bailey, 1880-1949)、ベザント女史(Annie Besant, 1847-1933)、
そしてレッドビーター氏(Charles Webster Leadbeater, 1847-1934)は、いずれもイギリス
の神智学協会員であり、電波系によくある「内なる声」と、神の生まれ変わりみたいな
「大師」ネタを絡めるという、実に良くあるアレな手法で、多くの人を騙した、いやいや
惹き付けたということなのです。

ちなみに、この手の「大師」的なネタというのは、割と使い古された、いやいや古代より
伝わる秘伝的な手法であり、電波系の神智学協会の創立者であるブラヴァッキー女史も、
その古典的ネタ、いやいや伝統的な考え方を踏襲しています。
そして、ベイリー女史は、神智学協会におけるブラヴァッキー女史の後継者であり、
ベザント女史とレッドビーター氏は、その分派という関係になっています。

いずれにしても、この手の神智学協会ネタを、カバラに持ち込むのは、それなりの理論が
必要となるわけです。
普通に考えれば、人間としての肉体を持つ「Masters/大師たち」の概念は、イエス・キリスト
と同じように、「ティファレト」までの領域に留まるものであると考えられます。
じゃあ、肉体を離れれば、それ以上の領域に行けるのかと言うと、今度は、普通の人は、
肉体を持たない人間とは話が出来ないという重大な問題が出てくるわけです。

そして、電波系と呼ばれる人々は、そういう肉体を持たない人間たちと話が出来ることを
自称しているわけなのですが、そのほとんど…まあ全てはアレな人々ですので、そういう
良くわからない話には、ワタシのような一般人は決して近寄らないのが賢明なんですよね。

ということで、この手の話には、あまり深入りしないことが一番なのでした。

180 :名無しさん@占い修業中:2015/09/07(月) 06:11:51.27 ID:p/HXkIdH.net
「セフィロトの図案たち」の章の続きです。

--- ここから --- (Robert Wang, 『The QABALISTIC TAROT』First paper edition, 1987, pp. 80) ---
THE FOURS
4たち
--- ここまで ---

ここからは、前回同様「4. CHESED: Mercy/4. ケセド:慈悲」の節の中の、
新しい項になります。

このサブタイトルの後には、前回と同様に「"T"の書」からの引用が続きます。

--- ここから --- (Robert Wang, 『The QABALISTIC TAROT』First paper edition, 1987, pp. 80) ---
Perfection, realization, completion, making a matter settled and fixed.
完成、実現、完了、物事を落ち着かせて、固定する。
--- ここまで ---

つまり「至高の三角形」の領域より、「深淵」を渡って流下した「光と闇のエネルギー」が
空間的な相転移、すなわち変態を成し遂げて「アメとムチのエネルギー」となった地点が、
この「ケセド」という巨大貯水池であり、そしてそれらを象徴するものが、4のカードで
あるということですよね。

とはいえ、ここでの「完成」や「完了」は、あくまでも「至高の三角形」から、この世界の
法則を司る「ミクロプロソプス(小さな顔)」への「Energy/精力」の流出行為であり、
この先にはさらに、「ミクロプロソプスの花嫁」である「マルクト」における「物質化」に
向けての、次の「Energy/精力」の流出というプロセスが待っているわけです。

つまり、ここでの休息的なポジションは、あくまでも「ケセド」の要素の半分であって、
残りの半分は、次の活動のための準備期間に入っているわけであり、一見して動きの無い
サナギのように見えても、その内部では、次なる「変態」に向けて、活発に内部組織の
組み替えが起こっているということなのですよね。

181 :名無しさん@占い修業中:2015/09/08(火) 06:31:34.52 ID:TnCzXeML.net
「セフィロトの図案たち」の章の続きです。

--- ここから --- (Robert Wang, 『The QABALISTIC TAROT』First paper edition, 1987, pp. 80) ---
FOUR OF WANDS, Lord of Perfected Work (Venus in Aries).
棒の4、完成された作業の主(白羊宮の金星)。

Angels of the Decan: Nanael ([lamed][aleph][aleph][nun][nun]) and Nithal ([lamed]
[aleph][tau][yod][nun])
「デカン」の天使たち:ナナエル([lamed][aleph][aleph][nun][nun])とニサル([lamed]
[aleph][tau][yod][nun])。
--- ここまで ---

さて、いつものように、4の最初のカードは、「FOUR OF WANDS/棒の4」です。

この「棒の4」は、ゴールデン・ドーンでは「白羊宮の第三デカン」と「金星」に
割り当てられています。

また、「Angels of the Decan/デカンの天使たち」として、
・白羊宮の第三デカンの前半(20°〜25°)= Nanael:NNAAL/ナナエル
・白羊宮の第三デカンの後半(25°〜30°)= Nithal:NYTAL/ニサル
が割り当てられているということです。

なお、「"T"の書」の解説では、いつものようにカードの上下には金星と白羊宮のシンボル
が描かれていることになっていますので、ウォン氏のゴールデン・ドーンのカードで
それらが省略されているのが気になる人は、自分自身で描き加えておいてください。

さて、「棒」物語のうちで、「白羊宮」シリーズの最終話となるカードですが、次節の
「獅子宮」シリーズに向けて、一旦、いままでの話をまとめにきています。
まあ、これは「棒」に限らず、他のスートでも同じなのですが、こういう「星座」縛りで
シリーズ物のストーリーを考察していくことも、それなりに面白いのではないかと思います。
ということで、とりあえず、今回もいい最終回だったという話ですよね。
…いやまだ終わってないってw

182 :名無しさん@占い修業中:2015/09/09(水) 06:21:53.14 ID:QjS8Gktm.net
「セフィロトの図案たち」の章の続きです。

--- ここから --- (Robert Wang, 『The QABALISTIC TAROT』First paper edition, 1987, pp. 80) ---
This is Chesed in Atziluth, the influence of Chesed in the World of Pure Spirit.
これは、「アツィルト」における「ケセド」、「純粋な精霊の世界」における「ケセド」
の影響である。

Here Venus, the Planet of love and luxury, is activated by the Mars energies of Aries.
ここでは、愛情と豪華さの「惑星」である「金星」は、「白羊宮」の「火星」の精力たち
により活性化される。

If this placement were to occur in an astrological reading it could mean a brief
romance, or warm but fleeting feelings of some sort.
もしこの配置が、占星術の解釈で起こっていることであれば、それは短い恋愛、もしくは、
ある種の暖かいけれども束の間の感情を意味するかもしれない。
--- ここまで ---

なんか、「ケセド」の「木星」と、「金星」と、「白羊宮」の支配星である「火星」と、
色々と入り混じっていて、いまいちバラバラな感じですかね。

そもそも、セレブな「金星♀」と、やんちゃな「火星♂」というのは、相性としては、
いまいち微妙な関係です。
結局のところ、「brief romance/短い恋愛」、すなわち一夜限りの関係になったり、
「warm but fleeting feelings of some sort/ある種の暖かいけれども束の間の感情」、
すなわち「熱しやすく冷めやすい、三日坊主」みたいに、一時的には熱中するけれども、
すぐに飽きて放ってしまうような関係になってしまうわけです。

そもそも「金星」は、安定した関係を保ちたい性格なわけであり、こういう「白羊宮」の
終わりの時期にある「一夜限りのイベント」は、さっさと終わらせて、次の「金牛宮」と
いう「金星」のホームグラウンドに行ってしまいたいという気分もあるのでしょうね。

183 :名無しさん@占い修業中:2015/09/11(金) 06:07:26.99 ID:82zod1oS.net
「セフィロトの図案たち」の章の続きです。

--- ここから --- (Robert Wang, 『The QABALISTIC TAROT』First paper edition, 1987, pp. 80) ---
But this is not the precise meaning of Venus in Aries on the FOUR OF WANDS.
しかし、これは、「棒の4」についての「白羊宮」における「金星」の正確な意味ではない。

There are, in fact, a number of cards where the meaning of Planets in Signs differs
from that commonly accepted, because the card combines Sephirothic and astrological
symbolism.
実のところ、カードは「セフィロト的」と占星術的な象徴主義を兼ね備えているので、
「宮たち」における「惑星たち」の意味は、一般的に受け入れらているものとは異なる
多くのカードたちがある。
--- ここまで ---

元々、「小アルカナ」の数札は、「生命の木」の「セフィロト」とも、占星術の「デカン」
や「宮」や「惑星」とも、何の関係も無く存在していました。

それらは、ゴールデン・ドーンの『"T"の書』において、全面的に統一されて説明されて
いるのですが、やはり「木に竹を接ぐ」的な違和感は、どうしても残ってしまうわけです。

つまり、元々が違うものですので、あっちを立てればこちらが立たず、結果的にはどちら
にも似ていないということだってあることは、もう開き直るしかないわけです。

で、そういう割り切った感じになっている、いやいや全く新しい解釈によるのが、この
「ゴールデン・ドーンのカード」であるというわけですよ。

いずれにしても、過去のタロットや占星術の知識は一旦置いといて、改めて「生命の木」
の「セフィロト」という理論を中心に応用して、カードの意味を再定義したということで
あり、そういう従来理論にはとらわれない、全く新しいものであることを理解した上で、
ゴールデン・ドーン系のタロットを使っていく必要があるというわけですよね。
(↑もう完全な開き直りでしかないw)

184 :名無しさん@占い修業中:2015/09/12(土) 06:24:47.97 ID:0cv1XZm1.net
「セフィロトの図案たち」の章の続きです。

--- ここから --- (Robert Wang, 『The QABALISTIC TAROT』First paper edition, 1987, pp. 81) ---
Here it must be kept in mind that the Zodiac is the Mundane Chakra of Chokmah;
it appears in the lowest of the Four Worlds.
ここで、「黄道十二宮」は「コクマー」の「宇宙のチャクラ」であるということが、
心に留められていなければならない;それは「4つの世界」の最も低いところに現れる。

The cards represent the totality of that to which the Signs of the Zodiac refer.
カードたちは、「黄道十二宮」の「宮たち」が関連しているものの全体を意味している。

Venus in Aries is the outer attribute of the card.
「白羊宮」の「金星」は、カードの外側の属性である。
--- ここまで ---

というわけで、開き直った解説が、さらに続きます。

まず、「黄道十二宮」も、その他の「惑星」たちも、「生命の木」においては「宇宙の
チャクラ」、すなわち最下層にある「アッシャー界」における「天球」への配属であり、
極めて地上界的なもの、要するに世俗の「占いの世界」に属するものであると言えます。

つまりは、この「白羊宮」の「金星」という「宮」と「星」の関係性は、地上界における
俗的な物事を占星術的に判断するには、それなりに役に立つものなのですが、カバラ的に
見れば、あまりにも低俗的というか、「outer/外陣的」というか、要するに、プライドの
高い物好きな神秘家たちにとっては、そういう世俗的な占星術師たちに頼るような解釈と
いうものでは、いまいち物足りないということなのです。

そして、ここに足りないものは、より「性なるもの」、いやいや「より聖なる解釈」であり、
よりもっともらしいというか、よりそれっぽい身内受けする「inner/内陣的」な解釈が、
そういう意識の高い(笑)人達によって付加され、合体し結合されて、脳内妄想が巨大化
していくという、この手のストーリーの進行上では、とても重要な、お約束のプロセスに
至るというわけなのですよね。(お約束は、しっかり守らないとね!)

185 :名無しさん@占い修業中:2015/09/13(日) 07:33:10.24 ID:NHgIfLc+.net
「セフィロトの図案たち」の章の続きです。

--- ここから --- (Robert Wang, 『The QABALISTIC TAROT』First paper edition, 1987, pp. 81) ---
The greater meaning is the Chesed energy, the pure four in the world of Yod-Fire.
より大きな意味は、「ケセド」の精力であり、「ヨッド−火」の世界における「純粋な4」
である。

It is, therefore, a perfection, a completion of the process initiated by the Supernals.
したがって、それは、完成であり、「至高のものたち」により開始された過程の完了である。
--- ここまで ---

つまり、「棒の4」における「白羊宮」の「金星」は、「外側」で「より小さな」意味しか
無いため、「棒=アツィルト(火)」の世界における「4=ケセド」の意味の方が「内側」
で「より大きい」ということを言いたいわけで、結果として、占星術的な解釈を無視して
「セフィロト」的な解釈となっていることがあっても、何の問題も無いという、よくある
言い訳というか、開き直りということなのです。

まあ、それはともかくとして、この「棒の4」という「アツィルト」な世界においては、
「アッシャー界」の要素は、あまり重要視しなくてもいい、というか、うまく関連付けが
出来ないということがあるのも、確かなんですよね。

もちろん、「アツィルト」な世界であっても、占星術的な解釈を取り入れることは可能
なのですが、うまくマッチングしない場合、すなわち「セフィロト的解釈」と「占星術的
解釈」が全く食い違って、うまく取り繕うことが出来ない場合は、こんな感じで開き直って、
例外処理しても構わないよ、ということですかね。

でもまあ、タロットの場合は、人それぞれに色々な解釈が出来るという面もありますので、
あまり堅苦しく理論でガチガチに縛るよりは、自由で直感的な発想を楽しむ方が良いという
のも確かです。
つまりは、タロットのリーディングにおいては、こんなくだらない解説文を読んだり、
意味を鵜呑みにする必要は無い、ということなのですよ。←完全なる自己否定w

186 :名無しさん@占い修業中:2015/09/14(月) 06:24:46.18 ID:35hp39Vg.net
「セフィロトの図案たち」の章の続きです。

--- ここから --- (Robert Wang, 『The QABALISTIC TAROT』First paper edition, 1987, pp. 81) ---
Crowley uses a very interesting device here, which is the crossing of four wands,
each of which carries the head of the ram (Aries) and the dove (Venus).
クロウリー氏は、ここで、それぞれが牡羊(白羊宮)の頭と鳩(金星)を携える、4つの棒
たちの交差である、非常に興味深い図案を使用する 。

Waite's card is also a play on the wands, using them as the support for a garland-canopy.
ウェイト氏のカードはまた、花冠の天蓋のための支柱としてそれらを用いて、棒で遊んでいる。

This illustrates the card's meaning of perfected work, settlement and rest after labor.
これは、「完成された仕事、解決、および労働の後の休息」のカードの意味を図示している。
--- ここまで ---

トート・タロットの「棒の4」は、赤い棒の一方の端に「牡羊の頭」を、もう一方の端には
「鳩」の装飾を付けたものを、「米」の字の形で4本交差する形で並べたものになっており、
それらが金色の円の上に置かれているという、どちらかと言うと「占星術的」なデザインに
なっています。
それでも、カードのタイトルである「Completion/完成」というか、割と安定している
感じは、それなりに出ているのではないかと思います。

ウェイト版タロットは、4本の棒の支柱の上に、花の天蓋を縛り付けたものが前景にあり、
背景には花束を持って遊ぶ2人の女性の姿、そしてさらにその向こうには大邸宅と数人の
人影があります。
そしてこれらは、カードの意味を表しているわけですが、こちらには「白羊宮」や「金星」
の影も形も無いわけで、そういう意味では、ウェイト氏のカードの方が、より「カバラ的」
な暗示が含まれているとも言えるわけですよね。
そう、ウェイト版タロットの小アルカナには、実は占いの意味だけではないもの、すなわち
カバラ的なメッセージが、込められているということなのですよね。

187 :名無しさん@占い修業中:2015/09/16(水) 06:09:56.91 ID:MhIUj985.net
「セフィロトの図案たち」の章の続きです。

--- ここから --- (Robert Wang, 『The QABALISTIC TAROT』First paper edition, 1987, pp. 81) ---
FOUR OF CUPS, Lord of Blended Pleasure (Moon in Cancer).
杯の4、混合した快楽の主(巨蟹宮の月)。

Angels of the Decan: Hayayel ([lamed][aleph][yod][yod][heh]) and Mevamayah
([heh][yod][mem][vau][mem]).
「デカン」の天使たち:ハヤイェル([lamed][aleph][yod][yod][heh])とメヴァマヤ
([heh][yod][mem][vau][mem])。
--- ここまで ---

「Four of Cups/杯の4」は、ゴールデン・ドーンでは「巨蟹宮の第三デカン」と「月」に
割り当てられています。

また、「Angels of the Decan/デカンの天使たち」には、
・巨蟹宮の第三デカンの前半(20°〜25°)= Hayayel:HYIAL/ハヤイェル
・巨蟹宮の第三デカンの後半(25°〜30°)= Mevamayah:MVMYH/メヴァマヤ
が割り当てられているということです。

なお、「"T"の書」の解説では、カードの上下には「月と巨蟹宮」のシンボルが描かれて
いることになっていますが、ウォン氏のゴールデン・ドーンのカードでは、省略されて
いますので、気になる人は、自分自身で描き加えておいてください。

さて、この4番目のカップサイズですが、「月」も「巨蟹宮」も母なる女性を表すものです
し、巨蟹宮における最終デカンという時期ですので、肉体的には、ここまで成長すれば、
一応安泰というか、もう充分かな〜、という感じですよね。(またこの話題ですかw)
とはいえ、肉体的には成熟してきていても、精神的にはまだまだ成長しきれていないという
か、割と世俗的で一時的な快楽の方に走ってしまいがちになるのが、このカードの性質でも
あります。
まあ、偉大なる母親である「ビナー」からは、精神的にはまだまだ完全には独り立ちできて
いない状態の「ケセド」であるという感じですかね。

188 :名無しさん@占い修業中:2015/09/17(木) 06:46:41.22 ID:gkDwPsWm.net
「セフィロトの図案たち」の章の続きです。

--- ここから --- (Robert Wang, 『The QABALISTIC TAROT』First paper edition, 1987, pp. 81) ---
This is Chesed in Briah, the influence of Chesed in the unconscious mental realm.
これは、「ブリアー」における「ケセド」、無意識の精神的な領域における「ケセド」の
影響である。

The Moon naturally rules Cancer, and here its alternating flow is mitigated.
「月」はもちろん「巨蟹宮」を支配しており、ここでは、その交互の流れが和らげられる。
--- ここまで ---

占星術においては、「巨蟹宮」の支配星は「月」になっています。

「蟹」は、海の干潟に多く見られる生き物で、「シオマネキ」という名前の蟹がいるように、
潮の満ち引きにも関連しています。
そして、この潮の満ち引きは、月の動きに関連しているということになるわけですよね。
つまり、ここでいう「its alternating flow/その交互の流れ」というのは、この潮の干満
のことを暗に指しているわけです。

そして、「月」と「巨蟹宮」という相性の良い組み合わせは、潮の流れを緩やかにさせ、
外部への流出を最小限に、すなわち「身内の世界」の中に留まらせる作用をするため、
どちらかというと内向的というか、外部から見れば、あまり動きが感じられないものに
なってしまうということになりがちです。

前回の「棒の4」では、「金星」と「白羊宮」という相性イマイチの組み合わせであった
ため、占星術的な意味はほとんど無視されていましたが、今回の「杯の4」という「月」と
「巨魁宮」の組み合わせは、相性が抜群に良いために、占星術的な意味が前面に出てきて
いるという感じになってます。
そして、その「相性の良さ」というものが、どちらかというと「内向きの力」であるため、
「ケセド」の持つ「一時的な貯蔵庫」というか「一時的な滞留」の特性が、ここで発揮
されているような感じですかね。

189 :名無しさん@占い修業中:2015/09/18(金) 06:29:47.18 ID:FyDgGCm/.net
「セフィロトの図案たち」の章の続きです。

--- ここから --- (Robert Wang, 『The QABALISTIC TAROT』First paper edition, 1987, pp. 82) ---
It is a card of pleasure, but with reservations: in the Golden Dawn and Crowley cards
all of the Cups hold water, but the uppermost ones overflow, while those beneath
do not, suggesting pleasure coming to an end.
それは、快楽のカードであるけれども、条件付きである:ゴールデン・ドーンとクロウリー氏
のカードにおいては、「杯たち」の全ては水を保持しているが、最上部のものたちは溢れて
いる一方で、それらの下はそうでなく、終わりが近づいていることを示唆している。

The energies of this card are very passive, almost indifferent as Waite's seated
figure indicates.
このカードの精力たちは、ウェイト氏の座った人物が示しているように、非常に受動的で
あり、ほとんど無関心である。

The meaning in divination is blended pleasure and success, receiving pleasure but
mixed with some slight discomfort and anxieties.
占いの意味は、「混合した快楽と成功、快楽を享受するが、いくらかのわずかな不快感と
心配事たちと混じっている」である。
--- ここまで ---

※前レス誤記訂正:「巨魁宮」→「巨蟹宮」

とにかく、内部に溜め込んで、なかなか外に吐き出さないというのは、「月」と「巨蟹宮」
という、内向きのエネルギー全開の組み合わせの本領発揮という感じですかね。

とはいえ、「至高の世界」からのアンビリカル・ケーブルを通じたエネルギー供給は、
もうじき終わりを告げ、これからは「ミクロプロソプス」の一員として、自立して活動して
いくことが求められているわけであり、いつまでも厨二病のままで、自分の殻と自分の世界
に留まっているわけにもいかない時期にさしかかってきているのも確かです。

というわけで、皆さんも、アイカツならぬシュウショクカツドウ、頑張ってください。(^_^)/

190 :名無しさん@占い修業中:2015/09/19(土) 13:12:15.45 ID:Tq1xC/s7.net
「セフィロトの図案たち」の章の続きです。

--- ここから --- (Robert Wang, 『The QABALISTIC TAROT』First paper edition, 1987, pp. 82) ---
FOUR OF SWORDS, Lord of Rest from Strife (Jupiter in Libra).
剣の4、闘争からの休息の主(天秤宮の木星)。

Angels of the Decan: Leviah ([heh][yod][vau][aleph][lamed]) and Kelial ([lamed]
[aleph][yod][lamed][kaph]).
「デカン」の天使たち:ラヴィア ([heh][yod][vau][aleph][lamed]) とケリアル([lamed]
[aleph][yod][lamed][kaph])。
--- ここまで ---

「Four of Swords/剣の4」は、ゴールデン・ドーンでは「天秤宮の第三デカン」と
「木星」に割り当てられています。

また、「Angels of the Decan/デカンの天使たち」には、
・天秤宮の第三デカンの前半(20°〜25°)= Leviah:LAVYH/ラヴィア
・天秤宮の第三デカンの後半(25°〜30°)= Kelial:KLYAL/ケリアル
が割り当てられているということです。

なお、「"T"の書」の解説には、カードの上下に、木星と天秤宮のシンボルが描かれて
いることになっていますが、ウォン氏のゴールデン・ドーンのカードでは、意図的に
省略されていますので、気になる人は、自分自身で描き加えておいてください。

さて、この「剣の4」ですが、前回の「剣の3」という「Sorrow/悲しみ」を経験した後の
回復期という流れであり、この「Strife/闘争」についても、物理的な戦いというよりも
精神的な意味合いが強くなっています。

要するに、このカードは、今まで依存していた「ビナー:土星」からの、「ケセド:木星」
という独り立ちのための準備という意味合いも強くあるわけです。
そう、親離れという、人生における最初で最大の試練を乗り越えてこそ、一人前のオトナ
として認められる存在となるわけなのですよね。

191 :名無しさん@占い修業中:2015/09/20(日) 11:16:48.76 ID:HsQfzYQL.net
「セフィロトの図案たち」の章の続きです。

--- ここから --- (Robert Wang, 『The QABALISTIC TAROT』First paper edition, 1987, pp. 82) ---
This is Chesed in Yetzirah, the influence of Chesed in the Astral World.
これは、「イェツィラー」における「ケセド」、「星幽界」における「ケセド」の影響で
ある。

Swords are generally destructive, but here the love and munificence of Jupiter
triumphs over the cutting qualities of Primal Air and the Golden Dawn Rose (as
in the Chokmah card, TWO OF SWORDS) is restored.
「剣たち」は、一般に破壊的ではあるが、ここでは、「木星」の愛情と気前のよさが
「根源的な空気」の切断する特性に打ち勝ち、そして(「剣の2」の「コクマー」のカード
にあるような)「ゴールデン・ドーンの薔薇」は復元される。

Thus, rest from strife is the meaning of the card.
したがって、「闘争からの休息」が、カードの意味である。
--- ここまで ---

ゴールデン・ドーンの「剣」のカードには、五弁の赤い薔薇が象徴的に描かれています。
最初は「剣の2:コクマー」で咲き、「剣の3:ビナー」で一旦散り、「剣の4:ケセド」で
元通りに復元されるけれども、「剣の5:ゲブラー」でまた散るという流れになっています。

つまり、このステージでは、「剣:イェツィラー:Primal Air/根源的な空気」の強大な
破壊パワーに対し、惑星の王者である木星の強大な慈悲パワーが、天秤宮のバランス効果
により、微妙に釣り合っている状態になっているわけで、そういう意味では、戦争と戦争
の間にある、冷戦状態のひとときの平和がもたらされているという感じですかね。

いずれにしても、この「剣の4」というのは、比較的安定した偽りの平和状態であって、
この時期は「rest/休息」を取ることも大事なのですが、次の闘争に向けての英気を養う
という、「戦士の休息」という意味でも、とても大事な時期となっているわけであって、
単に「惰眠を貪る」ということではないわけですよね。

192 :名無しさん@占い修業中:2015/09/21(月) 06:30:05.76 ID:d9eBMs/K.net
「セフィロトの図案たち」の章の続きです。

--- ここから --- (Robert Wang, 『The QABALISTIC TAROT』First paper edition, 1987, pp. 82) ---
The position of Jupiter in Libra is compassionate and sensitive, often having
religious overtones as are seen in the Waite card.
「天秤宮」における「木星」の見方は、情け深くて感受性が鋭く、ウェイト氏のカードに
見られるように、しばしば宗教的な含蓄を持つ。

There a Christ figure is shown, in stained glass, above a resting knight.
そこには、休息する騎士の上方の、ステンドグラスに、キリストの図案が示されている。
--- ここまで ---

ウェイト版の「剣の4」は、ゴールデン・ドーンの解釈よりも、若干ネガティブなイメージ
になっています。

図案だけでは良くわからないのですが、この横たわっている騎士像は、生身の人間ではなく、
蓋の飾りの人形のようなものであって、その下にある土台部が棺の本体となっています。
そして、この棺の中に死体が入っているのか、それとも生きた人が入っているのか、それとも
空っぽなのかは、ここではわかりません。

いずれにしても、現状は、自分の墓を準備しておかなければならないという状況にあり、
のんびりと将来を楽観視できるような状況ではなく、かなり悲観的とも思えるような
切羽詰まった状態に陥っているということを暗示しているわけです。
上にある三本の剣が、騎士像を狙っているのも、そういう危機的状況を表しています。

とはいえ、そういう危機的状況にあるからこそ、左上のステンドグラスにあるように、
イエス・キリストの奇蹟にすがろうという意識も出てくるわけですので、そういった
苦しい時の神頼み的な意味での含蓄というのは、多分にあるかと思います。

とはいえ、とある教会で「おお○○よ、死んでしまうとは情けない」というセリフで
復活させてもらっても、特に宗教的なものは感じないのと同じように、あまり宗教的な
意味合いは無いような感じでもありますけどね。

193 :名無しさん@占い修業中:2015/09/21(月) 18:14:48.30 ID:YTct2w3I.net
190 posted 2015/09/18(金) 06:29:47
..., suggesting pleasure coming to an end.
...、終わりが近づいていることを示唆している。

悦びの終わりが近づいていることを示唆している。
(pleasureをどう訳すかはおいといて)

to the end ではないので、もっと漠然とした終わりなのかも。
蟹のもっている曖昧模糊な感じでしょうか。

194 :名無しさん@占い修業中:2015/09/22(火) 06:54:55.17 ID:9yFGgX31.net
>>193
誤訳のご指摘、ありがとうございます。(^^;/

なお、ここでは「pleasure/快楽」と統一して訳していますので、
 誤:「終わりが近づいていることを示唆している。」
     ↓
 正:「快楽の終わりが近づいていることを示唆している。」
に訂正させていただきます。

> to the end ではないので、もっと漠然とした終わりなのかも。
> 蟹のもっている曖昧模糊な感じでしょうか。

この「coming to an end/終わりが近づいている」というのは、「月」の周期に関係して
いて、今は満月だけど、そのうち欠けていって、完全に見えなくなる新月の状態へと変わる
という、不安定な状態のことを指しているようなイメージがあります。
そして蟹は、そういう先行きの不安を感じながらも、それを直視して自ら行動を起こす
ことをためらっているという感じですかね。
つまり、終わることは決まっているけれども、気持ちとしては、まだ終わってほしくない
という未練が残っているという感じですかね。

とはいえ、「coming soon!/近日公開!」と言いながら、発売中止となる例も数多く
ありますので、「coming to an end」と言いながらも全く終わらない閉店セールのような
詐欺事例もありますので、あまり厳密に考える必要は無いのかもしれませんが。(^^;;

195 :名無しさん@占い修業中:2015/09/22(火) 06:56:29.74 ID:9yFGgX31.net
「セフィロトの図案たち」の章の続きです。

--- ここから --- (Robert Wang, 『The QABALISTIC TAROT』First paper edition, 1987, pp. 83) ---
FOUR OF PENTACLES, Lord of Earthly Power (Sun in Capricorn).
五芒貨の4、大地の力の主(磨羯宮の太陽)。

Angels of the Decan: Keveqiah ([heh][yod][qoph][vau][kaph]) and Mendial ([lamed]
[aleph][daleth][nun][mem]).
「デカン」の天使たち:ケヴェキア([heh][yod][qoph][vau][kaph])とメンディアル
([lamed][aleph][daleth][nun][mem])。
--- ここまで ---

「Three of Pentacles/五芒貨の4」は、ゴールデン・ドーンでは「磨羯宮(やぎ座)の
第三デカン」と「太陽」に割り当てられています。

また、「Angels of the Decan/デカンの天使たち」は、
・磨羯宮の第三デカンの前半(20°〜25°)= Keveqiah:KVQYH/ケヴェキア
・磨羯宮の第三デカンの後半(25°〜30°)= Mendial:MNDAL/メンディアル
が割り当てられているということです。

このカードにも、「"T"の書」の解説では、カードの上下には太陽と磨羯宮のシンボルが
描かれていることになっていますので、気になる人は、自分自身で描き加えてください。

さて、この「五芒貨の4」のカードですが、「4:ケセド」の持つ守備力というか、内向きの
バワーというか、支配欲が最強になっているような感じになっています。

つまり、「4:ケセド」という「ミクロプロソプス」の長男が、偉大なる至高の親たちから
受け継いだパワーと財産を、自らの殻の中に閉じ込めて、独占しているような感じになって
いるわけです。
そして、このままでは次の成長のステップに繋がらないので、誰かがその殻を打ち破って、
新たな世代の芽を出させ、大きく育てていくというストーリーを描かないといけないわけ
なんですよね。

196 :名無しさん@占い修業中:2015/09/22(火) 21:57:34.54 ID:RDWby2mR.net
こんにちは。
「剣の4」といえば
ちょとやそとでは折れない強いカードだな〜という意識がありますね。
『4』のカード全部に言えることですけど

「剣の4」で真っ先にイメージするものといえば やっぱ
昔の某グループの歌 「眠れぬ夜」でしょうね。(でしたっけ?)

♪〜
眠れな〜い夜は 忘れか〜けて〜た〜 愛が甦るう 

「剣の4」の図柄と合わせて考えると、
かなりの示唆に富む内容の歌詞だと思うんですが。イメージ的にも。
残念ながら書けません。


もうひとつ。以下のこれもお薦めです。
ご存知でしょうけど、ポール・サイモンといえば
確か てんびん座の終りの方の人だったような。
示唆に富みます↓

197 :名無しさん@占い修業中:2015/09/22(火) 22:01:08.98 ID:RDWby2mR.net
The Sound Of Silence.
           song written by Paul Simon 1967.

♪〜 

#1)
Hello darkness, my old friend.
I've come to talk with you again,

Because a vision softly creeping,
Left its seeds while I was sleeping.

And the vision ,
that was planted in my brain , Still remains .

 Within the sound, of silence.

#2)
In Restress dreams I walked alone,
Narrow streets of cobblestone.

Neath the halo of a street lamp,
I turned my collar to the cold and damp.

When my eyes were stabbed,
By the flash of a neon light, That split the night.

And touched the sound, of silence.

198 :名無しさん@占い修業中:2015/09/22(火) 22:07:37.78 ID:RDWby2mR.net
#3)
And in the naked light I saw ,
Ten thousand people, maybe more .

People Talking without , Speaking.
People Hearing without , Listening.
People Writing songs,
that Voices never share, and no one dare.

Disturb the Sound, Of Silence.

199 :名無しさん@占い修業中:2015/09/22(火) 22:12:02.00 ID:RDWby2mR.net
#4)

“ Fools ”
said I,
“ You do not know,
Silence like a cancer grows .

Hear my words that I , might teach you ,
Take my arms that I , might reach you . ”

But my words ,like
Silent raindrops fell ...
and echoed , in the wells , Of Silence...

200 :名無しさん@占い修業中:2015/09/22(火) 22:15:32.24 ID:RDWby2mR.net
#5 at last.)

And the people , bowed and prayed ,
To the neon god , they neighed .

And the “ Sign ” , flashed out , It's 『 Warning 』,
In the Words , that it was forming ,

And the “ Sign ” said,

“ The Words of the Prophets are

written on the subway walls , and tenamenthalls . ”

・・・And Whispered , In the Sound ,

Of Silence...


おわり

201 :名無しさん@占い修業中:2015/09/22(火) 22:22:23.20 ID:RDWby2mR.net
#1)
闇よ 古い友よ
俺が眠っている間 幻視が そのタネを置いていったから
そいつは 俺の意識の中で生き続けている
沈黙の漣(さざなみ)とともに。

#2)
安らぎの無い夢の中
石畳の狭い通りを独り歩く
街灯の灯りのもと 冷たい湿気に襟を立てる
夜を分かつネオンの閃光が眼を射る
その時 俺は 不意に沈黙の漣に触れてしまっていた

202 :名無しさん@占い修業中:2015/09/22(火) 22:26:01.39 ID:RDWby2mR.net
#3)
裸灯りのもと
1万人 いや もっとだろうか
語る事も無く 話す人々を
耳を傾けるでもなく 聞く人々を そして
決して口ずさまれる事も無い歌を書き続ける人々を見た
彼らは誰一人として 沈黙の漣から醒めようともしなかった

#4)
“馬鹿な” 俺は つい口走った
“沈黙は蝕む病のようなものだ 知らないのか”
俺の言葉を聞くんだ そして 俺の腕を掴むがいい
だが 俺の言葉は
沈黙の井戸の深く 空しくこだました
まるで 音も無く 降り続く雨のように

#5)
彼らは 自らで作り上げたネオンの神に ぬかづき祈る
そして ネオンサインは その光で 
彼らに向い 『警句』 を閃かせる

その 『警句』 は
沈黙の漣のなか 空しく囁かれ続けられるのだ・・・

203 :名無しさん@占い修業中:2015/09/22(火) 22:55:38.07 ID:RDWby2mR.net
思い出した!

♪〜
眠れな〜い夜と〜 雨の日に〜は〜 忘れか〜けて〜た〜 愛が甦るう 

誰も 僕の世界を〜 壊せやしないさ〜

でした!

204 :名無しさん@占い修業中:2015/09/23(水) 07:14:29.64 ID:H2WrTJtF.net
>>196
「剣の4」で、オフコースの「眠れぬ夜」ですか。
なかなか渋い選曲ですねぇ(^_^;;

ワタシの場合は、「剣の4」には「聖母たちのララバイ」かなぁ。
とはいえ、「ケセド」自体は男性属性ですので、父親が子供に聞かせるような子守歌
みたいなものがあればいいのですが、その手の有名な歌は知らないので。 (^^;;


あと、歌詞や訳詞の貼り付けは、色んな意味で危ないので、お避けくださいませm(_ _)m

205 :名無しさん@占い修業中:2015/09/23(水) 07:18:45.03 ID:H2WrTJtF.net
「セフィロトの図案たち」の章の続きです。

--- ここから --- (Robert Wang, 『The QABALISTIC TAROT』First paper edition, 1987, pp. 83) ---
This is Chesed in Assiah, the material world.
これは、物質的世界である「アッシャー」における「ケセド」である。

It is the fullest expression, the grounding, of the Chesed energies.
それは「ケセド」の精力たちの接地であり、最も満ちた表現である。
--- ここまで ---

「ケセド」の内部に蓄えられたエネルギーが、最下層の「アッシャー界」という地上に
たどりついた時に、一体何が起こるのかということですが、実のところ、それほど期待
しているような華々しいことは起こりません。

つまり、「ケセド」の華々しい部分は、「アツィルト」〜「イェツィラー」という上流で
昇華してしまっていて、蒸発せずに残った重苦しい部分が、この「アッシャー界」に
沈殿しているからなんですよね。

そもそも、「磨羯宮の第三デカンの太陽」というのは、一月の中旬くらいの時期であって、
冬至を過ぎた太陽の光はわずかに戻りつつあるけれども、気温はまだまだ下がっていって
いるという、色々な意味で、とても寒い時期に相当します。

ちなみに、一年のうちで気温が最低となるのは宝瓶宮なのですが、気温は最低であっても、
太陽がかなり戻ってきて、朝晩は明るくなってきていますので、これから春が来るんだな〜
という期待が膨らむ季節でもあります。

もちろん、「磨羯宮の第三デカンの太陽」という厳冬の時期であるからこそ、次世代の
芽が、固くて厚い殻の中で準備されていくという大事な時期でもあるわけですが、そういう
内部的な変化というものは、外からは全く見えないわけで、そういう意味でも、いまいち
わかりづらいものであるとも言えるわけですよね。

206 :名無しさん@占い修業中:2015/09/24(木) 06:16:45.83 ID:2RcLurKo.net
「セフィロトの図案たち」の章の続きです。

--- ここから --- (Robert Wang, 『The QABALISTIC TAROT』First paper edition, 1987, pp. 83) ---
Thus Crowley says that this card is like a "fortress." (*79)
したがって、クロウリー氏は、このカードが「要塞」のようであると言う。(*79)

His card shows "Law and Order, maintained by constant authority and vigilence,"
each of the four elements being held in balance.
彼のカードは、均衡状態が保たされている4つの要素たちのそれぞれが「絶え間なき権限と
警戒により維持される、法と秩序」を示している。
--- ここまで ---

ちなみに、(*79)はNOTES/注記の項で、
--- ここから --- (Robert Wang, 『The QABALISTIC TAROT』First paper edition, 1987, pp. 270) ---
79. Crowley, Book of Thoth, 213.
79. クロウリー著、『トートの書』、213ページ。
--- ここまで ---
とあります。

トートのカードには、四角形のピラミッドにも見える要塞を上から見たもので、その頂上
にある四つの四角い柱の上には、「右上:火」、「左上:水」、「左下:空気」、「右下:地」
の四大元素の記号が描かれています。
ただし、頂上の四つの四角い柱に囲まれた空間は空っぽであり、もしかすると、この要塞
の地中で何かを守っているのかもしれませんが、よくわからない状態なんですよね。

おそらくは、この頂上にある、四つの四角い柱の均衡や対立や相互監視の冷戦状態という
のが、このカードのテーマであって、それらの均衡状態という閉塞感の中から、新たな
世代が生み出されるというようなイメージもあります。

とはいえ、今はまだ厳冬の時期であり、四つの四角い柱に囲まれた領域から何が芽ぶいて
くるのかは、まだよくわからない状態です。
本格的な雪解けと春が来るまでは、もう少し辛抱しなくてはならない時期なのでしょうね。

207 :名無しさん@占い修業中:2015/09/25(金) 06:20:09.19 ID:cT6HjJ61.net
「セフィロトの図案たち」の章の続きです。

--- ここから --- (Robert Wang, 『The QABALISTIC TAROT』First paper edition, 1987, pp. 83) ---
The divinatory meaning comes from the position of the Sun in Capricorn which, with
its light and warmth assures material success, but nothing beyond the moment.
占いの意味は、「磨羯宮」にある「太陽」の位置に由来し、それは、その光と暖かさに
よって物質的な成功を確実にするが、その瞬間を越えるものは何もない。

Waite illustrates this condition of assured material gain, and earthly power
completed but nothing beyond.
ウェイト氏は、「確実にされた物質的な利益」および「完成された大地の力ではあるが、
それを超えるものではない」という、この状況を図示している。
--- ここまで ---

「磨羯宮」は「地」の星座であり、「material success/物質的な成功」を意味します。
その「磨羯宮」の基本属性に、「太陽」の持つ「light and warmth/光と暖かさ」が
加わることで、それがより確実になるということですかね。

とはいえ、ゴールデン・ドーン、トート、ウェイト版のカードの絵を見ればわかるように、
どのカードにおいても、この先の成長要素が見られないわけです。

つまり、現時点が物質的なピークであって、このままでは、未来は物質的には衰退して
いくことが予想されるわけです。
この閉塞感を打ち破り、新しい世界の幕を開けるためにも、次の新しい展開が必要とされる
わけであり、そのためには、一旦この行き詰まった現状を完全に破壊するほどの大改革を
行うことが必要とされるわけです。

つまり、イノセントな「ケセド」ので保守的勢力に対抗するものとして、天の運命としての、
デストロイヤーである「ゲブラー」の急進的パワーが必要とされるわけですよね。

まあ、戦闘系ストーリーとしては、実によくある鉄板展開ではないかと思います。

208 :名無しさん@占い修業中:2015/09/26(土) 06:18:15.72 ID:HTvJE+CW.net
「セフィロトの図案たち」の章の続きです。

--- ここから --- (Robert Wang, 『The QABALISTIC TAROT』First paper edition, 1987, pp. 83) ---
5. GEBURAH: Strength
5. ゲブラー:力

The Four Fives
「四枚の5たち」
--- ここまで ---

さて、ここからは、「ケセド:慈悲」の次の「セフィラ」であり、そして「ケセド」と対に
なる「セフィラ」でもある「ゲブラー:力」の話になります。

このペアは、上位概念の「コクマー:叡知(父)」と「ビナー:理解(母)」とは、また
次元の違う話、つまり独立事象であるため、自由な組み合わせが可能となっています。
つまり、「ケセド」と「ゲブラー」は、「男」と「女」の概念とは独立していると考える
べきであるということです。

さて、この「ケセド」と「ゲブラー」は下位概念であるため、人間社会の基本的な関係性
という面において、それなりに重要な意味を持っています。
まあ要するに、「戦争」と「平和」ということですよね。

ちなみに、カバラの「生命の木」においては、この「戦争」と「平和」は、対立する概念
ではなく、お互いに均衡を保つべき概念であるということになっています。

このことは、今までの人類の歴史を見て、よく考えれば、ある程度は理解できると思います。
ざっくり言うと、「平和」を叫ぶ人々が、人々の「闘争」を巻き起こし、「戦争」を司る
人々が、人々の「平和」を守っているということですよね。

ちなみに、人体の肉体的な面にも、この「ケセド」と「ゲブラー」の関係が見られます。
つまり、人体の内なる「ゲブラー」、すなわち強力な免疫機構のあるおかげで、人間は
この地上世界で、病気に打ち勝って生き続けていくことができるわけですよね。

209 :名無しさん@占い修業中:2015/09/27(日) 06:47:37.72 ID:MESj1oOT.net
「セフィロトの図案たち」の章の続きです。

--- ここから --- (Robert Wang, 『The QABALISTIC TAROT』First paper edition, 1987, pp. 83) ---
□ The Destroyer
□ 破壊者

□ The Warrior King
□ 戦士の王

□ The Power of Judgment
□ 判断の能力

□ The Clarifier
□ 清澄器

□ The Eliminator of the Useless
□ 無用なものの駆除器
--- ここまで ---

「ゲブラー:力」を理解するには、対となる「ケセド:慈悲」との対比、そして上位概念の
「コクマー:叡知(父)」と「ビナー:理解(母)」を考慮することが有用です。

まず「ゲブラー」の「The Destroyer/破壊者」は、「ケセド」の「The Builder/建造者」
に対応します。
また、「The Warrior King/戦士の王」は「The Loving Father who is King/王である
愛情深い父」に対応します。
つまり、「ゲブラー」は、「ケセド」が建造してきたものの「破壊者」ではありますが、
単純な「破壊」ではなく、何らかの意図を持った高度の「破壊」行為が行われていると
いうことであり、その判断基準は、「ケセド」の「愛情」とか「博愛」みたいな生ぬるい
ものではなくて、あくまでも合理的かつ冷酷な判断において行われているわけです。

(次に続く)

210 :名無しさん@占い修業中:2015/09/27(日) 06:50:01.57 ID:MESj1oOT.net
(前の続き)

大アルカナで言えば、「ケセド」が「5:法王」とするならば、「ゲブラー」は「6:戦車」
や「11:正義」のイメージになりますかね。

そして、「The Power of Judgment/判断の能力」により、「ケセド」が生み出した原初の
カオスから「空」と「水」と「地」を分ける「The Clarifier/清澄器」として、そして
「The Eliminator of the Useless/無用なものの駆除器」として、この世界を創造して
きたということになります。

つまり、「ゲブラー」は、「破壊者」と呼ばれていますが、実際には、「新しい体制や、
新しい秩序の創造者」としての働きを持っており、これが「保守主義者」や「反体制」や
「反秩序」の立場の者からすれば、冷酷かつ無慈悲な「破壊者」として見えているという
ことになるわけなんですよね。

まあ、ここは、保守の旧勢力と、革新の新勢力との、よくある戦いということになるわけ
であり、これも鉄板ネタの一つということになっています。

とはいえ、人間の本性って、ほとんどの場合は保守的なんですよね。
結果的には、保守的な多数勢力と、革新的な少数勢力という戦いとなり、どうしても
少数勢力の方に悪い評判が立つのは、ある程度は避けられないわけであり、そういう
点においても、「ゲブラー」の真の理解には、「The Power of Judgment/判断の能力」が
非常に重要とされるわけなのでした。

211 :名無しさん@占い修業中:2015/09/28(月) 06:34:24.67 ID:wBvz6Wuj.net
「セフィロトの図案たち」の章の続きです。

--- ここから --- (Robert Wang, 『The QABALISTIC TAROT』First paper edition, 1987, pp. 83) ---
Symbols: The Pentagon, The Tudor Rose of Five Petals, the Sword, the Spear, The Scourge.
「象徴たち」:「五角形」、「五花弁のテューダー・ローズ」、「剣」、「鎗」、「鞭」。

Planet: Mars
「惑星」:「火星」

Color: Red
「色」:「赤」
--- ここまで ---

この本の、この文章の右側には、「象徴たち」である、「五角形」と、「五花弁の花」と、
「槍(ヤリ)」「剣」と、懲罰用に使う「鞭(ムチ)」と、「火星」の占星術記号の絵、
そして「生命の木」の図における「ゲブラー」の位置が示されています。

「五角形」はともかくとして、理論上は「五花弁の薔薇」でいいのに、なぜ「Tudor Rose/
テューダー・ローズ」という固有名、すなわち15世紀のイングランドのテューダー朝で
創作された赤と白の薔薇の紋章の名前を出してきているのかは、いまいち理解できません。
とはいえ、ここに描かれている薔薇の花は、「テューダー・ローズ」の紋章のものではなく、
単なる「五花弁の花」みたいなものですので、「テューダー・ローズ」という固有名には、
あまり深い意味は無い可能性が高いです。
ちなみに「五花弁のテューダー・ローズ」の紋章のデザインは、白黒のものがウェイト版
の「13:死」のカードに見られます。

あと、悪を打ち負かす戦闘用の武器としての「槍」と「剣」、そして神罰を与えるための
「鞭」というのも、ここでは重要なシンボルとなります。

そしてそれらは、「赤」い「火星」、すなわち「燃える剣の力」として、この地上に戦いと
厄災をもたらす象徴であるということにもなるわけですよね。

212 :名無しさん@占い修業中:2015/09/29(火) 06:19:22.99 ID:AX53yuSR.net
「セフィロトの図案たち」の章の続きです。

--- ここから --- (Robert Wang, 『The QABALISTIC TAROT』First paper edition, 1987, pp. 83) ---
In Binah is the Radix of Red, and therein is there a red colour, pure and scintillating
and flashing with flame which is reflected into Geburah.
「ビナー」の中には「赤の根源」があり、その中には、「ゲブラー」に反映する炎により、
純粋できらめいて閃光を放つ赤色がある。

The Sphere of its operation is called Madim or violent rushing Force and it bringeth
fortitude, and war and strength and slaughter, as it were, the flaming Sword of
an avenging God.
その作用の天球は「マディム」すなわち暴力的で突進する「力」と呼ばれ、それは剛毅と
戦争と力と虐殺をもたらす、いわば、復讐する「神」の燃える「剣」である。

And it ruleth the Sphere of Action of the Planet Mars.
そしてそれは、「惑星の火星」の「活動の天球」を支配する。
--- ここまで ---

ここの部分は、いつものように、『The Golden Dawn/黄金の夜明け魔術全書』の「第五
知識講義」の「生命の樹に関して」の節からの引用となっています。
今回はちょっと長いので、2つに分割しておきます。

さて、この「ゲブラー」については、なんか酷い言われようではありますが、こういうのも
「神」の一つの面であるということですよね。

ちなみに『旧約聖書』には、「神」による人間の大量虐殺シーンが、いくつか出てきますが、
それらは「神の復讐劇」みたいなものであり、神に対する悪行を働いた人々は、その報いを
受けるということになっているわけです。

つまりは、人間社会における「裁判」と「刑罰」を象徴するものでもあり、「アメ=ケセド」と
「ムチ=ゲブラー」による人間社会の支配には、欠くことの出来ない基本的な要素である、
ということでもあるわけなんですよね。

213 :名無しさん@占い修業中:2015/09/30(水) 06:19:39.52 ID:2STk7lyO.net
「セフィロトの図案たち」の章の続きです。

--- ここから --- (Robert Wang, 『The QABALISTIC TAROT』First paper edition, 1987, pp. 83) ---
And Elohim Gibor is the Elohim, Mighty and Terrible, judging and avenging evil,
ruling in wrath and terror and storm, and at whose steps are lightning and flame.
そして「エロヒム・ギポール」は、「強大」かつ「恐ろしい」「神」であり、悪を審判して
仕返しをし、怒りと恐怖と嵐の中で、そしてその歩みは稲妻と炎となって、支配する。

And its Archangel is Kamael the Prince of Strength and Courage, and the Name of
the Order of Angels is Seraphim the Flaming Ones who are also called the Order
of Powers.
そして、その大天使は「カマエル」、「力と勇気の王子」であり、「天使たちの階級の名前」
は「セラフィム」、「燃える者」であり、それはまた「力天使たちの階級」と呼ばれる。

The Sephira Geburah is also called Pachad, Terror and Fear.
「ケブラー」の「セフィラ」はまた、「パカド」、「恐怖」と「畏怖」と呼ばれる。
--- ここまで ---

前項に引き続き、『The Golden Dawn/黄金の夜明け魔術全書』の「第五知識講義」の
「生命の樹に関して」の節からの引用の後半です。

「ケブラー」の別名として、「Pachad/[daleth][cheth][pe]:PChD/パカド/恐怖」が
挙げられていますが、実は「ケブラー」には、もう一つの別名があります。
それは「Din/[nun][yod][daleth]:DIN/ディン/正義(Justice)」というものであり、
悪を決して許さない、正義の荒ぶる神であり戦士でもあるという面を表しています。
仏教で言えば、「ケセド」が菩薩で、「ゲブラー」が明王みたいなものですかね。

とはいえ、「ゲブラー」には、「ケセド」のような「愛」は含まれていませんので、
その点では「ヒーロー」というよりは、「アンチヒーロー」というか、アウトロー的で
ストイックなサブヒーロー役として扱われる傾向があるということになります。
もちろん、完全無欠の「ヒーロー物」なんて、面白くも何ともありませんので、こういう
ヒネリを加えた「生命の木」のストーリー仕立ては、とても面白いと思うのでした。

214 :名無しさん@占い修業中:2015/10/01(木) 06:20:57.43 ID:9gT3o2tB.net
「セフィロトの図案たち」の章の続きです。

--- ここから --- (Robert Wang, 『The QABALISTIC TAROT』First paper edition, 1987, pp. 83) ---
Geburah is the perfect balance of Chesed.
「ゲブラー」は「ケセド」の完全な平衡を保つものである。

As Chesed builds up, Geburah tears down.
「ケセド」が築き上げるように、「ゲブラー」は取り壊す。

As Chesed is loving and merciful, Geburah is terrible and demanding of due.
「ケセド」が愛情深くて慈悲深いように、「ゲブラー」は恐ろしくて当然支払うべきものを
要求している。
--- ここまで ---

「ゲブラー」は「ケセド」と対になって存在するものであり、これは上位の「コクマー」と
「ビナー」の関係と、ほぼ同じようなものとなっています。

なお、ここでは「perfect balance/完全な平衡を保つもの」と書いていますが、これは
マクロ的なものであって、実際には量子力学的な「ゆらぎ」が存在し、わずかの時間とか、
ごく限られた地点においては「ケセド」が優位であったり、「ゲブラー」が優位であったり
することもあるわけです。

つまり、「ケセド」優位の「ゆらぎ」により生み出された我々の宇宙は、カバラ宇宙論に
よれば、そのうち「ゲブラー」の手により破壊され消滅してしまう運命にある、ということ
になっているわけです。
まあ、我々から見れば、この宇宙の寿命というのは想像できないほどの長さであるわけですが、
カバラの世界から見れば、ほんの一瞬の、取るに足らない出来事であるとも言えるわけです。

そういう意味からすると、我々のような個々の人間には、直接には「ケセド」の恩恵や
「ゲブラー」の恐怖を感じる機会というのは、そう多くはないということでもあり、
結局のところ、よくわかんなくて誤解されやすい概念でもあるわけなんですよね。

215 :名無しさん@占い修業中:2015/10/02(金) 06:36:33.17 ID:NBfdJnZe.net
「セフィロトの図案たち」の章の続きです。

--- ここから --- (Robert Wang, 『The QABALISTIC TAROT』First paper edition, 1987, pp. 84) ---
The fifth Sephira, called Strength, is often considered the most difficult Sephira
to approach because its lessons may be so overwhelming and devastating.
第5の「セフィラ」は、「力」と呼ばれ、しばしば、その教訓たちが、とても圧倒的で破壊的
であるかもしれないので、最も近づき難い「セフィラ」であると考えられている。

It offers a necessary corrective in our lives by tearing away all that is useless,
undesirable or outdated.
それは、我々の生涯において、無用か、不適切か、もしくは時代遅れとなったものを全て
引き剥がすことにより、必要な改善手段を提供する。
--- ここまで ---

人というものは、「ケセド」のように甘やかしていれば、だんだんと「useless, undesirable
or outdated/無用か、不適切か、もしくは時代遅れとなったもの」も一緒に蓄積してきます。
そしてそれは、ガン細胞のように増殖し、最後には人を殺してしまいます。
「ゲブラー」というのは、その病巣を、さっくりと切り落とす、医者のメスのようなものです。

でも、病気になってから、病院に行くのって、ちょっと怖いですし、面倒臭いですよね。
それに、ハタから見れば、かなりヤバい状況であっても、「オレは大丈夫」とか言って、
決して病院に行こうとしない人もいるわけですし、たとえ病院に行ったとしても、
「ゲブラー」的な治療を拒む人だって、それなりにいるわけです。

とにかく、ぬるま湯の「ケセド」に浸かっている現状を変えたくない人達というのは、
いつの時代でもいるわけであり、そういう人達を引き剥がすのって、結構大変なのです。

結局のところ、人間界の「ゲブラー」を知る人々だけでは何も変えられないわけであって、
歴史的に見れば、最後には天界からの「ゲブラー」の抗しがたい圧倒的な「天災」とか
「天罰」と呼ばれる「lessons/教訓」によって、人類は強制的にライフスタイルを変えて
いかなければならないハメに陥るということになっていくわけなのでした。

216 :名無しさん@占い修業中:2015/10/03(土) 06:41:37.79 ID:ocR8a4f0.net
「セフィロトの図案たち」の章の続きです。

--- ここから --- (Robert Wang, 『The QABALISTIC TAROT』First paper edition, 1987, pp. 84) ---
We see the action of Geburah in the fire sweeping a blighted and dried forest,
in a war which tears down a diseased society, or in any situation in our lives
where we are forced by circumstance to begin anew.
我々は、立ち枯れて乾燥した森林を焼き尽くす火の中に、病的な社会を取り壊す戦争の中に、
もしくは我々が事情により新たに始めざるをえないような我々の生涯におけるどのような
状況の中にも、「ゲブラー」の行動を見る。

Thus is Mars, the Planet as well as the Roman God of War, attributed to Geburah.
したって、「戦争のローマの神」であると同時に「惑星」でもある「マルス(火星)」が、
「ゲブラー」に帰属される。
--- ここまで ---

「生命の木」のシステムにおいて、「ゲブラー」の効果が発動して炎上するためには、
それなりの条件が整っていることが必要ということです。

つまり、燃料となるもの、空気(酸素)、そして火種となるものが必要であり、それらが
全て揃って、始めて炎として燃え上がるのですが、その火災の規模というのは、燃料と
空気に依存していることになります。
つまり、大炎上となるか、すぐに鎮火してしまうかというのは、状況によるわけです。

ちなみに、このスレには既に大量の燃料が投下されているはずなのですが、なんかいまいち
「空気」が薄いせいもあって、火種となるものが出てこないわけです。

まあ、もうちょっと濃い話もしてみたいのですが、元々が薄っぺらい普通の人間ですし、
そもそも人前で喋るのは苦手ですし、字数制限や行数制限もありますので、大して燃え
広がることもなく、このままダラダラと朽ち果てて、汚泥化してしまいそうな感じですよね。

217 :名無しさん@占い修業中:2015/10/04(日) 06:13:33.68 ID:OtuVR9u0.net
「セフィロトの図案たち」の章の続きです。

--- ここから --- (Robert Wang, 『The QABALISTIC TAROT』First paper edition, 1987, pp. 84) ---
Often the influence of Geburah is mistakenly considered evil, insofar as it brings
destruction in one form or another.
しばしば、「ゲブラー」の影響は、それがさまざまな形での破壊をもたらす限りにおいては、
悪であると間違って考えられている。

It is, however, a necessary and Holy force in the universe asserting, often painfully,
a requisite balance.
しかしながら、それは、宇宙を主張することに関して必要かつ「神聖」なる力であり、
しばしば痛みを伴う、必須の均衡である。
--- ここまで ---

「ゲブラー」は、「evil/悪」ではありません。

とはいえ、現世においては、「土星」や「火星」などは、「凶星=悪運」と見なされて、
悪いものであるとされ、嫌われ者となっています。
確かに、「良い」か「悪い」かということから言えば、「悪いこと」であるのも確かなの
ですが、結局のところは、被害者の立場で見ているのか、加害者の立場で見ているのか、
ということなんですよね。

人間って、どうしても「被害者ヅラ」をして、「オレは悪くない、悪いのはオマエの方だ」
という主張をしがちですが、そういう人にとっては、この「ゲブラー」から下される天罰は、
それが「Holy force/神聖なる力」であっても、「devil/悪魔」の仕業であると考えて
しまい、いつまで経っても「オレは悪くない」と逃げ回っているいることでしょう。

でも、賢い人は、何かトラブルがあった時は、それは「ゲブラー」からの「神聖なる警告」
であると見なし、「加害者」の立場から、逃げることなく解決して、自らの行いを是正し、
教訓とすることが出来るということです。
まあ、小さなトラブルから逃げ回っていると、いつかは致命的なものに襲われるわけです
ので、何事も早めに対処をしておくのが良いということですよね。

218 :名無しさん@占い修業中:2015/10/05(月) 06:27:14.47 ID:TtLApRr9.net
「セフィロトの図案たち」の章の続きです。

--- ここから --- (Robert Wang, 『The QABALISTIC TAROT』First paper edition, 1987, pp. 84) ---
In the Tarot, for example, the Fives are all cards in some way connected with strife,
the degree varying according to the World (Suit) in which they function.
たとえば、「タロット」の「5たち」は、全てが何らかの方法で争いに関連しているカード
たちであり、その度合いは、それらが機能している「世界(スート)」に従って変化している。

But strife and destruction on the mundane level always brings with it a learning
experience.
しかし、現世の段階での闘争と破壊は、それと共に、いつでも学習経験をもたらす。

Who could say that they have experienced a truly difficult situation in which they
have learned nothing?
誰が、彼らが何も学ばなかった本当に難しい状況を経験したと言うことができようか?
--- ここまで ---

「ゲブラー」に関する「strife and destruction/闘争と破壊」は、その奥に「learning
experience/学習経験」が常に隠されているということです。

つまり、どんなに不幸な、どんなに悲惨な状況に陥ろうとも、それはそれで「学習経験」
として受け入れ、その本質を理解するということが必要とされるわけです。
そして、それがたとえ我々にとって「死」をもたらす災難であったとしても、それは来世に
繋がる「学習経験」として、我々の魂の中に取り込まれていくというものになるわけです。

それはともかく、この圧倒的な「ゲブラー」に対抗していくには、「ゲブラーに見つからない
ように、ひっそりと生きていく」ような消極的な態度ではなくて、「災い転じて福と成す」
というような、よりポジティブな生き方が必要とされます。
つまりは、「あきらめたら そこで試合終了ですよ」ということなんですよ。
そして、たとえその試合で結果的に負けてしまったとしても、それで終了ではなく、その
経験を次の試合の糧として、次の勝利につなげられるようにすればいいわけなんですよね。
色々なレベルがあるにしろ、人は死ぬ(試合終了)まで闘争の連続なのですから。

219 :名無しさん@占い修業中:2015/10/06(火) 06:32:43.31 ID:EfQXAcYj.net
「セフィロトの図案たち」の章の続きです。

--- ここから --- (Robert Wang, 『The QABALISTIC TAROT』First paper edition, 1987, pp. 84) ---
Geburah is a strict discipline which is ultimately necessary and positive, and which
serves well those who appreciate its virtue.
「ゲブラー」は、最終的には必要であり建設的であり、そしてその美徳の真価を認める人々
に役に立つ、厳格な訓練である。

It conveys the ability to judge clearly, as well as the willingness to be judged.
それは、判断される意欲だけでなく、明確に判断する能力を伝える 。

This is described by the Hermetic axiom: "Watch the Watcher, Examine the Examiner,
Judge the Judge."
これは、「ヘルメス主義的」な公理によって説明される:「番人を見張り、試験官を検査し、
裁判官を審判しなさい」。
--- ここまで ---

「ゲブラー」の本質は、厳しい「自己鍛錬」により、「自己の奥深くに眠る真実を見つける」
というところにあります。
これは、「ケブラー」の別名である「Din/正義」に関係する、かなりストイックな修行
であって、「自我」と「高次の自我」と「ゲブラー」の相互の関係性を、闘争を交えながら
厳しくチェックしていくことです。
つまり、なぁなぁのうわべだけの協調関係ではなくて、お互いの真の相互理解を深めていく
中においては、ある程度の真剣な争い事も必要になってくるということですよね。

さらに、ゲブラー的な「Din/正義」を遂行していく上では、常に自己の「自我の正義」を、
「高次の自我の正義」により、厳しく律していくということが必要となるわけです。
そして、それが「修行」というものであり、自分自身を厳しく見張り、検査し、審判して
いくことで、他者をも正しく判断することが出来るようになるということですよね。

とはいえ、こういう批評的な態度だけでは物事は前に進みませんので、ここで「ケセド」の
とりあえず前向きな態度が、真価を発揮するということになってくるわけなのです。

220 :名無しさん@占い修業中:2015/10/07(水) 06:33:04.13 ID:MWXEbmM9.net
「セフィロトの図案たち」の章の続きです。

--- ここから --- (Robert Wang, 『The QABALISTIC TAROT』First paper edition, 1987, pp. 84) ---
Without the warrior sentinal qualities of Geburah, the merciful Chesed qualities
would overflow in an evil imbalance of force.
「ゲブラー」の戦士の番兵(sentinel)の品質たち無しでは、慈悲深い「ケセド」の品質たち
は、力の邪悪な不均衡の方へと、あふれ出るだろう。

And here we must reiterate that there is a constant interaction between the two
Sephiroth, a flow and rhythm which is continual.
そしてここで、我々は、2つの「セフィロト」の間には、絶え間ない相互作用、絶えること
のない流れと律動があるということを、繰り返して言わなければならない。
--- ここまで ---

「ケセド」の際限無き増殖能力は、そのままでは無秩序な乱開発をもたらし、組織全体を
ガン化させてしまうことになります。
つまり、「ケセド」だけでは、この宇宙の整然とした秩序や階層というものは存在せず、
「カオス」から「コスモス」になるためには、「ゲブラー」の品質が必要不可欠であった
ということですよね。

このことは、一般的な創作活動においても、よく見られます。
つまり、自己の中に、ある程度の客観的な批判的精神を持っておかないと、出来上がった
作品が、「overflow in an evil imbalance of force/力の邪悪な不均衡の方へと、あふれ
出る」ことになり、要するに自己満足と自己欺瞞に溢れた、他者から見ればわけわからない
ものになってしまうということになりがちなのです。

まあ、ワタシにも、ある程度の客観的な批判的精神はあるはずなのですが、あまり批判的
なことは言われていない(←気づいていない)ので、いまいちよくわかんないのです。
結果的に、ワタシがこのスレに書いている内容は、力の邪悪な不均衡の方へと、あふれ出て
いるのかもしれませんね。 (^^;

そういう意味でも、読者からのリプライというのは、とても大事なんですよね。

221 :名無しさん@占い修業中:2015/10/07(水) 20:34:52.83 ID:dMnnWRGA.net
qualities を 品質たち と複数であることを強調するのは、読んでいて
しっくりこない感じです。日本語にしたときの 品質 はたった一つの性質
か、たくさんの性質をあわせて品質という言っているかということに、
こだわっていないからかもしれません(「こだわる」だって本当はネガティヴ
な表現なはずで、日本語としてはおかしいのですが....)

ということで、常に、原文が複数だからといって日本語訳まで一致させる
必要はないのでは? ということでした。

222 :名無しさん@占い修業中:2015/10/08(木) 06:26:04.88 ID:fpkNldnj.net
>>221
ご意見、ありがとうございます。(^_^)/

ここでのワタシの翻訳の方針ですが、基本的には「原文の意味を理解しやすくするための
注釈」という位置づけとなっています。

つまり、日本語訳=日本語として正しいもの、というよりも、原文の意味を読み取るために
役に立つもの、という感じですかね。
もちろん、こういう直訳調の翻訳文は、日本語としては違和感があるとは思いますが、
これは原文を読む者にとっては、さほど問題にはならないのではないかと思います。

もちろん、複数形だからといって、毎回機械的に「〜たち」を付けているわけでもなく、
それなりに毎回考えた上で、「〜たち」を付けているわけですけどね。

ちなみに、この手のオカルト系の文章を「正しい日本語訳」にすると、かなり意味合いが
異なってしまいますので、出来れば原文のままで読んでほしいというのが、ワタシの
率直な気持ちであり、その原文を読むための手助けをするために、「翻訳文」を添えて
いるといった感じなんですよね。

223 :名無しさん@占い修業中:2015/10/08(木) 06:26:59.67 ID:fpkNldnj.net
「セフィロトの図案たち」の章の続きです。

--- ここから --- (Robert Wang, 『The QABALISTIC TAROT』First paper edition, 1987, pp. 84) ---
Dion Fortune points out that "The great weakness of Christianity lies in the fact
that it ignores rhythm.
ダイアン・フォーチュンは、以下のように指摘する。「『キリスト教』の大きな弱点は、
それ(キリスト教)が律動を無視しているという事実にある。

It balances God with Devil instead of Vishnu with Siva.
それ(キリスト教)は、「ヴィシュヌ」と「シヴァ」の代わりに、「神」と「悪魔」とを
釣り合わせる。

Its dualisms are antagonistic instead of equilibriating, and therefore can never
issue in the functional third in which power is in equilibrium.
その二元論たちは、釣り合わせる(equilibrating)代わりに敵対しており、それゆえに、
力が釣り合っている状態にある機能的な第三状態に、決して出ることはできない。

Its God is the same yesterday, today, and forever, and does not evolve with an evolving
creation, but indulges in one special creative act and rests on His Laurels."
その(キリスト教の)「神」は、昨日も、今日も、そして永遠に同じものであり、そして
今も進化し続けている創造と共に進化するのではなく、1度の特別な創造的行為にふけり、
そして『彼の月桂樹たち』の上で休息する。」
--- ここまで ---

キリスト教の側から見れば、えらい言われようですが、確かにそういう面はあると思います。
まあ、一般大衆ウケするには、絶対悪の敵に立ち向かう正義の味方という、ごく単純な構図
の方が、絶対的に優れているわけであり、そしてこれを抜きにしては、現在の世界的宗教は
商業的に成立しないわけですので、あまり深入りして追及しない方がいいわけです。

いずれにしても、「敵対」や「対立」という「善>>>悪」の二元論にとらわれることなく、
お互いの「釣り合い」を保つことで「functional third/機能的な第三」状態という新しい
関係性を見いだすことが、「ケセド」と「ゲブラー」の理解には必要ということですよね。

224 :名無しさん@占い修業中:2015/10/10(土) 06:28:37.73 ID:LXN72Nju.net
「セフィロトの図案たち」の章の続きです。

--- ここから --- (Robert Wang, 『The QABALISTIC TAROT』First paper edition, 1987, pp. 84) ---
In the Qabalistic system this rhythm is most dramatically seen in the pull between
Chesed and Geburah, the left hand which giveth and the right hand which taketh away.
「カバラ主義」の体系において、この律動は、与える左手と奪い去る右手である、「ケセド」
と「ゲブラー」の間の引力の中において、最も劇的に見られる。

The initiation of Geburah, that of the Adeptus Major is required before that of Chesed.
「ゲブラー」の参入儀式、「大達人」のそれは、「ケセド」のそれの前に必要とされる。
--- ここまで ---

「ケセド」は一般的には左腕(左手を含む)に、「ゲブラー」は一般的には右腕(右手を
含む)に配属されています。

この「ケセド:左手」と、「ゲブラー:右手」は、人体においては、最も律動的なもので
あり、それぞれが自由活発に動き回ることのできる器官なのですが、それでもきちんと
脳の命令に従って、それぞれの役割を果たしているわけです。

「生命の木」では、もっぱら「ケセド:左手」が与える役割を果たし、「ゲブラー:右手」
が奪い去る役割を果たしている、つまり左利きのような感じになっているのですが、
その役割と効果は、定常的なものではなく、リズミカルな変動を伴う、かなりダイナミック
なものとなっています。

つまり、「生命の木」においては、下流になればなるほど、その活動が周囲の力に影響を
受けやすくなるということであり、それをうまく利用することで、世界を変えられると
いうことにもなるわけですよね。

そして、人間が到達できる「ケセド」と「ゲブラー」の世界を支配しようと思うのなら、
まずは「ゲブラー」をしっかりと把握することで、その対になる「ケセド」も支配下に
置くことが可能となってくるということなのです。

225 :名無しさん@占い修業中:2015/10/11(日) 06:27:47.63 ID:QVpe7vTv.net
「セフィロトの図案たち」の章の続きです。

--- ここから --- (Robert Wang, 『The QABALISTIC TAROT』First paper edition, 1987, pp. 84) ---
One must have learned perfect control before being trusted with the abundance of
the Fourth Sephira.
人は、「第四のセフィラ」の豊富さを委託される前に、完全な管理を学び終わっておかなけ
ればならない。

And here, the attribute deriving from the initiation of Geburah is Power.
そしてここで、「ゲブラー」の参入儀式に由来する属性が「力」である。
--- ここまで ---

人は何かを得た時には、その使い方を、しっかりと会得しておかなければなりません。
特にそれが、大きな影響力を持っている場合には、なおさらです。
使い方を知る前に、それを使ってしまえば、大惨事をもたらすことにもなるわけです。

それはともかくとして、「ケセド」と「ゲブラー」の間には「強い引力」が働いていて、
それぞれが単独では、この宇宙には存在できないものとなっています。
そして、「ケセド」と「ゲブラー」の様々な関係性、つまり「力のゆらぎ」により、
結果的に、それ以下の次元が生み出されているということにもなります。

つまり、この宇宙においては、「ケセド」と「ゲブラー」の関係性を全て理解し掌握でき
てしまえば、この宇宙を完全に支配することも出来るという理屈になります。

そういう意味では、「Adeptus Major/大達人」と「Adeptus Exemptus/被免達人」の位階
というのは、世界征服という点においては大きな意味を持つわけですが、まあ生身の人間に
とっては、そういう位階は実際には到達不可能なものなんですよね。
ちなみに、後期のゴールデン・ドーン系の団体においては、「Adeptus Major/大達人」や
「Adeptus Exemptus/被免達人」の参入儀式は存在していたようですが、たとえそれを自称
することが出来たとしても、しょせん名目だけであって、実質的な意味を持たないもので
あったということですよね。

226 :名無しさん@占い修業中:2015/10/12(月) 06:50:16.70 ID:nSGR5i67.net
「セフィロトの図案たち」の章の続きです。

--- ここから --- (Robert Wang, 『The QABALISTIC TAROT』First paper edition, 1987, pp. 84) ---
In the sacred texts, Geburah is related to both Kether and Binah.
神聖なる条文たちにおいては、「ゲブラー」は「ケテル」と「ビナー」に関連する。

It is like Kether (Unity) in that it is a source of great power flowing outward.
それは、それが外部へと流出する偉大なる力の根源であるという点で、「ケテル(統一)」
に似ている。
--- ここまで ---

この「the sacred texts/神聖なる条文たち」というのは、ウェストコット氏の英訳版
『The Sepher Yetzirah/セフェル・イェツィラー(形成の書)』の「the Thirty-Two
Paths of Wisdom/知恵の32の小径」のことを指しているのですが、この文章は実際には
「ゲブラーはケテルとビナーに関連する」というよりも、「ゲブラーはケテルとコクマー
とビナーに関連する」、つまり「至高の三角形」を全て含んでいるというと言っている
ようです。

さて、「ゲブラー」が「至高の三角形」と関連しているように、実は「ケセド」も「至高の
三角形」と密接に関連しています。
つまり、「至高の三角形」から流出した「至高のエネルギーたち」は、「深淵」で相転移し
再構成された後に、「ケセド」と「ゲブラー」の両方に再配分されているということです。
そして、「ケセド」と「ゲブラー」は相反する性質を持っているので、「ゲブラー」が
「Unity/統一」であれば、「ケセド」はまだ完全には「統一」されていない性質を持つ
ものたちであるということになるわけですよね。

とはいえ、「生命の木」においては、「ケテル」の鏡像となるのは「ゲブラー」ではなく
「ティファレト」ですし、そもそも「ゲブラー」の「統一」は、「ケセド」抜きでは考え
にくいわけですので、そういう意味では、「ゲブラー」の「統一」は、「効果・作用」で
あって、結果としての「状態」ということではないわけです。
要するに、「ケセド」からの「再流出成分」に「ゲブラー」の「力」を発揮することで、
結果として「統一」を得るということになるわけなんですよね。

227 :名無しさん@占い修業中:2015/10/13(火) 06:19:15.11 ID:Ds0X0XGl.net
「セフィロトの図案たち」の章の続きです。

--- ここから --- (Robert Wang, 『The QABALISTIC TAROT』First paper edition, 1987, pp. 84) ---
It unites itself to Binah in that it tears down the hard structures first envisioned
in Binah and then realized archetypically in Chesed.
それが、最初「ビナー」において心に描かれ、それから「ケセド」において原型的に実現
された堅固な建造物たちを取り壊すという点で、それはそれ自身を「ビナー」に結合する。

This is, in effect, an application of the death potential implicit in the birth
through Binah.
これは、実質的に、「ビナー」を通じた誕生に暗示される死の可能性の適用である。
--- ここまで ---

さて、「至高の三角形」と「ケセド」と「ゲブラー」の「Unity/統一」の関係性には、
もう一つの面があります。
つまり、「ケテル」→「コクマー」→「ケセド」の「慈悲」方面行きの統一性に対して、
「ケテル」→「ビナー」→「ゲブラー」の「峻厳」方面行きの統一性についての話です。

イメージ的には、「ケテル」→「コクマー」→「ケセド」がホワイトホール的であり、
そして「ケテル」→「ビナー」→「ゲブラー」はブラックホール的なものになるわけで、
これが「生命の木」のダイナミックなエネルギーの螺旋というか輪廻というか律動というか、
そういうもの全てが、「生きとし生けるもの」の記述体系となっているわけです。

つまり、「ケセド」から「誕生」する前に、既に「ビナー」によって「死」と「輪廻」が
プログラムされているわけであり、その「死」が「ゲブラー」によって発動し、「ビナー」
へと戻される、という意味での「ビナー」と「ゲブラー」の「unite/結合」ということです。

もちろんここでの「死」は、高い次元での「死」ですので、我々の肉体の死を直接意味する
ものではありませんが、我々の知らない世界で、大量のものが「ケセド」から生まれ出て、
「ゲブラー」で壊されて「ビナー」へと戻され、そういう無間地獄の輪廻から離脱したものが、
下界へと流出してきても、結局最後には「ゲブラー」によって「ビナー」へと連れ戻される
といったような感じではないかと思うのでした。

228 :名無しさん@占い修業中:2015/10/13(火) 14:24:42.20 ID:6tCP6Zog.net
>>222
ちなみに、複数形が日本語にそぐわない場合の対処としては
訳した名詞の後に複数形を示す(複)等をつけることで原文では複数形になっていると示す手法がある
例) Crowley recollects his Scarlet Women.
  →クロウリーは彼の緋色の女(複)のことを思い返す。

229 :名無しさん@占い修業中:2015/10/14(水) 06:33:53.01 ID:G8OYaSvF.net
>>228
ご提案ありがとうございます。

とはいえ、そもそも日本語の文法から外れるものを、どのように書くかというのは、
訳者の趣味の問題ですし、ワタシとしては、「Scarlet Women」を「緋色の女(複)」と書く
よりは、「緋色の女たち」と書く方が好みである、ということなのですよ。

もしも、あなたにとって完璧な日本語訳をお望みでしたら、ワタシにそれを望むのではなく、
あなた自身で翻訳文を書いてください。
翻訳文は、このスレに投下していってもいいですし、別のスレを立ててもらって、そちらに
書いてもらってもいいですよ。

230 :名無しさん@占い修業中:2015/10/14(水) 06:35:07.70 ID:G8OYaSvF.net
「セフィロトの図案たち」の章の続きです。

--- ここから --- (Robert Wang, 『The QABALISTIC TAROT』First paper edition, 1987, pp. 84) ---
While the magical image, that of a bearded warrior in his chariot, is masculine,
the primary qualities of Geburah are feminine.
魔術的な肖像が、彼の戦車に乗る髭のある戦士のそれという、男性である一方で、
「ゲブラー」の原初な品質たちは女性である。

This idea is suggested by the attribution of the five-petaled rose to Geburah.
この考え方は、五つの花弁を持つ薔薇の「ゲブラー」への帰属によって示唆される。
--- ここまで ---

「コクマー」と「ビナー」に「男性性」と「女性性」があるわけですので、当然ながら
「ケセド」と「ゲブラー」にも「男性性」と「女性性」が存在しています。

つまり、本来であれば、
男性:「コクマー:父」→「ケセド:息子」= 精神的統治者
女性:「ビナー:母」→「ゲブラー:娘」= 武力的女戦士
という、ありがちな王道パターンになるはずだったのですが、色々な裏事情があって、
巨乳女戦士の案はボツになり、そっち系の人向けに、マッチョな男性の戦士の姿として
妄想されるようになっているわけです。
つまり、「ゲブラー」は、見かけは「攻」ですが、『五つの花弁を持つ薔薇の「ゲブラー」
への帰属によって示唆される』という(意味深)な文章にあるように、その中身は「受」
であるということなんですよね。

ちなみに、ここではなぜか「bearded warrior/髭のある戦士」と書かれていますが、
「神秘のカバラー」には「mighty warrior/力強い戦士」と書かれています。
髭の生えたオッサン同士のアッー!よりは、イケメン男子の「ケセド」と「ゲブラー」の
絡みの方が、より潜在的需要は高いと思いますので、ここはウォン氏の勘違いという
ことにしておきたいと思うのでした。

231 :名無しさん@占い修業中:2015/10/14(水) 23:38:56.02 ID:we/EGUpk.net
222ですが(自分を番号でよぶのもしっくりきませんが)。

「Scarlet Women」を「緋色の女(複)」と訳すのは.....
老眼が入ってきたのか、女の腹?と取り違えそうになった。すまぬ。

"The Book of Law"のBabalonでしょうか(小学生のときに読んだきりで
ド忘れしておりました)。
原文は複数だったかしら? いやこんなご時世だから、お母さんが複数いても
いいでしょ....とか言わないよなあ。いやいやWiki様をはじめ
https://en.wikipedia.org/wiki/Babalon)複数ではないようにほのめかして
ありまするな。いやいや、複数でもいいんですが。

というか、そもそも222の主旨としてはですね
複数形だから常に複数で訳す必要はなくて(逆に単数でも複数にすることだって
ありうるわけです)、そんなこといったらハサミもタンスもちぐはぐな
訳文になりかねないです。

つまりは文脈に従えばよいということで、
原文に沿うのではなくて、原文の意味に沿うのがよいのではと。
原文の人名がVioletをヴァイオレット(ヴィオレ)としようが
バイオレットとしようがすでに他言語になった時点で異世界のもの。
(ちなみにVをヴで統一しようとするような派閥を翻訳の世界では
「原音主義」というそうですが、私はナンセンスだと思う。....が
ヘルマン・ヘッセでもハーマン・ヘスでもよいとまでは開きなれないが)

余談でございました。

232 :名無しさん@占い修業中:2015/10/14(水) 23:42:30.95 ID:we/EGUpk.net
232
The Book of Law → The Book of the Law

しつれいしました。

233 :名無しさん@占い修業中:2015/10/15(木) 06:45:12.13 ID:L8zbWr9M.net
>>231

> というか、そもそも222の主旨としてはですね
> 複数形だから常に複数で訳す必要はなくて(逆に単数でも複数にすることだって
> ありうるわけです)、そんなこといったらハサミもタンスもちぐはぐな
> 訳文になりかねないです。

思わず「片太刀バサミ」を思い付いてしまいましたが・・・・(^_^;;

まあ、ワタシが「scissors」を「ハサミたち」、「cabinets」を「タンスたち」と
訳していたら、その時は誤訳として指摘してください。

> つまりは文脈に従えばよいということで、
> 原文に沿うのではなくて、原文の意味に沿うのがよいのではと。

だから、そういうのは個人的な「主義」や「趣味」の問題ですし、
そもそも「原文の意味」を正しく日本語化することなんて不可能ですし、
綺麗な日本語にしようとすればするほど、元の意味からは遠ざかります。

ワタシとしては原文が主であり、翻訳文はその参考用です。
正しく原文を理解してもらうにはどうすればいいのか、が大事なのですよ。

234 :名無しさん@占い修業中:2015/10/15(木) 06:46:59.17 ID:L8zbWr9M.net
「セフィロトの図案たち」の章の続きです。

--- ここから --- (Robert Wang, 『The QABALISTIC TAROT』First paper edition, 1987, pp. 84) ---
The rose is the symbol of Venus, a Goddess closely associated with Mars.
薔薇は、「マルス(火星)」と密接に関連した「女神」である「ヴィーナス(金星)」の
象徴である。

We shall see that the energies of the One are transmitted from Geburah through
the Christ center of Tiphareth, into Netzach, to which Venus is assigned.
我々は、「その一つ」の精力たちが、「ゲブラー」から「ティファレト」の「救世主」の
中心を通じて、「金星」が割り当てられている「ネツァク」に送られていることを理解
すべきである。
--- ここまで ---

まあ、いずれにしても、「ケテル」「コクマー」「ビナー」の「至高の三角形」という
「超対称性の世界」から、「深淵」という相転移を通じて、「ケセド」と「ゲブラー」の
「対称性の破れ」のある世界へと、次元を落としてきているわけであり、ここから下は
色々と非対称な事象が発生していて、そしてこの非対称性こそが、この世界の物質的な
構造を作り出していっているということでもあります。

まあ、生命の木の「男」と「女」の性質からいけば、
・「ゲブラー」=「ヴィーナス(金星)」
・「ネツァク」=「マルス(火星)」
という方が、何となくしっくりとくる感じはありますが、そうはなっていないところが、
この世界の面白さということであり、その裏に隠された謎が何なのか、ついつい探りたく
なってくるものなんですよね。

いずれにしても、この「ケセド」と「ゲブラー」の非対称な関係性というのは、この宇宙を
理解する上では、かなり重要な点であり、この神秘的な謎を解くために、世界中の頭脳が
集まっているということもあるわけでした。

235 :名無しさん@占い修業中:2015/10/16(金) 06:27:36.62 ID:uiansfh3.net
「セフィロトの図案たち」の章の続きです。

--- ここから --- (Robert Wang, 『The QABALISTIC TAROT』First paper edition, 1987, pp. 85) ---
Moreover, it should be noted that in the Golden Dawn Tarot the rose is represented
on the two, three, four, five, seven and eight of Swords.
さらに、「ゴールデン・ドーンのタロット」において、「剣」の2、3、4、5、7、および8に、
薔薇が描かれていることに注意すべきである。

The use of this rose, shown variously whole and hewn apart, is particularly brilliant
symbolism on the part of MacGregor Mathers.
完全形およびバラバラに切り刻まれた形で様々に示される、この薔薇の使い方は、マグレガー
・マサース氏の側での特に見事な象徴化である。
--- ここまで ---

ゴールデン・ドーン版タロットの「剣」のカードにある「rose/薔薇」は、「ゲブラー」
すなわち「力」を表しています。
ちなみに、この「力」という概念は単独では存在できず、必ず「相互作用」という形で
記述されるものであり、それゆえ「ケテル」は「力」の場からは必然的に除外されます。

さて、この「力」は、最初に「コクマー」で原初の「大統一力」として顕現したものが、
一旦「ビナー」で解体され、そして「深淵」を通じて「ケセド」で「統一力」として再編
され、最終的に「ゲブラー」において「基本的な五つの力」として、個々に分解された
ものが、その後、下層世界においては一体的に発現しているように見えているという、
「力」の成長ストーリーが展開されているわけです。

現在の物理学理論では、この自然界には「四つの力」があることまでは判明していますが、
カバラ理論によれば、いまだ知られざる「力」が一つだけ残っているということになります。
そしておそらくこれが、この宇宙で未解明の「暗黒物質」もしくは「暗黒エネルギー」を
記述するものではないかと、ワタシは勝手に思っているわけです。

とはいえ、この「五つめの力」を観測するには、「ゲブラー」の領域の「剣(=加速器や
検出器など)」を必要とするわけですので、もう少し先の話になりそうですけどね。

236 :名無しさん@占い修業中:2015/10/17(土) 07:40:00.92 ID:+ySNutQF.net
「セフィロトの図案たち」の章の続きです。

--- ここから --- (Robert Wang, 『The QABALISTIC TAROT』First paper edition, 1987, pp. 85) ---
Any five-sided symbol may be related to Geburah, one of which is the Pentagon,
and another of which is the Pentagram.
5つの辺をもつ象徴は何であれ、「ゲブラー」と関連付けすることができ、その1つは
「五角形」であり、そのもう一つは「五芒星形」である。

The latter is used in invoking and banishing, and represents a potent regulation
of force.
後者は、召喚と追儺(ついな)の中で使われ、力の強力な規制を表す。
--- ここまで ---

「five-sided symbol/5つの辺をもつ(二次元)象徴」といえば「五角形」と「五芒星形」
となるわけですが、「five-sided symbol/5つの面をもつ(三次元)象徴」と言えば、
「ピラミッド形(四角錐)」というものも候補になります。
ただし、「ピラミッド形」は、既に「ケセド」に配属されてしまっていますので、ここでは
無かったことにされているようですね。

それはともかく、「ゲブラー」と言えば、「正五角形」が基本であって、「五芒星形」は、
どちらかというと、見た目重視の「変形版」というか「異性体」といった感じですよね。
でもまあ、○○ザップの宣伝みたいに、太っちょ体形の「正五角形」よりは、スリムで均整
の取れた「五芒星形」の方が、儀式などの見た目重視の場面では、人気が高いわけです。

ちなみに、ゴールデン・ドーンの「五芒星形」儀式では、「ゲブラー(力)」だけでなく、
「ケセド」の別名である「ゲドラー(栄光)」も、対になって使われています。
すなわちこれは、「至高の三角形」から「深淵」を通じて供給される「暗黒エネルギー」を
電源とし、「ケセド」から流出する「神のビッグバン的な栄光」という光源が、「ゲブラー」
の「力を制御する五芒星形の抜き型(テンプレート)」により、「五つの諸力」に分解され、
この低次元の世界に「霊=ティファレト」「火=ネツァク」「水=ホド」「空気=イェソド」
「地=マルクト」として、顕現しているということを表しているわけです。
つまり、「諸力」をON/OFFするバルブとして、「ゲブラー」が働いているということです。

237 :名無しさん@占い修業中:2015/10/17(土) 10:09:29.42 ID:Qpq4sse+.net
>>231
この場合の「緋色の女」は概念・霊的存在としての Babalon ではなく
クロウリーが儀式とセックスのパートナーに選んだ歴代の情婦達を示す。
このため、Babalon ではなく Scarlet Women という複数形。

>複数形だから常に複数で訳す必要はなくて
まあそれはわざわざ言うまでもなく伝わっていると思う。
俺も本人が原文に拘っているようだから
折衷案として(複)という手法を紹介しただけだし。

238 :名無しさん@占い修業中:2015/10/18(日) 08:11:30.28 ID:nECkcy24.net
「セフィロトの図案たち」の章の続きです。

--- ここから --- (Robert Wang, 『The QABALISTIC TAROT』First paper edition, 1987, pp. 85) ---
It is only through the relentless self-discipline of Geburah that the Elemental
points of the Pentagram may be brought into perfect balance in the individual.
「ゲブラー」の情け容赦のない自己訓練を通じてのみ、「五芒星形」の「四大元素」の
頂点たちは、個人において完全な均衡をもたらされることができるかもしれない。

This is a fitting symbol for that realm of the Tree directly above the (Tiphareth)
experience of understanding the mutable nature of the Personality in incarnation.
これは、肉体化における「人格」の変化しやすい性質を理解している(「ティファレト」の)
経験の真上にある「木」のその領域のための適切な象徴である。
--- ここまで ---

「五芒星形」の「四大元素」の頂点たちは、それぞれ「ネツァク:火」「ホド:水」
「イェソド:空気」「マルクト:地」に配属されており、これらは「個人」が「肉体化」
する際に、「アッシャー界(マルクト)」に「肉体」が、そして「イェツィラー界
(ネツァク、ホド、イェソド)」に「人格」が形成されていきます。

つまり、「高次の自我」の領域の「ティファレト:霊」が転生して生まれ変わる際には、
「ネツァク:火」「ホド:水」「イェソド:空気」「マルクト:地」は変化しているわけで、
転生しても変化しないのは、転生の経験を積む「ブリアー界(ケセド、ゲブラー、
ティファレト)」に属している「ティファレト」のみです。

そして、個人においては、その変化しない「ティファレト:霊」を軸にして、個人を構成
している「五芒星形」を、うまくバランス良く制御していくためには、「ゲブラー」の
徹底的な管理、すなわち「ゲブラー」を知り、「ゲブラー」を使いこなす必要があるという
ことであって、そのためにも、「ゲブラー」による厳しさを、身をもって体験し修行すると
いうことが必要であるわけですが、ややもすると安易な「肉体」のみや「精神」のみの修行
に走りがちであるので、直上の師である「ゲブラー」による「霊」の修行も、同時に行わない
といけないということですかね。

239 :名無しさん@占い修業中:2015/10/18(日) 08:32:26.72 ID:LYW0cD4I.net
在曰木村藤子

240 :名無しさん@占い修業中:2015/10/19(月) 06:27:24.67 ID:lVpYeduR.net
「セフィロトの図案たち」の章の続きです。

--- ここから --- (Robert Wang, 『The QABALISTIC TAROT』First paper edition, 1987, pp. 85) ---
In Geburah is a certification that the true forces of the Individual are under control
of the Spirit represented by the uppermost point of the Pentagram, and an initiation
into the actual nature of that Higher Self first encountered in Tiphareth.
「ゲブラー」においては、「個人」の真実の力たちが、「五芒星形」の最上部の頂点によって
表現されている「霊」の支配下にあることを証明しており、そして、その「高次の自我」の
実際の本質への秘伝伝授は、最初に「ティファレト」において伝授されていた。

The experience has been described as a devastating immersion in the Fires of Truth,
where all that is unworthy is burned away.
経験は、ここで無価値のすべてのものが焼き尽くされる「真実の火たち」 の中での破壊的な
浸礼と評され続けている。

It has also been described as a brutal silence of self-assessment.
それはまた、自己評価の残忍な黙殺と評され続けている。
--- ここまで ---

「個人」の死後は、「五芒星形」の「四大元素」の頂点たちにあるもの、すなわち
「ネツァク:火」「ホド:水」「イェソド:空気」「マルクト:地」に属するもの全ては、
完全に「ゲブラー」の「真実の炎」により焼き尽くされ、「高次の自我」の領域にある、
純粋な「ティファレト:霊」のみへと戻されます。

要するに、「個人」の人生における「低次のもの」は、その人の経験値としては一切残ら
ないということであり、持ち物やゴールドなどは、来世の人生ゲームには持ち越すことが
出来ない仕様になっているということです。
じゃあ、来世のために「ティファレト:霊」の経験値を積むには、どんな修行をすればいいの?
という質問が出るわけなのですが、今のところは「ゲブラーの真実の炎」により
焼き尽くされないもののために修行する、という答えくらいしか無いわけです。
まあ、よくわかんないですので、皆さんも、あまり気にしない方がいいかと思います。
そもそも、世間に転がっている「真実」なんて、ウソくさいものばかりですからねぇ。

241 :名無しさん@占い修業中:2015/10/20(火) 06:31:00.26 ID:xY46XW1r.net
「セフィロトの図案たち」の章の続きです。

--- ここから --- (Robert Wang, 『The QABALISTIC TAROT』First paper edition, 1987, pp. 85) ---
The other symbols of Geburah are weapons.
「ゲブラー」の他の象徴たちは武器たちである。

The Spear represents a destruction which may be swift and complete, while the
Scourge and the Chain suggest the continual application of great force.
「鎗(やり)」は、迅速で完全であるかもしれない破壊を表し、一方、鞭(むち)と鎖
(くさり)は、偉大なる力の継続的な適用を示唆する。

This is the difference between the compensating force which cuts away directly,
and that which (as in meditation) is a slow acting and continuous discipline.
これは、一直線に切り取る補正する力と、(瞑想中などにおいて)ゆっくりと作用する
一連の訓練であるそれ(補正する力)との違いである。
--- ここまで ---

「ゲブラー」は、どのような武器でも使いこなす万能型の神戦士であり、全く付け入る隙が
ありません。
このため、属性的には攻撃用の武器だけであり、防具系は一切必要としないわけです。
というか、自身が「火星」の属性ですので、近づくものは全て火で焼き尽くされてしまう
わけですので、その火に耐えられるような防具が無いのかもしれませんけどね。

いずれにしても、「ゲブラー」の下々に対する作用は、完全に「容赦の無い武力」として
行使されるわけですので、その試練を敢えて受けようとする人間は、ドM、いやいや
それなりの大きな覚悟が必要となるわけですよね。

とはいえ、この完全無欠の究極の戦士である「ゲブラー」を打ち負かすことは、人間には
不可能であって、ここが実質的に「生命の木」の関所となっているため、結果的に人間は
「ティファレト」で生涯の修行を終え、そして人は「ティファレト」以下の下々の俗世界で
輪廻転生を繰り返すということにもなっているわけです。

242 :名無しさん@占い修業中:2015/10/20(火) 14:29:07.66 ID:sam9ERSE.net
>>238
カバラの四界は
アツィルト:ケテル
ブリアー:コクマー、ビナー
イェツィラー:ケセド、ゲブラー、ティファレト、ネツァク、ホド、(イェソド)
アッシャー:(イェソド)、マルクト
が今の主流解釈じゃなかったっけ?
※イェソドはイェツィラーかアッシャーかで諸説あり

243 :名無しさん@占い修業中:2015/10/21(水) 06:30:50.02 ID:7ew9DKTR.net
>>242
それが主流かどうかは、あいにく知りませんが・・・ (^_^;

カバラの四界を、一つの「生命の木」のセフィロトに割り当てる方法については、
元々のカバラには明確な定義がありませんので、色々な割り当て方法がありますよね。

日本だと、大沼さんの系統は、ゴールデン・ドーンの方法とは全く違いますし、
まあ、どの割り当て方法が正しいというようなものでも無いのかなぁ、とも思います。

とはいえ、この本は、ゴールデン・ドーン系の解説本ですので、とりあえず
ゴールデン・ドーン流の解釈でいきたいと思います。

244 :名無しさん@占い修業中:2015/10/21(水) 06:32:49.34 ID:7ew9DKTR.net
「セフィロトの図案たち」の章の続きです。

--- ここから --- (Robert Wang, 『The QABALISTIC TAROT』First paper edition, 1987, pp. 85) ---
The final symbol of Geburah is the Sword, which bears special mention in that it
is one of the "magical" instruments of the Order of the Golden Dawn.
「ゲブラー」の最終的な象徴は「剣」であり、それがゴールデン・ドーン団の「魔術的な」
道具たちのうちの1つであるという点で、それは特筆に値する。

Beside the symbol of the four Elements (or Tarot suits), the Wand, Cup, Dagger
and Pentacle, there are two additional weapons.
「棒」、「杯」、「短剣」、および「五芒貨」という、4つの「四大元素たち」(もしくは
タロットのスートたち)の象徴と並んで、2つの追加の武器たちがある。

These are the Lotus Wand and the Sword.
これらは、「蓮棒」と「剣」である。
--- ここまで ---

「ゲブラー」を象徴する様々な武器の中で、最もふさわしいものが、「剣」であると
いうことであり、この「ゲブラーの剣」が、特別にゴールデン・ドーンの「魔術剣」
として、魔術儀式や魔術作業の中で使われているということです。

ちなみに、「蓮棒」と「剣」というのは、まあ「アメ」と「ムチ」の関係と言うか、
パーティー内の勇者と魔術師の関係というか、まあそういう微妙な関係性で成立
しているわけですので、あまり突き詰めない方がいいかと思います。
でもまあ、「演武」や「演技」の舞台では、こういう棒術や剣術というのは、割と人気の
あるものですので、そういう意味で、「四大武器」の中から必然的にスター選手として
選ばれたものなのかもしれませんよね。

245 :名無しさん@占い修業中:2015/10/22(木) 06:30:16.80 ID:Ra5GYCPK.net
「セフィロトの図案たち」の章の続きです。

--- ここから --- (Robert Wang, 『The QABALISTIC TAROT』First paper edition, 1987, pp. 85) ---
While the Lotus Wand stands primarily for the Will, and relates to Kether, the Sword
represents the great power exercised by the individual under perfect self-control.
「蓮棒」が主として「意志」を表し、「ケテル」と関連する一方で、「剣」は、完全な
自己制御の下にある個人により行使される偉大なる力を表す。

The strength of Geburah is his greatest weapon.
「ゲブラー」の力は、彼の最大の武器である。
--- ここまで ---

これらの魔術道具の属性は、
・「蓮棒」=「Wand/棒/火/アツィルト」+「Lotus/蓮/水/ブリアー」
・「剣」=「Sword/剣/空気/イェツィラー」
という組み合わせになっています。

つまり、「蓮棒」により、上位世界から、我々のいる「アッシャー界」に、「とある何か」
を召喚し、「剣(槍、鞭、鎖)」の力でそれを制御し、再び「蓮棒」によって追儺を行う
といった流れになっています。

ここでは、「蓮棒」は「ケテル」に関連すると書かれていますが、絶対的な「無」から
何かを生み出すというよりは、「深淵」から何かを引っ張ってくるイメージがあるので、
どちらかというと「ケテル」よりも「ケセド」に関連しているようにも思えますし、
・「ケセド」=支配者としての王=蓮棒:王の杖
・「ゲブラー」=戦士としての王=剣:王の武器
の方が、ワタシにはしっくりと来るような感じですかね。

そもそも、「ゲブラー」が制御できるものは、自身の下位の「セフィロト」と、自身と
対になっている「ケセド」であって、最上位の「ケテル」から直接生み出されたものが
「ゲブラー」によって制御できるとは、到底思えないわけですしね。
まあ、実のところは、よくわかんないですけどね。

246 :名無しさん@占い修業中:2015/10/23(金) 06:17:47.84 ID:riBMexcL.net
「セフィロトの図案たち」の章の続きです。

--- ここから --- (Robert Wang, 『The QABALISTIC TAROT』First paper edition, 1987, pp. 85) ---
THE FIVES
5たち
--- ここまで ---

ここからは、前回同様「5. GEBURAH: Strength/5. ゲブラー:力」の節の中の、
新しい項になります。

このサブタイトルの後には、前回と同様に「"T"の書」からの引用が続きます。

--- ここから --- (Robert Wang, 『The QABALISTIC TAROT』First paper edition, 1987, pp. 85) ---
Opposition, strife and struggle; war, obstacle to the thing in hand.
対立、闘争、および苦闘;戦争、手の中にある物事への障害。

Ultimate success or failure is otherwise shown.
究極的な成功あるいは失敗は、別の方法で示される。
--- ここまで ---

基本的には、「ゲブラー」の「剣」で表されるような、ちょっとややこしい状況を表して
いるのですが、この状況は、あくまでも一時的な試練であるということですよね。

ちなみに、「生命の木」の流れには、基本的なリズムがあって、
 第1節: 「ケテル:起」→「コクマー:承」→「ビナー:結」
 第2節: 「ケセド:起」→「ゲブラー:転」→「ティファレト:結」
 第3節: 「ネツァク:起」→「ホド:承」→「イェソド:転」→「マルクト:結」
という感じになっています。
つまり、「ゲブラー」は、この世界の「要(かなめ)」にある「究極の転回期」という
ポジションにあり、この先どっちに転ぶか、つまり「success/成功」か「failure/失敗」
かは、その人次第であるわけで、だからこそ我々は、この与えられた試練に対しては、
ちょっと面倒くさいけど、マジメに向き合っていく必要があるということなんですよね。

247 :名無しさん@占い修業中:2015/10/24(土) 06:38:33.03 ID:ACozZcfk.net
「セフィロトの図案たち」の章の続きです。

--- ここから --- (Robert Wang, 『The QABALISTIC TAROT』First paper edition, 1987, pp. 85) ---
The fives bring serious problems into all areas symbolized by the Elements.
5たちは、重大な問題たちを、「四大元素たち」により象徴されるすべての領域たちに、
もたらす。

To Wands (Energy) the Fives bring quarrel and strife; to Cups (Love, Friendship)
the Fives bring the destruction of relationships; to Swords (Sickness and Trouble)
they bring certain defeat in a given matter and to Pentacles (Business and Money)
they bring material hardship.
「棒たち(精力)」には、「5たち」は口論と闘争をもたらす;「杯たち(愛情、友情)」
には、「5たち」は関係たちの破壊をもたらす;「剣たち(病気と困難)」には、それらは、
与えられた物事について、ある程度の失敗をもたらし、そして「五芒貨たち(事業とお金)」
には、それらは物質的な困難をもたらす。

Yet success or failure is shown by other cards in a divination.
けれども、成功か失敗かは、占いにおいては他のカードたちによって示される。

The Fives simply announce that a difficulty exists.
「5たち」は、困難が存在していることを単に知らせるのみである。
--- ここまで ---

「ゲブラー」による「魂の試練」というのは、かなり上位の概念になっていますので、
生身の我々から見れば、とにかく「厄介事」とか「凶運」という、誰もが嫌い、避けて
通るような、ネガティブなものに見えてしまうことです。

それまで平穏で安定していた「四大元素」のフィールドに、この「5たち」という触媒と
いうか「争いの種」が紛れ込んでくることにより、過去の平衡状態は一変し、その困難を
乗り越えることで、新たな未来の関係性が構築されていくということであり、そういう
意味では、この「5」という「戦争状態」が、歴史的に見て、どのような意味を持っていた
のかは、後になって分かるというような感じなんですよね。

248 :名無しさん@占い修業中:2015/10/25(日) 06:26:33.12 ID:qx6vuCW/.net
「セフィロトの図案たち」の章の続きです。

--- ここから --- (Robert Wang, 『The QABALISTIC TAROT』First paper edition, 1987, pp. 86) ---
FIVE OF WANDS, Lord of Strife (Saturn in Leo).
棒の5、闘争の主(獅子宮の土星)。

Angels of the Decan: Vahaviah ([he][yod][vau][he][vau]) and Yelayel
([lamed][aleph][yod][lamed][yod]).
「デカン」の天使たち:ヴァハヴィア([he][yod][vau][he][vau])とイェライェル
([lamed][aleph][yod][lamed][yod])。
--- ここまで ---

さて、いつものように、5の最初のカードは、「FIVE OF WANDS/棒の5」です。

この「棒の5」は、ゴールデン・ドーンでは「獅子宮の第一デカン」と「土星」に
割り当てられています。

また、「Angels of the Decan/デカンの天使たち」として、
・獅子宮の第一デカンの前半(0°〜 5°)= Vahaviah:VHVYH/ヴァハヴィア
・獅子宮の第一デカンの後半(5°〜10°)= Yelayel:YLYAL/イェライェル
が割り当てられているということです。
なお、ゴールデン・ドーンでは、獅子宮のレグルスを黄道十二宮の原点としていますので、
「"T"の書」の解説では、この「棒の5」が最初のカードとなっています。
まあ、それがとういう意味を持つのかということについては、良くわかんないなですけどね。

なお、「"T"の書」では、いつものようにカードの上下には土星と獅子宮のシンボルが
描かれていることになっていますので、ウォン氏のゴールデン・ドーンのカードで
それらが省略されているのが気になる人は、自分自身で描き加えておいてください。
あと、「"T"の書」には、「この棒はZ・A・Mの棒に類似している」つまり「蓮棒」に
似たデザインであるとも書かれていますが、ウォン氏のゴールデン・ドーンのカードでは、
他の棒のカードと同じように、「火の棒」で描かれています。
まあ、わざわざ「蓮棒」で描くほどの意味は無いということなのでしょうかね。

249 :名無しさん@占い修業中:2015/10/26(月) 06:27:13.01 ID:RM9fP+DA.net
「セフィロトの図案たち」の章の続きです。

--- ここから --- (Robert Wang, 『The QABALISTIC TAROT』First paper edition, 1987, pp. 86) ---
This is Geburah in Atziluth, the influence of Geburah in the World of Pure Spirit.
これは、「アツィルト」における「ゲブラー」、「純粋な精霊の世界」における「ゲブラー」
の影響である。

Here the powerful effects of Saturn in Leo, a fire sign, are quarelling and strife.
ここでは、火の星座である「獅子宮」における「土星」の強力な効果たちは、口論(quarrelling)
や闘争である。
--- ここまで ---

「ゲブラー」には「火星」が対応しており、火の星座であり太陽を支配星とする「獅子宮」
とは、割と相性の良い関係です。
一方で、「ゲブラー」の「火星」と「土星」は、いずれも「凶星」として知られているわけ
ですが、お互いの相性としては最悪です。
また、「獅子宮」と「土星」も、「土星」が「獅子宮」の支配星の「太陽」からは当時は
最も離れた惑星として知られていたように、相性は相当に悪いわけです。

まあ要するに、「火星」も「土星」も「獅子宮」も、割と活発な性質があって、争い事や
揉め事の多いという性質もあり、そういう意味でも、この三者が集まると、なかなかに
騒がしいというか、いつも何かやり合っていて、常に小爆発を繰り返しているような険悪な
間柄となっています。

もちろん、この状況は決して良いものではありませんが、「アツィルト界」という最も上位
の階層で起こっていることですので、これは我々には避けることのできない、一種の運命的
なものとして、受け入れるしかないわけです。
つまり、この天界から押しつけられた「争い事」を、どう下位階層で受け流して解決して
いくかが、我々の手腕にかかっている、ということなわけです。
そして、このまま放置しておいて、下位世界(→杯→剣→五芒貨)に行けば行くほど、
より悲惨で手の付けようのない状況に陥っていく可能性が高まるわけですので、何事も
炎上する前に、早めの対処というものが必要となってくるわけですよね。

250 :名無しさん@占い修業中:2015/10/27(火) 06:28:24.21 ID:GDeQ9G1g.net
「セフィロトの図案たち」の章の続きです。

--- ここから --- (Robert Wang, 『The QABALISTIC TAROT』First paper edition, 1987, pp. 86) ---
This card should be compared with the FIVE OF SWORDS, the Lord of Defeat.
このカードは、「敗北の主」である「剣の5」と比較されるべきである。

The nature of Wands is a continually outpouring force, so the Saturn influence here
is agitating and disturbing rather than signaling a contest completed.
「棒たち」の性質は、絶え間なく流出している力であって、それで、ここでの「土星」の
影響は、完了した闘争を合図しているというよりも、扇動して邪魔をしている。
--- ここまで ---

「5」のカードは、惑星と星座の相性が悪いものばかりなのですが、スートごとに、その
相性の悪さが表すものが異なっています
つまり、「継続した闘争」が「棒の5」であるなら、「完了した闘争」は「剣の5」という
ような感じになっているわけです。

ちなみに、ここでは「剣の5」での「Defeat」の意味を「敗北」としていますが、
この「Defeat」には「負け」とは正反対の「打ち勝つ」という意味もあります。
しかしこれは、「負けるが勝ち」の逆の「勝ちが負け」ということでもあるわけです。
ゴールデン・ドーンのカードでは、真ん中に割り入った一本の剣が「打ち勝つ」もので
あり、左右に跳ねのけられた「元・剣の4」が「敗北」に相当しています。

それはともかく、「棒=火=アツィルト界」の性質は、絶え間なく流出している力であり、
常にこの世界にある「火」に油を注いでいるような状態なんですよね。
まあ、その絶え間ないオイルマネーが、世の人々のためにきちんと有効活用されていれば
いいのですが、現実世界においては、ブラックな裏社会における火種と燃料投下になり続けて
いるというのは、火を見るよりも明らかなわけです。

つまり、そうならないように、上流の精神世界において、そういう鬱積して屈折した厨二病的
なエネルギーを消費しておくことが大事なわけで、うまくすれば、土星領域という、思いも
よらない高い所から、新しい世界が見えてくることもあるというわけですよね。

251 :名無しさん@占い修業中:2015/10/28(水) 06:30:08.61 ID:yP29JMU1.net
「セフィロトの図案たち」の章の続きです。

--- ここから --- (Robert Wang, 『The QABALISTIC TAROT』First paper edition, 1987, pp. 86) ---
Crowley calls this a "volcanic energy."(*80)
クロウリー氏は、これを「火山性の精力」と呼ぶ。(*80)

His card shows the Golden Down wand of a Chief Adept crossed by the Phoenix Wand
of the Adeptus Major of Geburah and by the Lotus Wand of the Adeptus Minor of Tiphareth.
彼のカードは、「ゲブラー」の「大達人」の「フェニックスの棒」と「ティファレト」の
「小達人」の「蓮棒」が交差している、「首領達人」のゴールデン・ドーンの棒を示している。
--- ここまで ---

ちなみに、(*80)はNOTES/注記の項で、
--- ここから --- (Robert Wang, 『The QABALISTIC TAROT』First paper edition, 1987, pp. 270) ---
80. Crowley, Book of Thoth, 191.
80. クロウリー著、『トートの書』、191ページ。
--- ここまで ---
とあります。

「volcanic/火山性の」というのは、「ゲブラー」と「獅子宮」の「火」のエネルギーを
「土星」という重い蓋で塞いでいて、内部の圧力が非常に高まった不安定な状態であり、
その気になれば、いつでも壊滅的な大噴火を起こすことができるような状態になって
いることを表しているような感じです。

そして、そういう人智を超えた巨大な荒ぶるエネルギー源を、うまく制御し活用するため
の手段として、「蓮棒」や「フェニックスの棒」、そして人類史上最強の「首領達人の棒」
という最終兵器が、うちらの魔術団体にはあるよ、ということを言いたいようです。
とはいえ、生身の人間が、それらを制御できなかったことは、ゴールデン・ドーンの
黒歴史を振り返れば一目瞭然なわけであり、とりあえず理屈としては、こういう棒系の
ツールでもって、荒ぶる火を手なづけることが出来るかもしれないよね、程度の理解で
良いかと思います。←全く信用していない様子

252 :名無しさん@占い修業中:2015/10/29(木) 06:15:43.95 ID:dXKz/f1E.net
「セフィロトの図案たち」の章の続きです。

--- ここから --- (Robert Wang, 『The QABALISTIC TAROT』First paper edition, 1987, pp. 86) ---
This card symbolizes the nature of the energies rather than the conditon of discord
shown by Waite.
このカードは、ウェイト氏により示された不和の状態(condition)というよりも、精力たちの
性質を象徴している。
--- ここまで ---

トート・タロットでは、「棒の5」の「火山性エネルギー」を、ゴールデン・ドーンの
「制御棒たち」によって封じ込めようという、ちょっとアレな意図がありました。

一方で、ウェイト版の意味ですが、ここに書かれている「discord/不和、不一致、仲違い」
というようなネガティブな意味ではなくて、「Imitation, as, for example, sham fight,
but also the strenuous competition and struggle of the search after riches and
fortune./例えば模擬戦のような物まね。しかしまた、富と幸運を追求するための精力的
な競争と努力。」(『The Pictorial Key to the Tarot』より引用)とあるように、
「アツィルト界」という上流にある「ゲブラー」の持つ意味を、下界に住む我々に対して、
うまく伝えているように思います。
つまり、こういう上流の模擬フィールドで、早々に「不和の状態」に陥るのではなくて、
ここでしっかりとトラブルに対する訓練をして、この先の下界において起こるであろう
様々な試練に立ち向かうためのスキルを磨いておかなければならないということです。

「ゲブラー」とは、「災難」ではなく「試練」の場です。
結果として、それがその人にとっては「困難」や「災難」や「辛苦」となってしまうことも
あるわけですが、それを乗り越えてこそ、新しい世界が開けてくるということにもなります。

この人生における「試練」というものは、ごくごく当たり前のことのようにも思うのですが、
世の中には、この「ゲブラー」の「試練」を忌み嫌い、口先だけで逃げまくっている人も
多くいるのが現状です。
まあ、そういう生き方も否定はしませんが、渡る世間は「ケセド」ばかりではありませんし、
そもそも人生においては、「ゲブラー」から逃げ切れるものでもありませんからね。

253 :名無しさん@占い修業中:2015/10/30(金) 06:06:41.04 ID:ElEgiQQF.net
「セフィロトの図案たち」の章の続きです。

--- ここから --- (Robert Wang, 『The QABALISTIC TAROT』First paper edition, 1987, pp. 86) ---
FIVE OF CUPS, Lord of Loss in Pleasure (Mars in Scorpio).
杯の5、喜びのうちの損失の主(天蠍宮の火星)。

Angels of the Decan: Livoyah ([he][yod][vau][vau][lamed]) and Pehilyah ([he][yod]
[lamed][he][pe]).
「デカン」の天使たち:リヴォヤ([he][yod][vau][vau][lamed])とペヒリヤ([he][yod]
[lamed][he][pe])。
--- ここまで ---

「Five of Cups/杯の5」は、ゴールデン・ドーンでは「天蠍宮の第一デカン」と「火星」
に割り当てられています。

また、「Angels of the Decan/デカンの天使たち」には、
・天蠍宮の第一デカンの前半(0°〜5°)= Livoyah:LVVYH/リヴォヤ
・天蠍宮の第一デカンの後半(5°〜10°)= Pehilyah:PHLYH/ペヒリヤ
が割り当てられているということです。

なお、「"T"の書」の解説では、カードの上下には「火星と天蠍宮」のシンボルが描かれて
いることになっていますが、ウォン氏のゴールデン・ドーンのカードでは、省略されて
いますので、やっぱり気になる人は、自分自身で描き加えておいてください。

さて、「棒の5」での「ゲブラー(火星)」の味方は、「棒(火)」と「獅子宮(火の星座)」
でしたが、この「杯の5」では、「火星」と「天蠍宮(昔の支配星が火星)」となっています。
つまり、ここでは、「ゲブラー(火星)」&「火星」&「天蠍宮(昔の支配星が火星)」と、
「杯(水)」&「天蠍宮(水の星座)」という、相性最悪の全面対決の様相を呈している
という、ちょっとアレな状況になっているわけです。
要するに、最初は「火」でさんざん煽られて期待が超高まった後に、「天蠍宮」サイドの
裏切りもあって、とんでもなく大量の「冷や水」をぶっかけられたような、そういう残念
すぎる状態が、ここで待ち受けているということになりそうな予感がするわけですよ。

254 :名無しさん@占い修業中:2015/11/01(日) 07:11:41.50 ID:5lKVxi6w.net
「セフィロトの図案たち」の章の続きです。

--- ここから --- (Robert Wang, 『The QABALISTIC TAROT』First paper edition, 1987, pp. 86) ---
This is Geburah in Briah, the influence of Geburah in the Mental World.
これは「ブリアー」の「ゲブラー」、「精神的世界」の「ゲブラー」の影響である。

Mars in the water Sign Scorpio produces an extremely emotional effect.
水の「星座」である「天蠍宮」にある「火星」は、極めて強い感情的な効果を引き起こす。
--- ここまで ---

「天蠍宮」の支配星は、1930年に発見され、昔は「惑星」という偉大な存在であったものの、
現在ではその他の「準惑星」に分類されてしまった「冥王星」となっています。
ちなみに、ゴールデン・ドーンの時代には、まだ「冥王星」は発見されていませんので、
昔ながらの「火星」が支配星とされていました。

そう、「天蠍宮」の支配星って、結構不安定な位置付けの存在であり、それに「火星」も
「冥王星」も「天蠍宮」も、それぞれ単独で、悪い意味での「extremely emotional effect
/極めて強い感情的な効果」をもたらすものですし、それらの組み合わせということは、
もう何か悪いことが起こらざるを得ないという、末期的な状況であるということです。

そして、せっかく「天蠍宮の火星」という、かつてのベスト・マッチングでありながらも、
タイトルの「Loss in Pleasure /喜びのうちの損失」という状況に陥ってしまった要因は、
ひとえに「ゲブラー」という「焼き尽くす炎」にあるわけですし、それが「火星」と
「天蠍宮」の主星である「アンタレス(火星に対抗するもの)」を刺激して、さらなる
悪循環に陥ってしまい、もうどうにでもなれ〜∩(´・ω・`)つ―*'``*:.。. .。.:*・゜゚・*
って言いたくなるような感じになっているわけですよ。

とはいえ、根本的な原因が「ゲブラー」にある以上、それが自業自得であったとしても、
「自分では何が悪いのかわからない」という、かなり悲惨な状態であるのも確かですし、
ここで人生オワタ\(^o^)/と思い詰める人も、数多くいるのではないかとも思います。
つまりここは、「ブリアー」の「ゲブラー」、「Mental World/精神的世界」における
試練のステージということになるわけなのでした。

255 :名無しさん@占い修業中:2015/11/02(月) 06:25:05.59 ID:N6M9a2tc.net
「セフィロトの図案たち」の章の続きです。

--- ここから --- (Robert Wang, 『The QABALISTIC TAROT』First paper edition, 1987, pp. 86) ---
Loss of that which is loved is symbolized by the once-full Cups on the Golden Dawn
and Crowley cards, and by those overturned at the feet of Waite's solitary figure.
愛されているものの喪失は、ゴールデン・ドーンとクロウリー氏のカードたちでは昔は
満ちていた「杯」たちにより、およびウェイト氏の孤独な人物像の足元で転倒したそれら
により象徴されている。
--- ここまで ---

ゴールデン・ドーン版とトート版においては、「杯のエース」から「杯の4」まで、かつては
途切れることなく流れ続けていた「水」は、この「杯の5」では、完全に消失しています。

水が涸れた根本的な原因は、「ケセド」という「水源」と「ゲブラー」という「火源」の
不調和にあるわけで、そうなってしまう場合は、色々と思い付くわけです。
これは、天からの試練である「天災」の場合もありますし、起こるべくして起きた「人災」
の場合もあるでしょう。
でもまあ、いずれにしても、これを「試練」として受け止め、逃げることなく対処していく
ということが、この「ゲブラー」のカードに求められているものなのです。

それにしても、精神的には結構キツいというか、将来的には致命傷に近いダメージを受ける
ことは間違いないわけですし、ここで提示された「ゲブラー」の試練をうまく乗り越える
ことが出来ずに道に迷って有効な対処が出来ないまま、「剣の5」や「五芒貨の5」の状態
へと落ちていく人も多いわけですので、そうそう落ち込んでいるヒマは無いんですよね。

とはいえ、それが分かっていたとしても、いざ自分がそういう状況になってしまうと、
なかなかうまく対処出来ないというのも、よくあるわけです。
でも、「ゲブラー」という上位層で苦労して得るものは、将来においては必ず役に立つもの
ですので、面倒がらずに立ち向かってみてほしいと思うのでした。

256 :名無しさん@占い修業中:2015/11/03(火) 06:24:48.82 ID:OtIbbmVD.net
「セフィロトの図案たち」の章の続きです。

--- ここから --- (Robert Wang, 『The QABALISTIC TAROT』First paper edition, 1987, pp. 87) ---
The watery nature of this card is totally disconsonant with the fiery nature of
Geburah, and means the loss of pleasure.
このカードの水の性質は、「ゲブラー」の火の性質とは全くもって不調和であり、そして
喜びの損失を意味している。

This is also one of the cards which can mean death if the cards around it are
supportive of this interpretation.
もしそれのまわりのカードたちがこの解釈を支持するのであれば、これはまた、死を意味
することのあるカードのうちの1つでもある。

It may mean the death of a loved one, not the querant himself.
それは質問者(querent)自身ではなく、愛する人の死を意味しているのかもしれない。
--- ここまで ---

「杯」のカードの基本にあるのは「水」であり、その水中にいきなり投げ込まれた「火」の
「ゲブラー」は、当然のことながら、もがき苦しむわけであり、その結果として、ありと
あらゆる災いを招くことになり、そして、その苦しみに耐えられなくなってしまった場合は、
結果的に「death/死」に至ることもあるかもしれない、ということもあるわけです。

とはいえ、この自分自身についての「死」という解釈は、ゴールデン・ドーン版のみであり、
他の版には、そこまでの極端な解釈は、表面上は無いわけです。
要するに、「杯の5」は、まだ「上流での精神的な試練」の段階であって、ここでいきなり
ゲームオーバーになってしまっては、この先の話が続かないわけですからね。

そう、たとえ全ての災いが降りかかり、全てのものを失ったとしても、パンドラの箱には
「希望」だけは残されているわけです。
そして我々は、この残された「希望」を唯一の足がかりにして、そのまま下界に落ちていく
ことなく、何とかバトルフィールドに踏みとどまって、仕切り直しの逆転一発を狙うことを
強いられるという、実に面倒臭いというか、やっかいなカードなわけですよね。

257 :名無しさん@占い修業中:2015/11/04(水) 06:29:51.14 ID:ik0yPan4.net
「セフィロトの図案たち」の章の続きです。

--- ここから --- (Robert Wang, 『The QABALISTIC TAROT』First paper edition, 1987, pp. 87) ---
One element of the Crowley card which may seem peculiar is the inverted Pentagram,
associated with the Devil and evil generally.
特有なものに見えるかもしれないクロウリー氏のカードの1つの要素は、一般的には「悪魔」
と悪に関連付けられる、逆「五芒星形」である。

It is used here to mean the triumph of matter over spirit.
それは、物質の精神への勝利を意味するように、ここで使用されている。
--- ここまで ---

元々のゴールデン・ドーン版やウェイト版の「杯の5」の体系には無いものが、トート版
には付加されています。
それは、「杯」の逆五芒星形の配置であり、そして蓮の2つの花が枯れ、その上には2枚の
大きな葉があるという、奇妙な構図となっています。
そして、それが意味するものは「triumph of matter over spirit/物質の精神への勝利」
ということになっています。

つまりこれは、悪しき逆五芒星形のパワーにより、「杯」という「豊富な水が流れ花が咲く
ブリアー界」から、「五芒貨」という「土ぼこりが舞い葉が茂るアッシャー界」の概念に
近い下層フィールドにまで引き堕ろされたということを意味しているような感じなわけです。

だから何?って言われても、ワタシには深い意味は全くわかりませんが、今までずっと
「ブリアー」の上流世界だと思い込んでいた場所が、実は「アッシャー」という下界に
堕ちていたということであれば、ちょっとビックリしてガッカリするかなぁ、というような
感じですかね。

でもまあ、こういうアレンジは、トート版固有であって、クロウリー氏の思いつきによる
ものですので、他の版のカードの解釈には持ち込まないのが基本なのです。

258 :名無しさん@占い修業中:2015/11/05(木) 06:07:02.12 ID:bgAqqKuq.net
「セフィロトの図案たち」の章の続きです。

--- ここから --- (Robert Wang, 『The QABALISTIC TAROT』First paper edition, 1987, pp. 87) ---
FIVE OF SWORDS, Lord of Defeat (Venus in Aquarius).
剣の5、敗北の主(宝瓶宮の金星)。

Angels of the Decan: Aniel ([lamed][aleph][yod][nun][aleph]) and Chaamiah
([he][yod][mem][ayin][cheth]).
「デカン」の天使たち:アニエル([lamed][aleph][yod][nun][aleph])とシャアミア
([he][yod][mem][ayin][cheth])。
--- ここまで ---

「Five of Swords/剣の5」は、ゴールデン・ドーンでは「宝瓶宮の第一デカン」と
「金星」に割り当てられています。

また、「Angels of the Decan/デカンの天使たち」には、
・宝瓶宮の第一デカンの前半(0°〜 5°)= Aniel:ANYAL/アニエル
・宝瓶宮の第一デカンの後半(5°〜10°)= Chaamiah:CHAMYH/シャアミア
が割り当てられているということです。

いつものように、「"T"の書」の解説には、カードの上下に、金星と宝瓶宮のシンボルが
描かれていることになっていますが、ウォン氏のゴールデン・ドーンのカードでは省略
されていますので、気になる人は、自分自身で描き加えておいてください。

さて、この「剣の5」ですが、「棒の5」や「杯の5」よりは、より人間世界に近いものに
なっていますので、我々の実生活にも、はっきりと支障が出てくるレベルになっています。

とはいえ、ここでの「Defeat/敗北」は「ゲブラー」が我々に与える試練ですので、自らの
置かれた厳しい状況を見据えて、負けは負けとして認め、勇気ある撤退を行うというのも、
長い人生の中では必要になることも多いのではないかと思うのです。
そして、「失敗は成功のもと」ですので、きちんと失敗の原因となったことを反省して、
「人生七転び八起き」の不屈の精神で、また仕切り直せば良いのですよね。

259 :名無しさん@占い修業中:2015/11/06(金) 06:17:09.13 ID:1Q0pnKwQ.net
「セフィロトの図案たち」の章の続きです。

--- ここから --- (Robert Wang, 『The QABALISTIC TAROT』First paper edition, 1987, pp. 87) ---
This is Geburah in Yetzirah, the influence of Geburah in the Astral World.
これは、「イェツィラー」における「ゲブラー」、「星幽界」における「ゲブラー」の影響
である。

This card (with the Nine and Ten of Swords) is among the most destructive in the deck.
このカードは(剣の9および10と共に)、デッキの中で最も破壊的なものの一つである。
--- ここまで ---

「イェツィラー」に属している「剣」の「空気」の属性は、「宝瓶宮」の「風」の属性と
マッチして、「ゲブラー」を刺激し、強大な破壊的パワーを生み出します。

「剣の4」では、その強大な破壊力を、「ケセド」と「木星」という強大なる慈悲の力で
抑え込んでいたわけですが、さすがに「剣の5」の「金星」という堤防のみでは抑止力と
しては不十分であり、決壊して破壊され、大災害を引き起こしてしまっている状況です。

というか、「金星」は堤防の役割というよりも、破壊的な作用の引き金となっている可能性
も高いわけで、この「金星」を巡って、様々な思惑が交差し、結果的に破壊し尽くされる
運命になってしまった、悲劇のヒロインのような役割を果たしているようにも思えます。

まあ、いずれにしても、「destructive/破壊的」であることには違いないのですが、
「剣の9」や「剣の10」のような、燃え尽きて救いようの無いような下層の状態ではなく、
「ゲブラー」という活発な活動期におけるトラブルですので、まだまだ救いようがある
のが、唯一の慰めでもあるわけです。

とはいえ、なまじ活発な時期であるために、表面上の破壊的パワーは最強レベルであり、
まだ初心者で経験値の足りていないプレイヤーは、ひとたまりもなく瞬殺されてしまう
ような圧倒的な勢いです。
そう、この「剣の5」というのは、実は、新しい戦いの世界、異次元のバトルフィールド
への序章でもあるわけなのです。

260 :名無しさん@占い修業中:2015/11/07(土) 06:54:05.27 ID:P6gcN8TD.net
「セフィロトの図案たち」の章の続きです。

--- ここから --- (Robert Wang, 『The QABALISTIC TAROT』First paper edition, 1987, pp. 87) ---
A relationship has already been noted between the Sword of Geburah and the Rose of
Venus which is also the Rose of the Rose Cross.
「ゲブラー」の「剣」と、「薔薇十字」の「薔薇」でもある「ヴィーナス(金星)」の
「薔薇」の間では、すでに関係が注目されていた。

They are closely related energies, Mars being the consort of Venus in mythology.
それらは、神話において「ヴィーナス(金星)」の配偶者である「マルス(火星)」という、
密接に関連した精力たちである。
--- ここまで ---

「ヴィーナス女神」と「マルス神」は正式には結婚していませんが、神話や伝説においては、
色々な意味において、かなり密接な付き合いをしていたのは確かです。
つまり、二人の間には、まあ一種のエロティシズムのネタとか、神秘主義のネタとか、まあ
色々と妄想が膨らむ関係性があるわけですよね。

それはともかくとして、以前にも述べたように、「五弁の薔薇」は「ゲブラー」自身を
象徴しており、そしてそれは「ヴィーナス(金星)」をも象徴しています。

本来であれば、それなりに仲良くしていける関係なのですが、「風」によりパワーアップ
された5本の「剣」の自己主張が強すぎて、1本しかない「五弁の薔薇」の取り合いが起き、
結果的に「薔薇」をバラバラに引き裂いてしまったというような感じです。
そして、それぞれの「剣」が争って得たものは、骸と化した薔薇の残骸だけであったと
いうオチになっているわけです。

まあ、かなり悲惨な状況に陥っているのは間違いありませんが、決して救いようの無い
末期状態ではありませんので、何とか仲直りして、また新しい関係を持ち直してほしい
ものだと思うのでした。

261 :名無しさん@占い修業中:2015/11/08(日) 06:58:04.17 ID:wGwKXqjG.net
「セフィロトの図案たち」の章の続きです。

--- ここから --- (Robert Wang, 『The QABALISTIC TAROT』First paper edition, 1987, pp. 87) ---
What we are shown in the Golden Dawn card is that when the Sword of Geburah sweeps
through the Air of Yetzirah, the growth energies of Venus are no match for it,
and the petals of the Rose are scattered, literally, to the winds.
ゴールデン・ドーンのカードにおいて我々が見せられるものは、 「ゲブラーの剣」が
「イェツィラー」の「空気」を通じて振り払われる時、「金星」の成長の精力はそれに
全く対抗できずに、「薔薇」の花弁たちが、文字通り、風にまき散らされている。

Crowley's card shows this same dispersion of forces behind the Swords in the shape
of the inverted Pentagram.
クロウリー氏のカードは、「剣たち」の背後にあって、逆「五芒星」の形をした、これと
同じ力たちの散乱を示している。
--- ここまで ---

ここでは、孤立無援の「ヴィーナス女神」の持つ、地の癒し系の「成長エネルギー」では、
風に煽られた「マルス神」の荒ぶる「破壊エネルギー」には全く歯が立たないということ
であり、みじめにも「風に散らされる薔薇の花びら」という、いわゆるレイプ系ネタの
格好の材料を提供しています。

まあ、一見すると救いようの無い状況ではありますが、それでもまだ「薔薇の花びら」は
散り散りになっているとはいえ、この場に残っているわけですので、両者の関係を再構築
するためのネタは、まだ残されているわけです。

つまり、「逆五芒星形」という、悲惨極まりない肉体だけの関係から始まったとしても、
決して絶望してしまう必要は無いよ、ということであり、ここが「ヴィーナス女神」と
「マルス神」の持つ、意味深なる関係を暗示しているとも言えるわけです。

とにもかくにも、「薔薇」と「剣」という組み合わせは、そういう意味深なものを必然的に
含んでいるわけですので、これを機会に、皆さんもぜひ「エロ目線」による妄想を膨らませて
いってみてくださいね。 (/▽*\)〜♪ イヤァン

262 :名無しさん@占い修業中:2015/11/09(月) 06:25:53.53 ID:8k9oCkTn.net
「セフィロトの図案たち」の章の続きです。

--- ここから --- (Robert Wang, 『The QABALISTIC TAROT』First paper edition, 1987, pp. 87) ---
Waite illustrates the divinatory meaning of the card: defeat, loss, failure, contest
finished and decided against the person.
ウェイト氏は、カードの占いの意味を図示する:敗北、損失、失敗、争いは終わり不利な
結果となった。
--- ここまで ---

ウェイト版では、勝者が近景で大きく描かれ、敗者が遠景で小さく描かれているので、
ちょっと勘違いされやすいのですが、このカードは、敗者の方が主人公となっています。

つまり、このステージでのバトルに勝利した、情け容赦のない強欲な一人の中ボスが、
このカード内の全てを支配し、敗者となった勇者たちは、全てを捨てて、一時退却せざるを
得ないという状況になっているわけです。

ゲームの世界では、このままでは終わらずに、その後、経験値を積んだ勇者たちによって
復讐されるというストーリーになるわけですが、現実では、そう簡単に復讐する機会が
あるわけでもありませんので、とりあえず、負けは負けとして認めて、これからも日々の
修行を怠ることなく、自らの道を歩んでいくというのが、現実的かと思います。

まあ、長い人生ですので、勝ったり負けたりというのは、あるかと思います。
今回は、薔薇のパワーは、剣のパワーには勝てませんでしたが、○O○フローラみたいに
新しいアイテムをゲットできれば、薔薇のパワーで一発逆転することも可能ですので、
ここは一週お休みして、その次の週の展開を待つということも、大事なのですよ。

そう、「負けるが勝ち」というのは、負けた後に、その人が何を考え、何をするかが、
大事なんですよね。

263 :名無しさん@占い修業中:2015/11/09(月) 07:11:47.18 ID:A/pAAoyv.net
私がたまたま別の件で何件何十件とバラバラの宗派、会社の霊媒師にあたった時まだ彼らが正常だと
思える頃に、どこまでが本当か定かではないが、それでも共通して上がってきた内容発見をここの件
ともからめて伝えることにします。

日本は生まれてこのかた七五三、5月人形、ひなまつりは日本神道、クリスマス、結婚式はキリスト教、
初詣、正月はまた日本神道、法事、葬式は仏教といった具合にまるで“すき焼き”みたくそれも形式っぽく
やってる国です。
これによって日本が同時にスパイ天国みたくもなってしまっています。

神仏様はあるかもしれませんが、騙してくるものを信仰してはいけません。

みなさんが従来から信じ込まされてきた不動明王(シヴァ)、釈迦、キリスト、ヤーウェ、ヴィシュヌ、スサノオノ
アマテラス、それについてた(ふりをしていた)ヤタガラス(実はゾロアスター教とも)、孔子、ヘルメス
不動の片割れ御霊のイルミナティー(フリーメーソン)などらは拝んではいけません。
 こいつらは全てもはや神仏界や霊界では長く騙してきた悪行がばれ、叩き潰し、場合によっては殺しどころか
抹消にかかってる指名手配の凶悪犯人達だそうです。
つまり、こいつら及びその残党らを拝んでも最終的に害はあっても決してよくはならない、霊界でもろくな所
にいけません。霊界で騙されて再び拝んだ者達さえ位置を何段階も落とされ、ひどくいましめを受けてます。
他それらにつらなった弁才天、吉祥天(ラクシュミ)、大黒天、帝釈天、毘沙門天、孔雀明王、千手観音、準低観音、弥勒菩薩
西洋の代表的な4天使の内の3天使ミカエル、ラファエル、ウリエル、他ではマリア、ハトフル、オーディーン、空海
日蓮ももはやダメです。

よってこの述べた連中を中心に拝んでる霊媒師、占い師またはこれらの連中とも八方美人
やってる霊媒師、占い師はダメだしついて行ってもいけません。

264 :名無しさん@占い修業中:2015/11/09(月) 07:12:30.48 ID:A/pAAoyv.net
アラー(別名ヤーウエ)は人々には「もっとガンジーのようにならなきゃいけない」などとうながすが言ってる自分は人格形成が
出来てるわけでもなんでもない。
不正に、他の惑星人類ごと爆破消滅させたりしています。キリスト処刑も息子の猟奇殺人がやりたかったという変態行為という
噂まである。しかも、現実はキリストも影武者おいてとんずらしてるし・・・
エロヒム(ヤーウェが言ってる同僚のエロヒムと呼んでる者達ではない、本物の元のエロヒム)の中の元々ひどく落ちこぼれたのが
こいつです。もはや、他いくつも悪いことをやってきたのがばれて上神仏界で抹消処刑の指名手配犯となっています。
で、エロヒムが地球及び地球人をつくっていたが失敗し不良品だったのでやめたのを、「それじゃ私にください」とヤーウエがゆずり
うけただけ。だから不良品のまま人類ができています。一部不良品ではなかったほうの人類(神仏グループ)はこれでひどく迷惑を
古代から食っています。
ガブリエル、アポロン、アルテミス、アフロディーテ、月読、如意輪観音、降三世明王のグループです。
元エロヒムは不良品をつくってしまいこの後者の述べたグループに多大な迷惑をかけてきて悪かったーと思っており、
現在新たに文明力をあたえてくれています。だから、クラリオン星人とされるヤーウエのグループが来ても取り合ってはいけない。
弥勒菩薩もだめです。ラエルとその一派はもう一度この後者の正しい宇宙人にのせてってもらうなりなんなりして
正しい解説しなおされたものを人類に説きなおさなきゃいけません。イスラム教やユダヤ教の人達は全て脱退しなければいけません。

ついでにここに神仏界では長い悪事がばれとっくに抹消対象の指名手配になってる不動(シヴァ)やその残党もが一緒に潜んでる可能性がアリと出ました。
全て根絶やしにしなければいけません。

265 :名無しさん@占い修業中:2015/11/10(火) 06:06:29.55 ID:lBGqm2cC.net
「セフィロトの図案たち」の章の続きです。

--- ここから --- (Robert Wang, 『The QABALISTIC TAROT』First paper edition, 1987, pp. 87) ---
FIVE OF PENTACLES, Lord of Material Trouble (Mercury in Taurus).
五芒貨の5、物質的困難の主(金牛宮の水星)。

Angels of the Decan: Mibahiah ([heh][yod][heh][beth][mem]) and Pooyal ([lamed]
[aleph][yod][vau][pe]).
「デカン」の天使たち:ミバヒア([heh][yod][heh][beth][mem])とプーヤル([lamed]
[aleph][yod][vau][pe])。
--- ここまで ---

「Five of Pentacles/五芒貨の5」は、ゴールデン・ドーンでは「金牛宮(おうし座)の
第一デカン」と「水星」に割り当てられています。

また、「Angels of the Decan/デカンの天使たち」は、
・金牛宮の第一デカンの前半(0°〜 5°)= Mibahiah:MBHYH/ミバヒア
・金牛宮の第一デカンの後半(5°〜10°)= Pooyal:PUYAL/プーヤル
が割り当てられているということです。

このカードにも、「"T"の書」の解説では、カードの上下には、水星と金牛宮のシンボルが
描かれていることになっていますので、気になる人は、自分自身で描き加えてください。

さて、この「五芒貨の5」のカードですが、属性的に見ると、「五芒貨」と「金牛宮」と
いう「地」のパワーと、「水星」とは、割と相性は良い方です。
ただし、そういう俗物的で表面的で安易な成功ストーリーを、お堅い「ゲブラー」がそう
易々と容認するはずもありませんので、結果として、ちょっと信じられない、急転直下とも
言えるような、とても悲惨な事態に陥ってしまうことが、ままあるわけです。

ただし、ここで「ゲブラー」が与えてくる試練は、割と限定的、つまり「Material Trouble/
物質的困難」という範囲に留まっています。
つまり、精神的に成長した人々であれば、必ずや乗り越えることが可能なものなのですよね。

266 :名無しさん@占い修業中:2015/11/10(火) 11:54:49.51 ID:i6SsRt0F.net
私がたまたま別の件で何件何十件とバラバラの宗派、会社の霊媒師にあたった時まだ彼らが正常だと
思える頃に、どこまでが本当か定かではないが、それでも共通して上がってきた内容発見をここの件
ともからめて伝えることにします。

日本は生まれてこのかた七五三、5月人形、ひなまつりは日本神道、クリスマス、結婚式はキリスト教、
初詣、正月はまた日本神道、法事、葬式は仏教といった具合にまるで“すき焼き”みたくそれも形式っぽく
やってる国です。
これによって日本が同時にスパイ天国みたくもなってしまっています。

神仏様はあるかもしれませんが、騙してくるものを信仰してはいけません。

みなさんが従来から信じ込まされてきた不動明王(シヴァ)、釈迦、キリスト、ジュブナイル(ガブリエルの亜流)、ヤーウェ、
ヴィシュヌ、スサノオノ、アマテラス、それについてた(ふりをしていた)ヤタガラス(実はゾロアスター教とも)、孔子、ヘルメス
不動の片割れ御霊のイルミナティー(フリーメーソン)などらは拝んではいけません。
 こいつらは全てもはや神仏界や霊界では長く騙してきた悪行がばれ、叩き潰し、場合によっては殺しどころか
抹消にかかってる指名手配の凶悪犯人達だそうです。
つまり、こいつら及びその残党らを拝んでも最終的に害はあっても決してよくはならない、霊界でもろくな所
にいけません。霊界で騙されて再び拝んだ者達さえ位置を何段階も落とされ、ひどくいましめを受けてます。
他それらにつらなった弁才天、吉祥天(ラクシュミ)、大黒天、帝釈天、毘沙門天、孔雀明王、千手観音、準低観音、弥勒菩薩
西洋の代表的な4天使の内の3天使ミカエル、ラファエル、ウリエル、他ではマリア、ハトフル、オーディーン、空海
日蓮ももはやダメです。

よってこの述べた連中を中心に拝んでる霊媒師、占い師またはこれらの連中とも八方美人
やってる霊媒師、占い師やってもいけないし、ついて行ってはいけません。これからは、ろくなことになりません

267 :名無しさん@占い修業中:2015/11/10(火) 11:55:32.65 ID:i6SsRt0F.net
逆に、西洋(シリウス)ならアポロン神、ガブリエル大天使(神)(*亜流のジュブナイルではない)、アルテミス神、
アフロディーテ女神、ダナ神、エロヒム(ヤーウエが言ってるこいつと一緒にやってた部下達の偽エロヒムではない)
東洋なら(プレテリウス)なら如意輪観音、降三世明王、月読神などの神仏のグループは今後も
拝んでよいそうです。
ただこれらの神仏の方々でさえも、やっつける相手が先ほど述べた連中なので様々苦戦、惑わされることも時には
あり得ます。また偽者を遣わしてくることもあります。
それで、後者の述べてるこの西洋、東洋の方々は出身宗派は違えど同じ1つのグループなので現在この神仏は
正常なのか我々からも周りから見てもらい具合が何ら悪かったら治っていただき拝んで行くようにしてかなければ
ならないとの事です。

268 :名無しさん@占い修業中:2015/11/11(水) 06:04:34.82 ID:BjRtHbpk.net
「セフィロトの図案たち」の章の続きです。

--- ここから --- (Robert Wang, 『The QABALISTIC TAROT』First paper edition, 1987, pp. 87) ---
This is Geburah in Assiah, the influence of Geburah in the Material World.
これは、「アッシャー」における「ゲブラー」、「物質的世界」の「ゲブラー」の影響である。

Here a distinction should be understood between material trouble and the ruin of
all things implied by the TEN OF SWORDS.
ここでは、物質的困難と、「剣の10」により暗示されるすべての物事たちの破滅の間の
違いが理解されるべきである。
--- ここまで ---

「五芒貨の5」は、「五芒貨=アッシャー」における「5:ゲブラー=剣」による「物質的困難」。
「剣の10」は、「剣=イェツィラー」における「10:マルクト=アッシャー」による「破滅」。

どちらも悲惨極まりないカードであり、外見的には似ているようでも、実は、破壊行為を
行っている「中の人」が全く違うために、両者は全く異なる作用をしています。
つまり、同じような「剣」であっても、「五芒貨の5」は高次の「ゲブラーの剣」であり、
「剣の10」は低次の「四大元素の空気の剣」になっています。

この違いは、「我々がその困難を教訓とし、魂により一層の磨きをかけ、再度蘇ることが
出来るか」ということに現れてきます。
つまり、「あきらめたら、そこで試合終了ですよ?」と言える状況が「五芒貨の5」であり、
「人生オワタ\(^o^)/」が「剣の10」ということになりますかね。

それはともかくとして、「五芒貨の5」というのは、何がしか「ゲブラー」大先生の気に
くわないことが起きていて、その大先生が大層お怒りになっているという、厄介極まり
ないというか、困った状況であるわけですので、下界に住む我々としては、とりあえず
今まで地上でやっていたことを全てチャラにして、今までの行いを見直し、またゼロから
やり直していくということが求められているわけなんですよね。
まあ、この手の「ゲブラー」大先生のワガママに付き合わされるのは、とても大変なこと
なのですが、こういうのも運命なのかな、と思ったりするわけなのでした。

269 :名無しさん@占い修業中:2015/11/12(木) 06:21:36.69 ID:4avmpKFC.net
「セフィロトの図案たち」の章の続きです。

--- ここから --- (Robert Wang, 『The QABALISTIC TAROT』First paper edition, 1987, pp. 88) ---
The natural structure brought into Taurus by the energies of Mercury is thrown off
by Geburah's influence at a higher level.
「水星」の精力たちにより「金牛宮」にもたらされる自然な構造は、より高い段階において
「ゲブラー」の影響により振り捨てられる。

The result, in a divination, is loss of profession and monetary resources as is
suggested by Waite's rather trite and cliche illustration of figures "out in the cold."
結果は、占いにおいては、ウェイト氏のやや陳腐で決まり文句的な「寒い中で外にいる
(除け者にされた)」人物たちの図解により示唆されるように、職業および金銭的な
資産たちの損失である。
--- ここまで ---

「五芒貨=地」のフィールドにおける「水星」と「金牛宮」の組み合わせは、本来は、
「商売の才覚」と「金銭的な才覚」という、ビジネスの成功に繋がる、とても良い相性を
持っています。

でも、そういう能力を「地上」において発揮することが出来たとしても、上位世界にある
「ゲブラー」が、「結果」を出す段階において、とんでもない横ヤリを入れてくるわけです。
つまり、「ツキ」が無いとか、「邪魔」が入るとか、とにかく絶対に成功させないぞ!、と
言わんばかりの、お寒い妨害工作が働くような感じですかね。
もちろん、これも「ゲブラーの試練」ではあるのですが、この「アッシャー界」における
「ゲブラーの試練」は、それなりに低次元のものですので、しっかりとこの危機を耐え抜く
ことが出来れば、そのうち、また春は巡ってくるわけです。

それまでは、とりあえずゲブラー大先生の気が済むまで、じっと我慢する以外には、
他にこれといった手は無いんですよね
まあ、無職無収入であっても、現代では色々と出来ることもありますので、たまには
そういう貧乏生活をそれなりにエンジョイして頂ければ良いかと思います。

270 :名無しさん@占い修業中:2015/11/13(金) 06:19:26.44 ID:ojHsRDaz.net
「セフィロトの図案たち」の章の続きです。

--- ここから --- (Robert Wang, 『The QABALISTIC TAROT』First paper edition, 1987, pp. 88) ---
The more subtle implications of the card are seen in the Golden Dawn version,
where four roses are breaking apart.
カードのより微妙な含蓄たちは、ゴールデン・ドーン版において見られ、そこでは、4つの
薔薇たちがバラバラに壊れているところである。
--- ここまで ---

ウェイト版の絵は、占いの意味をわかりやすく図解したものしたが、ゴールデン・ドーン版
では、より象徴的というか、少々理論的な捕捉が必要なものになっています。

ちなみに、「五芒貨の5」のカードでは、「"T"の書」の記述と、ウォン氏のデザインした
カードには、実はかなりの違いがあります。
おそらくは、ウォン氏の方が後世のデザインであり、かなり劣化というか簡略化されている
ような感じになっていますので、ここでは「"T"の書」に基づいて説明します。

まず、ここで咲いている薔薇は、「赤」ではなく「白薔薇」と書かれています。
「ゲブラー」に配属される「テューダー・ローズ」は、赤と白の薔薇を組み合わせた
デザインであり、その中で「白薔薇」(ウォン氏は赤薔薇)が選択されていますので、
どちらかというとネガティブな属性をイメージしているものとなっています。
そして、その白薔薇が原形をとどめないくらい完全にバラパラ(ウォン氏は半分原形を
とどめている)に散らされています。
この「薔薇が散る」というモチーフは、この「五芒貨の5」だけであり、それほどまでに
「ゲブラー」と四大元素の物質界に対する相性が悪いということを表しているわけです。
さらに、薔薇の枝の色も、真っ黒に描かれており、とにかく徹底的に根絶やしするくらい
に、「ゲブラー」総統閣下がお怒りのようです。

つまりは、「ゲブラー」様のお怒りを買うような何らかの失策があり、それを引き金として、
破滅的なカタストロフィが発生しているという状況ではないかと思われます。
とりあえず、壊れるものは全て壊されてしまうような状況ですので、我々はそんな残虐な
仕打ちを、黙って見届けるしかないということなのでした。

271 :名無しさん@占い修業中:2015/11/14(土) 06:42:39.10 ID:9UmPXDC+.net
「セフィロトの図案たち」の章の続きです。

--- ここから --- (Robert Wang, 『The QABALISTIC TAROT』First paper edition, 1987, pp. 88) ---
This symbolism is amplified by Crowley, whose once more inverted Pentagram carries
the symbols of the five Tattvas, geometric forms meaning Fire, Water, Air, Earth
and Spirit.
この象徴化は、クロウリー氏により拡充され、もう一度その彼の逆「五芒星形」が、「火」、
「水」、「空気」、「地」、および「霊」を意味する幾何学的な形状たちである5つの
「タットワ」の象徴たちを保持する。

In the Hindu system, these are the underlying currents of matter, here shown to
be totally unstable in their reversal.
「ヒンドゥー教」の体系では、これらは物質の根本的な流動たちであり、ここでは、
それらの反転において全く不安定であることが示される。
--- ここまで ---

「タットワ」は、インド系神秘思想の五大元素(火、水、空気、地、霊)を意味する
象徴であり、ゴールデン・ドーンにおいては、主に瞑想目的で利用されています。
ここでは、それらを五芒星形に割り当てることで、この五芒星が、この地上の物質世界を
象徴しているという意味合いになります。
そして、クロウリー氏は「逆五芒星形」がお気に入りであり、ここでもそれを使って
いますが、ここでは、それは「unstable/不安定」を意味するものとなっています。

つまり、このカードは、物質世界における不安定さや脆さを表しており、それと同時に、
心理的な不安定感をも兼ね備えているわけです。
とはいえ、不安定ではあっても、「逆五芒星形」による呪縛は、それなりに強固ですので、
そう易々と「不安定さ」が崩壊することもなく、このまましばらく、不安と緊張の中で、
怨恨の黄色い炎を上げながら、もしくは地獄の黄色い炎で焼かれながら、完全に燃え尽きる
までは、このイヤ〜な状態が続きそうな感じもあります。

まあ、何々は死ななきゃ治らないということであり、長い人生においては、「いっぺん
死んでみる?」ということも必要になるのでは、と思ったりするのでした。

272 :名無しさん@占い修業中:2015/11/15(日) 06:51:16.89 ID:eBX478k9.net
「セフィロトの図案たち」の章の続きです。

--- ここから --- (Robert Wang, 『The QABALISTIC TAROT』First paper edition, 1987, pp. 88) ---
6. TIPHARETH: Beauty
6. ティファレト:美

The Four Sixes
「四枚の6たち」

The Four Princes
「四枚の王子たち」
--- ここまで ---

さて、ここからは、「ゲブラー」の次の「セフィラ」である「ティファレト」の話になります。

「ティファレト:美」は、「ケセド:慈悲」と「ゲブラー:力」と共に形成される「Ethical
Triangle/倫理的三角形」の中央および底に位置しており、「中央の柱」に属しています。
「中央の柱」においては
・「至高の三角形」=「ケテル」=起
・「倫理的三角形」=「ティファレト」=承
・「星幽的三角形」=「イェソド」=転
・「マルクト」=結
という流れがありますので、ややもすると、地上にいる我々からすれば、「ティファレト」
が「ケテル」の劣化コピー、いやいや「ケテル」と(難しい理屈は抜きで)実質的には同等
であるかのような性質を持っているようにも見えるわけです。

じゃあ、「ケテル」から「ゲブラー」までは、学ぶ必要は無いんじゃないの、という話にも
なるわけですが、下界で日々を過ごす我々にとっては、確かにそういう面は否定できません。
つまり、「マルクト」から「ティファレト」までが、人としての義務教育の期間であり、
「ゲブラー」から上は、その人のレベルに合わせて選択して研究する高等教育機関の領域
のような面がありますからね。
ということで、下界に住む我々にとっては最も重要な「ティファレト」の話の始まりです。

273 :名無しさん@占い修業中:2015/11/16(月) 06:15:46.80 ID:lVaLdZ5O.net
「セフィロトの図案たち」の章の続きです。

--- ここから --- (Robert Wang, 『The QABALISTIC TAROT』First paper edition, 1987, pp. 88) ---
□ God the Son
□ 息子である神

□ The Sacrificed Gods
□ 犠牲になった神たち

□ Consciousness of the Higher Self and of the Greater Masters
□ 「高次の自我」および「大師たち」の意識

□ The Vision of the Harmony of Things
□ 事物たちの調和の幻視

□ Healing and Redemption
□ 癒しと贖罪

□ The Elemental Kings
□ 四大元素の王たち
--- ここまで ---

「ティファレト」には、一見すると矛盾するようにも思えるような様々な属性が、割り当て
られています。
たとえば、「(息子である)神」、「(犠牲になった)神たち」、「(四大元素の)王たち」
というように、まるで違う性質のものが、一緒くたにされています。
これは、「ティファレト」が「生命の木」の中心、すなわち「中間管理職」の位置にあって、
この宇宙の様々なイベントがここに寄せ集められてきており、「ティファレト」は千手観音
のように数多くの顔と手で、それらの膨大かつ多様なイベントをうまく処理して、宇宙の
調和と平和を保ち、そして下界に生きる我々にとっても、欠くべからざる、ありがたい神様
のような存在、というか「神」そのものであるということを示しているわけですよね。

274 :名無しさん@占い修業中:2015/11/17(火) 06:24:34.36 ID:Yssq8Pml.net
「セフィロトの図案たち」の章の続きです。

--- ここから --- (Robert Wang, 『The QABALISTIC TAROT』First paper edition, 1987, pp. 88) ---
Symbols: The Calvary Cross, the Rose Cross, the Truncated Pyramid, the Cube, Vau.
「象徴たち」:「カルバリー十字」、「薔薇十字」、「先端を切ったピラミッド」、
「立方体」、「ヴァウ」。

Planet: The Sun
「惑星」:「太陽」

Color: Yellow
「色」:「黄色」
--- ここまで ---

この本の、この文章の右側には、「象徴たち」である、「カルバリー十字」と「薔薇十字」、
図形の「立方体」と「先端を切られて台形状となったピラミッド、すなわち六面体」と、
「聖四文字」で「四大元素」の「空気」を表すヘブライ文字の「ヴァウ」と、「太陽」の
占星術記号、および「生命の木」における「ティファレト」の位置が図示された絵が描かれ
ています。

ちなみに「カルバリー十字」は、ゴルゴタ(カルバリー)の丘においてイエス・キリストが
十字架に磔にされたことを象徴化したもので、通常は、三段の土台の上に立つ「ラテン十字」
なのですが、ここでは三段の土台の上に立つ「ケルト十字」が描かれています。
とりあえず、ここでは「磔にされたイエス・キリスト」を象徴化しているということですね。

さて、この「ティファレト」には、地上から見える最も明るい星である「太陽」が配属され
ており、次に明るい「月」は、同じ「中央の柱」にある「イェソド」に配属されています。
(なお、「ケテル」は「至高の三角形」という不可視領域にあるので、現在の地上からは
見ることが出来ません。)
つまり、この地上界にとっては、この(「ケテル」=)「ティファレト」=「イェソド」=
「マルクト」という「中央の柱」がメインエンジンであって、他の「セフィロト」は姿勢制御
を行うスラスターのような作用をしているというふうに見ることもできるわけです。

275 :名無しさん@占い修業中:2015/11/18(水) 06:16:02.92 ID:e4LgcymJ.net
「セフィロトの図案たち」の章の続きです。

--- ここから --- (Robert Wang, 『The QABALISTIC TAROT』First paper edition, 1987, pp. 89) ---
In Kether is the Radix of a Golden Glory and thence is there a pure, primitive and
sparkling, gleaming golden yellow which is reflected into Tiphareth.
「ケテル」の中に、「金色の栄光の根源」があり、それゆえ、そこには純粋で根本的で
きらめき、「ティファレト」に反映されて、輝いている金色の黄色がある。

This is the first reflected Triad completed.
これは、完成された「最初の反映された三つ組(ケセド、ゲブラー、ティファレト)」である。

And the sphere of its operation is that of Shemesh, the Solar Light, and bestoweth
Life, Light and Brilliancy in metallic matter, and it ruleth the sphere of action
and of the Sun.
その作用する天球は「シェメシュ」、すなわち「太陽光」であり、そして金属の物質に「生命」、
「光」および「輝き」を授け、そしてそれは「太陽」とその活動の天球を支配する。

And YHVH Eloah va-Daath is a God of Knowledge and Wisdom, ruling over the Light of
the Universe; and its Archangel is Raphael, the Prince of Brightness, Beauty and Life.
そして、「ヤハウェ エロア ヴァ・ダアス」は「知識と知恵の神」であり、「宇宙の光」
を統治する;そして、その「大天使」は「ラファエル」、「輝き、美、および生命の王子」
である。

And the Name of the Order of Angels is Melechim, that is Kings or Angelic Kings,
who are also called the Order of Virtues, Angels and Rulers.
そして、「天使たちの階級の名前」は「マレヒム」で、それは「王たち」もしくは「天使
の王たち」であり、彼らはまた「美徳たち」「天使たち」そして「支配者たち」の「階級」
と呼ばれる 。
--- ここまで ---

ここの部分は、いつものように、『The Golden Dawn/黄金の夜明け魔術全書』の「第五知識
講義」の「生命の樹に関して」の節からの引用となっています。

276 :名無しさん@占い修業中:2015/11/19(木) 06:19:03.31 ID:1SLD3Q/d.net
「セフィロトの図案たち」の章の続きです。

--- ここから --- (Robert Wang, 『The QABALISTIC TAROT』First paper edition, 1987, pp. 89) ---
The initiation of Tiphareth is the first of the greater initiations into the meaning
of the Self.
「ティファレト」の参入儀式は、「自我」の意味の中への、より大きな参入儀式たちの
1番目である。

Here the individual encounters his own Higher Self, and sacrifices his personality,
that which he has hitherto believed to be himself.
ここで、個人は彼自身の「高次の自我」に出会い、そして、彼が彼自身であると今まで
ずっと信じ続けてきたことである彼の人格を「生贄として捧げる」。
--- ここまで ---

「ティファレト」の参入儀式は、ゴールデン・ドーンでは「アデプタス・マイナー(小達人)」
の参入儀式に相当します。
以前に述べたように、「高次の自我」が活躍する領域は、「ティファレト」「ゲブラー」
「ケセド」となっていますので、この「ティファレト」が最初の出会いとなります。
そして、この「アデプタス・マイナー」の位階に達する前に、
・ジェレーター儀式(マルクト、地に配属)
・セオリカス儀式(イェソド、空気に配属)
・プラクティカス儀式(ホド、水に配属)
・フィロソファス儀式(ネツァク、火に配属)
において、四大元素の領域は支配済みということになっているわけですよね。

なお、キリスト教では、「ティファレト」は「イエス・キリスト」を象徴していますので、
本来の儀式では、自身の肉体をいけにえにして、よりレベルの高い「高次の自身」を召喚
するという理屈になるわけですが、そんな即身成仏もしくは自爆テロみたいなマネは、
一般の人々には不適切な行為ですので、一般的は別の害のないものを犠牲にするか、もしくは
それっぽいもので代用して、「高次の自我」特殊召喚するという技法となるわけです。
ちなみにゴールデン・ドーンにおいては、「地下納骨所」がマジックカードとなっており、
墓地から特殊召喚されるという技法が取られているような感じになっています。

277 :名無しさん@占い修業中:2015/11/19(木) 10:02:10.48 ID:RrZdoH78.net
私がたまたま別の件で何件何十件とバラバラの宗派、会社の霊媒師にあたった時まだ彼らが正常だと
思える頃に、どこまでが本当か定かではないが、それでも共通して上がってきた内容発見をここの件
ともからめて伝えることにします。

日本は生まれてこのかた七五三、5月人形、ひなまつりは日本神道、クリスマス、結婚式はキリスト教、
初詣、正月はまた日本神道、法事、葬式は仏教といった具合にまるで“すき焼き”みたくそれも形式っぽく
やってる国です。
これによって日本が同時にスパイ天国みたくもなってしまっています。

神仏様はあるかもしれませんが、騙してくるものを信仰してはいけません。

みなさんが従来から信じ込まされてきた不動明王(シヴァ)、釈迦、(マハーカッシャパ、アーナンダ)キリスト、ジュブナイル(ガブリエルの亜流)、ヤーウェ、
ヴィシュヌ、スサノオノ、アマテラス、それについてた(ふりをしていた)ヤタガラス(実はゾロアスター教とも)、孔子、ヘルメス
不動の片割れ御霊のイルミナティー(フリーメーソン)などらは拝んではいけません。
 こいつらは全てもはや神仏界や霊界では長く騙してきた悪行がばれ、叩き潰し、場合によっては殺しどころか
抹消にかかってる指名手配の凶悪犯人達だそうです。
つまり、こいつら及びその残党らを拝んでも最終的に害はあっても決してよくはならない、霊界でもろくな所
にいけません。霊界で騙されて再び拝んだ者達さえ位置を何段階も落とされ、ひどくいましめを受けてます。
他それらにつらなった弁才天、吉祥天(ラクシュミ)、大黒天、帝釈天、毘沙門天、孔雀明王、千手観音、準低観音、弥勒菩薩
西洋の代表的な4天使の内の3天使ミカエル、ラファエル、ウリエル、他ではマリア、ハトフル、オーディーン、空海
日蓮ももはやダメです。

よってこの述べた連中を中心に拝んでる霊媒師、占い師またはこれらの連中とも八方美人
やってる霊媒師、占い師について行ってはいけないし、占いやってもいけません。これからは、ろくなことになりません。

278 :名無しさん@占い修業中:2015/11/19(木) 10:02:44.09 ID:RrZdoH78.net
最近はアマテラスやアマテラスの所の特に“ヤタガラス”の悪行言動をきっかけにして釈迦のもと10代弟子の一人マハーカッシャパなどと組み
そこへ、不動、キリスト、釈迦、フリーメーソンらやそれらの残党が便乗して悪事を数々やってることが多い!

こいつらがイスラム教にまで隠れ潜んで悪さをやってる事もあります。

それをどかそう潰そうとすると様々な仕掛けで邪魔してくることもあるので
上のただしい神仏グループに頼むなりなんなりして注意してかかることでしょう。


とことん入れ替え弁償にして抹消しきらなければいけません。


だから唱えてはいけません!となえるとひどい目にヤタガラスなどからあうどころか正しい神からも一緒に罰を受けます。

うまくいかないことなどがあってこいつらをつい唱えたくなったら、騙されずそこを変わりに降三世明王や大元帥明王などを唱えて
「ヤタガラスらはよくも何万年と我々を騙す他しやがったなっ!!取られたものは取り返し、植えつけられたものは植えつけ返すっ!!」
という入れ替え弁償を強く念じて、さらに「ヤタガラスらは毒殺でも何でもされて全次元から完全抹消されよっ!!」と念じ唱えてください。

降三世明王の真言ーノウマク シッチリアジビギャナン サラバタタギャタナン アンビラジビラジマカシャギャラバジリ
サタサタサラテーサラテー タライタライ ビダマニサンバンジャニ タラマチ シッタギリヤタランソワカ

オンソンバニソンバウンバザラウンパッタ

大元帥明王の真言ータリツ タボリツ パラボリツ シャヤンメイ シャヤンメイ タララサンタン ラエンビソワカ

279 :名無しさん@占い修業中:2015/11/20(金) 06:19:22.33 ID:tocN6g5+.net
「セフィロトの図案たち」の章の続きです。

--- ここから --- (Robert Wang, 『The QABALISTIC TAROT』First paper edition, 1987, pp. 89) ---
And while this description may appear glib, the initiation of Tiphareth is literally
a losing of what one has known to be life, a sacrifice of that life for a greater
reality.
そして、この説明が口先だけのように思えるかもしれないとしても、「ティファレト」の
参入儀式は、文字どおりに、人が今まで生きてきたことを知っていたことを失うことであり、
より偉大なる現実のために、その命を犠牲にすることである。

This is the real meaning of the passage: "For whosoever shall save his life shall
lose it; and whosoever will lose his life for my sake shall find it." (*81)
これは、以下の一節の本当の意味である:「自からの命を救おうと思う者は誰もが、それを
失うであろう;そして、私のために自からの命を失おうと思う者は誰でも、それを見い出す
であろう。」。(*81)
--- ここまで ---

ちなみに、(*81)はNOTES/注記の項で、
--- ここから --- (Robert Wang, 『The QABALISTIC TAROT』First paper edition, 1987, pp. 270) ---
81. Matthew 8:13.
81. 『新約聖書:マタイによる福音書』 8:13。
--- ここまで ---
とありますが、これは間違いであり、KJV版では『Matthew 16:25』に相当しています。

さて、この一節によると、「ティファレト」の参入儀式は、「イエスのために自からの命を
失おうと思う者」に関する儀式なわけであり、要するに「イエス・キリスト」という上位の
存在に対する絶対的な信仰心というか、全面的に帰依する態度が必要とされるわけです。

そして、ゴールデン・ドーンにおいては、この世俗宗教的な「イエス・キリスト」の代わり
として、架空の「クリスチャン・ローゼンクロイツ」という魔術的存在があるわけであり、
そういう意味では、「ティファレト」の参入儀式というのは、一種の宗教的な儀式である
ことは、間違いのないことでもありますよね。

280 :名無しさん@占い修業中:2015/11/21(土) 06:29:45.15 ID:2OkY4H28.net
「セフィロトの図案たち」の章の続きです。

--- ここから --- (Robert Wang, 『The QABALISTIC TAROT』First paper edition, 1987, pp. 89) ---
A sacrifice, in these terms does not mean the relinquishment of something much
desired, rather, it is what has been described as the "translation of force from
one form to another."
これらの用語たちにおいて、犠牲というのは、何かの放棄を多く要求されるという意味
ではなく、むしろ、それは「1つの形からの別のものへの力の変換」と述べられ続けて
いるものである。

This is a translation of force directed by the Will.
これは、「意志」により導かれた力の変換である。
--- ここまで ---

基本的には「ティファレト」の次元は、我々の住む「アッシャー界」や、我々の知る精神
世界である「イェツィラー界」の上にある「ブリアー界」の存在であって、下界に住む
我々が持つ資産や地位や経験などは、全て役に立たないわけですので、それを望もうが
望むまいが、人が「ブリアー界」に上昇する際には、それらの外殻というか重い鎧は、
自動的に処分されていまうわけです。
要するに、さなぎが重くて固い殻を破って成虫となり羽を伸ばすように、我々も「変態」
すなわち「メタモルフォーゼ!」と叫びながら、それなりのコスチュームに着替えて
○○○○○に変身する必要があるということです。

でもまあ、現世において何か大事なものを失わないと、そういう「変態」になりきれない
というのは、何となくわかることであって、いろんな意味で別の世界の人間になるという
ことの意味も、何となくわかるわけです。

そういう意味でも、ある意味「逝ってしまわれた人たち」というのは、我々のような下界
に住まう一般の人間にとっては、いまいち理解し難い存在でであるのも確かなんですよね。
言い換えれば、我々のレベルで理解できるような「変態」は、しょせん下界の「変態ども」
すなわち「アブノーマル」のレベルでしかないということでもあります。
まあ、どちらが好みかは、人それぞれで良いと思うのでした。←究極の無責任回答w

281 :名無しさん@占い修業中:2015/11/22(日) 06:58:22.02 ID:7NddGLOm.net
「セフィロトの図案たち」の章の続きです。

--- ここから --- (Robert Wang, 『The QABALISTIC TAROT』First paper edition, 1987, pp. 89) ---
Once more, nothing on the Tree of Life is static.
いま一度、「生命の木」においては、静的なものは何も無い。

God grows, unlike exoteric Christianity where, at its most primitive fundamentalist
level, existence is viewed as a simple dichotomy between good and evil, the Qabalah
describes a Universal Energy (The One) which goes through varying conditions.
「神」は、その最も基本的な根本主義者の程度において、その存在は善と悪の簡単な二分法
と見なされている顕教的な「キリスト教」とは違って、成長し、「カバラ主義」では、変化
する状態たちを通り抜ける「万物の精力(唯一者)」を記述する。
--- ここまで ---

「キリスト教」は、世界的宗教であるがために「exoteric/顕教的」、すなわち誰もが理解
できる最も単純かつ強力な理論である「善と悪」という絶対的な二分法を採用しており、
結果的に、これが思考停止と思考の固定化に繋がるわけで、偉そうな物言いをする人から
デジタル的な「YES/NO」理論を教え込まれることで、それほど頭の良くない人でも、簡単に
「洗脳」、いやいや「理解した気になれる」という特徴を持つことにもなるわけです。

一方、「カバラ主義」は「esoteric/密教的」、すなわち誰もは理解することが出来ない、
ちょっと複雑かつ難解な理論であり、我々は我々自身でその理論を研究し、思考して、
その内容を自分自身の脳内回路で、アナログ的に理解する必要があるというわけであり、
結果的に、これが柔軟かつ深遠な思考に繋がるわけです。

つまり、「カバラ主義」においては、「神」は唯一絶対的で固定された「古典力学的」な
「リアルな存在」ではなくて、「神」とは全宇宙における唯一の「Universal Energy/
万物の精力」、すなわち何でもありで雲をつかむような「相対性理論」や「量子力学」的
な「リアルには直接観測できないような不可思議なる存在」になってきているというわけ
なんですよね。

282 :名無しさん@占い修業中:2015/11/23(月) 07:10:13.95 ID:4XR4I3id.net
「セフィロトの図案たち」の章の続きです。

--- ここから --- (Robert Wang, 『The QABALISTIC TAROT』First paper edition, 1987, pp. 89) ---
We, ourselves, through a natural process of evolution, become different gods in
turn, and sacrifice one principle to another.
我々は、我々自身、進化の自然界の過程を通じて、順々に種々の神々となり、1つの原理を
別のものに生贄として捧げる。
--- ここまで ---

魔術カバラには、「上の如く、下も然り」、すなわち「神の如く、人も然り」という暗黙の
原理が存在します。
要するに、人は「神(の劣化コピー)」であり、天から地上に降ろされてきたのであるの
ならば、人は地上から天へと登ることにより、「神(の劣化版)」になれるはずであると
いうのが、このトンデモ理論の根底にあるわけです。
そして、人が天へと登る、というか戻るために使用されるのが、「ヤコブの梯子」である
「生命の木」であるということなんですよね。
要するに、人は「生命の木」を上から下へと下って「人」となったわけですので、逆に
下から上へと登っていけば、「神」になれるという屁理屈なわけです。

とはいえ、「生命の木」という、「natural process of evolution/進化の自然界の過程」
には、「アツィルト」「ブリアー」「イェツィラー」「アッシャー」という、全く次元の
異なる世界が存在しており、それぞれは全く異なる「principle/原理」で活動しています。

つまり、ファースト・ステージの「アッシャー界」で我々が稼いだ経験値は、セカンド・
ステージの「イェツィラー界」では基本的には通用しない、というか、持ち越すことさえ
出来ないものなのです。
とはいえ、それらは全くの無価値ということではなく、次のステージに行く前に「両替」
すなわち「translation of force/力の転換」を行うことで再利用可能となるわけです。
とはいえ、「アッシャー界」を象徴する「五芒貨=貨幣」は、物質にしか変換できないため、
「アッシャー界」でのみ通用し、「イェツィラー界」への両替は不可能なものです。
つまり、来世のために「戒名」を金で買ったり、神秘世界への免状を金で買ったりするのは、
否定はしませんが、全く意味の無い行為であることだけは、知っておいてください。

283 :名無しさん@占い修業中:2015/11/24(火) 05:56:47.58 ID:16/lLSFX.net
「セフィロトの図案たち」の章の続きです。

--- ここから --- (Robert Wang, 『The QABALISTIC TAROT』First paper edition, 1987, pp. 89) ---
Tiphareth is the center of the Tree of Life and, as such, is called the "Mediating
Intelligence."
「ティファレト」は「生命の木」の中心であり、それ自体、「仲介する知性」と呼ばれる。

The powers of all the other Sephiroth flow into it, where they stand balanced and
sanctified.
全ての他の「セフィロト」の能力たちは、それに流入し、そこで、それらは、釣り合わされ、
神聖化された状態にある。
--- ここまで ---

「ティファレト」は「生命の木」における「ハブ」であり、「流通センター」としての
役割と、「中間加工工場」としての役割を担っています。
つまり、「ケテル」〜「ゲブラー」の上流メーカーから出荷された様々な「powers/能力
たち」を、「balanced and sanctified/釣り合わされ、神聖化され」という中間加工を
施してから、「ネツァク」〜「イェソド」の下流メーカーや卸販売店へと出荷していきます。
ただし、「ティファレト」から「マルクト」という一般消費者への直接販売のルートは無く、
一旦「イェソド」という一般小売店へと卸されてから販売されているということです。
要するに、我々からは、「ティファレト」は「ネツァク」〜「イェソド」に隠されていて、
直接的には見えないけれども、実は全ての流通を司っている巨大流通業者的な存在である
ということになります。

そういう意味では、「ティファレト」のポジションは、決して高いレベルでは無いのですが、
「生命の木」の「center/中心」にあるという特徴から、「ティファレト」の場を制する
者は全てを制す、ということにも繋がるわけであり、それゆえ世界征服を目指す者は、
まずは「ティファレト」を目指すのが、最も合理的であるとも言えるわけですよね。
とはいえ、「ティファレト」というのは、神世界と実世界の中間管理職ポジションである
ため、イエス・キリストのように、決して楽な仕事内容ではありませんが・・・。

284 :名無しさん@占い修業中:2015/11/25(水) 06:27:47.70 ID:LroqYbTs.net
「セフィロトの図案たち」の章の続きです。

--- ここから --- (Robert Wang, 『The QABALISTIC TAROT』First paper edition, 1987, pp. 89) ---
The vision of Tiphareth is of the Universal Harmony, a vision also linked to its
nature as a healing center where all is brought into harmonious interworking.
「ティファレト」の幻視は、「万物の調和」であり、そこでは全てのものが調和した相互作用
へと至らせる癒しの中心としてのその性質と結び付けられた幻視でもある。

It is the center, also, of the Planets.
それはまた、「惑星たち」の中心でもある。

In the Hexagram, each of the six points represents a planet (and a planetary Sephira),
with the Sun at the middle of the figure (Figure 16).
「六芒星形」においては、6つの先端たちのそれぞれは、図形の中央の太陽と、惑星(そして、
惑星の「セフィラ」)を表す(図16)。
--- ここまで ---

「ティファレト」は「中間管理職」という立場であるため、それ自身の個性よりも、まずは
対人関係と対物関係における「調和」と「調停」の能力を求められます。

さらに、周囲にある全てのものにエネルギーを供給することを求められますので、上位の
無限のエネルギー供給源である「ケテル」から、直接供給を受けています。
そういう意味では、「ティファレト」は上位にある「ケセド」や「ゲブラー」よりも高い
能力を持っているのですが、その能力を最大限に生かすためにも、わざわざ下界に近い
ところまで降りてきて、我々のような下界の人間にも、その影響力を及ぼしてくれると
いうことですよね。
要するに、「ティファレト」と周囲との関係は、上下関係の厳しい「階級社会」よりも、
よりフラットな「横並び社会」であると言うことも出来ます。

そう、「ティファレト」の幻視は、そういう「みんなで一緒に」というものを目指したもの
なのですが、実はそのみんなの中心には、いつも「ティファレト」があるという、なんか
一人だけ別次元にあるのが、ちょっとアレな感じもするわけでした。

285 :名無しさん@占い修業中:2015/11/26(木) 06:09:55.39 ID:d6WkR35p.net
「セフィロトの図案たち」の章の続きです。

図16の説明文です。

--- ここから --- (Robert Wang, 『The QABALISTIC TAROT』First paper edition, 1987, pp. 90) ---
Figure 16. Attribution of Planets to the Hexagram.
図16 六芒星形への惑星たちの帰属。

Planetary angles are attributed according to the Tree of Life.
惑星の角たちは「生命の木」に従って帰属される。

The Supernals are represented by Saturn, which is related to Binah.
「至高者たち」は、「土星」により代表されており、それは「ビナー」と関連する。
--- ここまで ---

ということで、この図16には、「生命の木」と、六芒星形に配置された
・「至高者たち(ビナー)」:「SATURN/土星」
・「ケセド」:「JUPITER/木星」
・「ゲブラー」:「MARS/火星」
・「ティファレト」:「SUN/太陽」
・「ネツァク」:「VENUS/金星」
・「ホド」:「MERCURY/水星」
・「イェソド」:「MOON/月」
が描かれています。
まあ、まとめて「至高者たち」とされていたりとか、「地球」が除外されていたりとか、
いまいち不自然なところはありますが、そこは突っ込まないでおきましょう。

とりあえず、ここで重要なことは、「生命の木」には、「太陽系」という小宇宙の概念が
暗示されているということです。
そういう意味では、この「月」と「地球」の位置が逆であれば、「地球」が太陽の回りを
公転する惑星で、月が地球の回りを公転する衛星ということで、完璧だったんですけどね。
(つまり、「生命の木」の基本にあるのは、あくまでも天動説なのです。)

286 :名無しさん@占い修業中:2015/11/27(金) 06:10:30.00 ID:iRx8WK5f.net
「セフィロトの図案たち」の章の続きです。

--- ここから --- (Robert Wang, 『The QABALISTIC TAROT』First paper edition, 1987, pp. 89) ---
Tiphareth is the Light of the Soul, on which the life of the Soul depends.
「ティファレト」は「魂の光」であり、「魂」の命はそれに依存する。

In the same way, the physical manifestation of Tiphareth, the Sun, provides the
light and life support for the earth.
同様に、「ティファレト」の物質的な顕現である「太陽」は、地球に光と生命の維持を
提供する。
--- ここまで ---

「ティファレト」は、通常は見ることも感じることもできない「霊魂」の領域にあり、
それゆえ、その重要性について、きちんと理解できている人は少ないと思います。
とはいえ、通常では見ることも感じることもできないため、普通の人にとっては、あまり
意識する必要も無いとも言えます。
要するに、地球上にいる人間から見れば、天上にある「太陽」は、朝に昇り、夕に沈み、
その動きとエネルギーは恒久的であって、我々がどうこうできるようなシロモノではない
からであって、ごく一部の物好きな太陽研究者のみが、その細かい動きや活動を観測し、
ああだこうだと言っているような感じですよね。

とはいえ、「ティファレト」の「霊魂」と「太陽」は、どちらも我々の生活にとっては、
欠くべからざるものであり、その普遍的な重要性については、誰もが否定できないものです。
とはいえ、「ティファレト」は重要でありながらも、通常では、その存在を意識できない
レベルにあるので、オカルトや宗教的な詐欺の温床ともなっているわけです。

要するに、自分勝手な「現世利益」を求めるようなものは、「ティファレト」ではなく、
どちらかというと、一方的に与え続ける永遠の存在であるわけで、そういう意味では、
この世間にいる生身の人間が、真にこのレベルに達することは無いということです。
まあ、俗に言うような「救世主」なんてものは、この地上には存在し得ないのですよね。

んじゃ、どこにいるのか、については、ご自分で考えてみてください。

287 :名無しさん@占い修業中:2015/11/28(土) 06:26:56.42 ID:uYJwamxm.net
「セフィロトの図案たち」の章の続きです。

--- ここから --- (Robert Wang, 『The QABALISTIC TAROT』First paper edition, 1987, pp. 89) ---
Throughout all serious esoteric writings, the term Light repeatedly appears, and
it may seem that this is a metaphor about the Spiritual condition.
あらゆる真剣な秘伝的文書のいたるところに、「光」という用語は繰り返し現れ、そして
これは「霊的」な状態についての隠喩であるように思われるかもしれない。

But reference to Light is not metaphorical; it is descriptive.
しかし、「光」に言及することは、比喩的ではない;それは記述的である。

Those with even minimal experience of the inner worlds will attest to the fact that
much of the inspired literature of the East and West, interpreted by theologians
as merely symbol, is a strikingly accurate description of spiritual experience.
それら(秘伝的文書)は、内なる世界たちへのごくわずかの経験を持つことで、単なる象徴
として神学者たちにより解釈された「東洋」と「西洋」の霊感による文献の多くが、霊的
経験の著しく正確な記述であるという事実を証明するであろう。
--- ここまで ---

オカルトや宗教の世界においては、「Light/光」とか「Illumination/照明」という、
いかにもそれっぽい用語は、極めて普遍的な存在であって、実際のところ、それらが
「metaphorical/比喩的」なのか「descriptive/記述的」なのか、すなわちバーチャル
世界の話なのか、リアル世界の話なのかは、いまいち良くわかりません。
とはいえ、これらは全て「内なる世界での経験」、すなわち一人称視点の話であって、
何の関係もない第三者から見れば、「metaphorical/比喩的」であるというか、しょせん
テメエらの「脳内妄想」以外の何物でもないわけです。

要するに、これが事実かどうかは、自分自身の「脳内妄想」の世界でのみ照明、いや証明
できるわけであって、そこでの証明は、他人である「theologians/神学者たち」に理解
してもらうことは不可能であるということは、充分に理解しておいてください。

そう、自分さえ良ければ、自分さえ分かっていれば、それでいいんですよ。←自己満の世界w

288 :名無しさん@占い修業中:2015/11/29(日) 06:57:11.96 ID:Q2GBZcE9.net
「セフィロトの図案たち」の章の続きです。

--- ここから --- (Robert Wang, 『The QABALISTIC TAROT』First paper edition, 1987, pp. 90) ---
The search for direct experience of this Light is the "Great Work" of the Personality
in incarnation, and devotion to the Great Work is the virtue assigned to Tiphareth.
この「光」の直接的な経験の探求は、「肉体化」の内にある「人格」の「偉大なる作業」で
あり、そして「偉大なる作業」への献身は、「ティファレト」に割り当てられた美徳である。

The principle involved is that when the individual man improves himself in some way,
that improvement works to the benefit of the entire human race.
関係する原理は、個々の人間が、彼自身を何らかの方法で改善する時、その改善は人類全体
の利点のために働く、ということである。
--- ここまで ---

オカルトにおける「光」というものは、決して「リアル」なものではなく、あくまでも
「バーチャル」すなわち「脳内妄想」の世界にのみ存在するものです。
しょせん「脳内妄想」ですので、マルクトのレベルにおいても、様々な方法を用いて、
つまり禁止薬物や、脳内麻薬を産する様々なストレス(すなわち修行)や、催眠術や、
もしくは「強い思い込み」などによって、被験者の「脳内」に強制的に「光」を生み出す
ことも可能です。
そして、それらの違いは、第三者には決して分からないわけですし、さらに言えば、
「光」を経験した本人も、良く分かっていないということもあるわけです。

はっきり言って、この手の「光」に関する話は、ほぼ100%がニセモノであると思って
おいた方が無難ですし、その手の話を熱心にする人間にも近づかない方が無難です。

まあ、「光の直接的な経験の探求」をすべきではないとは言いませんが、この業界は
ニセモノだらけですし、その中で自分を見失わないだけの理性と知識のある人が、
この世の中に、そしてこのスレを見ている人の中にそうそういるとも思えません。
要するに、「君子危うきに近寄らず」であり、もしやるのであれば、自己満足のためだけ
に限定し、間違っても「人類全体のため」とかいう妄言を吐いて、人々を惑わせては
ならないということです。

289 :名無しさん@占い修業中:2015/11/29(日) 14:37:48.10 ID:BtQE0m7+.net
初書き込みだけど、このスレメチャ勉強になるよ。
参考にさせてもらいますね。
張り付けてる人頑張ってください!

290 :名無しさん@占い修業中:2015/11/30(月) 06:13:44.35 ID:5dsPwmcM.net
>>289
応援カキコ、ありがとうございます。(^_^)/

とりあえず、色々と頑張ってますので、何かありましたら、またカキコしてくださいね。 (^_^)

291 :名無しさん@占い修業中:2015/11/30(月) 06:19:43.51 ID:5dsPwmcM.net
「セフィロトの図案たち」の章の続きです。

--- ここから --- (Robert Wang, 『The QABALISTIC TAROT』First paper edition, 1987, pp. 90) ---
Moreover, as it was put by the Egyptian astronomer Ptolemy, in his Centiloquy:
"A sagacious mind improves the operation of the heavens as a skillful farmer,
by cultivation, improves nature." (*82)
さらに、それは、エジプトの天文学者プトレマイオス氏により、彼の「百の警句」の中に、
以下のように加えられた:「熟練した農夫が、耕作により、自然を改善するのと同じように、
聡明なる精神は天の働きを改善する」。(*82)

Ultimately, the Great Work is the work of return to the Godhead from which the
Universe emanated.
究極的には、「偉大なる作業」は、「宇宙」が発出されたところから「神」へと戻る作業
である。
--- ここまで ---

ちなみに、(*82)はNOTES/注記の項で、
--- ここから --- (Robert Wang, 『The QABALISTIC TAROT』First paper edition, 1987, pp. 270) ---
82. Claudius Ptolemy, The Centriloquy, or Hundred Aphorisms, printed as an appendix
to Ptolemy's Tetrabiblos, California 1976, 153.
82. クラウディオス・プトレマイオス著、『百の警句』、『プトレマイオス氏のテトラビブロス
(四つの書)』の付録として出版された、カリフォルニア、1976年発行、153ページ。
--- ここまで ---
とあります。

プトレマイオス氏の『テトラビブロス』は、基本的には「占星術の手引き書」であり、
この『百の警句』にある「聡明なる精神は天の働きを改善する」という言葉も、おそらくは、
聡明なる熟練した占星術師は、惑星の動きや配置を事前に読み取ることによって、
良い働きをさらに良くするため、そして悪い働きを回避するために、事前に準備しておく、
という、「(占星術により事前に)彼を知り己を知れば百戦危うからず」みたいな、割と
控えめな意味ではないかと思います。
人が神と同じようなレベルになれるというような意味ではなかったような・・・

292 :名無しさん@占い修業中:2015/12/01(火) 06:32:00.14 ID:nxEb1amS.net
「セフィロトの図案たち」の章の続きです。

--- ここから --- (Robert Wang, 『The QABALISTIC TAROT』First paper edition, 1987, pp. 91) ---
To deal with the mysteries of Tiphareth, one must first have undergone the initiations
of Earth, Air, Water and Fire (Malkuth, Yesod, Hod and Netzach, respectively).
「ティファレト」の神秘たちを扱うために、人は最初に、「地」、「空気」、「水」、
および「火」(それぞれ「マルクト」、「イェソド」、「ホド」、および「ネツァク」)
の参入儀式たちを受け終わっていなければならない。

No matter how a religious or esoteric cultus, whether Christianity, Buddhism or
Qabalism, may describe the various component parts of the Personality, or the
initiation of the four lower Sephiroth, an integration must be undergone before
the descent of the Light which is God the Son.
たとえどのような宗教たち、あるいは秘儀的な「儀式」が、それが「キリスト教」、「仏教」、
または「カバラ主義」であろうとなかろうと、 「人格」の様々な構成部分たち、もしくは
4つの下位の「セフィロト」の秘儀参入を記述することができるかもしれないとしても、
統合は、「息子である神」である「光」の降臨の前に受けられなければならない。
--- ここまで ---

とりあえず、人が神と同等の立場になろうとするからには、少なくともこの宇宙を構成する
「地」、「空気」、「水」の3つのしもべに命令するぐらいの能力が必要とされるということです。
そして、自らは「火」の能力を身につけて「神」となり、「悪の帝王」と対決するというのが、
定番的ストーリーとなるわけです。

とはいえ、現実には、そういう「悪の帝王」というものは、そうそう存在しないわけであり、
結局のところ、その手の「覚醒した人々」は、自分勝手な理屈で仮想敵を作り上げて、
自爆テロをぶち上げるというのが、現実にある定番ストーリーなわけです。

そういうわけで、皆さんには、人としての道を踏み外す「覚醒」なんてものは、できれば
してほしくないわけで、そういう意味でも、「自身の内なる世界」もしくは「二次元の
マンガやアニメの世界」だけに留めておいてほしいとも思うのでした。

293 :名無しさん@占い修業中:2015/12/02(水) 06:26:25.03 ID:7M9WAgjG.net
「セフィロトの図案たち」の章の続きです。

--- ここから --- (Robert Wang, 『The QABALISTIC TAROT』First paper edition, 1987, pp. 91) ---
This integration is a personal atonement for the Fall.
この統合は、「墜落」の個人的な贖罪である。

In Tiphareth is the Redemption.
「ティファレト」の中に「救い」がある。
--- ここまで ---

人類の祖であるアダムとイヴは、太古の昔に、エデンの園において、神の「食べるなよ、
絶対に食べるなよ!」と言われていた、善悪の知識の木の実を食べてしまったという
「原罪」のために、楽園から追放され、地上へと「Fall/墜落」することになったわけで、
我々人類は、その「罪」を「atonement/贖罪」することで、神の領域である「エデンの園」
に戻ることができ、その戻り口となる鍵付きの扉があるのが、この「ティファレト」である
ということになっています。

じゃあ、具体的な「atonement/贖罪」や「救い」とは何か、ということですが、これに
ついては、人類史上において、最も有名な救世主でありスーパースターでもある「イエス・
キリスト」の物語を元ネタにする、というのが、やはり一番わかりやすいのではないかと、
誰もが思うわけですし、ゴールデン・ドーンにおいても、そうなっています。

とはいえ、ワタシのような一般的な日本人にとっては、こういうユダヤ・キリスト教の
「原罪」とか「贖罪」についての物語は、あまりピンと来ないわけです。

まあ、自分自身がやってもいないことで、いきなり上から目線で「謝罪」を求められても、
なんかいまいち気分が乗らないというか、何かが違うなぁ、と思うわけであり、ワタシと
しては、この手の「personal atonement/個人的な贖罪」という考え方には、いまいち納得
がいかないわけなのでした。
そもそも、手の届くところに置いといて「食べるなよ、絶対に食べるなよ!」と言うこと
自体が、よくある定番ネタというか、詐欺まがいの罠でしかないわけですからねぇ。

294 :名無しさん@占い修業中:2015/12/03(木) 06:24:59.46 ID:BFtUblmb.net
「セフィロトの図案たち」の章の続きです。

--- ここから --- (Robert Wang, 『The QABALISTIC TAROT』First paper edition, 1987, pp. 91) ---
As the Spirit in Tiphareth is King over the four Elemental aspects which are the
Personality, so the rulers of the actual Elemental Kingdoms of Earth, Air, Water
and Fire are found in Tiphareth.
「ティファレト」の「精霊」が、「人格」である四大元素の様相たちを支配する「王」で
あるように、「地」、「空気」、「水」、および「火」の実際の「四大元素の王国」たち
の支配者たちが、「ティファレト」の中に見つけられる。

These are the Malachim, elementals who are Kings over the other elements because
they have gained immortality.
それらは「天使たち」であり、これらは不滅性を得ているので、他の元素たちを支配する
「王たち」である四大元素たちである。
--- ここまで ---

ここは要するに、
・「ネツァク=火の元素」 < 「ティファレトの中の火の精霊(天使/王)」
・「ホド=水の元素」 < 「ティファレトの中の水の精霊(天使)/王」
・「イェソド=空気の元素」< 「ティファレトの中の空気の精霊(天使/王)」
・「マルクト=地の元素」 < 「ティファレトの中の地の精霊(天使/王)」
という上下関係を表したものです。
つまり、「ティファレト」は、四大元素を司る「精霊」であり「天使」であり「王」であって、
さらに永遠不滅のプリキュア的存在であるという図式です。

とはいえ、この時点で「永遠不滅」であれば、ここで進化は停止、あるいは輪廻してしまう
わけであり、さらなる進化を続けたければ、敢えて「永遠不滅」の属性を捨てるしかない
わけですが、残念ながら、我々人類が行き着けるところは、人類が誕生した「エデンの園」
でもある「ティファレト」の世界までとなっているのでした。

もし「ティファレト」の先に逝けた人がいたとしても、その人はこちらの世界には二度と
帰って来れないので、本当に逝けたかどうかも、実のところ、よくわかんないんですよね。

295 :名無しさん@占い修業中:2015/12/04(金) 06:32:10.20 ID:LLgMjdw5.net
「セフィロトの図案たち」の章の続きです。

--- ここから --- (Robert Wang, 『The QABALISTIC TAROT』First paper edition, 1987, pp. 91) ---
This occurs only through the intervention of human beings.
これは、人間たちの介在を通じてのみ起こる。

Man is, in fact, the initiator of the Elementals.
人は、実のところ、「四大元素たち」の創始者である。
--- ここまで ---

要するに、この「ティファレト」というポジションは、「神」と「人類」のみに与えられた
特権であるということなのですが、この根拠となっているのは『旧約聖書:創世記』1:28
にある「海の魚、空の鳥、地の上を這う生き物をすべて支配せよ。」という部分にある
わけです。

とはいえ、この『旧約聖書』は人類が生み出したものであり、ついでに言うと、ここで言う
「四大元素たち=四大元素の精霊たち=天使たち」というのも、人類が生み出したものです。

つまり、全ては人類の自作自演であって、それ以上でもそれ以下でもないわけです。

とはいえ、この「ティファレト」から「マルクト」までの世界観というのは、決して個人の
妄想ということでもなく、どちらかというと、人類全体に共通した世界観でもあり、それゆえ
「単なる個人的な妄想にすぎない」と一蹴してしまうことも出来ない領域になってきています。
要するに、それなりの根拠はある、ということなんですよね。

現代科学においても、この「ティファレト」から「マルクト」までの領域は、充分に研究
対象に含まれますし、現代科学は既に「ティファレト」の「天使たち」の領域にまで踏み
込んできているようにも思います。

とはいえ、この「現代科学」というのも、実のところ、人類の自作自演であって、それ以上
でもそれ以下でもない可能性があったりするわけです。
結局のところ、我々は「我思う、故に我有り」という究極のドグマに縛られる存在なのです。

296 :名無しさん@占い修業中:2015/12/05(土) 06:32:48.81 ID:MPHO2jQo.net
「セフィロトの図案たち」の章の続きです。

--- ここから --- (Robert Wang, 『The QABALISTIC TAROT』First paper edition, 1987, pp. 91) ---
There is another very common biblical reference which takes on an extraordinary
meaning when interpreted in Qabalistic terms: "Except ye be converted and become
as little children, ye shall not enter into the kingdom of heaven."(*83)
カバラ主義的な表現において解釈される場合に特別な意味を持つ、もう一つの非常に一般的
な聖書の参照がある:「心を入れ替えて子供のようにならなければ、決して天の国に入る
ことはできない。(新共同訳)」(*83)

Entering the Divine Light of Tiphareth is a renewal, a "conversion," or a "turning
around," as the Greek word is often translated.
「ティファレトの神の光」に入ることは、ギリシア語がしばしば翻訳されているように、
更新、「変換」、もしくは「転換」である。
--- ここまで ---

ちなみに、(*83)はNOTES/注記の項で、
--- ここから --- (Robert Wang, 『The QABALISTIC TAROT』First paper edition, 1987, pp. 270) ---
83. Matthew 8:13.
83. 『新約聖書:マタイによる福音書』 8:13。
--- ここまで ---
とありますが、これは間違いであり、KJV版では『Matthew 18:3』に相当しています。

なお、この聖書の節の「converted」に相当する単語は、原典であるギリシア語聖書では
「strafite」という言葉になっているようですが、残念ながらワタシにはギリシア語は
分かりませんので、それ以上のことはよくわかりません。

とりあえず、我々のような下々の者が「ティファレト」の上位世界に入るためには、
そういう「変換」や「更新」を通じて、新しい世界の子供になる、ということが必要と
されるということですよね。
まあ、漠然としているので、いまいちよくわかりませんが、そういうことに例えられる
ということなんですよね。←実は全然わかってない・・・

297 :名無しさん@占い修業中:2015/12/06(日) 06:46:53.29 ID:VTi1h6KJ.net
「セフィロトの図案たち」の章の続きです。

--- ここから --- (Robert Wang, 『The QABALISTIC TAROT』First paper edition, 1987, pp. 91) ---
The result of the experience is to become a child in a new world.
経験の結果は、新しい世界の子供になることである。

So, The Child (which will, by definition grow into manhood within the new experience)
is attributed to Tiphareth.
従って、(当然ながら、新しい経験の中で成人へと成長するであろう )「子供」が、
「ティファレト」に帰属されている。

Tiphareth is the Child who grows to adulthood and takes Malkuth (our material earth)
as his bride.
「ティファレト」は、成人に成長し、彼の花嫁として「マルクト」(我々の物質的な大地)
を娶る「子供」である。
--- ここまで ---

「ティファレト」は、なぜか「成長」というストーリーを持っています。
つまり「子供」として生まれ、立派な大人へと成長し、大地の母となる妻を娶って、この
地上の「王」として君臨し、そして最後には「犠牲」となって天へと戻る運命ですよね。

要するに、我々人間にとって、この「生命の木」における「ティファレト」のポジション
というのは、間違いなく「スーパーヒーロー」であり「スーパースター」でもあるわけで、
そういう意味でも、この「ティファレト」に至るまでには、勇者としての経験値アップと
レベルアップのための、下界の諸国の放浪の旅と、様々な武勇伝が必要とされるわけです。

ちなみに、この放浪属性は、タロットにおいては「愚者」に見られるものであり、
「ケテル」から生み出された「愚者」は、その成長過程で何度も「ティファレト」を
通りながら成長し、最後には「マルクト」から次のステージへと抜けていきます。
つまり、この「ティファレト」というのは、人が成長する中では、非常に重要というか、
「要」となるポジションでもあるわけで、我々が大人=ヒーロー/ヒロインになるため
には、「ティファレト」を理解することが、とても重要だということですよね。

298 :名無しさん@占い修業中:2015/12/07(月) 06:10:02.39 ID:oiaKQyom.net
「セフィロトの図案たち」の章の続きです。

--- ここから --- (Robert Wang, 『The QABALISTIC TAROT』First paper edition, 1987, pp. 91) ---
At the same time, Chokmah and Binah themselves were produced by the Will of the
Eternal Father in Kether.
それと同時に、「コクマー」と「ビナー」自身は、「ケテル」にある「永遠の父の意志」
により生み出された。

Thus Tiphareth, on the Middle Pillar, the Pillar of Equilibrium, is God the Son.
従って、「中央の柱」、「平衡の柱」の上にある「ティファレト」は、「息子である神」
である。
--- ここまで ---

「ケテル:王冠」にある「the Will of the Eternal Father/永遠の父の意志」すなわち
「主である神」のエネルギーは、一旦「コクマー:父」と「ビナー:母」に対生成し、
それから「ケセド」と「ゲブラー」へと形態変化した後、再び「ケテル」「コクマー」
「ビナー」「ケセド」「ゲブラー」が「生命の木」の中央で再結合し、「ケテル」の
鏡像体であるとも言える「ティファレト」という「小王冠」、すなわち「神の息子」が
発生します。

ちなみに、時間的な話をすると、「ケテル」から「ティファレト」に至る過程は、我々から
見ればほんの一瞬なのですが、生成直後の熱い「ティファレト」が次第に冷めていく中で
「四大元素」が沈殿して生まれ、それらが最終的に「マルクト」において再結合するという
過程には、かなりの実時間が必要となります。
つまり、前節の「ティファレト」の「成長タイム」の必要性は、そういう事情もあるわけ
ですよね。

299 :名無しさん@占い修業中:2015/12/07(月) 08:49:42.09 ID:wRy7tALD.net
age

300 :名無しさん@占い修業中:2015/12/08(火) 06:22:28.46 ID:S94CJ8+B.net
「セフィロトの図案たち」の章の続きです。

--- ここから --- (Robert Wang, 『The QABALISTIC TAROT』First paper edition, 1987, pp. 91) ---
Readers who encountered this idea for the first time, as it related to the Court
cards in An Introduction to the Golden Dawn Tarot, may have found it an appealing
fairy tale: The King and Queen marry and give birth to a Prince, who marries the
Princess, etc.
『ゴールデン・ドーンのタロット入門』において、それが「コートカード」に関連する、
この以下のような考え方に初めて遭遇した読者たちは、それを魅力的なおとぎ話と見ていた
かもしれない:「王」と「女王」は結婚して、「王子」を出産し、そしてその彼は「王女」
と結婚する、など。

But this is not mere fancy, it is an anthropromorphic symbolism explaining the
operation of the [heh][vau][heh][yod] wherever it appears.
しかしこれは単なる空想ではなく、それが出現する所はどこであれ、[heh][vau][heh][yod]
の作用を説明する、神人同形論(anthropomorphic)の象徴体系である。

Tiphareth is the Prince, the Vau, of the formula.
「ティファレト」は、その公式の、「王子」であり、「ヴァウ」である。
--- ここまで ---

『An Introduction to the Golden Dawn Tarot/ゴールデン・ドーンのタロット入門』は、
この本の少し前(1979年)に発行されたウォン氏の著書であり、ウォン氏の「ゴールデン・
ドーンのタロット」(1978年発行)の解説書という位置付けとなっています。

まあ、ほとんどのタロット占い師は、ゴールデン・ドーンのタロット理論については、
ほとんど知らずにカードを使っていますので、「コートカード」にそういう「神人同形論
の象徴体系」みたいな、それっぽい理屈があることも、ほとんど知らないわけです。

もちろん、それを知っているからといって、占いが上達するということでもないわけですし、
客に向かって「神人同形論の象徴体系」を熱く語るということも無いわけですが、それでも
自己満足の一部として、そういうものがあることは勉強していた方が良いかと思うのでした。

301 :名無しさん@占い修業中:2015/12/09(水) 06:20:28.90 ID:fsCZ5ZK+.net
「セフィロトの図案たち」の章の続きです。

--- ここから --- (Robert Wang, 『The QABALISTIC TAROT』First paper edition, 1987, pp. 91) ---
But Tiphareth is also the realm of the Sacrificed Gods, Christ, Buddha, Osiris
and others.
しかしながら、「ティファレト」は、キリスト、ブッダ、オシリスなどの「犠牲になった
神たち」の領域でもある。

So we understand that the Prince must die in order that the Universal Cycle be
renewed.
それゆえ、我々は、「万物の循環」が更新されるために、「王子」は死ななければならない
ことを理解する。
--- ここまで ---

ちなみに、「王子」ではない一般人の「死」は、ここには含まれません。

つまり、
・一般人の死=「万物の循環」に埋没
・「王子=犠牲になった神」の死=「万物の循環」の更新
ということであり、自らの生死を賭けて、この世の中を改革し、人々の意識を一段高い
ステージへと導くような、そんな「犠牲的変革精神」が必要ということなのです。

とはいえ、キリスト、ブッダ、オシリスが、そのような「犠牲的変革精神」を持っていた
としても、それで、この世の中が変わったかと言われれば、決してそのようなふうには
見えないわけであって、そういう意味でも、我々が「ティファレト」の世界を語るのは、
「内なる領域」のみに留めておいた方が無難なのかなぁ、と思うわけです。

そもそも、この世の中で語られている「犠牲的な美談」というものは、そのほとんどが
一種の宣伝行為であって、「画像はイメージです。実際とは異なる場合があります。」
とか、「これは個人の感想であり、効果・効能を保証するわけではありません」という
ものと同じであり、あくまでも自己責任において判断すべきものなのですからね。

302 :名無しさん@占い修業中:2015/12/10(木) 06:21:29.44 ID:Ve92S5PI.net
「セフィロトの図案たち」の章の続きです。

--- ここから --- (Robert Wang, 『The QABALISTIC TAROT』First paper edition, 1987, pp. 91) ---
There are a number of key symbols related to Tiphareth, of which the first is a
figure based on six.
「ティファレト」に関連した、いくつかの鍵となる象徴たちがあり、その最初のものは、
6に基づいた図形である。

This is the Cube, a form taken twice-over in the double cube altar of Malkuth.
これは、「マルクト」の二重の立方体の祭壇において、二回使用されている形である、
「立方体」である。
--- ここまで ---

とりあえず、正六面体である「Cube/立方体」は、「ティファレト」に配属されます。

とはいえそれが、「マルクト」の「the double cube altar/二重の立方体の祭壇」の
話と、どう絡んでいるのかは、ワタシには、いまいちわかりません。

あと、平面図形の「正六角形」が配属されていても良いはずなのですが、これは
いまいちポピュラーな配属ではありません。

じゃあ、前述(Figure 16)の「六芒星」はどうかと言えば、これもちょっと違います。
どちらかと言うと、「五芒星」のトップを飾るというイメージの方が強いですかね。

303 :名無しさん@占い修業中:2015/12/11(金) 06:24:10.29 ID:DyLgNFGm.net
「セフィロトの図案たち」の章の続きです。

--- ここから --- (Robert Wang, 『The QABALISTIC TAROT』First paper edition, 1987, pp. 91) ---
Another six-sided figure, attributed to the Sephira, is the Pyramid which is
truncated or, in essence, has its top cut off.
「セフィラ」に帰属される、もう一つの6つの面の図形は、「切り詰められた」、または、
本質的には、その上部を切り落とされた「ピラミッド」である。

This pyramid represents Adam Kadmon, the six lower Sephiroth.
この「ピラミッド」は「アダム・カドモン」、6つの下位の「セフィロト」を表している。

It is the Archetypal Man, above whom are the Heavenly Supernals, Binah, Chokmah
and Kether.
それは「原型的な人間」であり、彼の上にあるのは、「天の至高者たち」である、「ビナー」、
「コクマー」、および「ケテル」である。

The Supernals are the completion of the pyramid.
「至高者たち」は、ピラミッドの完成である。
--- ここまで ---

「アダム・カドモン」という概念は、諸説ありすぎてよくわからないので、あまり突っ込み
たくはないのですが、まあ要するに、
・「至高者たち」=「天の神々」=ピラミッドの上部
・「ティファレト(ケセド〜イェソド)」=「アダム・カドモン」=ピラミッドの下部
ということであり、これらが合体して、最強無敵ロボットが完成するということです。
なお、「マルクト」は物質世界を表しますので、精神世界の「アダム・カドモン」の
下位に位置することになります。

ちなみにこれは、「マクロプロソプス(大きな顔)」と「ミクロプロソプス(小さな顔)」、
そして「ミクロプロソプスの花嫁」の関係性と同じなわけですので、敢えてピラミッドを
持ち出すまでもないかな、と思ったりするのでした。

304 :名無しさん@占い修業中:2015/12/12(土) 06:34:27.29 ID:Rh/MhN+P.net
「セフィロトの図案たち」の章の続きです。

--- ここから --- (Robert Wang, 『The QABALISTIC TAROT』First paper edition, 1987, pp. 91) ---
Another important Tiphareth symbol is the Calvary Cross, properly shown as black,
surrounded by a circle, and mounted on three steps.
別の重要な「ティファレト」の象徴は、黒で適切に表示され、円により囲まれ、三つの段に
乗る、「カルバリー十字」である。

This is the Cross of Wisdom through Sacrifice.
これは「犠牲」を経た「知恵の十字架」である。

The Rose Cross and Rose Cross Lamen are also powerful Tiphareth symbols.
「薔薇十字」と「薔薇十字胸飾」はまた、強力な「ティファレト」の象徴たちである。
--- ここまで ---

さて、「ティファレト」の象徴たちのトリを務めるのは、「Cross/十字」になります。

この「ティファレト」の「十字」の象徴は、「人の子イエス」ではなく、死後復活して
「神の子」となった「イエス・キリスト」を象徴するものとなります。
つまり、一般的な、黒く塗られて三段の土台の上に立つ「カルバリー十字」ではなく、
その十字の中心に「Wisdom/知恵」を表す「circle/円」が付けられた特殊なデザイン
のものとなっているわけです。
そして、「薔薇十字」は、この「円」のかわりに「薔薇」が付けられているということ
であって、基本的には同じ役割となるわけです。

また、「ティファレト」は、人体の「胸」のあたり、臓器で言うと「心臓」のあたりに
配属されますので、この「ティファレト」の「十字」の象徴を「胸飾」として利用する
のは、正しい使い方であるということになります。
つまり、「薔薇十字胸飾」を胸に飾る者は、(内面的な意味で)「イエス・キリスト」の
コスプレをしているということになるわけであり、ゴールデン・ドーンにおいては、
「ティファレト」の位階に達した者、すなわち「アデプタス・マイナー(小達人)」以上
の者だけが身に着けていたものでした。

305 :名無しさん@占い修業中:2015/12/13(日) 06:23:37.06 ID:GYnHAYUk.net
「セフィロトの図案たち」の章の続きです。

--- ここから --- (Robert Wang, 『The QABALISTIC TAROT』First paper edition, 1987, pp. 92) ---
THE SIXES
6たち
--- ここまで ---

ここからは、前回同様「6. TIPHARETH: Beauty/6. ティファレト:美」の節の中の、
新しい項になります。

このサブタイトルの後には、前回と同様に『"T"の書』からの引用が続きます。

--- ここから --- (Robert Wang, 『The QABALISTIC TAROT』First paper edition, 1987, pp. 92) ---
Definite accomplishment and carrying out of a matter.
明確な業績、および物事の達成。
--- ここまで ---

短い文章ですし、いまいち意味が曖昧となっているのが、ちょっと不安です。

つまり、「Definite accomplishment」は「明確な業績」なのか「限定的な成果」である
のか、まあ、完全完璧な成功とまでは言えないまでも、ある程度の期待していた成功を
意味しているような感じですかね。

そして、「carrying out of a matter」は「物事の達成」なのか「事物の持ち出し」なのか
ですが、ウェイト版には、「carry out/持ち出す(持ち帰る)」という意味合いが含まれ
ているような感じもあります。
つまり出征して成功した者が、その成果を故郷に持ち帰るというような感じですよね。

まあ、「ティファレト」という存在が、「ケテル」の劣化コピーというか中間管理職的な
存在であり、さらに下位の「四大元素のセフィロト」にとっての「太陽」、すなわち
最大のエネルギー供給源であることを考えると、この短い文章の中には、これらの意味を
全て含んでいるような感じもあるわけですよ。←単に読解力が無いだけかも

306 :名無しさん@占い修業中:2015/12/14(月) 06:20:03.68 ID:sG0wT6Od.net
「セフィロトの図案たち」の章の続きです。

--- ここから --- (Robert Wang, 『The QABALISTIC TAROT』First paper edition, 1987, pp. 92) ---
The underlying characteristic of all of the sixes is success which results from effort.
6たちの全ての根本的な特徴は、努力から生まれる成功である。

In Atziluth, world of energy, this means victory.
精力の世界である「アツィルト界」においては、これは勝利を意味している。

In Briah, world of pleasure, happiness is brought about after work to that end.
快楽の世界である「ブリアー界」においては、幸福はその目的のための仕事の後にもたらされる。

In Yetzirah, world of quarreling and strife, success is earned by the strife itself.
口論と闘争の世界である「イェツィラー界」においては、成功は闘争それ自身により得られる。

And in Assiah, world of business and commerce among men, this means material success.
そして、人たちの間での事業と商業の世界である「アッシャー界」においては、これは
物質的な成功を意味している。
--- ここまで ---

「ティファレト」は、比較的下位の存在であるので、上位「セフィロト」のような、
神頼み的な絶対的効果は期待できず、成功のための条件が色々と付いてきます。
また、人間に近い存在であるため、それなりの効果を発揮するには、「人との関わり」
すなわち「その人自身の、成功に向けた努力」が必要とされてきます。

要するに、「頑張った人には、それなりのご褒美を」もしくは「努力は必ず報われる」と
いう立身出世的な考え方が、この中間管理職でもある「ティファレト」の優れたバランス
感覚の上で成立しており、それゆえ、人々の支持も信頼も厚いものがあるわけです。

そういう意味では、この「6たち」のカードは、我々にとっても信頼に足るカードであり、
我々はそのカードの信頼に応えるためにも、それなりに頑張らなければならないという
ハメにも陥るわけなのでした。←期待と重荷は紙一重なのですよね

307 :名無しさん@占い修業中:2015/12/15(火) 06:07:40.46 ID:HQnbIRSb.net
「セフィロトの図案たち」の章の続きです。

--- ここから --- (Robert Wang, 『The QABALISTIC TAROT』First paper edition, 1987, pp. 92) ---
SIX OF WANDS, Lord of Victory (Jupiter in Leo).
棒の6、勝利の主(獅子宮の木星)。

Angels of the Decan: Saitel ([lamed][aleph][teth][yod][samekh]) and Olmiah
([heh][yod][mem][lamed][ayin]).
「デカン」の天使たち:サイテル([lamed][aleph][teth][yod][samekh])とオルミア
([heh][yod][mem][lamed][ayin])。
--- ここまで ---

さて、6の最初のカードは、「SIX OF WANDS/棒の6」です。

この「棒の6」は、ゴールデン・ドーンでは「獅子宮の第二デカン」と「木星」に
割り当てられています。

また、「Angels of the Decan/デカンの天使たち」として、
・獅子宮の第二デカンの前半(10°〜15°)= Saitel:SYTAL/サイテル
・獅子宮の第二デカンの後半(15°〜20°)= Olmiah:AaLMYH/オルミア
が割り当てられているということです。

なお、「"T"の書」では、いつものようにカードの上下には木星と獅子宮のシンボルが
描かれていることになっていますので、ウォン氏のゴールデン・ドーンのカードで
それらが省略されているのが気になる人は、自分自身で描き加えておいてください。

というか、「"T"の書」に書かれている数札に関する割と詳細なデザイン的な記述と、
ウォン氏のカードに描かれているシンプルなデザインとは、だいぶ違うんですよね。
トート版のような複雑すぎるデザインもどうかと思うのですが、「"T"の書」の記述とは
異なる単純な手抜きにしか見えないようなシンプルすぎるデザインも、ウォン氏の
カードの人気の無さに繋がっているのではないかとも思うのでした。

308 :名無しさん@占い修業中:2015/12/16(水) 06:01:35.29 ID:35OGHias.net
「セフィロトの図案たち」の章の続きです。

--- ここから --- (Robert Wang, 『The QABALISTIC TAROT』First paper edition, 1987, pp. 92) ---
This is Tiphareth in Atziluth, the influence of Tiphereth in the World of Pure Spirit.
これは、「アツィルト」における「ティファレト」、「純粋な精霊の世界」における
「ティファレト」の影響である。

The benevolence of Jupiter, in the fiery Sign Leo, brings success and possibly warm
relationships.
「木星」の慈悲心は、火の宮である「獅子宮」において、成功、あるいは暖かな関係たちを
もたらす。
--- ここまで ---

惑星の王者でもある「木星」は「ケセド」に配属されており、「benevolence/慈悲心」を
表します。
また、「獅子宮」の支配星である「太陽」は、「ティファレト」に配属されており、
その「火」の効果は、非常に高くなっています。

ちなみに、「木星」と「獅子宮」の相性は良くも悪くもないのですが、「木星」は「人馬宮」
という「火の宮」の支配星であるので、「火」との相性は、決して悪くはありません。
つまり、この「王者」である「木星」は、「獅子宮」の莫大な火属性の太陽エネルギーを
受けて、最大限に活性化されているということであり、HP、MP、すばやさ、かしこさ、運、
などの属性値も高まっていて、バトルでは全勝、無敵状態であるということです。

そして、ただ強いだけでなく、「木星」の慈悲心と「ティファレト」のバランス感覚も
備わっているため、強力なリーダーシップを発揮して、信頼できるメンバーたちと共に
堅固なパーティーを組んで、天下無敵かつ慈悲深い常勝軍団のボスとなる可能性も高い
というわけです。

とはいえ、こういうポジティブな属性というものは、嫉妬深いアレな方々の反感を買い、
足を引っ張られるというドラマチックな展開となる傾向がありますので、そういう逆風を
跳ね返すほどの、多大なる努力が必要となってくるのも、致し方無いというわけなのです。

309 :名無しさん@占い修業中:2015/12/17(木) 06:15:28.39 ID:Xqz85HnL.net
「セフィロトの図案たち」の章の続きです。

--- ここから --- (Robert Wang, 『The QABALISTIC TAROT』First paper edition, 1987, pp. 92) ---
It is an aspect suggesting drama to some extent, and of victory which follows great
effort.
それは、多大な努力に伴う勝利という、ある程度、演劇的なものを示唆している様相である。

A perfect balance of powers is shown by the crossed wands which, in Crowley's card
are those of the three Adepts in Golden Dawn ritual.
力たちの完全なる均衡状態は、交差する棒たちにより表されており、クロウリー氏のカードに
おいては、ゴールデン・ドーンの儀式における3人の「達人たち」のそれらである。

Waite emphasizes the idea of victory after strife with his mounted figure.
ウェイト氏は、彼の馬に乗った人物によって、「闘争の後の勝利」の考えを強調する。
--- ここまで ---

「木星」と「獅子宮」の王者的なパワーは、「ティファレト」の均衡能力により完全に
制御され、完璧にその能力を発揮しています。

つまり、この「ティファレト」の均衡能力は、「ゲブラー」が支配する「棒の5」の「Lord
of Strife/闘争の主」たちの群れを勝ち抜き、「棒の6」の「Lord of Victory/勝利の
主」となるために必要不可欠なスキルであるということです。

そういう意味では、この「棒の6」の外見的なパワーは、「棒の5」ほどの強さはありません。
ただし、この完全に制御された力は、完璧に相手の経絡秘孔を突くことで、最小限の力で
最大限の効果を発揮し、次々と相手を「ひでぶ」させることが可能となる、究極奥義と
なっているわけです。

いずれにしても、「木星」と「獅子宮」と「ティファレト」の王者の組み合わせは、我々の
ような下々の人間にとっては、ほぼ最強レベルの「幸運」、つまり「超大吉」のカードでも
あるわけですので、優れたバランス感覚とリーダーシップを発揮して、幾多の闘争を勝ち
抜き、その幸運を最大限に活用してほしいとも思うのでした。

310 :名無しさん@占い修業中:2015/12/17(木) 06:41:39.96 ID:TUoiGoOL.net
在曰石田千尋

311 :名無しさん@占い修業中:2015/12/17(木) 11:10:32.60 ID:EJlm/2uR.net
もしかして、ここのスレ主はやまださん?

312 :名無しさん@占い修業中:2015/12/18(金) 06:14:31.66 ID:dI/+/9bP.net
>>311
やまださんって、どこの誰のことですか? (^_^;;

魔術系の人ですか? 占い系の人ですか? それともスピ系の人ですかね?

もしかして、「山田太郎」さんかな?

313 :名無しさん@占い修業中:2015/12/18(金) 06:15:34.66 ID:dI/+/9bP.net
「セフィロトの図案たち」の章の続きです。

--- ここから --- (Robert Wang, 『The QABALISTIC TAROT』First paper edition, 1987, pp. 92) ---
SIX OF CUPS, Lord of Pleasure (Sun in Scorpio).
杯の6、快楽の主(天蠍宮の太陽)。

Angels of the Decan: Nelokhiel ([lamed][aleph][kaph][lamed][nun]) and Yeyayel
([lamed][aleph][yod][yod][yod]).
「デカン」の天使たち:ネロキエル([lamed][aleph][kaph][lamed][nun])とイェヤイェル
([lamed][aleph][yod][yod][yod])。
--- ここまで ---

「Six of Cups/杯の6」は、ゴールデン・ドーンでは「天蠍宮の第二デカン」と「太陽」
に割り当てられています。

また、「Angels of the Decan/デカンの天使たち」には、
・天蠍宮の第二デカンの前半(10°〜15°)= Nelokhiel:NLKAL/ネロキエル
・天蠍宮の第二デカンの後半(15°〜20°)= Yeyayel:YYYAHL/イェヤイェル
が割り当てられているということです。

なお、「"T"の書」の解説では、カードの上下には「太陽と天蠍宮」のシンボルが描かれて
いることになっているのですが、ウォン氏のゴールデン・ドーンのカードでは、省略されて
いますので、気になる人は、自分自身で描き加えておいてください。

さて、この「杯(水)」の領域での「太陽(火)」と「天蠍宮(水)」の相性ですが、
いまいち微妙な感じもあります。
とはいえ、「天蠍宮」は水系の星座としては、割とドライであって、「太陽」との相性は
決して悪くはありません。
そして、それらの微妙な関係性が、「ティファレト」の調整能力と相まって、何となく
落ち着きがあって、それなりに調和が取れているような感じに仕上がっています。
とはいえ、「天蠍宮」というクセのある星座との微妙な関係性の上に成り立っているわけ
ですので、なかなか微妙な感じであることは確かなのですよね。

314 :名無しさん@占い修業中:2015/12/19(土) 06:15:39.61 ID:PJxY1sRS.net
「セフィロトの図案たち」の章の続きです。

--- ここから --- (Robert Wang, 『The QABALISTIC TAROT』First paper edition, 1987, pp. 92) ---
This is Tiphareth in Briah, the influence of Tiphareth in the Mental World.
これは「ブリアー」の「ティファレト」、「精神的世界」の「ティファレト」の影響である。

As Tiphareth in Atziluth means Victory after effort, so Tiphareth in the Watery
world means the beginning of pleasure.
努力の後に「アツィルト」の「ティファレト」が「勝利」を意味しているように、「水」の
世界の「ティファレト」は快楽の「始まり」を意味している。
--- ここまで ---

つまりここは、「5:ゲブラー」から「6:ティファレト」への状態遷移により、
・棒:「Lord of Strife/闘争の主」 → 「Lord of Victory/勝利の主」
・杯:「Lord of Loss in Pleasure/喜びのうちの損失の主」→ 「Lord of Pleasure/快楽の主」
というように、劇的に状況が改善されているということを表します。
ただし、「棒の6」は、誰もが認める強力な幸運のカードなのですが、「杯の6」の場合は、
結構意味深というかクセのあるところもあるわけです。

このカードは、「Loss in Pleasure/喜びのうちの損失」という失った部分を取り戻して、
本格的な「Pleasure/快楽」に至る過渡期のようなものです。
とはいえ、この「楽しさ」というのは、満足してしまえば薄れてしまうものであって、
そういう意味では、幸福の上昇期において、今まで出来なかったものが出来るようになる
ことの方が、結構楽しいものなんですよね。

つまり、このカードは、過去のしがらみから解き放たれ、自分自身も色々と精神的にも
成長してきて、自分自身が描いたバラ色の未来に突き進むことが出来る状況になってきた
ことが、とても嬉しい、というようなことを表しているわけです。

とはいえ、そのメインキャスト&脚本家が、ひとクセある「天蠍宮」であるというのが、
このカードを「意味深」にしている大きな要因であって、ド○○の「天蠍宮」に「太陽」の
精力を与えた結果がこれだよ!的な予想通りの展開が待ち受けていることもあるわけです。

315 :名無しさん@占い修業中:2015/12/20(日) 06:55:42.27 ID:PyteJlqK.net
「セフィロトの図案たち」の章の続きです。

--- ここから --- (Robert Wang, 『The QABALISTIC TAROT』First paper edition, 1987, pp. 92) ---
Scorpio is a sign of hidden qualities, a sign of discrimination and magnetism.
「天蠍宮」は、隠された品質たちの宮であり、識別と魅力の宮である。

The scorpion may sting where the Will directs.
サソリは、「意志」が指示するところを刺すであろう。
--- ここまで ---

さそり座には、「hidden qualities/隠された品質たち」に形容されるように、極端な
秘密主義の傾向があります。
これは、相手のことを聞き出すのはうまいけれども、こちらの手の内は決して明かさない
という意味での秘密主義であり、優れた観察力と識別力、そしてなぜか人々を引きつける
神秘的な魅力を持つという、とてもやっかいな特徴を持っています。

参考までに、占星術における星座には、以下のような区分方法があります。
・「Polarity/ポラリティ」:「Yang, masculine/男性」、「Yin, feminine/女性」
・「Quality/クオリティ」:「Cardinal/活動」、「Fixed/不動」、「Mutable/柔軟」
・「Element/エレメント」:「Fire/火」、「Water/水」、「Air/風」、「Earth/値」
というものがあります。
「天蠍宮」の場合は、「女性」「不動」そして「水」であり、これを見ても、太陽の持つ
外向的な陽気さとは全く違う、内に秘めた陰湿な傾向があるわけです。

さらに言うと、「天蠍宮」のキーワードは、「I want/私は欲する」であり、自分自身の
やりたいことをやる、という性格を持ちます。
これは、決して自己中心的ということではなくて、他人には見えないものが見えている
ために、自分の感覚を頼りに、他人とは異なる方法で物事を遂行していくということです。

そして、普段は隠されている神秘的能力が、「太陽」のエネルギーで活性化されて、
色々とよからぬ活動をしたがることが、割と内気で秘密主義な「天蠍宮」にとっては、
隠された内なる喜びへと繋がるというわけなんですよね。←ド変態そのものですw

316 :名無しさん@占い修業中:2015/12/21(月) 06:08:41.62 ID:lmM4Tg1G.net
「セフィロトの図案たち」の章の続きです。

--- ここから --- (Robert Wang, 『The QABALISTIC TAROT』First paper edition, 1987, pp. 92) ---
So as the Sun activates the Scorpio energies, the gain or pleasure commences.
それゆえ、「太陽」が「天蠍宮」の精力たちを活性化させると、利益または快楽が始まる。

There is the implication, though not the assurance, that it will build.
そこには、保証はないものの、それは築くつもりであるという意味合いがある。
--- ここまで ---

「天蠍宮」の精力たちを活性化させる、と聞いただけでも、何か良からぬ企てをしていそう
な雰囲気なのが、何を考えているのかよく分からない「天蠍宮」の持つ特徴でもあるわけ
なのですが、実際のところは、まあ人それぞれでもあります。

それはともかく、この「天蠍宮」の内向きな精力に、「太陽」の持つ外向きな精力が、
うまく均衡することができれば、今までにないような、深遠かつ強力な効果が期待できる
のですが、そういう斬新なものって、他人から見れば、自己中心的に見えたりして、そう
簡単には理解できないし、協力し難いものだったりするわけです。
そういう意味では、「天蠍宮」が成功するには、「太陽」そして「ティファレト」の
ようなバランス感覚に優れた、実行力のある協力者が、ぜひとも必要となるわけですよね。

そして、もしそういう協力者がいない場合は、活性化された「天蠍宮」のエネルギーは、
内なる「gain or pleasure/利益または快楽」へとあふれ出て、ややもすると「闇堕ち」
の方向へと流れてしまうことになるわけです。

というか、「天蠍宮」には、そういう厨二病的な「闇堕ち」系のキャラの方が、割と良く
似合うという感じもありますので、一旦「闇の太陽」のエネルギーを受けて闇堕ちしてから、
「真の太陽」のエネルギーを受けて改心するような王道パターンの方が、ネタとしては
面白いかなぁ、と思うわけです。

ともあれ、表には出にくいけれども、実は裏で何か色々とありそうなのが、この「杯の6」
の「天蠍宮」と「太陽」と「ティファレト」の組み合わせなのです。

317 :名無しさん@占い修業中:2015/12/22(火) 05:30:03.25 ID:WNHM/Id8.net
「セフィロトの図案たち」の章の続きです。

--- ここから --- (Robert Wang, 『The QABALISTIC TAROT』First paper edition, 1987, pp. 93) ---
The Golden Dawn and Crowley cards show partially-filled Cups, while the Waite card
suggests the beginning of pleasure by flowers emerging from the Cups.
ゴールデン・ドーンとクロウリー氏のカードは、部分的に満たされた「杯たち」を表わして
おり、その一方で、ウェイト氏のカードは「杯たち」から出現する花たちにより、快楽の
始まりを示唆している。

So as the Sun activates the Scorpio energies, the gain or pleasure commences.
それゆえ、「太陽」が「天蠍宮」の精力たちを活性化させると、利益または快楽が始まる。

There is the implication, though not the assurance, that it will build.
そこには、保証はないものの、それは築くつもりであるという意味合いがある。
--- ここまで ---

ゴールデン・ドーン版とトート版では、まだ「partially-filled/部分的に満たされた」
状態、すなわち水が出始めた状態であって、満ちて外に溢れ出る状態ではなく、まだまだ
内部に留まってるという、実に「天蠍宮」的な自己満足というか、まだ外へと向かう気力
を出していないという、なんか「明日から本気出す」というような感じです。
おそらく時間が経てば、外側へとあふれ出てくるはずなのですが、このカード自体は、
そこまでの未来は保証していないような感じですよね。

その一方で、ウェイト版は、「古い広場にいる子供たち」が持つ「花で満たされた杯たち」
が描かれています。
つまり、このカードは、ゴールデン・ドーンの解釈とは若干異なっており、過去と追憶の
中での幸福や快楽、という意味合いで、描かれています。
ただし、ウェイト氏は、ゴールデン・ドーン的な解釈として、「新しい喜びの始まりを
意味することもある」というような感じて、補足説明として書いています。
まあ、これを「過去の快楽」と解釈するか「未来の快楽」と解釈するかは、そのカードが
置かれた場所や状況で判断するのが良いかと思います。

318 :名無しさん@占い修業中:2015/12/23(水) 06:39:04.53 ID:JJCf3WP8.net
「セフィロトの図案たち」の章の続きです。

--- ここから --- (Robert Wang, 『The QABALISTIC TAROT』First paper edition, 1987, pp. 93) ---
SIX OF SWORDS, Lord of Earned Success (Mercury in Aquarius).
剣の6、獲得された成功の主(宝瓶宮の水星)。

Angels of the Decan: Rehaayal ([lamed][aleph][ayin][heh][resh]) and Yeyeziel
([lamed][aleph][zayin][yod][yod]).
「デカン」の天使たち:レハアヤル([lamed][aleph][ayin][heh][resh])とイェイェジェル
([lamed][aleph][zayin][yod][yod])。
--- ここまで ---

「Six of Swords/剣の6」は、ゴールデン・ドーンでは「宝瓶宮の第二デカン」と
「水星」に割り当てられています。

また、「Angels of the Decan/デカンの天使たち」には、
・宝瓶宮の第二デカンの前半(10°〜 15°)= Rehaayal:RHAaAL/レハアヤル
・宝瓶宮の第二デカンの後半(15°〜20°)= Yeyeziel:YYZAL/イェイェジェル
が割り当てられているということです。

いつものように、「"T"の書」の解説には、カードの上下に、水星と宝瓶宮のシンボルが
描かれていることになっていますが、ウォン氏のゴールデン・ドーンのカードでは省略
されていますので、気になる人は、自分自身で描き加えておいてください。

さて、この「剣の6」においては、「ティファレト」の調停力によって、「剣」という波風
の立ちやすい状態から、ある程度のバランスの取れた平穏な状態へと遷移していきます。
とはいえ、しょせんまだまだ「剣」の世界の話ですので、あくまでもそれは一時的な平穏
であって、決して安定しているものではないわけです。
そして、その一時的な平和状態において、「水星」や「宝瓶宮」の知恵と力を利用して、
一時的な成功を収めたというのが、このカードの持つ意味となってきます。
とはいえ、結構危うい状態でもありますので、ここで一安心して気を抜くと、たちまち
再び咲いた薔薇がバラバラにされてしまいそうな雰囲気でもありますよね。

319 :名無しさん@占い修業中:2015/12/24(木) 05:32:35.44 ID:vS/p8HQT.net
「セフィロトの図案たち」の章の続きです。

--- ここから --- (Robert Wang, 『The QABALISTIC TAROT』First paper edition, 1987, pp. 93) ---
This is Tiphareth in Yetzirah, the influence of Tiphareth in the Astral World.
これは、「イェツィラー」における「ティファレト」、「星幽界」における「ティファレト」
の影響である。

Saturn is the ruler of Aquarius, and here exerts its stablizing power on the
fleeting qualities of Mercury in that Air Sign.
「土星」は「宝瓶宮」の支配星であり、ここでは、その「空気の宮」における「水星」の
素早い動きの品質に、その安定化する力を及ぼす。
--- ここまで ---

「宝瓶宮」の支配星は、現在では「天王星」となっており、「土星」の持つ重苦しい意味
とは全く違った、より自由で変化しやすい性質となっています。
つまり、元々の「宝瓶宮」の意味からすれば、支配星が「土星」であるよりも、支配星が
「天王星」の方が、より「宝瓶宮」にマッチしているように思われます。
そして、風の宮である「宝瓶宮」とその支配星である「天王星」、そして「水星」とは、
それほど悪くはない相性となっています。

ちなみに、動きの遅い「土星」と動きの速い「水星」は、元々相性が悪いので、普通に
組み合わせただけでは、反発してしまいます。
このため、両者を効果的に働かせようとすると、「ティファレト」のハランス感覚が
重要になってくるわけです。
つまり、戦場における、「素早い判断=水星」と「慎重な行動=土星」という、二律背反的
なバランス感覚を、「ティファレト」のリーダーシップが担うということになってきます。

まあ、それはともかく、「剣」というものは、割と革新的なものを表すことが多いので、
この「剣の6」の「宝瓶宮」と「水星」の組み合わせは、今までにない新しい何かを考え
出して、それを実現させる力を持っています。
そしてそれが、結果的に「Earned Success/獲得された成功」に繋がっていくということに
なっていくわけですよね。

320 :名無しさん@占い修業中:2015/12/25(金) 05:28:47.10 ID:vq8ApLer.net
「セフィロトの図案たち」の章の続きです。

--- ここから --- (Robert Wang, 『The QABALISTIC TAROT』First paper edition, 1987, pp. 93) ---
The success is the result of Saturn's work in this aspect.
成功は、この面においては、「土星」の仕事の結果である。

Thus the card is called the Lord of "Earned" Success.
したがって、このカードは、「『獲得された』成功の主」と呼ばれる。
--- ここまで ---

本来は「宝瓶宮」と「水星」のカードなのに、なぜか突然「土星」という脇役が主役たちを
食ってしまっているという、非常に不可解な結論になってしまっています。
というか、「宝瓶宮」と「水星」という先進的な組み合わせに、旧態依然とした「土星」が
関係する方が、話がややこしいんですよね。

それはともかく、基本は「宝瓶宮」と「水星」の組み合わせであって、その意味は、先に
述べたように、今までにないような新しい考え方に基づいた、新しい仕事の結果として、
「獲得された成功」がある、ということです。

とはいえ、「水星」自体が動きの速いものですので、結構気まぐれな面があります。
つまり、他のカードとの相性が悪いと、あちこち新しいものに手を出してしまい、結果的
に収拾がつかなくなってしまうことにもなりがちですので、基本となる「ティファレト」
の平衡感覚をうまく発揮して、成功確率の高いものを選別して、そこに資源を集中すると
いう「選択と集中」の知恵を働かせるということが、大事になってきます。

そういう意味では、この「剣」という破壊的なカードの中で、全く新しいものを生み出す
という「剣の6」のカードは、「剣」の中では、ちょっと異端児的というか、ちょっと危うい
ところもあります。

まあ、立ち位置が微妙なカードでもありますので、現実的には解釈もなかなか難しいところ
もあって、結果的に「(獲得された)成功」に結びつくかどうかも、実は微妙だったりする
わけですので、ここに「土星」が付け込むスキがあったりするわけなんですよね。

321 :名無しさん@占い修業中:2015/12/26(土) 06:38:05.07 ID:rI2cEtnk.net
「セフィロトの図案たち」の章の続きです。

--- ここから --- (Robert Wang, 『The QABALISTIC TAROT』First paper edition, 1987, pp. 93) ---
Here, again, the cutting qualities of Swords are turned to positive advantage, and
the Golden Dawn Rose is resurrected after having been torn apart by the five warring
Swords of Geburah.
ここで、再び、「剣たち」の切断する特性たちは、積極的な強みに変えられて、「ゴールデン
・ドーンの薔薇」は、「ゲブラー」の5つの戦う「剣たち」によりバラバラに引き裂かれて
しまった後で復活する。

In Golden Dawn symbolism, crossed Swords are the positive power of Air.
ゴールデン・ドーンの象徴主義においては、交差した「剣たち」は「空気」の肯定的な
力である。

The Swords which do not touch one another are the negative power of Air.
お互いに触れ合わない「剣たち」は、「空気」の否定的な力である。

And where the Swords come together and touch one another, or the Rose, they may
be positive or negative.
そして、「剣たち」が集合して、お互いに、もしくは「薔薇」に触れ合う所では、それらは
肯定的であるか、もしくは否定的であるかもしれない。
--- ここまで ---

ゴールデン・ドーンの象徴主義においては、「剣」のカードは、その剣の状況において
・「交差した剣たち(吉)」:剣の2,4,6
・「触れ合わない剣たち(凶)」:剣の3,5,9,10
・「触れ合う剣と薔薇たち(吉凶定まらず)」:剣の7,8
というように、大まかに分類されています。
とはいえ、ウォン氏のカードでは、残念ながら、色々なものが省略されていますので、
ゴールデン・ドーンのタロットの象徴の意味をきちんと勉強したい人は、「"T"の書」の
記述を参考にしてください。

322 :名無しさん@占い修業中:2015/12/27(日) 06:27:56.17 ID:P1P+py0F.net
「セフィロトの図案たち」の章の続きです。

--- ここから --- (Robert Wang, 『The QABALISTIC TAROT』First paper edition, 1987, pp. 94) ---
Crowley's card is particularly interesting in that the Swords meet at the very center
of a Rose Cross of six gold squares, which he explained as meaning "the Rose Cross
as the central secret of scientific truth."(*84)
クロウリー氏のカードは、彼が「科学的な真実の中心的な秘密としての薔薇十字」という
意味として説明した6つの金色の正方形たちの「薔薇十字」のちょうど中心で「剣たち」が
接触しているという点で特に興味深い。(*84)

Here again, the way of the Cross is that of suffering, which tends to underscore
the meaning of this card as success after anxiety and trouble.
ここで再び 、「十字」の道は、苦難のそれであり、それは、「心配と困難の後の成功」と
してのこのカードの意味を強調するのに役立つ。
--- ここまで ---

ちなみに、(*84)はNOTES/注記の項で、
--- ここから --- (Robert Wang, 『The QABALISTIC TAROT』First paper edition, 1987, pp. 270) ---
84. Crowley, Book of Thoth, 206.
84. クロウリー著、『トートの書』、206ページ。
--- ここまで ---
とあります。

トート版の「剣の6」には、それぞれ束のデザインが異なる6つの剣が、カードの中央で
バランスよく星形に剣の先端を接触させて配置されており、その背後には、赤い薔薇と
6つの金色の正方形を組み合わせた十字架、つまり「薔薇十字」があります。
つまり、「ティファレト」の持つ、「イエス・キリストの受難」によって人類にもたら
された、知恵と力とバランス感覚が、ここに表現されているというわけです。

そして、六本の剣が突き刺さった黄色くて太い十字架から出血しているようにも見えるの
ですが、この赤いものは「科学的な真実の中心的な秘密としての薔薇」であって、それゆえ
カードのタイトルは「Science/科学」なのだそうです。←いまいちよく理解できてない

323 :名無しさん@占い修業中:2015/12/28(月) 05:19:44.13 ID:ddABbp1a.net
「セフィロトの図案たち」の章の続きです。

--- ここから --- (Robert Wang, 『The QABALISTIC TAROT』First paper edition, 1987, pp. 94) ---
The great dificulty with which reward is obtained is shown by Waite's boatman,
carrying souls across the river of spirit.
それにより報酬が得られる大きな困難(difficulty)は、霊的な川を渡る魂たちを運ぶ、
ウェイト氏のボートの漕ぎ手により表されている。
--- ここまで ---

この文章だと、ウェイト版の「剣の6」が、「三途の川の渡し守」のように思われてしまい
そうですが、これはあくまでもウォン氏の解釈の一例です。

元々の意味は、「渡し船で、対岸まで乗客を運ぶ渡し守」であり、その積み荷も航路も
特に困難というほどのものではなく、順調な仕事ぶりであることを表しています。
ただし、手前側は波立ち、向こう側は平穏な状態ですので、荷物や乗客を積み込む際には、
一波乱あったのかもしれないね、という程度ではないかと思います。

いずれにしても、ウェイト版の「剣の6」には、「great difficulty/大きな困難」という
ほどのものではなく、「ティファレト」や「宝瓶宮」や「水星」の協力によって、比較的
スムーズに物事が運び、それにより大きな報酬が得られることを表しているわけです。
つまり、仕事を達成する際に、色々と問題を抱えて資源や時間を浪費してしまうよりも、
時間も手間も最小限で仕事を終える方が、結果として得られる報酬は多いわけです。

とはいえ、誰もがそう簡単に、こういう高報酬の(=リスクの高い)仕事に従事できる
わけではなく、こういう仕事を易々とこなせるほどの知恵と力と勇気を持つというのが、
この「剣の6」の属性でもあるわけです。

そう、一見すると平和そうな船旅ではあるのですが、これは「剣」のカードであり、
そしてここが戦場ヶ原であるということを、忘れてはならないということですよね。

324 :名無しさん@占い修業中:2015/12/29(火) 06:42:52.46 ID:4jH+CNX9.net
「セフィロトの図案たち」の章の続きです。

--- ここから --- (Robert Wang, 『The QABALISTIC TAROT』First paper edition, 1987, pp. 94) ---
SIX OF PENTACLES, Lord of Material Success (Moon in Taurus).
五芒貨の6、物質的成功の主(金牛宮の月)。

Angels of the Decan: Nemamiah ([heh][yod][mem][mem][nun]) and Yeyelal
([lamed][aleph][lamed][yod][yod]).
「デカン」の天使たち:ネマミア([heh][yod][mem][mem][nun])とイェイェラル
([lamed][aleph][lamed][yod][yod])。
--- ここまで ---

「Six of Pentacles/五芒貨の6」は、ゴールデン・ドーンでは「金牛宮(おうし座)の
第二デカン」と「月」に割り当てられています。

また、「Angels of the Decan/デカンの天使たち」は、
・金牛宮の第一デカンの前半(10°〜15°)= Nemamiah:NMMAH/ネマミア
・金牛宮の第一デカンの後半(15°〜20°)= Yeyelal:YYLAL/イェイェラル
が割り当てられているということです。

ちなみに、ウォン氏の本文には、ヘブライ語の表記がありませんので、ここでは補足して
あります。

あと、このカードでも、「"T"の書」の解説では、カードの上下には、月と金牛宮のシンボル
が描かれていることになっていますので、気になる人は、自分自身で描き加えてください。

さて、「五芒貨の5」では「Material Trouble/物質的困難」というタイトルでしたが、
「五芒貨の6」では一転して「Material Success/物質的成功」のタイトルとなっています。

「ゲブラー」の大きな試練を乗り越え、人間的にも一回り大きく成長できた人には、この
「ティファレト」の物質的および金銭的なバランス感覚による成功という、大きなご褒美が
待っているという筋書きになっているわけですよね。

325 :名無しさん@占い修業中:2015/12/30(水) 06:09:37.76 ID:/cY+tF3Q.net
「セフィロトの図案たち」の章の続きです。

--- ここから --- (Robert Wang, 『The QABALISTIC TAROT』First paper edition, 1987, pp. 94) ---
This is Tiphareth in Assiah, the Material World.
これは、「物質的世界」である「アッシャー」における「ティファレト」である。

The changing qualities of the Moon, its natural flow, its charm and subtleties,
are merged with the hard work and deliberate earth qualities of Taurus.
「月」の、その自然な流れと、その魅力と巧妙さたちという、変化する特性たちは、
「金牛宮」の重労働および慎重な地の品質たちと合併される。

The result is sure success in business and other mundane areas.
結果は、事業および他の世俗的な領域たちにおける確かな成功である。
--- ここまで ---

昼の「ティファレト」の暖かな太陽の恵みと、夜の「月」の冷静かつ巧妙な精神を兼ね備え、
さらに大地における強力な労働力であり、不屈の忍耐力を誇る「金牛宮」の組み合わせは、
この地上においては、絶大なるパワーを発揮し、大いなる確実な成功へと導いてくれます。

まあ、バランス感覚に優れた「ティファレト」がありますので、地上界では非の打ちどころ
のない完璧な組み合わせではありますが、ここではあくまでも「Material World/物質的
世界」、すなわち「世俗的」な話においてのみ、となっていることに注意です。

とはいえ、金の亡者で冷徹で思いやりの心が無いということでもなく、表向きはとても
バランスが良い感じなのですが、あまりにも仕事中心のスーパーマンすぎて、他の人、
特に能力や人格に問題のある人々に対する配慮に欠ける傾向も、若干あったりします。

まあ、大きな事業では、一人で何もかもやってしまうのは限界がありますし、脇を固める
良き協力者たちに恵まれないと、結果的に周囲からは浮いてしまうことになりがちですので、
自らの仕事に没頭するだけではなく、そういう緻密な人間関係にも配慮できるようになれば、
さらにデキる人間になれるのではないかと思います。←と、デキの悪い人間が言ってみるw

326 :名無しさん@占い修業中:2015/12/31(木) 06:35:37.89 ID:EnAxaZ1V.net
「セフィロトの図案たち」の章の続きです。

--- ここから --- (Robert Wang, 『The QABALISTIC TAROT』First paper edition, 1987, pp. 94) ---
Only Crowley's card requires explanation.
クロウリー氏のカードだけが説明を必要とする。

He has abstracted the Hexagram around Tiphareth (refer again to Figure 16) with
its planetary symbols, adding a central Rose-Cross of forty-nine (7 X 7) petals.
彼は、中心にある49枚 (7×7)の花弁から成る薔薇十字を追加し、「ティファレト」
(再び図16を参照のこと)の周りをその惑星の象徴たちで取り囲んだ「六芒星形」を抽象化
している。
--- ここまで ---

トート版で中央に薔薇十字のある構図は、「剣の6」にも見られます。
そして、「剣の6」の薔薇十字が、割と男性的な感じなのに対して、この「円盤(五芒貨)
の6」の薔薇十字は、割と女性的なイメージが強くなっています。
その理由は、このカードが「月」という女性的な惑星、そして「地=円盤(五芒貨)」
という大地の女神たちのエネルギーに支えられているという点にあります。

本来であれば、「6:ティファレト」の男性的な昼の「太陽」が中心にあるはずなのですが、
ここではその「太陽」が、女性的な夜の「月」に変わっているということなんですよね。
そして、カードが全体的に青みを帯びているのは、この中心にある「月」が放つ青白い光の
影響を受けているということになっているわけです。

ちなみに、この49枚 (7×7)の花弁というのも、女性的なものを表しています。
七芒星形は、トート版の「17:星」のカードに見られるように、女神を表すものとされて
いますし、七番目の惑星である「月」という意味も持っています。

いずれにしても、トート版においては、こういう「月」や「女神」の影響を強く受けて
いますので、他の版と比較した場合、「移ろいやすさ」とか「変化しやすさ」とか
「成功は一時的なものである」といった意味合いが、それなりに強く含まれてくることに、
ご注意ください。

327 :名無しさん@占い修業中:2015/12/31(木) 06:42:17.12 ID:EnAxaZ1V.net
とりあえず、今年も一年間、無事にカキコを続けることが出来ました。 (^_^;;

個人的には色々と忙しくなってきていますので、なかなか思うように時間が取れなく
なってきているのですが、それでもまあボチボチと続けていければいいなぁ、という程度に
軽く考えていますので、皆さんも肩の力を抜いて、駄翻訳と駄文をお楽しみくださいませ。

それでは皆さん、よいお年を。 (^_^)/

328 :名無しさん@占い修業中:2016/01/01(金) 06:46:55.76 ID:N7wFDour.net
「セフィロトの図案たち」の章の続きです。

--- ここから --- (Robert Wang, 『The QABALISTIC TAROT』First paper edition, 1987, pp. 94) ---
THE PRINCES
王子たち
--- ここまで ---

ここも、前と同様に「6. TIPHARETH: Beauty/6. ティファレト:美」の節の中の、
新しい項となります。
そして、ここからは、「ティファレト」に配属されたもう一つの属性のカード、すなわち
コート・カードの「王子」のカードの解説となります。

このサブタイトルの後には、前と同様に「"T"の書」からの引用が続きますが、
ちょっと長いので、次のレスに書くことにします。

ということで、改めまして、

皆さん、あけましておめでとうございます。(^_^)/

早いもので、このスレも、ついに4回目の年越しをしてしまいました。(^^;;
まだまだこの本の半分にも到達していませんが、まあこのスローペースは想定内ですので、
今年もボチボチとまったりと、そしてゆるーくカバラを勉強していきましょう。 (^^)/

※スレ容量が500KBに近づいているので、このスレが終了する時期が近くなっています。
 もしカキコできなくなった時は、予告なく次スレ(Part5)に移行する可能性があります
 ので、ご注意くださいませ。

329 :名無しさん@占い修業中:2016/01/02(土) 06:22:45.04 ID:NuOu+aPc.net
「セフィロトの図案たち」の章の続きです。

--- ここから --- (Robert Wang, 『The QABALISTIC TAROT』First paper edition, 1987, pp. 94) ---
These Princes are seated in chariots, and thus borne forward.
これらの「王子たち」は、戦車たちに座り、そしてこのように、前へと運ばれる。

They represent the Vau Forces of the Name in each suit; The Mighty Son of the King,
and the Queen, who realizes the influences of both scales of Force; A prince, the
son of a King and Queen, yet a Prince of Princes, and a King of Kings.
彼らは、各々のスートにおける「御名の力」である「ヴァウ」を象徴する;「王」、および
「女王」の「強大な息子」であり、「力」の両者の段階たちの影響たちを現実化する;
「王子」、「王」と「女王」の息子、さらに「王子たち」の中の「王子」、「王たち」の
中の「王」 。

An Emperor, whose effect is at once rapid (though not so swift as that of a King)
and enduring (though not as steadfast as that of a Queen).
即座で急速で(「王」のそれほどには迅速ではないけれども)、そして辛抱強い(「女王」
のそれほどには確固たるものではないけれども)効果を持つ「皇帝」。

It is therefore symbolized by a figure borne in a chariot, and clothed with armour.
したがって、それは、戦車に乗って運ばれ、鎧を着た姿により象徴される。

Yet is his power illusionary, unless set in motion by his Father and Mother.
けれども、彼の「父」と「母」によって発動されない限り、彼の力は幻想的のままである。
--- ここまで ---

「王子たち」は、父である「王」と、母である「女王」の特性をバランス良く受け継いだ、
割と非の打ちどころのない(かといって飛び抜けて優れているわけでもない)存在である
ということです。
そして、その特性と力は、いまだに「父」と「母」に依存している部分があるというか、
中間管理職としての「ティファレト」が持つ、天と地、そして上下左右をうまく仲介する
という媒介者的な特徴を、そのまま「王子たち」も持っているということでもあります。

330 :名無しさん@占い修業中:2016/01/03(日) 06:22:34.30 ID:FGGx6LIp.net
「セフィロトの図案たち」の章の続きです。

--- ここから --- (Robert Wang, 『The QABALISTIC TAROT』First paper edition, 1987, pp. 95) ---
The Princes are very complex cards in that they are wholly activated by the King
and Queen.
「王子たち」は、彼らが「王」と「女王」により全面的に活性化されるという点で、非常に
複雑なカードたちである。

As the text suggests, they have no motive power of their own, being pulled along
in their chariots.
原典が示唆しているように、彼らの戦車たちに乗って引っ張られているので、彼らは
彼ら自身の原動力を全く持たない。
--- ここまで ---

コートカードとして見た場合、「王子」は「王」と「女王」の完全な支配下にあって、
「王」と「女王」と「王子」の三位一体の指揮管理体制により、我々の住まう世界で
ある「アッシャー界」すなわち「王女」の物質的世界を支配しています。

「生命の木」として見た場合、「ティファレト」である「王子」は、「アッシャー界」に
ある「マルクト」を除く全ての「セフィロト」と繋がりがあり、そしてこの繋がりこそが、
「王子」を「王子」たらしめている、最も重要な要素であるということです。
そして、このようにして上位三界(アツィルト、ブリアー、イェツィラー)を完全に掌握
した後に、「アッシャー界」にある「マルクト」すなわち「王女」の世界を管理している
というわけです。

いずれにしても、「王子」の特徴は、他のカードとのバランスにあるわけであり、それが
発動する場合は、どうしても他の事象、特に上位の「王」や「女王」の事象と関連付けて
考える必要があるということになり、それゆえ、きちんとカードを読み解こうと思うならば、
「very complex cards/非常に複雑なカードたち」とならざるを得ない、ということです。

でもまあ、きちんと読めない人たちにとっては、こういう複雑な話は、すこぶるどうでも
いいことなんでしょうけどね。

331 :名無しさん@占い修業中:2016/01/04(月) 05:57:25.25 ID:NuNtkp7U.net
「セフィロトの図案たち」の章の続きです。

--- ここから --- (Robert Wang, 『The QABALISTIC TAROT』First paper edition, 1987, pp. 95) ---
But, from the standpoint of the enlightened Tarot, these cards are all-important.
しかし、啓蒙された「タロット」の観点からは、これらのカードたちは極めて重要である。

First, it will be seen that the Lion, Eagle, Man (Arch Fairies here) and Bull,
are the Four Kerubim.
第一に、「獅子」、「鷲(ワシ)」、「人(ここでは大妖精たち)」、および「雄牛」が、
「4つのケルビム」であることに気づくであろう。

These are very ancient symbols of the elements, attached to many different religions.
これらは、多くの異なった宗教たちに付随している、元素たちの非常に古い象徴たちである。

They appear among the Gods of the Assyrians; they are the Four Animals in the Old
Testament vision of Ezekiel; they are the four symbols of the Christian Evangelists,
they are the rulers of the Four Elements of the Qabalah.
それらは「アッシリアの神々」の間に出現する;それらは、エゼキエルの「旧約聖書」の
幻想の中の「4つの動物」である;それらはキリスト教福音伝道者たちの4つの象徴であり、
それらは「カバラ主義」の「四大元素」の支配者たちである。
--- ここまで ---

ゴールデン・ドーン版およびトート版のカードには、王子を乗せた戦車の牽引役として、
・「棒の王子」:獅子
・「杯の王子」:鷲(ワシ)
・「剣の王子」:妖精たち
・「五芒貨の王子」:雄牛
が描かれています。
つまり「ティファレト」である「王子」は、下位の元素世界を完全に制御し支配している
けれども、「王女」みたいに、裸で下位世界にどっぷりと浸かっているわけではなくて、
完全防備で戦車に乗って上位世界に留まったまま、パパとママの言いなりになって
下界に影響力を及ぼしている、箱入り「王子」の役割を象徴しているわけですよね。

332 :名無しさん@占い修業中:2016/01/05(火) 06:33:31.38 ID:0bYDVSJj.net
「セフィロトの図案たち」の章の続きです。

--- ここから --- (Robert Wang, 『The QABALISTIC TAROT』First paper edition, 1987, pp. 95) ---
In Kether are the Primordial Elements, which become the united rulers of the Elements
in Tiphareth, and which are individually expressed in Malkuth.
「ケテル」においては「原始的な元素たち」であり、それは「ティファレト」においては
「元素たち」の連合した支配者たちとなり、そしてそれは「マルクト」においては個々に
発現される。
--- ここまで ---

宇宙が生まれた当初の「ケテル」の段階では影も形もない「種(ネタ)」でしかなかった
「四大元素」が、「ティファレト」の段階では「united rulers/連合した支配者たち」、
すなわち「大統一理論」により紐付けされた「仮想状態」の「四大元素」の原形として
チラリと姿を現し、最後に「マルクト」において、実体化するという流れになっています。

ちなみに、「四大元素」の観点から言えば、中央の柱にある「イェソド」は、単独で
「空気」の属性を持つので、この統合された本流の中には含まれません。

ということで、「ティファレト」そのものは、確かに「連合した支配者」であるわけです
が、「王子たち」は、それぞれスートという「四大元素」の属性を持っているわけであり、
そういう意味では「連合した」という意味合いは、若干薄くなっていますので、各スート
の「王子たち」は、そのスートの元素の支配者としての意味合いが、濃く現れるように
なっているということですよね。

333 :名無しさん@占い修業中:2016/01/06(水) 05:21:37.81 ID:eS1jpB7B.net
「セフィロトの図案たち」の章の続きです。

--- ここから --- (Robert Wang, 『The QABALISTIC TAROT』First paper edition, 1987, pp. 95) ---
The Princes are the personified forces (Kings) of those elements brought into perfect
balance in Tiphareth.
「王子たち」は、「ティファレト」における完全なる均衡状態に至ったそれらの元素たちの
擬人化された力たち(「王たち」)である。

If the cards are set out in a row ― Wands, Cups, Swords and Pentacles ― the Golden
Light of Spirit may be imagined as permeating the four, and directing the Kerubim
to pull the chariots.
もしカードたちが一列 ―「棒」、「杯」、「剣」、および「五芒貨」― に並べられると、
「精霊の金の光」が、4つ(の元素たちの世界)に浸透し、「ケルビム」に戦車たちを引く
ように命じることを、想像できるかもしれない。

These are the most refined aspects of the Personality; they are the Elemental Kings
in ourselves.
これらは、人格の中で最も精錬された様相たちである;彼らは我々自身の中の「四大元素の
王たち」である。
--- ここまで ---

「王子」は、中間管理職ですので、下の世界を完全に管理し、全てを支配しています。
つまり、我々から見れば完璧なる「ボス」であり、この世界の「王」であるわけです。

ちょっとややこしい話なのですが、この世界の支配者は、この「王子」だけではなくて、
「王」も「女王」も「王女」も、同じように支配者としての働きがあります。
これは、我々のようなヒラ社員から見れば、指揮権のある管理職の上司としては、
・「課長」:「王女」
・「部長」:「王子」
・「社長」:「女王」
・「会長」:「王」
という階層があり、それぞれの立場から我々を管理しているようなものなんですよね。

334 :名無しさん@占い修業中:2016/01/07(木) 05:17:36.49 ID:bgpOuF9/.net
「セフィロトの図案たち」の章の続きです。

--- ここから --- (Robert Wang, 『The QABALISTIC TAROT』First paper edition, 1987, pp. 95) ---
As such, the Princes may be taken in any direction by the Divine Will.
それゆえ、「王子たち」は、「神の意志」により、どんな方向にでも連れて行かれるかも
しれない。

The energy of the PRINCE OF WANDS may be applied with justice or with cruelty;
the unconscious flow of the PRINCE OF CUPS may be subtle and artistic, or it may
be very evil; the mental activities of the PRINCE OF SWORDS, ideas, may be creative
or destructive; the material qualities of the PRINCE OF PENTACLES may cause growth
for good or evil.
「棒の王子」の精力は、公正さや残酷さと共に適用されるかもしれない;「杯の王子」の
無意識の流れは、繊細で芸術的であるかもしれないか、もしくは、それは非常に邪悪で
あるかもしれない;「剣の王子」の精神的な活動たち、すなわち考え方たちは、創造的
であるか、または破壊的であるかもしれない;「五芒貨の王子」の物質的な特質たちは、
善もしくは悪のための成長を引き起こすかもしれない。
--- ここまで ---

「王子」の活動は、「good/善」か「evil/悪」かと言われれば、究極的には「善」で
あることには間違いありません。
でも、我々の「ボス」は、我々にとっては、いつも「善人」の顔をしているわけではなく、
時には我々にとって見れば、厳しい顔を向けることだってあるわけです。

それは全て、トップの神の意志、すなわち「天の声」によるものであり、その「天の声」を
あまねく実現するために、中間管理職である「王子たち」は、十一面四十二臂の千手観音像
もしくは三面六臂の阿修羅像のごとく、様々な顔と手法を駆使して、我々の住む物質世界を
自在にコントロールしているということになっているわけです。

いずれにしても、コートカード自体が、それほど単純な意味では解釈できないシロモノです
ので、このカードが現れた状況をよく考えて、それが我々にとってどういう意味を持つのか
を判断していかないといけないということなのです。

335 :名無しさん@占い修業中:2016/01/08(金) 05:35:38.67 ID:m3NqCsFw.net
「セフィロトの図案たち」の章の続きです。

--- ここから --- (Robert Wang, 『The QABALISTIC TAROT』First paper edition, 1987, pp. 95) ---
The Princes may provide a point of entry for true understanding of the Tarot deck
as a tool of enlightenment.
「王子たち」は、啓蒙の手段として、タロット・デッキの真の理解のための入り口となる
地点を提供するかもしれない。

And here the utility of the Princesses may also become clear, for they are the
grounding of the lessons of the Princes on our material plane.
そしてここで、「王女たち」の有用性は、彼女らが我々の物質的な面における「王子たち」
の教訓たちの「接地」として、また明確になるかもしれない。
--- ここまで ---

「コートカード」における「王」「女王」「王子」「王女」というのは、それなりに意味深
なカードではありますが、初心者にとっては、こういう親兄弟的な身近な人間関係という
のは、比較的親しみがあるというか、割ととっつきやすい観念ではあります。

要するに、こういう最も身近な人間関係を入り口に、その先にある神秘の世界へと誘うと
いう点で、これらのコートカードは、大アルカナや数札とは違った使い方をすることが
できるというか、しなければならないということになっているわけです。
まあ、タロットを理解する上では、色々な面での切り口があって、ちょっと混乱することも
あるわけですが、元々が全く違う次元のものがセットになっているわけですので、そういう
ものだと思ってもらうしかないわけですけどね。

さて、この「コートカード」の関係ですが、
・「王」と「女王」の「親」と、「王子」と「王女」の「子」という、垂直的な補完関係
・「王」と「王子」の「男」と、「女王」と「王女」の「女」という、男女的な補完関係
・「王」と「女王」という水平的な補完関係と、「王子」と「王女」という垂直的な補完関係のセット
という、ちょっとややこしい相関図となっており、ここで「王子」と「王女」という垂直的
な補完関係に注目した場合は、我々の立場から見れば、「王子」が「天」のプラス極となり、
「王女」が「地」のマイナス側の接地極であるということになっているということですよね。

336 :名無しさん@占い修業中:2016/01/09(土) 06:30:13.11 ID:g+mzXHEl.net
「セフィロトの図案たち」の章の続きです。

--- ここから --- (Robert Wang, 『The QABALISTIC TAROT』First paper edition, 1987, pp. 95) ---
It will now be appreciated why the Princes, in a divination, often represent the
coming and going of an event or person, and the Princesses often represent approval
or disapproval of a matter.
現代では、占いにおいては、「王子たち」は、しばしば、出来事や人の到来や出発を表して
いて、「王女たち」は、しばしば問題の同意や不同意を表しているという理由で、識別
されることがある。
--- ここまで ---

いまいち理由付けが良くわからない解釈ですが、そういうふうに解釈する人たちもいる
んだなぁ、程度の理解で良いかと思います。

まあ、無理してワタシ的に解釈するのであれば、「王子」は上位の天界から押しつけられた
人間関係を含んだ外的なイベントであって、「王女」はそれに対する内的な気持ちのような
感じになりますかね。
まあ、気が進まないのに無理矢理にやらされるオトナの対応を取るのか、自らやりたい
ことを進んでやっていく子供のようになるのかでは、出てくるアウトプットは違ったもの
になりがちですので、そのあたりのバランス感覚が必要となってくるわけでもあります。

そういう意味では、「王子」という聞き分けの良い長男という兄キャラと、「王女」と
いうワガママで子供っぽい末っ子の妹キャラという、深夜アニメに出てきそうな関係は、
それなりに面白いものがあります。

まあ、神々でもあるガミガミうるさい両親のお説教や社会的に面倒な責任は、よくデキた
兄ちゃんがしっかりと受け止めてくれるおかげで、妹は比較的自由で伸び伸びと(肉体的な
意味でも)育つわけですが、内面的には大好きな兄に感謝しつつも、この手の厨二世代に
よくあるツンデレ症状をこじらせてしまって、意味なく兄や親に反抗的になってしまうと
いうような、定番ストーリーになっていくというわけですよね。
この先を書くとネタバレになってしまうので、これ以上は書きませんが、こういうふうに
妄想展開できるということ自体が、「コートカード」の強みでもあるわけですよ。(何がだw)

337 :名無しさん@占い修業中:2016/01/10(日) 06:01:08.65 ID:Nmfn7m2W.net
「セフィロトの図案たち」の章の続きです。

--- ここから --- (Robert Wang, 『The QABALISTIC TAROT』First paper edition, 1987, pp. 95) ---
PRINCE OF WANDS, Prince of the Chariot of Fire, Prince and Emperor of the Salamanders.
(Last Decan of Cancer − first two Decans of Leo).
棒の王子、火の戦車の王子、サラマンダーたちの王子であり皇帝。(巨蟹宮の最後のデカン
−獅子宮の最初の2つのデカン)
--- ここまで ---

--- ここから --- (Robert Wang, 『The QABALISTIC TAROT』First paper edition, 1987, pp. 96) ---
The Prince of Wands is Air of Fire, Specific Air of Primal Fire.
「棒の王子」は、「火」の「空気」、「根源的な火」の「特有的な空気」である。
--- ここまで ---

「棒の王子」に配属されるデカンは、巨蟹宮(きょかいきゅう、かに座)の20°-30°と
獅子宮(ししきゅう、しし座)の0°-20°となります。

そして、「棒の王子」は、「生命の木」においては
・「棒」=「アツィルト」=「Primal Fire/根源的な火」
・「王子」=「イェツィラー」=「Specific Air/特有的な空気」
に配属されています。

さて、この「棒の王子」は、最初の王子、すなわち8人いる兄弟姉妹の長兄になります。
つまり、「ティファレト」の中間管理能力のうち、最も管理能力を求められているのが、
この長兄である「棒の王子」というポジションになります。

そして、長兄である「棒の王子」には、巨蟹宮(支配星:月)と獅子宮(支配星:太陽)
という、家庭内(太陽系)において、最も支配的な天体が割り当てられていますので、
親兄弟の期待をずっしりと一手に背負うということにもなっているわけです。

まあ、そういう家族からの一方的な期待感は、重荷に感じることもありますが、運命的に
そういったものを背負ってしまうというのが、この長兄という立場でもあるわけですよね。

338 :名無しさん@占い修業中:2016/01/11(月) 06:46:24.62 ID:OMeagILS.net
「セフィロトの図案たち」の章の続きです。

--- ここから --- (Robert Wang, 『The QABALISTIC TAROT』First paper edition, 1987, pp. 96) ---
In the Golden Dawn and Crowley cards, his chariot is drawn by the Lion of Leo,
symbolizing enormous strength which may be turned in either direction, and which
has the potential for violence if angered.
ゴールデン・ドーンとクロウリー氏のカードたちにおいては、彼の戦車は「獅子宮の獅子」
により引かれ、どちらの方向にでも回されうる巨大な力を象徴しており、そしてそれは、
もし怒らせられるならば暴力となる可能性を持つ。

In the Golden Dawn card the Prince holds the Elemental Fire Wand, while Crowley's
Prince holds the Phoenix Wand associated with the fiery Sephira, Geburah.
ゴールデン・ドーンのカードでは、「王子」は「四大元素の火の棒」を持ち、一方で、
クロウリー氏の「王子」は、火の「セフィラ」である「ゲブラー」と関連した
「フェニックスの棒」を持っている。
--- ここまで ---

長兄である「棒の王子」は、家族思いの母性的な「巨蟹宮」の心と、それとは全く異なる
父性的な「獅子宮」の心を持ちます。
つまり、表面的には結構優しい面もあるわけですが、中身はガチガチのオラオラ系「兄貴」
であるということです。

まあ、表面的な優しさに騙されて付き合い始めると、言うことを聞かないと暴力を振るわれ
ることもあったりしますので、この手のガチな人間と付き合うには、それなりの覚悟という
ものが必要となってくるわけです。
とはいえ、細かい理屈を抜きにすれば、それなりにパワーもあって、完全に信頼はできない
までも、割と頼りガイはある人物ですので、寄らば大樹の陰みたいな従属的な付き合い方
を好む人にとっては、それなりに居心地が良いものではないかとも思うわけです。

いずれにしても、コートカードというものは人間関係、すなわち、全ては相性次第という
シロモノですので、一概には吉凶は言えないものなんですよね。

339 :名無しさん@占い修業中:2016/01/12(火) 05:25:55.06 ID:JoFiVGBs.net
「セフィロトの図案たち」の章の続きです。

--- ここから --- (Robert Wang, 『The QABALISTIC TAROT』First paper edition, 1987, pp. 96) ---
Generally, the Princes (Knights) in the Marseilles and Waite decks are unexceptional,
and need not be discussed.
大体において、マルセイユ版とウェイト版のデッキの「王子たち(騎士たち)」は例外では
なく、議論される必要がない。
--- ここまで ---

とはいえ、議論される必要がないほど、この「棒の王子」のカードは同じではありません
ので、ちょっと付け加えておきます。

基本的には、マルセイユ版とウェイト版の「騎士(王子)」は、武装して馬に乗った人物
として描かれています。
そして、それぞれのカードの意味は、馬の動きに象徴されています。

ちなみに、ゴールデン・ドーン版の獅子は静止し、トート版の獅子は走っていますが、
どちらも騎手が良く制御できているような感じになっています。
その一方で、ウェイト版では、馬が何かに驚いたように跳躍しており、騎手も、うまく
馬の動きを制御できず、何かが起こって事態が急変したような感じになっています。
マルセイユ版も、何かが起こって、馬も騎手も振り向いたような感じの姿になっています。

つまり、ウェイト版の「棒の騎士(王子)」は、ゴールデン・ドーンの「棒の王子」の
「迅速さ」を受け継いではいますが、それが表に出てきてしまっていて、なんか落ち着き
のない感じのカードになってしまっているというわけです。

そもそも、「棒の騎士(王子)」は、天界の神々から下界の人間へのメッセンジャーと
しての働きがあり、彼が手に持つ「棒」は、そのメッセージあるいはエネルギーでもある
わけなのですが、その若さゆえに、ちょっと慌て者のような感じなんですよね。

とはいえ、こういう小さなトラブルも大事な経験の一つであって、彼はそれにうまく対処
して、無事にメッセージを届けることが出来るというストーリーなのでした。

340 :名無しさん@占い修業中:2016/01/13(水) 05:28:11.49 ID:Lj+0vsZW.net
「セフィロトの図案たち」の章の続きです。

--- ここから --- (Robert Wang, 『The QABALISTIC TAROT』First paper edition, 1987, pp. 96) ---
PRINCE OF CUPS, Prince of the Chariot of the Waters, Prince and Emperor of Nymphs
and Undines (Last Decan of Libra − first two Decans of Scorpio).
杯の王子、水たちの戦車の王子、ニンフたちとウンディーネたちの王子であり皇帝。
(天秤宮の最後のデカン−天蠍宮の最初の2つのデカン)。

The Prince of Cups is Air of Water, Specific Air of Primal Water.
「杯の王子」は「空気」の「水」、「根源的な水」の「特有的な空気」である。
--- ここまで ---

「杯の王子」に配属されるデカンは、天秤宮(てんびん、てんびん座)の20°-30°と
天蠍宮(てんかつきゅう、さそり座)の0°-20°となります。

そして、「杯の王子」は、「生命の木」においては
・「杯」=「ブリアー」=「Primal Water/根源的な水」
・「王子」=「イェツィラー」=「Specific Air/特有的な空気」
に配属されています。
つまり、「水」と「風」の組み合わせは、ヘタをすると「暴風雨警報」が出されるという、
色々とややこしい関係であって、「杯の王子」のカードに神秘的でロマンチックなイメージ
を持つ人もいるかと思いますが、ゴールデン・ドーンの解釈では、見かけによらず、
かなりの問題児となる可能性があるものとして解釈されています。

まあ、「ティファレト」と「天秤宮」のバランス感覚が良い方向に働けばいいのですが、
水を得た「天蠍宮」と、カードに描かれた「蛇」の姿が、何となく一筋縄ではいかない
ことを、予感させるわけです。

つまり、見た目は天使のように優美な姿ではあるのですが、その中身は、蛇蝎(じゃかつ)
の如くであって、人々の深層心理のレベルで言い知れない恐怖を与えるような、そういう
恐ろしい存在でもあるわけなのでした。

341 :名無しさん@占い修業中:2016/01/14(木) 05:25:23.86 ID:CEywSauf.net
「セフィロトの図案たち」の章の続きです。

--- ここから --- (Robert Wang, 『The QABALISTIC TAROT』First paper edition, 1987, pp. 96) ---
Here again, the Golden Dawn version is the inspiration for that of Crowley, both
emphasizing the water Lotus, and the Serpent issuing from a Cup.
ここでまた 、ゴールデン・ドーン版は、クロウリー氏のそれのための着想である、水である
「蓮(ハス)」、および「杯」から流出している「蛇」を強調する。

Wherever the Serpent appears it is generally a reference to Chokmah, the Divine
Wisdom, the Yod Force; here it has the fiery, menacing qualities of Scorpio.
「蛇」が現れる所はどこでも、それは一般的に、「コクマー」、「神の知恵」、「ヨッド
の力」への参照である;ここでは、それは火のような、「天蠍宮」の脅迫的な特質を持って
いる。
--- ここまで ---

「杯の王子」は、ゴールデン・ドーン版では右手に「蛇の入った杯」、左手に「白い蓮」を
持っており、トート版では、右手に「蓮」、左手に「蛇の入った杯」を持っています。

そして、この「蓮」は、単純に「水」を象徴しています。

問題は、「蛇の入った杯」であり、これは「杯=水」と「蛇=火=天蠍宮の闇属性」という、
ちょっと混み入った話になっているのです。

まあ、知っている人は知っていると思いますが、「天蠍宮」には「アンタレス=火星に対抗
するもの」という、火のように赤く輝き、そして昔から色々と悪い噂のある星があるため、
そういうものが悪い噂のある「蛇」と組み合わさっているわけです。

いずれにしても、「天蠍宮」は、単純な「水の星座」というわけではなく、かなり色々と
ややこしいものを内部に持っています。
つまり、普段は表に出さない神秘的なものとか、実はちょっと怖い感じのある面とか、
そういうややこしいものが、この「蛇の入った杯」の中に、色々と詰まっているという
わけなんですよね。

342 :名無しさん@占い修業中:2016/01/15(金) 05:33:26.49 ID:gsocGtMh.net
「セフィロトの図案たち」の章の続きです。

--- ここから --- (Robert Wang, 『The QABALISTIC TAROT』First paper edition, 1987, pp. 96) ---
The Cup, held by the Prince, is Heh, and encloses the Yod-Serpent.
「王子」により持たれている「杯」は「ヘー」であり、「ヨッド」−「蛇」を取り囲んでいる。

As Vau, the Prince carries out the activities of the Yod and Heh combined; here
is Water.
「ヴァウ」としての「王子」は、「ヨッド」と「ヘー」が結合された活動たちを実行する;
ここでは「水」である。

The chariot itself is pulled across the water by an Eagle, water symbol among the
four Kerubic emblems.
戦車それ自身は、4つの「ケルビム」の象徴たちの中の水の象徴である「鷲(ワシ)」に
より、水を越えて引かれる。
--- ここまで ---

「杯の王子」の属性的な構造は、かなり複雑です。

ゴールデン・ドーン版の右手にある「蛇の入った杯」は、「蛇=ヨッド=火」と、
「杯=ヘー=水」の組み合わせであり、「水」の力で、「火」の邪悪な部分を、あまり
悪さをしないように封じ込めているような感じになっています。
また、左手の「白い蓮」は、「水」を象徴しています。

また、「王子」は、「王子=ヴァウ=空気」を象徴するものであり、「ティファレト」
の属性を持ちます。
そして、その「王子」が、「水」の象徴である「鷲」に曳かれ、水面上を飛行している
ということになっています。

つまり、どういうことかと言うと、基本は「水」属性ではあるのですが、色々と隠し属性
とかもあって、実際には一筋縄ではいかない象徴になってくるわけなんですよね。

343 :名無しさん@占い修業中:2016/01/15(金) 06:02:58.41 ID:4Q34usGx.net
まいにちとうこうおつ

344 :名無しさん@占い修業中:2016/01/16(土) 06:27:53.81 ID:w6RWlgLI.net
>>343
まいにち少しずつが、長続きのコツですからね。 (^^;;

ちなみに、500KB目前なので、スレが停止してDAT落ちするかもしれません。
必要な人は、スレを保存しておいた方が良いかと思います。

345 :名無しさん@占い修業中:2016/01/16(土) 06:28:26.00 ID:w6RWlgLI.net
「セフィロトの図案たち」の章の続きです。

--- ここから --- (Robert Wang, 『The QABALISTIC TAROT』First paper edition, 1987, pp. 96) ---
At another level, the suggestion is that the calm appearance of Water may hold
violent and fiery energies, like sulphuric acid, which appears entirely benign
until it has something upon which to act.
もう一つの段階では、「水」の穏やかな外観が、それが何かに作用するまでは完全に穏和
であるように見える、硫酸のように、激しい火の精力たちを、保持することができると
いう提案がある。

Water symbolizes the personal, group, or universal Unconscious which bears dynamic
energies.
「水」は、活動的な精力たちを含有する、個人、集団、もしくは普遍的な「無意識」を象徴
している。
--- ここまで ---

これも、実は「杯の王子」の「天蠍宮」が密接に絡んでいる解釈です。

「sulphuric acid/硫酸」というのは、錬金術の三原質である「硫黄」から作られる、
とても強力な「酸」であり、見た目は液体である「水銀」のような性質も持ちます。

つまり、耐酸性の「杯」に入った「硫酸」は、見た目は、水のように穏やかで、特に何の
特徴も無い「液体」なのですが、それが「杯」から他の物質上に注がれると、化学反応を
起こして、相手の物質を激しく浸食してしまうという性質を持っています。

つまり、この「杯の王子」が持つ「杯」は、そういう「過激な火の因子」が詰まっており、
そしてこの「杯」は、そういう危険なものを内に含みながらも、原子炉の炉心のように、
そのエネルギーを活用しながら、安定して保持できるということになっているわけです。

とはいえ、そういう臨界制御というのは、なかなか難しいわけであり、たまに暴走したり
メルトダウンを引き起こしたりして、周囲に大迷惑をかけてしまうのも、「杯の王子」の
特徴でもあるわけなのでした。

346 :名無しさん@占い修業中:2016/01/17(日) 06:41:51.27 ID:50vm2LpW.net
「セフィロトの図案たち」の章の続きです。

--- ここから --- (Robert Wang, 『The QABALISTIC TAROT』First paper edition, 1987, pp. 96) ---
PRINCE OF SWORDS, Prince of the Chariots of the Winds, Prince and Emperor of Sylphs
and Sylphides (Last Decan of Capricorn − first two Decans of Aquarius).
「剣の王子」、風たちの戦車たちの王子、シルフたちとシルフィードたちの王子であり皇帝
(磨羯宮の最後のデカン−宝瓶宮の最初の2つのデカン)。

The Prince of Swords is Air of Air, Specific Air of Primal Air.
「剣の王子」は、「空気」の「空気」、「根源的な空気」の「特有的な空気」である。
--- ここまで ---

「剣の王子」に配属されるデカンは、磨羯宮(まかつきゅう、やぎ座)の20°-30°と
宝瓶宮(ほうへいきゅう、みずがめ座)の0°-20°となっています。

あと、「剣の王子」は、「生命の木」においては
・「剣」=「イェツィラー」=「Primal Air/根源的な空気」
・「王子」=「イェツィラー」=「Specific Air/特有的な空気」
に配属されています。
つまり、ここでは、「空気」と「空気」という、いまいち縁起の良くないものの重ね合わせ
となっていますので、なんとなくイヤな予感のするカードです。
さらに言うと、「磨羯宮」も「宝瓶宮」も、支配星は「土星」という凶運の星ですので、
まさしく「イヤな予感しかしない」という状況になっているわけです。

実際、カードを見ても、「右手に剣」と「左手の鎌」という、どう見ても「正義の味方」
とは思えない、どちらかと言うと「死神」に通じるような凶悪な武装であって、おそらく
外見的には、誰もが近づきたくない人物であると思われます。

せっかく、バランス感覚の優れた「ティファレト=王子」の属性が、ここではいまいち
活用できていないということなのですが、これは「空気」の属性が強すぎるということが
原因となっているわけで、その点をきっちりと理解しておかないと、マジで凶運のカードが
発動して、大惨事を引き起こすことになってしまうわけなのでした。

347 :名無しさん@占い修業中:2016/01/18(月) 05:10:37.27 ID:P12bdiTv.net
「セフィロトの図案たち」の章の続きです。

--- ここから --- (Robert Wang, 『The QABALISTIC TAROT』First paper edition, 1987, pp. 96) ---
There is significant Yesod − Moon symbolism here in that this is a card of mind.
これは精神のカードであるという点において、ここには重要な「イェソド」−「月」の
象徴主義がある。

The dual Fairies of the Golden Dawn card, and the three winged children of Crowley's
suggest that (like the mind itself) the chariot may be pulled capriciously in any
direction.
ゴールデン・ドーンのカードの二人の「妖精たち」、およびクロウリー氏の三人の翼を
付けた子供たちは、(それ自身が精神のように)戦車はどのような方向にでも気まぐれに
引かれることができることを示唆している。
--- ここまで ---

なぜここで、いきなり「イェソド−月の象徴主義」というものが出てくるのか、いまいち
理解できていないのですが、「剣の王子」の「空気」と「空気」という二重の組み合わせ
は、「イェソド」の「空気」の属性に通じるものがある、という点は若干あります。

そして、「剣の王子」の「空気」属性の気まぐれさは、戦車の「牽引者」が複数であること
により示されており、自分自身が、どこに行こうとしているのかも、実はよくわかって
いないという、「心の移ろいやすさ」という点で、「イェソド」に配属された「月」に
通じるものがあるということなのかもしれません。

いずれにしても、「剣の王子」は、肉体的には立派なオトナなのですが、精神面はまだまだ
未熟なままで、親の七光りの威光で、臣下を暴力的に支配しているような、どこぞの将軍様
のような印象もありますので、あまり付き合いたくはない人物であることも確かです。

とはいえ、こういう人物像は、全ての人の心の中にもあるものですので、完全否定すること
も出来ないわけであり、我々は我々の中にある「暴君」と、うまく付き合っていかなければ
ならない、ということでもあるわけですよね。

348 :名無しさん@占い修業中:2016/01/19(火) 05:23:55.19 ID:34zCACC3.net
「セフィロトの図案たち」の章の続きです。

--- ここから --- (Robert Wang, 『The QABALISTIC TAROT』First paper edition, 1987, pp. 97) ---
In the right hand of the Prince is the Sword which invokes and creates, but in his
left is the sickle which immediately destroys that which is created.
「王子」の右手には、呼び出し、創造する「剣」があるが、彼の左には、創造されるものを
直ちに破壊する小鎌がある。

In the Golden Dawn card the repeated Pentagrams are a reference to the Sword of
Geburah.
ゴールデン・ドーンのカードにおいては、繰り返された「五芒星形たち」は、「ゲブラー
の剣」への参照である。
--- ここまで ---

「剣の王子」の右手にある「剣」は、上位世界からの力を召喚し、全く新しいものを創造
するという、魔術剣のようなパワーを秘めています。

そして、ここで生み出されたものが、成長して立派に結実し、死神の持つ「scythe/大鎌」
で刈り取られるのであればいいのですが、残念ながら成長する前に、「剣の王子」の左手
にある「sickle/小鎌」で切り捨てられてしまうという運命にあります。
つまり、作っては壊すという行為を、かなり頻繁に繰り返すということであり、これもまた、
彼がまだ精神的に成熟しきっていないことを表すものです。

そして「ゲブラーの剣」というのも、こういう苦行的な試練の時期を表しており、我々が
成長するためには、乗り越えなければならないものでもあるわけです。

それにしても、こういう「剣」の試練というのは、できれば避けて通りたいわけなのですが、
「剣」に対抗するには「剣」が一番有効なわけであり、そういう意味でも、避けて通って
ばかりいると、後でヒドい目に遭うので、かなり面倒臭いのですが、それなりに付き合って
いかなければならないものなのでした。

349 :名無しさん@占い修業中:2016/01/20(水) 05:12:46.05 ID:yheLAu0c.net
「セフィロトの図案たち」の章の続きです。

--- ここから --- (Robert Wang, 『The QABALISTIC TAROT』First paper edition, 1987, pp. 97) ---
But as the Prince's crest is a child's head with a Pentagram on its forehead, we
are told here that this Prince wields the Sword with childlike innocence.
しかし、「王子」の兜飾りは、その額に「五芒星形」を持つ子供の頭であるので、我々は、
ここで、この「王子」が子供のような無邪気さをもって「剣」を振るうと告げられる。

This is an extension of the same symbolism found in the QUEEN OF SWORDS.
これは、「剣の女王」において見られるものと同様の象徴主義の延長である。
--- ここまで ---

「剣の女王」に出てきた、無邪気な子供の頭の象徴は、この「剣の王子」にも出てきます。

とはいえ、いくら邪悪さは無くて無邪気であると言われても、剣や鎌で支配されていては、
支配される側としては、たまったもんじゃないわけです。

そもそも、「剣」というか「空気」の属性は、知性を表すものと言われているのですが、
バランス感覚に優れた「ティファレト」のポジションて、そんな知性のかけらも無い、
子供のような無邪気さが前面に出てきてしまっては、もう何でこうなったのか、全く
理解不能なわけですよ。
結局のところ、暴君的な両親である「剣の王」と「剣の女王」の教育のせいで、こんな
困った子供が出来てしまった、としか言いようがないわけです。

まあそれはともかく、こういう取り扱いに注意が必要な人物像であるため、最初は猫を
かぶっておとなしくしていても、結果的には組織の改革者にはなれずに破壊者として
働くことがままあるわけで、そういう暴走を一定の段階で食い止めるものが、安定した
組織作りには必要となってくるわけなのですよね。

350 :名無しさん@占い修業中:2016/01/21(木) 05:17:06.41 ID:XIFbbgUz.net
「セフィロトの図案たち」の章の続きです。

--- ここから --- (Robert Wang, 『The QABALISTIC TAROT』First paper edition, 1987, pp. 97) ---
PRINCE OF PENTACLES, Prince of the Chariot of Earth, Prince and Emperor of the Gnomes
(Last Decan of Aries − first two Decan of Taurus).
「五芒貨の王子」、地の戦車の王子、ノームたちの王子であり皇帝(白羊宮の最後のデカン−
金牛宮の最初の2つのデカン)。

The Prince of Pentacles is Air of Earth, Specific Air of Primal Earth.
「五芒貨の王子」は、「地」の「空気」、「根源的な地」の「特有的な空気」である。
--- ここまで ---

なんか、ロクでもない「無慈悲な将軍様」のような「王子様」が続きましたが、最後の
「五芒貨の王子」では、もう少しマシな「王子」、すなわち我々にとっては支配者である
「デキた王様」となっています。

この「五芒貨の王子」に配属されるデカンは、白羊宮(はくようきゅう、おひつじ座)の
20°-30°と金牛宮(きんぎゅうきゅう、おうし座)の0°-20°となります。

あと、「五芒貨の王子」は、「生命の木」においては
・「五芒貨」=「アッシャー」=「Primal Air/根源的な地」
・「王子」=「イェツィラー」=「Specific Air/特有的な空気」
に配属されており、比較的下層の領域を支配しているため、我々にとっては、割となじみ
やすい、つまりわかりやすい支配者であるという性質を持っています。

つまり、「金牛宮」の「地」属性が、「五芒貨の王子」の「地」属性とうまくマッチして、
比較的わかりやすいというか、直感的かつ理論的にわかりやすい性格になっているわけ
ですよね。

とはいえ、「白羊宮」と「金牛宮」の潜在パワーは強烈ですので、単純に「動きの鈍い、
頭の鈍い牛」だと思っていると、何かの衝動で突然に突進を始めることもあるわけです
ので、あまりナメてかからない方が良い人物でもあります。

351 :名無しさん@占い修業中:2016/01/22(金) 05:25:40.88 ID:tzn999vH.net
「セフィロトの図案たち」の章の続きです。

--- ここから --- (Robert Wang, 『The QABALISTIC TAROT』First paper edition, 1987, pp. 97) ---
In the Golden Dawn card he holds a wand of earthly dominion in his right hand,
and an inverted Orb (material force grossly applied) in his left.
ゴールデン・ドーンのカードでは、彼は、彼の右手には地上の支配権である棒を、そして
彼の左には(物質的な力が著しく適用された)逆にされた「宝珠」を持つ。

The chariot is pulled by the powerful bull of Taurus.
戦車は、「金牛宮」の強力な雄牛により引かれる。
--- ここまで ---

「五芒貨の王子」は、右手に、その先端に「十字付きの宝珠」を頂く「笏(しゃく)」を
持ちます。
つまり、彼は、この地球を完全に支配している、実質的な「支配者」であり、その権威と
力を、上位世界から引き下ろしているということを表しています。

また、左手には、上下が逆の「十字付きの宝珠」を抱えています。
つまり、より物質的というか俗っぽい面において、上位世界から得られたものを、
下位世界に向かって、それらを利用し、パワーを放出していることを表しています。

そして、彼の戦車を牽く「雄牛」は、速度も知恵もさほどありませんが、とにかく頑丈で
強力であり、普段はとても従順で落ち着きがあります。
とはいえ、「闘牛」の時のように、怒らせるとものすごいスピードとパワーを出すことも
出来ますので、「あまり私を怒らせない方がいい」というタイプであることも確かです。

とはいえ、他の王子たちのような、人間的な扱いにくさというものはありませんので、
割と付き合いやすいタイプではありますが、知性面ではイマイチですので、そっち方面は
期待しない方が良さそうであり、そういう意味では、都会的な「王子さま」というよりは、
田舎の青年団の純朴なリーダーみたいな感じではないかと思います。
とはいえ、昔と違って、「牛に乗った少年」を実際に見かけることはほぼ無くなっています
ので、こういう純朴タイプの青年は、絶滅危惧種ではないかとも思うのでした。

352 :名無しさん@占い修業中:2016/01/23(土) 05:10:16.41 ID:vk+kO3kK.net
「セフィロトの図案たち」の章の続きです。

--- ここから --- (Robert Wang, 『The QABALISTIC TAROT』First paper edition, 1987, pp. 97) ---
Crowley explained his version of this card in considerable depth, emphasizing the
meditative qualities of the Prince.
クロウリー氏は、「王子」の瞑想的な特質たちを強調して、かなりの深さで、このカードの
彼の版を説明した。

"He is," Crowley said, "the element of earth become intelligible." (*86)
「彼は」、クロウリー氏は言った、「明瞭となった地の元素である」と。(*86)
--- ここまで ---

ちなみに、(*86)はNOTES/注記の項で、
--- ここから --- (Robert Wang, 『The QABALISTIC TAROT』First paper edition, 1987, pp. 270) ---
86. Crowley, Book of Thoth, 167.
86. クロウリー著、『トートの書』、167ページ。
--- ここまで ---
とあります。

トート版の「円盤の王子」は、他の王子と比較すると、かなり稠密かつ瞑想的に描かれて
おり、王子の肉体も、よりおいしそうに、肉感的かつ筋肉質となっています。
まあ、トート版の王子はみな、「安心してください、はいてませんよ」という感じの絵に
なっているのですが、その中でも、一番のデキのエロ絵であるとも言えますよね。

え、そんなこと言っても、大事な部分が全く描かれていないじゃないかって?
そういう妄想成分の不足している初心者は、「金牛宮」と「玉」という象徴に注目して、
かなりの深さで妄想、いや迷走、いやいや瞑想してみてください。
つまり、ハリス女史は、そっち系の意味において、完璧に腐っているタイプの人であり、
なんだかんだ言って、クロウリー氏とは、ベストマッチングであるとも言えるわけです。
というか、わざわざそういうエロ成分を求めて、クロウリー氏とのコンビを組んだのでは
ないかとも思えるわけなんですよね。←これも妄想w

353 :名無しさん@占い修業中:2016/01/23(土) 11:03:28.93 ID:gbJ2qgyx.net
www

354 :名無しさん@占い修業中:2016/01/24(日) 07:21:32.40 ID:Kxh2+1HM.net
「セフィロトの図案たち」の章の続きです。

--- ここから --- (Robert Wang, 『The QABALISTIC TAROT』First paper edition, 1987, pp. 98) ---
7. NETZACH: Victory
7. ネツァク:勝利

The Four Sevens
「四枚の7たち」
--- ここまで ---

さて、ここからは、「ティファレト」の次の「セフィラ」である「ネツァク」の話です。

この「7.ネツァク:勝利」は、「8.ホド:壮麗」と共に「6.ティファレト:美」の支配下
にあり、「星幽的三角形」の最初、そして「慈悲の柱」の底に属しています。
つまり「慈悲の柱」においては、我々に最も近いわけであり、それゆえに、下界に住む
我々にとっては、最も身近で理解しやすい「慈悲」の性質を持つということになります。

といっても、何事もバランス重視の「生命の木」の中では、そう物事は単純には行かない
わけであり、そういう意味では、単純明快さを好む単純思考の人々にとっては、まだまだ
そう簡単には理解できないものであることも確かです。

まあ、カバラに限らず何事もそうなのですが、物事を単純化して考えようとすると、
どうしても、本質の部分を誤解してしまいがちです。

そういう意味でも、必ず「バランス」を考えて、多面的な物事の見方をしなさいという
のが、カバラの教えでもあるわけですよね。

355 :名無しさん@占い修業中:2016/01/26(火) 05:14:43.56 ID:YML1ZUHJ.net
「セフィロトの図案たち」の章の続きです。

--- ここから --- (Robert Wang, 『The QABALISTIC TAROT』First paper edition, 1987, pp. 98) ---
□ Love
□ 愛

□ Feelings and Instincts
□ 感情たちと本能たち

□ The Group Mind
□ 集合精神

□ Nature
□ 自然

□ The Arts
□ 芸術
--- ここまで ---

「ネツァク:勝利」の属性の多くは、それに割り当てられた惑星の「Venus/金星」から
連想される感じのものになっています。
つまり、この「ネツァク:金星」というのは、我々「マルクト」から見ると、最も近い
「女性」の「セフィラ」であり、それゆえ、色々な妄想が捗るということになっている
わけです。

なお、上記のキーワードは、基本的には「ホド:水星」と対になっていますので、
お互い対比することで、より容易に理解することが可能となっています。

流れ的には、「女性的」と「より男性的」、「未分化・未進化」と「より分化・進化した
もの」という感じであり、そして「ティファレト」という劣化「ケテル」から我々の世界
に向けて流出してきた熱い原料が、最終冷却期間に入って、本格的に「火」「水」「空気」
「地」として再結晶化していくような感じになっているわけですよね。

356 :名無しさん@占い修業中:2018/07/01(日) 21:38:15.47 ID:uPBVH20jQ
料が、最終冷却期間に入って、本格的に「火」「水」「空気」
「地」として再結晶化していくような

357 :名無しさん@占い修業中:2019/07/11(木) 03:24:36.88 ID:vB9l1981G
より男性的

総レス数 357
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